よろず戯言

テーマのない冗長ブログです。

日本一の大門松

2020-12-31 18:41:37 | 旅行・まち歩き

 

今年の年末はゆっくりすることができた。

なんと29日から明けて2日まで5連休!

社会人になって未だかつて味わったことのない大型連休なのだが、

いざ休みになってしまうと、ダラダラゴロゴロ・・・。

もう半分が過ぎ去ろうとしている。

 

自分は独り身だし、正月家に居なきゃいけないわけじゃあない。

実家に居候状態だから、里帰りなんて概念もない。

甥っ子姪っ子たちも正月は来ないし、自分の子どもたちも来る予定がない。

アル中のクソ親父と、いらんことしぃのお母んとの仲も険悪状態。

家に居てもテレビにゲームにと、ダラダラしてしまうのは必然。

 

いっそ思いきって旅行にでも!

コロナで疲弊している観光地を少しでも支援できれば・・・!

なんて考えてみたものの、新型コロナウイルス感染がますます深刻なこの状況下、

それもこれもGoToトラベルだのGoToイートだの、

政府が打ち出した飲食観光業を支援しようとしたキャンペーンが要因みたいに言われている。

事実、うちの会社が運営している飲食店にも客が押し寄せていたが、

とても伝染病が蔓延している状況下の光景には見えなかった。

 

いくら観光地のことを思ったとしても、ここ最近のコロナの感染者の拡大を見ていると、

緊急事態宣言時以上に外出自粛を考慮しなくてはならない。

せっかく得た大型連休も、けっきょくは家でダラダラしてなくちゃならないというこのジレンマ。

まあ、もとより出無精の自分にとっちゃ、それが口実となってダラダラしてしまっている感もある。

 

ただ、ずっと引きこもってもおられず。

年末用に少しばかりの買物と、お年玉用に千円札を調達しなくちゃならない。

大晦日の午後から正月三ヶ日まで、ATMが全てストップしてしまうからね。

これは不要不急の用事には当たらないはず。

 

そんなわけで重たい腰を上げて出かけることに。

千円札調達は最寄りの郵便局のATMで済ませ、

買物だって、最寄りのスーパーで済ませればいいのだが・・・。

 

そうだ!

あの大門松を見に行こう!

昨年見に行こうと思っていながら、けっきょく見に行けずじまいだった宮若市にある大門松。

来月中頃までは鎮座しているのだが、できれば年明け前に拝んでおきたい。

急に思い立ち、ちょっと距離はあるが、宮若市まで出かけることに。

 

すでに晦日の30日。

ほとんどの家庭は、もう正月の買物は済ませていて、

家で大掃除や準備に勤しんでいるはず。

大門松のある特産品売場も、もう人出もそんなないだろう。

 

田川市を抜け、直方市へ入り、そこから宮若市へと入る。

とたんに車がめっきり少なくなる。

ふだんは福岡市と直方市を往来する、営業車や大型トラックがガンガン通る道だが、

ほとんどの業種で仕事納めを迎えているようで、

やはり、地元の車くらいしか走っていないようだ。

 

宮若市をまっすぐ縦断する、県道21号線・福岡直方線を福岡方面へと進む。

今年公開されたホラー映画、犬鳴村の舞台にもなった日本有数の心霊スポット、

犬鳴峠に、もう間もなく差し掛かろうかという場所、

温泉郷、脇田温泉の入口近くにある特産品売場。

見通しの良い場所なので、200メートル手前くらいからそれが確認できる。

大門松の先っちょだ!

 

 

数日前、仕事でここを通ったが、駐車場待ちの車と人混みでごった返していた。

しかしこの日、車は自分のものを含め2台だけ。

駐車場の一角に設営されていた、正月用品を販売していたテントも既に片付けられている最中。

客の姿もほとんど見られず、営業してるの?と思うくらいに閑散としていた。

 

大門松は特産品売場の向いの駐車場に設置されているので、

店の営業とは関係なく自由に見学・入場できる。

車を降りて、さっそく間近で大門松を拝む。

21号線は仕事で頻繁に通る道なので、この大門松は車で通り過ぎる際にちらっと見てはいたが、

車から降り、こうやってきちんと間近で見るのは初めてだ。

 

 

思ったより大きくない。

けれど、脇にあった案内看板に、高さ9.5メートル,土台の直径5メートルって表示されていたので、

数字で見ると、ああ、やっぱりデカいんだな・・・って思う。

製作期間1ヶ月,使用した竹材総数350本,制作動員数のべ300人!

宮若市のこの地区にゃ、この大門松に思い入れがあり、気合の入った人たちが多いようだ。

 

 

3年生と4年生とで、牛のタッチがまったく同じってのはどういうこった?

同一先生が描いたデザイン見本でも見ながら描いたのか?

 

よその大門松と違うところは、門松のメインの三本竹が、

単に太くて長い孟宗竹三本が使用されているってわけじゃなく、

無数の孟宗竹を使って、あり得ないほど大きな竹が形作られているということ。

脇に添えられている松と梅も、通常なら枝が添えられるのに、

この大門松には、松も梅も、木のまま添えられているんじゃなかろうか?ってくらいにでかい。 

土台も巨大で、左右の土台間には人が渡れるような立派な橋まで架けられている。

 

大門松の間は人が乗って渡れそうな本格的な橋が架かっている。

そこへ、コロナ終息を願うメッセージが。

 

枯山水は苔・シダがしっかりと根付いておらず、発展途上?

 

門松の周りにもいろんなものが作られている。

土台の手前には枯山水があしらわれている。

土台の間には、よくできた牛の模型。

なかなか精巧にできていて、大きなお寺や神社に寄進されるような代物。

来年の干支、丑にちなんでの置物だろう。

近所の小学校の生徒作品なのだろう、かわいらしいイラストの描かれた巨大絵馬もあった。

 

大門松ばかりに目が行きがちだが、この牛と俵の乗った荷車もかなりの力作。

 

そして大門松の隣には朱塗りの小さな鳥居がずらっと並ぶ。

その鳥居の先には小さな社が建てられており、“門松宮”と看板が掲げられている。

この大門松が披露されている間のみの期間限定のなんちゃって神社のようだ。

せっかくなので、この門松宮でお参りする。

・・・!

二礼二拍手一礼の際に気付く。

もしかして、これが初詣だったりして。

そういや今年はなんだかんだで、一度も神社に行っていない気がする。

12月30日、晦日にしてようやっと初詣だ。

しかも、こんな正規でない(たぶん)なんちゃって神社で・・・。

 

 

期間限定とおぼしきミニ神社、門松宮。

 

さい銭箱がなかった。

だが、脇におみくじ売場が。

木箱に宮若市のゆるキャラ、“追い出し猫”が描かれた、

手作り感満載の、無人おみくじ販売ボックス。

1回100円とのことで、100円玉を投入しておみくじを一枚引く。

 

門松宮脇にあった無人のおみくじ売場。

 

ちゃんとおみくじ結び用に、柳だかズバイだかの枝がセットされていた。

 

自分が大門松を見学していると、途切れることなく家族連れや老夫婦なんかが訪れる。

まだまだマイナースポットだが、福岡じゃローカル番組にもたびたび登場して、

近隣自治体から、そこそこ観光客が来るようだ。

ひととおり見学し終えて、特産品売場へ向かう。

 

かぐや姫気分になって記念撮影できるステージも。

子どもたちが写真を撮ってもらっていた。

ちょうど一年くらい前に放送された福岡のローカル番組で、

元AKB48の高橋みなみがここで撮影していた。

 

そのかぐや姫フォトスタジオの脇に、“おきもち”と描かれた竹筒。

コインが入れられるような口が開いており、

どうやらスタジオ代金おねがいしますってことなんだろう。

高橋みなみも、これにツッ込んでいたっけ。

 

顔ハメ写真パネルは強風で倒れていた。

起こそうと必死にやったが、地面に刺さっていた杭の部分から外れてしまっており、

けっこうな重量もあり、ひとりじゃどうにもならなかった。

ここでも、前述のローカル番組で、高橋みなみと安田大サーカスのクロちゃんが記念撮影してた。

 

だが、この日は最終営業日で、しかも閉店が午後3時。

時間は既に午後2時を回っており、店内は灯りがほとんど落とされ、

店の前では売られていた野菜や花,正月飾りなんかがどんどん片付けられていた。

あらら・・・買物するには遅すぎたか・・・。

 

そう思っていたら、「よければ持って帰らんですか!?」

店先で締飾りや松竹梅を片づけていた男性に声かけられる。

手渡されたのは、ゆずり葉と裏白のセット数組。

売れ残ったそれを、タダでいいから持って帰れという。

切り花や松竹梅だと、部屋に飾れるけれど、ゆずり葉と裏白をもらっても、使い道なかですばい・・・。

そう思ったが、遠慮せずにいただいた。

部屋に置いてある、スーパーで買った鏡餅の下にでも敷くべ。

 

もらったゆずり葉と裏白のセット。

ちょうど買ったぶんが足りなかったとのことで、お母んにやった。

 

片付けと清掃作業まっただ中の販売所。

野菜も惣菜も餅類もほとんどなく・・・。

せっかく来たのだから、何か買ってこうかと。

ゆるキャラ、追い出し猫にちなんだ、キーホルダーとエコバッグ、

それと、せんべいとクッキーを買った。

 

 

宮若市のゆるキャラ、追い出し猫。

この付近の猫にまつわる昔の逸話に基づいて生まれたキャラクター。

福を招き入れる招き猫とは相対的に、災いを追い出すという、ちょっと強い猫。

市役所前にはでっかい追い出し猫のモニュメントもある。

アマビエ同様、コロナ終息にひと役買って欲しいところ。

 

 

 

追い出し猫モチーフのせんべいとクッキー。

クッキーは単に市販にあるネコの型を使ってるだけ。

せんべいは、観光地によくある、表面にイラストが焼かれたハチミツ卵せんべいだ。

どちらも素朴でたいへんおいしゅうございました。

 

 

追い出し猫のストラップ。

表は災い退散の追い出し猫。

裏は福を招く招き猫。

 

 

エコバッグはデザインがいい!

リアルネコは嫌いだけど、イラストのネコは嫌いじゃあない。

容量は少なめなので、買物用のエコバッグとしての実用性は低い。

コンビニでのちょい買い用かな。

  

実際は甥っ子や姪っ子たちも連れて来たかったが、

毎年恒例だが、よく家に来る甥姪は妹の旦那の実家へ行ってしまっており、

年明けてしかこっちへは来ない。

もうひとりの妹の方は、コロナを理由にしばらく実家へは来ないとのこと。

連休開始時に連絡はしておいたが、未だに息子からは返事も来ない。

せっかくの年末年始の休みも、ひとり寂しくダラダラと過ごすしかなさそうだ。

 

帰宅しておみくじを開いたら、大吉だった!

こりゃ今年一年、いい年になりそうだ!

・・・って、残り一日なんですけどね。

 

 



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