竹取翁と万葉集のお勉強

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万葉集 集歌1784から集歌1788まで

2021年04月12日 | 新訓 万葉集巻九
集歌一六八四 
原文 春山者 散過去鞆 三和山者 未含 君待勝尓
訓読 春山は散り過ぎぬとも三輪山はいまだ含めり君待ちかてに
私訳 今は春の山の花は散っていますが、三輪山の花は未だ蕾のままです。貴方をお待ちして。(三輪山の傍に住む少女は、貴方に抱かれるのを待つように、未だ、少女のままです。)

泉河邊間人宿祢作謌二首
標訓 泉川の辺(ほとり)にして間人宿禰の作れる歌二首
集歌一六八五 
原文 河瀬 激乎見者 玉藻鴨 散乱而在 川常鴨
訓読 川し瀬し激(たぎち)を見れば玉藻かも散り乱(まが)ひたる川し常かも
私訳 川の浅瀬の激しい流れを見ると美しい川藻でしょうか。それとも、玉のような水しずくのような川面はいつもの川の表情でしょうか。

集歌一六八六 
原文 孫星 頭刺玉之 嬬戀 乱祁良志 此川瀬尓
訓読 彦星し插頭(かざし)し玉し嬬恋し乱れにけらしこの川し瀬に
私訳 天の川を渡る彦星が髪に挿した美しい玉が、恋しい恋の想いに心が乱れてこぼれたのでしょう。この川の浅瀬の流れに。

鷺坂作謌一首
標訓 鷺坂にして作れる歌一首
集歌一六八七 
原文 白鳥 鷺坂山 松影 宿而往奈 夜毛深往乎
訓読 白鳥(しらとり)し鷺坂山し松蔭し宿りて行かな夜も深け行くを
私訳 白い鳥の鷺の、その鷺坂山の松の木陰に野宿して行きましょう。夜が更けていくので。

名木河作謌二首
標訓 名木川にして作れる歌二首
集歌一六八八 
原文 炙干 人母在八方 沾衣乎 家者夜良奈 羈印
訓読 炙(あぶ)り干す人もあれやも濡衣を家には遣らな旅し印し
私訳 濡れた衣を焚火に炙って干す人もいるでしょうが、この濡れた衣を家に送りましょう。苦しい旅の証に。

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