よろず戯言

テーマのない冗長ブログです。

クリスマスねえ・・・

2016-12-25 03:00:40 | 日記・エッセイ・コラム

12月24日はクリスマス・イヴ。

普通の家庭だと、みんなそろって家族団欒。

クラッカー鳴らして、三角帽子かぶって、

ワインやシャンメリーを飲みながら、チキンに寿司にごちそう食べて、そしてケーキ。

カップルは夜景のきれいなレストランでディナー、

その後はカラオケか映画か、最後はラブホでギシギシアンアン・・・。

子供らはサンタのプレゼントという名の、親からのプレゼントを楽しみに布団に入る。

 

自分は生まれてこの方40年、そんな世間一般のクリスマスとは無縁だ。

貧乏子だくさんの家庭で育ったから、クリスマスパーティもプレゼントもなし。

親からそう言われたわけでもなく、

物心ついたときから、サンタクロースの存在なんて信じてはいなかった。

学生時代はイケてないグループに属し、当然、彼女なんてできるわけもなく、

社会人になっても、離島生活で独り寂しく過ごし、

交際期間がほとんどないまま結婚し、すぐに離婚して今に至る。

なので、家族や恋人とクリスマスを祝ったことがない。

 

祝う意味がよく解らないが、そんなことは置いといて、

この年の瀬に、なんでもいいから食って歌って楽しむのもいい。 

だが、独り身で友人も少ない自分にゃ、クリスマスだからといって予定があるわけではない。

土曜日だけど、今日も普通に仕事。

今日はまた特に仕事がハードで、日もどっぷり落ちて、

照明設備もない真っ暗の建屋のなかで、堆肥まみれになって一人働く。

いつもは手伝いにきてくれるスタッフも、今日は定時でさっさと上がる。

午後7時過ぎ、ようやっと仕事を終えて事務所へ。

社長一家も他のスタッフも全員帰宅していて、自分が最後のひとり。

土曜のイヴに残業するやつなんていない。

便所掃除をしてゴミ捨てして鍵をかけてチェーンをして、

残業代もつかないのに意味のないタイムカードを押して退社する。

というか先に上がった奴らが掃除やゴミ捨てやってろよ・・・まったく。

 

息子へのクリスマスプレゼント

ポケットモンスター・サン

 

帰宅途中に閉店間際のスーパーへ。

二階の玩具売り場で、ポケモンのソフトを購入しラッピングしてもらう。

息子へのクリスマスプレゼント。

明日が休みだから、もし一緒に遊べるならば、

今夜、迎えに行って、このプレゼントを渡そうと思っていた。

ところが、昨日元妻に送った、息子に会えるかどうかの伺いメール、

この時間になっても何の返事もなく、けっきょく息子の元へ行くこともないまま、

ラッピングしてもらったポケモンソフトを持って帰宅。

娘には欲しがっていた、ウォークマンを購入していたが、それも渡せぬまま。

思えばクリスマスなんだから、あっちでパーティやってるだろうから、

こんな日に息子に会わせてくれるはずないんだよな。

クリスマスなんて意識なかったから、メールを送った後に気が付いた。

まあ、ダメならダメで返事よこせって思うんだけど・・・。

 

暇であろう、毒男の友人が居る。

誘えば大概、乗ってくれる。

でも、さすがにこの日だけは、遠慮して誘う気にもならず、まっすぐ家に帰った。

今年もまた、寂しいとか悔しいとかじゃなく、

なんだろう・・うまく言い表せない、切なさというか侘しさというか。

風呂入って夕飯食べて、テレビ観ながらコーヒー飲みながらシュトーレンを食べる。

 

シュトーレン好きなんだよねえ。

この時期しか売られていないのが残念。

 

クリスマスねえ・・・。

ちょっと過去のクリスマスを思い出してみた。

 

高校三年の時のクリスマス・イヴ。

この日は二学期の終業式だった。

美術部所属だった自分。

文化部だからあまり関係ないけれど、一応三年だから、部活はこの日で引退となり、

三年の部員が最後の部室(美術室)に集まる。

ホームルームが終わり、ダッシュで美術室へ。

手にはカセットテープ。

 

美術室のドアを開ける。

三年も下級生も誰も来ていない!

よっしゃ、一番乗り!

ここで前日から計画していたことを実行する。

窓際の机にラジカセを置き、窓を全開にする。

この日 大雪で、前日からしんしんと、大粒のわた雪が降っていた。

窓からどんどん入ってくる雪。

机に降り積もっていく。

自分の頭や肩にも雪が降り積もっていく。

冷たさに耐えながら、他の連中がやって来るのをじっと待つ。

 

他の部員の話し声が聞こえてきた。

三年どもの声だ。

実は美術部の三年、自分以外は全員カップルときた。

三組のカップルと、あぶれた自分で構成されていた。

そのカップルどもが、楽しそうに笑いながら入って来た。

ここでラジカセのスイッチオン!!

大音響で、山下達郎のクリスマス・イヴ。

入って来た連中の視界の先は、半身雪をかぶって窓際の席で曲に聴き入る自分の姿。

最後の笑いをとった!

今思うと、シュールなことをやったもんだと。

 

一昨年のクリスマス。

といってもイヴではなく、12月の上旬頃だったと思う。

仕事から帰ると、家に甥姪が大集合していた。

自分の娘と息子も居た。

うちのお母んが、数年前から孫を集めてクリスマスパーティをやるようになった。

それに、妹たちの甥姪と自分の子どもらも参加する。

このときのクリスマスパーティ、自分が帰宅したときには、

子どもたちは既にごちそうを食べ終わり、

それぞれ、もらったプレゼントを広げて大はしゃぎしていた。

 

お母んは、プレゼントにオモチャなどは与えず、

孫たちそれぞれの性別・年代に合わせた学習系の雑誌と文房具、

それとお菓子の詰め合わせをセットにして手渡す。

さっそく、もらった鉛筆でまっさらな学習帳に、

幼稚園で覚えたばかりのひらがなを書いている甥っ子。

 

帰宅したばかりの自分の元へ、当時12歳の娘がやってきた。

今はお父さん大嫌いになってしまい、口もきかなければ会ってもくれない娘だが、

このときはまだ、はしゃいで引っ付いてきたりしていたし笑顔で話してくれた。

そんな娘が、笑いながら学校であった面白い話を聞かせてくれる。

 

娘の話を再現。

 

「あたしね、学級委員やりようとよ、それでね、クラスで冬休み前にアンケートしたとよ。」

「アンケートふたつあって、ひとつが"クリスマスプレゼントに欲しいものは?"で、

もうひとつが、"冬休みといえば?"っちいうのやったんよ。」

「でね、みんなに紙に書いてもらって、それを学級委員で開けて見よったらね、

**ちゃんっていう女子がね、男子の書いたの見て「フザけちょう!」っち、怒りだしたとよ!」

「その男子がね、クリスマスプレゼントに欲しいものは?に、"お金"っち書いて、

冬休みといえば?に、"お年玉"っち書いちょったとよ、

そして、**ちゃんが怒って、ハサミでその紙を真っ二つに切ったらね・・・。」

ここで娘は笑いをこらえながら、そして少しはにかみながら話を続ける。

「切れた紙の、片方が、"金玉"になって、また**ちゃん、怒って紙を投げ捨てたとよ!」

ここで一気に噴き出す娘。

自分も笑う。

ふと、隣で学習帳にひらがなを書いていた甥っ子のノートをみると、

まっさらな1ページ目、最初に書かれた文字が、"きんたま"だった・・・。

「き」だったか、「ま」だったか、左右逆に書いてたっけ。

そこでまた、娘と一緒に大爆笑。

あのときの娘の顔が忘れられない。

口をきいてくれなくなったのは、それから半月後のことだった・・・。

 

そんなクリスマスの思い出。

この二つのエピソードは、今後もこの時期になると必ず思い出すだろう。

悲喜こもごも。

楽しいクリスマスを送っているひともいれば、

寂しいクリスマスを送っているひともいるわけで、

まったく無頓着で、特に何も感じないひともいるだろうし、

自分はまあ、翌日安くなったケーキやローストビーフの売れ残りがゲットできればそれでいい。

わざわざ買いに行かんけどね。

お母んが気まぐれで買ってくるのよ。

 

さてと、明日は今年最後の休み。

床屋行って、年賀状書いて、ブログネタもたまりまくっているし、

あと映画も観に行きたいな・・・やることいっぱいあるわ。

 

浜岡賢次「4年1組起立!」より

いや、こんなふうに荒んではいないけどね。

 



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