2011年にフジテレビで放映されたドラマ『それでも、生きてゆく』
15年前に起こった幼女殺人事件。
その被害者家族と加害者家族のその後を描いたドラマです。
事件のあと、家族がバラバラになり、
悲しみと犯人への憎しみを抱えて生きている被害者家族。
誹謗中傷から家族を守るため、姓を変え、引っ越しを繰り返すも、
執拗な嫌がらせに合い続ける加害者家族。
そんな中、被害者の兄 洋貴(瑛太)と
加害者の妹 双葉(満島ひかり)が
出逢うところからドラマは始まります。
正直、これ以上ないと思えるほどの重くシリアスなテーマを扱った作品なんで、
第1話だけで見るのをやめようと思っていたのですが、
瑛太と満島ひかりとの微妙にギクシャクしたやりとりが、
妙に面白く引き込まれてしまいました。
人間、どんなにシリアスな場面であっても、言い回しがおかしかったり、
ぎこちない仕草がコミカルに感じるコトってあると思うのですが、
そういった機微を上手く表現されていて、重い話のはずなのに
どこかコメディーを見ているような気分になりました。
(やり過ぎると不謹慎になってしまいかねない題材、その匙加減が絶妙でした。)
当初、噛み合わなかった洋貴と双葉の会話が、
途中からどんどんヒートアップしていき、
お互いの立場をかなぐり捨てて、感情をむき出しにする迫真の演技。
そこに嫌がらせを行っていた張本人である被害者の母(大竹しのぶ)が加わり、
鬼気迫る演技で応戦。
そして犯人の三崎文哉(風間俊介)の救いようのない、どこまでも深い闇。
ドラマの設定とか、どんな結末を迎えるのか、そんなコトよりも、
脚本と役者さんたちの演技に目が離せない、そんなドラマでした。
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