たけじいの気まぐれブログ

記憶力減退爺さんの日記風備忘雑記録&フォト

藤沢周平著 「喜多川歌麿女絵草紙」

2023年03月20日 20時13分20秒 | 読書記

図書館から借りていた、藤沢周平著「喜多川歌麿女絵草紙」(青樹社)を、読み終えた。本書には、1975年6月から1976年4月に掛けて、「オール読物」に連載された「歌麿おんな絵暦」の作品、「さくら花散る」「梅雨降る町で」「蜩の朝」「赤い鱗雲」「霧にひとり」「夜に凍えて」の連作短編6篇が収録されている。江戸時代、浮世絵師、喜多川歌麿が、美人絵で人気、実力ともに、絶頂にある頃の、歌麿のモデルになった女性達との交歓、版元や弟子との交流等を、著者独自の手法、構成で、情緒豊かに描いた作品となっている。

▢主な登場人物
 喜多川歌麿(主人公)、おりよ(亡妻)、
 千代(歌麿の弟子)、花麿(歌麿の弟子)、竹麿(歌麿の弟子)、
 蔦屋重三郎(耕書堂主人)、
 石蔵(若狭屋番頭)、
 鶴喜喜右衛門、六兵衛(鶴喜番頭)
 善右衛門(村治番頭)
 和泉屋市兵衛(泉市)
 滝澤(曲亭)馬琴(左五郎)
 辰次(岡っ引き、絵草紙屋)、伊三郎、
 写楽、
 古賀庄左衛門、玄助、栄次郎、
▢各篇で、歌麿のモデルになった女性
 「さくら花散る」・おこん
 「梅雨降る町で」・おくら
 「蜩の朝」・お糸
 「赤い鱗雲」・お品
 「霧にひとり」・おさと、
 「夜に凍えて」・

▢時は、寛政年間、老中松平定信の改革の影響で、「洒落本」「美人絵」等の取締りが厳しくなり、歌麿にとって恩義が有る蔦屋重三郎(耕書堂)も大打撃を受け、歌麿も、取締りを受けない「役者絵」への転向要請を受ける事態になったが、鬱々とした中で、あくまでも「美人絵」を描き続ける歌麿の姿を描いた作品だ。
歌麿を取り立てていた蔦屋重三郎が言う。「近頃、筆が荒れていませんか」・・・、「顔が同じなんですよ。どの女も」
最終篇「夜に凍えて」では、妻女のように身の回りの世話をしてくれた通い弟子千代が去り、絵師としての自信も出しつくした感の歌麿、寂寞感、焦燥感に駆られ、「あそこに行ってみよう」と、雪の中を狂ったように歩き出し、たどり着いたのは、かって艶本を描いていた頃のモデルで、自堕落に生きている女の家だった。そこでの歌麿のとった唐突な行動は・・・・、それまでの歌麿のキャラクターを吹き飛ばして、小説は終わっている。

▢「あとがき」・・藤沢周平、 (一部転記)
浮世絵師という存在に惹かれるのは、彼らの描き残した作品が、官製の匂いをもたず、自由に人間や風景を写していることの他に、もうひとつ、彼らの素性のあいまいさということがあるように思われる。わからないものほど、興味をひくものはない。
浮世絵師たちは、ごく身近な町の人びとを生き生きと描いたが、彼ら自身も多くは町の人間だった。しかつめらしく素性を問われる種類の人間ではなかったわけである。なかには初代豊国とか、武家出の栄之、栄泉、広重といった、比較的素性が知れているひともいるが、歌麿も北斎も、春潮も素性が明確でない組に入る。ことに写楽はその最たるものだろう。
歌麿についても、わかっているのはおぼろな経歴と残された作品だけで、その経歴と絵をどう読むかは、読む人にまかせられていると言っていいだろう。ここに集めた小説も、そういう意味で、歌麿の読み方のひとつといったものである。しかしこれが歌麿だと力んだりしたわけではない。
ただ、浮世絵師歌麿といえば、ただちに好色の絵師といった図式には賛成しかねる気分が、この小説の下地になっているかも知れない。(後略)


爺さんの備忘録的鳥図鑑その32 「ハクセキレイ(白鶺鴒)」

2023年03月20日 10時00分42秒 | 爺さんの備忘録的鳥図鑑

鳥にも疎い爺さん、子供の頃から目の当たりにしていた スズメ、ツバメ、カラス、ハト位は、パッとみて直ぐに分かるが その他の野鳥については、実際に見ても 以前は、ことごとく「君の名は?」だった。
それが ブログをやるようになってからのこと、数多の方々の鳥の写真等を見て、次第に興味関心が湧き、散歩・ウオーキング途中、やたら写真を撮ってきたり、教えて貰ったり、自分で調べたりして、少しずつ分かる鳥が増えてきている。ただ、一度分かっても、そのそばから忘れてしまう老脳。ネット等から参照した情報を、記憶力減退老脳に代わる記憶補助として、ブログ カテゴリー「爺さんの備忘録的鳥図鑑」に 書き留め置こう等と思っているところだ。鳥に詳しい方からは 「なーんだ、そんな鳥も知らなかったの?」と笑われそうだが 爺さんにとっては新知識、新情報、備忘録的鳥図鑑になる。


5年前、2018年11月13日、散歩・ウオーキングの途中で撮っていた「ハクセキレイ」、
それまでは、野鳥の名等、知らず、分からず、覚えられずで、
意識的に野鳥を撮る等、ほとんどしておらず、
「セキレイ」という鳥が有ることは、なんとなく知っていたものの、
「セキレイ」に、「ハクセキレイ」、「セグロセキレイ」、「キセキレイ」の
3種が有ること等も、もちろん知らなかった。
その日、ブログにアップしたところ、
相互フォロワー登録しているmaria様から、鳥名「ハクセキレイ」を教えてもらい、
目から鱗・・・、になったものだった。

以後、出来るだけ見分けようとして、見掛ける度、カシャ、カシャ撮ってきたが、
まだまだおぼつかない。
「セグロセキレイ」、「キセキレイ」については、過日、ブログ・カテゴリー「鳥・昆虫」に
書き留め置いているが、今回、「ハクセキレイ」についても、書き留め置くことにした。

 

2019年12月17日、散歩・ウオーキングの途中で撮っていた「ハクセキレイ」

2021年4月11日、散歩・ウオーキングの途中で撮っていた「ハクセキレイ」
落ちた桜の花びらが一面に広がった地面で、ちょこまか動き回っていて、
そっと近付いたが、足元でも逃げる様子無し、こんなに接近出来たのは初めてだった。

2021年12月16日、散歩・ウオーキングの途中で撮っていた「ハクセキレイ」

先日、2023年3月16日、散歩・ウオーキングの途中で撮っていた「ハクセキレイ」


「ハクセキレイ(白鶺鴒)」

スズメ目、セキレイ科、セキレイ属、
形態 体長 20cm程、
   頭から肩、背にかけて、雄の夏羽は、黒色、冬羽は、灰色。
   雌、幼鳥は、灰色。
   腹部は、白色。胸部は、黒色。胸部の面積は、雄の方が大きい。
   顔は、白色で、黒い過眼線が入っている。
   嘴、足は、黒色。
   「セグロセキレイ」とほとんど同じだが、目の下部が白いことで判別出来る。
分布 ユーラシア大陸、日本、アフリカ大陸中南部等、
   日本では、かって、北海道や東北地方等、北日本でのみ繁殖が
   観察されていた鳥だったが、20世紀後半からは、関東、中部に広がり
   現在では、東日本各地で観測されている。
生態 主に水辺に棲息するが、畑地や市街地等でも見掛けられる。
   食性は、雑食。
   人間に対する警戒心は、「セグロセキレイ」「キセキレイ」に比べて低く、
   2~3m程度まで近寄ってくる。
   「セグロセキレイ」「キセキレイ」と同様、絶え間なく尾羽を上下に振っている。
   飛び方が特徴的で、大きく波を描くように飛翔する
   地鳴きは 「チュチン、チュチン」、飛翔時は、「チチッ、チチチッ」と
   聞きなしされている。


爺さんの備忘録的鳥図鑑「セグロセキレイ(背黒鶺鴒)」
👇
こちら


爺さんの備忘録的鳥図鑑「キセキレイ(黄鶺鴒)」
👇
こちら