竹取翁と万葉集のお勉強

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万葉集 集歌1794から集歌1798まで

2021年05月12日 | 新訓 万葉集巻九
万葉集 集歌1794から集歌1798まで

集歌一七九四 
原文 立易 月重而 難不遇 核不所忘 面影思天
訓読 たち替わり月(つき)重(かさ)なりて逢はねどもさね忘らえず面影(おもかげ)にして
私訳 この月も替わり月が積み重なり、貴女には逢えないけども、貴女をどうしても忘れることが出来ない。貴女の姿を思い浮かべると。
左注 右三首、田邊福麻呂之謌集出
注訓 右の三首は、田辺福麻呂の歌の集(しふ)に出ず。

挽謌
標訓 挽歌

宇治若郎子宮所謌一首
標訓 宇治若郎子(わくご)の宮所の歌一首
集歌一七九五 
原文 妹等許 今木乃嶺 茂立 嬬待木者 古人見祁牟
訓読 妹らがり今木の嶺に茂り立つ嬬松し木は古人見けむ
私訳 恋人の許に今やって来る。その言葉のひぎきのような、今木の嶺に茂り立つ、私の愛しい人が待つと云うような、嶺の端(つま)にある松の木よ。お前は昔、夫である仁徳天皇の訪れを待っていた磐媛皇后のことを見ていましたか。

紀伊國作謌四首
標訓 紀伊国にして作れる歌四首
集歌一七九六 
原文 黄葉之 過去子等 携 遊磯麻 見者悲裳
訓読 黄葉(もみちは)し過ぎにし子らと携(たづさ)はり遊びし礒を見れば悲しも
私訳 黄葉の時に逝ってしまった貴女と手を携えて遊んだ磯を今独りで見ると悲しいことです。

集歌一七九七 
原文 塩氣立 荒磯丹者雖在 往水之 過去妹之 方見等曽来
訓読 潮気(しほけ)立つ荒礒(ありそ)にはあれど往(い)く水し過ぎにし妹し形見とそ来し
私訳 潮気が立つ何も無い荒磯ですが、磯を洗い流れ往く水のように過ぎ去った貴女との思い出と思ってここにやって来ました。

集歌一七九八 
原文 古家丹 妹等吾見 黒玉之 久漏牛方乎 見佐府下玉
訓読 古(いにしへ)に妹(いも)と吾(わ)が見しぬばたまし黒牛潟(くろうしがた)を見れば寂(さぶ)しも
私訳 昔に貴女と私が人目を忍んで寄り添って見た漆黒の黒牛潟を、独りでこうして見ていると寂しいことです。

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