霊界の門 ・見えないものの力

霊界や因縁から、現在の自分をみつめ、「見えないものの力」を味方にしましょう。

真田一族の霊的パワー

2011年12月21日 | 心霊現象
K氏の背後に、このような事情があったとは知らずに、私は目で見える
範囲で判断しようとしていた。
今もほとんどの方がそうであるように、自分の目がすべての判断基準なのだ。
ゆえにこの世が、いかに浅く、うすっぺらに流れていっているかが、わかる。
そんな中で、いじめや借金、DVに冤罪など、とんでもない事が時とともに
おこり、そして忘れ去られていく。
その中で、命を落とす者がいるとしたら、どう取り戻せというのだろうか。


K氏の「出発」の背景から、今日も歴史をみつめながら、「真田一族の謎」それも
「畏れ」を抱かれていた部分を探り出したいと思う。


           ◇          ◇


真田家は、清和天皇の第五子貞保親王から出て(一説には滋野宿禰の流れともいう)、
はじめ滋野姓を名乗ったが、後年、これが三家に分かれ(海野、禰津、望月)、
このうち、海野氏が本家として、代々、信濃守を称した。
この海野氏の支族は諸方へ分かれ散り、そのひとつが小県郡、真田ノ庄へ住みつき、
真田氏となったのである。真田家が戦乱の世に台頭しはじめるのは、幸隆の頃から
であろう。

しかし、天文十年(1541年)というから、幸隆二十九歳のときである。
甲州の武田、信州の諏訪、村上の三氏がいっせいに東信州へなだれこみ、真田の本家
である海野氏の本拠、海野平(現信越線大屋駅付近一帯)は、三軍に包囲される。
そして奮戦むなしく、領土と城はついに奪取され、海野本家は潰滅する。


                 (池波正太郎 著 「信濃の武将と城」より)


           ◇           ◇


その後真田幸隆は、海野本家の再興を関東管領の上杉家へ願い出た。
しかし諸々の理由で頼むにたりず、ついに甲州の武田晴信(信玄)を頼り、
これに従属することになる。
村上義清は、信州六郡、越後一郡を領有していたほどの人物で、文字どおり
信州の覇者といってよかった。
彼が武田軍に呼応し、海野本家を侵略したことはすでに述べたが、それだけに
真田幸隆が村上討滅へかける情熱は、苦闘を重ねるたびに熾烈の度を増していった。
そして、天文二十年五月、ついに村上義清の城、砥石城を落とした。
信玄にも落とすことが出来なかった城を、真田幸隆がみごとに落としたので
ある。

その後真田家は、信玄没後は勝頼につかえたが、天正十年三月、武田家が滅ぶと、
幸隆の三男昌幸は、わが子を二手に分け、長男の信行を徳川方へ、次男信繁(幸村)
を豊臣方につけた。
大阪夏の陣で幸村が死んだ後、真田家は信行によって維持され、上田を経て松代へ
移封されながらも、あの佐久間象山を生み出した主君真田幸貫のときまで、連綿と
その家風と意地を貫き通したのである。
幸貫は、松代領国において、身分の階級を問わず学問の普及に力をつくした。
現代でも、信州の地は俗に「教育県」と呼ばれ、向学の志がさかんなのは、当時の
なごりである。滋野一族は、不思議に盲人、医術、妖術などと関係が深い。
先祖の貞保親王(清和天皇皇子)は、盲目であったといわれ、望月氏の祖神
諸羽明神、禰津氏の四宮権現などは、盲人の祖神でもある。

ある時期、滋野氏が盲人を支配していた時期があったのだろう。
望月氏は、巫女や舞太夫などを支配しており、禰津氏は鷹匠(たかじょう)として、
著名であった。
禰津(長野県小県郡東部町)には、「ノノウ巫女」といわれる巫女の集団が、明治
初年まで存在したといわれている。
滋野氏は、武士として発展する反面、不思議な霊界に対する支配をも兼ねるように
なった。
真田一族に対し、人々が抱いていた一種の「畏れ」は、このことと無関係ではない。


以上の歴史的事実は今までのいきさつや、因縁をより明らかとし、われわれを納得
させ得る重みをもって、迫りくるのである。

今にして思えば、なぜK氏があの冬の夜中、水をかぶるといってまで、自分の守護霊
「海野氏」を説得におよんだか。
「出したくもない!会いたくもない!」という海野小太郎棟綱の心は歴史の推移を
知れば、当然なのかもしれない。
村上一族の「切腹の武士」が、この世と通じた一瞬の出来事であったが、これは案外
奇跡に近いのかもしれない。
また、観音教の霊能者M氏が受けた、霊的現象や「おまえはじゃまだ、どけ!」という
霊的内容も、やっと納得できるのだ。
滋野一族が「別格」といわれているゆえんもここにある。
そして、その先祖を背負って、新しい道を今に開く苦労もまた甘んじて受けなくては
ならないのも、K氏である。
霊能者の道は、表舞台で、はなやかにライトをあびる者では決してない。
K氏の修行は、まだまだ続いている。

 

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