新聞に「孤立死」昨年2万1千人とありました。死後8日以上経過して見つかった人の数です。発見時が1か月以上は7千人弱、1年以上は253人と。この孤立死の8割が男・・・・という。さみしい数です。一人ひとりの人生があったはずです。その終末が一人の寄り添う人がなくなくなっていったことに現代人の寂寥を思う。
たまたま本日は休みにて別院の「一如さん」の法要に出かける。境内には多数の出店でにぎあう。そこで聞いた法話のなかに地獄のはなしがありました。
地獄は8種あると。第一が「等活地獄」殺生したものが落ちるナラク(インドの古語で地獄のこと)。互いが鉄の爪をもち肉片になるまで戦う。そして鬼が「活・かつ」というと再び肉片が集合して体にもどりまた果てしのない傷つけ合いとなる・・という地獄です。さらにその下には黒縄地獄、衆合地獄…と続き最も深い地獄「阿鼻(あび)地獄」となる。この地獄に落ちていくときに、だれ一人としてともに行ってくれるものなしと(「われ今帰するところ無く、孤独にして同伴無し」)とありました。そのとき深い底からなきさけぶ声をきき、前の地獄の十倍の恐怖を抱いて気が遠くなり悶絶するという。
現世の「孤立死」が阿鼻地獄そのものでもありましょうか。
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