草枕

都立中高一貫校・都立高校トップ校 受験指導塾「竹の会」塾長のブログ
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過去問分析の方法

2007年05月03日 20時11分10秒 | 
巷の母親たちが我が子の受験する学校の過去問を買い込んできて, 解かせるという風景は入試直前1,2ヶ月によく見られる。そしてその志望校の過去問を何回も繰り返しもはや準備は万全と親も子も信じて疑わない。しかし, 結果はといえば,たいてい失敗だ。子は必ずこういう。「今年は新傾向だった。過去問とは全然違っていた。」と。ここには, 大きな失敗の秘密が隠されている。問題は決して新傾向なんかではなかったのだ。それをいうなら毎年が新傾向だったことになる。まず, 志望校の過去問だけを繰りかえしやったことで自然と過去問と似た問題が出ると思い込んでしまっている。そんなことはありえないのに。過去問の勉強で大切なことは志望校の過去問を覚えるまでやることではない。そんことをしたら先入観念という思い込みで凝り固まってしまい思考力も働かなくなってしまう。まず過去問の利用のしかたが誤っている。過去問を分析するということは実は素人に不可能に近い分析を必要とする仕事なのだ。先の例では, 過去問を繰り返しやっても本番でできなかったのは, 合格するだけの思考力つまり実力がなかったというだけのことだ。
実力もついていない者が過去問でなんとかなるはずがないのである。
 さて,本日私が言いたかったのは実はそんなことではない。過去問を分析するということの実際である。例えば,社会で「南都六宗」について聞かれていたとする。その場合に, 南都六宗が出たというのでそのすべてを覚えなければならないと思い込み,さらにはその周辺知識にまで広げるという勉強の誤りについてである。その問われ方をよく分析してみる必要がある。すべてを知らなければとけない出題のしかたなのか, 実はその一部分を知っているだけでも正解にたっすることができたのではないか。出題者はそのへんのところをどう考えて問題をつくったのか,など必要知識の確定には,出題者の出題意図の分析が絶対に必要である。私が過去問の重要性を説くのはそういった意味である。そして,こうした作業は受験のプロにしかなしえない事柄なのである。私が,公立中高一貫校の全国過去問を分析したという意味は,こういうことを指している。出題者の出題意図を徹底して分析する作業のことである。もちろん自分で実際に解いてみる。その上でその問題の難易を探り出題者の求めている能力とは何かを探るのである。
 話しを最初に戻すと,もうひとつ言いたいことがあった。市販の過去問の解説解答が必ずしもできがよくないということである。小学生がこれを読んでどこまで理解できるのか疑わしい。竹の会ではすべて私が実際に解いて適切な解法を提示する。その意味でも市販の過去問集は絶望的な淵に読むものを落としかねない。話は余談だが,以前に某出版社の人に過去問集の解説を書くことを打診されたことがあった。原稿料その他の問題もあって実現しなかったが, 今は算数よりも高校入試過去問の数学の解説集なら書きたいなと思うことがある。現在,中3のために過去問の解説レジュメを書き続けているが,夏休みには1冊のテキストとして完成しそうです。もちろん内部テキストとしてですが。竹の会には市販で出版してもいいかなという名テキストもありますが,いつか機会があれば出したいなとは考えています。
 話は,とにかく脱線してしまいました。過去問の分析は,その出題意図の分析にあるということです。最後に受験生の皆さんが志望校の過去問を使うには, それなりに実力がついてから, 力試しに使うこのがベストだと思います。
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