竹取翁と万葉集のお勉強

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万葉集 集歌1699から集歌1703まで

2021年04月15日 | 新訓 万葉集巻九
宇治川作謌二首
標訓 宇治川にして作れる歌二首
集歌一六九九 
原文 巨椋乃 入江響奈理 射目人乃 伏見何田井尓 雁渡良之
訓読 巨椋(おほぐら)の入江響(とよ)むなり射目(いめ)人(ひと)の伏見が田井に雁渡るらし
私訳 巨椋の入江に鳴き声が響く。射目に身を隠す人が伏す、その伏見の田井に雁が飛び渡るようだ。

集歌一七〇〇 
原文 金風 山吹瀬乃 響苗 天雲翔 雁相鴨
訓読 秋風し山吹し瀬の響るなへに天雲翔ける雁し逢ふかも
私訳 秋風に山吹の浅瀬の川音が響き渡ると、天雲を飛び翔ける雁が見えるでしょう。

献弓削皇子謌三首
標訓 弓削皇子に献(たてまつ)れる歌三首
集歌一七〇一 
原文 佐宵中等 夜者深去良斯 雁音 所聞空 月渡見
訓読 さ夜中と夜は深けぬらし雁し音し聞ゆる空し月渡る見ゆ
私訳 真夜中へと夜は深けたようだ。雁の鳴き声が聞こえる空に月が渡り往くのが見える。

集歌一七〇二 
原文 妹當 茂苅音 夕霧 来鳴而過去 及乏
訓読 妹しあたり茂き雁し音(ね)夕霧し来鳴きて過ぎぬすべなきまでに
私訳 恋人が住むあたりにたくさんの雁の鳴き声。その雁が夕霧の中に飛び来て鳴いて行く。その様を思うと吾を忘れるほどに。

集歌一七〇三 
原文 雲隠 雁鳴時 秋山 黄葉片待 時者雖過
訓読 雲隠り雁鳴く時し秋山し黄葉(もみち)片待つ時は過ぐれど
私訳 雁が雲間を飛び鳴き行く時期は、秋山の黄葉の季節を待つような初秋の時ですが、今はその季節を過ぎています。

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