竹取翁と万葉集のお勉強

楽しく自由に万葉集を楽しんでいるブログです。
初めてのお人でも、それなりのお人でも、楽しめると思います。

今日のみそひと謌 火曜日

2015年12月29日 | 万葉 みそひと謌
今日のみそひと謌 火曜日

集歌1831 朝霧尓 之怒々尓所沾而 喚子鳥 三船山従 喧渡所見
訓読 朝霧にしぬぬに濡れに呼子鳥(よぶこどり)三船し山ゆ鳴き渡る見ゆ
私訳 朝霧にしとどに濡れて呼子鳥が三船の山から鳴き渡って行くのを見たよ。


集歌 3597 和多都美能於 伎津之良奈美 多知久良思 安麻乎等女等母 思麻我久礼見由
訓読 わたつみの沖つ白波立ち来らし海人(あま)娘子(をとめ)ども島(しま)隠(かく)る見ゆ
私訳 渡す海の海神の治める沖に白波が立って来るらしい。海人少女たちが乗る船が島影に隠れて行くのが見える。

集歌 3598 奴波多麻能 欲波安氣奴良 多麻能宇良尓 安佐里須流多豆 奈伎和多流奈里
訓読 ぬばたまの夜は明けぬらし玉の浦にあさりする鶴(たづ)鳴き渡るなり
私訳 漆黒の夜は明けるらしい。玉の浦で餌を探す鶴の啼き声が響き渡る。

集歌 3599 月余美能 比可里乎伎欲美 神嶋乃 伊素末乃宇良由 船出須和礼波
訓読 月読(つきよみ)の光りを清み神島の礒廻(いそま)の浦ゆ船出す吾(わ)れは
私訳 月の光が清らかなので、(広島県福山市の)神島の磯廻の湊から船出をする。私たちは。

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今日のみそひと歌 月曜日

2015年12月28日 | 万葉 みそひと謌
今日のみそひと歌 月曜日

集歌934 朝名寸二 梶音所聞 三食津國 野嶋乃海子乃 船二四有良信
訓読 朝凪に梶(かぢ)し音(ね)そ聞く御食(みけ)つ国野島(のしま)の海人(あま)の船にしあるらし
私訳 朝の凪に梶の音だけが聞こえる。御食を奉仕する国の野島の海人の船の音らしい。

集歌936 玉藻苅 海未通女等 見尓将去 船梶毛欲得 浪高友
訓読 玉藻刈る海(あま)未通女(をとめ)ども見に行かむ船梶(ふなかぢ)もがも浪高くとも
私訳 玉藻を刈る漁師のうら若い娘女たちに会いに行こう。船やそれを操る梶があるならば、浪が高くとも。

集歌937 徃廻 雖見将飽八 名寸隅乃 船瀬之濱尓 四寸流思良名美
訓読 行き廻(めぐ)り見とも飽かめや名寸隅(なきすみ)の船瀬(ふなせ)し浜にしきる白浪
私訳 行ったり来たりして眺めていて飽きるでしょうか、名寸隅の船を引き上げる浜に次ぎ次ぎと打ち寄せる白波よ。


集歌1829 梓弓 春山近 家居之 續而聞良牟 鴬之音
訓読 梓弓春山近く家(いへ)居(を)りし継ぎに聞くらむ鴬し声
私訳 梓の弓を張る、その春の山に近く家に住んでいるから、絶えず聞くのでしょう鶯の鳴き声よ。

集歌1830 打靡 春去来者 小竹之末丹 尾羽打觸而 鴬鳴毛
訓読 うち靡く春さり来れば小竹(しの)し末(うれ)に尾羽(をば)打ち触れに鴬鳴くも
私訳 そろって風に靡く春が天を去り地上にやって来ると、小竹の枝先に尾羽を震わせて鶯が鳴くよ。


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今日のみそひと歌 金曜日

2015年12月25日 | 万葉 みそひと謌
今日のみそひと歌 金曜日

集歌4514 阿乎宇奈波良 加是奈美奈妣伎 由久左久佐 都々牟許等奈久 布祢波々夜家無
訓読 青海原(あおうなはら)風波(かぜなみ)靡き行くさ来さつつむことなく船は速けむ
私訳 青海原は風に波が靡き、貴方が行くも帰るも差し障りもなく、船足は速いでしょう。

集歌4515 秋風乃 須恵布伎奈婢久 波疑能花 登毛尓加射左受 安比加和可礼牟
訓読 秋風の末吹き靡く萩の花ともにかざさず相(あひ)か別れむ
私訳 秋風が枝先に吹いて靡く萩の花、その花枝を共にかざしましょう。これから互いに別れて行くのだから。

集歌4516 新 年乃始乃 波都波流能 家布敷流由伎能 伊夜之家餘其騰
訓読 新しき年の始(はじめ)の初春の今日降る雪のいやしけ吉事(よこと)
私訳 新しい年の始めの初春の今日、その今日に降るこの雪のように、たくさん積もりあがれ、吉き事よ。

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今日のみそひと歌 木曜日

2015年12月24日 | 万葉 みそひと謌
今日のみそひと歌 木曜日

集歌 3592 海原尓 宇伎祢世武夜者 於伎都風 伊多久奈布吉曽 妹毛安良奈久尓
訓読 海原(うなはら)に浮寝せむ夜は沖つ風いたくな吹きそ妹もあらなくに
私訳 海原に浮寝する夜は沖の風をそんなに強く吹くな。寒さを忘れさせる愛しい貴女がいないのだから。

集歌 3593 大伴能 美津尓布奈能里 許藝出而者 伊都礼乃思麻尓 伊保里世武和礼
訓読 大伴の御津(みつ)に船乗り漕ぎ出にはいづれの島に廬(いほ)りせむ吾(あ)れ
私訳 大伴の御津から船に乗り漕ぎ出して、次はどこにの島に停泊するのだろうか。我々は。

集歌 3594 之保麻都等 安里家流布祢乎 思良受之弖 久夜之久妹乎 和可礼伎尓家利
訓読 潮待つとありける船を知らずして悔(くや)しく妹を別れ来にけり
私訳 潮を待って停船していると知らないで、残念なことに貴女と別れて来てしまった。

集歌 3595 安佐妣良伎 許藝弖天久礼婆 牟故能宇良能 之保非能可多尓 多豆我許恵須毛
訓読 朝開き漕ぎ出て来れば武庫の浦の潮干(しほひ)の潟に鶴(たづ)が声すも
私訳 朝が明けるのを待って船を漕ぎ出てくると武庫の浦の潮の干いた潟に鶴の声がする。

集歌 3596 和伎母故我 可多美尓見牟乎 印南都麻 之良奈美多加弥 与曽尓可母美牟
訓読 吾妹子が形見に見むを印南(いなみ)都麻(つま)白波高み外(よそ)にかも見む
私訳 私の愛しい貴女の形見にしようと、近くで見たいのに妻の名のある印南の都麻は白波が高いので遠く沖合から見ましょう。

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今日のみそひと歌 水曜日

2015年12月23日 | 万葉 みそひと謌
今日のみそひと歌 水曜日

集歌2679 窓超尓 月臨照而 足桧乃 下風吹夜者 公乎之其念
訓読 窓越しに月おし照るにあしひきの嵐吹く夜は君をしぞ思ふ
私訳 窓越しに見る、月が天空と大地を輝かし、葦や桧の生える山から嵐が吹く夜は、ただ、貴女のことばかり思いつめている。

集歌2680 河千鳥 住澤上尓 立霧之 市白兼名 相言始而言
訓読 川(かは)千鳥(ちどり)棲(す)む沢し上(へ)に立つ霧しいちしろけむな相言ひ始(そ)めにば
私訳 川千鳥が棲む沢のほとりに立つ霧がはっきり目に映るように、二人の仲は目立つだろう、出会って愛を語り合うようになると。

集歌2681 吾背子之 使乎待跡 笠毛不著 出乍其見之 雨落久尓
訓読 吾が背子し使(つかひ)を待つと笠も着ず出でつつそ見し雨の降(ふ)らくに
私訳 私の愛しい貴方からの使いを待つと、笠も着ずに家から出て来て様子を見続けました。雨が降り続いているのに。

集歌2682 辛衣 君尓内著 欲見 戀其晩師之 雨零日乎
訓読 唐衣(からころも)君にうち着せ見まく欲(ほ)り恋ひぞ暮らしし雨の降る日を
私訳 美しい到来の唐の着物を貴女に着せて眺めたいと願い、貴女と床を共に夜を過ごしました。あの雨の降る日を。

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