終日暖気

雑記

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煩悩の秋

2006-10-11 | 映画

今日は、時間がなくてレンタル店に寄れず(涙)
子も寝てしまったので、ぼやーっとDVDリリース情報を見ていたら・・・
おお!!『ふたりのベロニカ』(91年)が11月に出るのですねー♪大好きな映画なので・・。
同じキェシロフスキ監督の『トリコロール・赤の愛』(94年)のほうにも主演しているイレーヌ・ジャコブがとても素敵なのです。物語も、幻想的でやさしさと哀しみ、慰めの溢れた詩的な展開で忘れ難くて。
『トリコロール三部作』はどれもいいですよね
『青の愛』に出ているジュリエット・ビノシュも、これまた好きです。『ダメージ』も『隠された記憶』も、ビノシュが出ているから作品の見応えがさらに増してるのじゃないかしらん。

 

すべてを見透かしたような、聖母のような静寂に満ちた眼差しを湛えているときが怖くて特によいなぁと 先日、『ランド・オブ・プレンティ』のミシェル・ウィリアムズがとても良かった~♪という話を友人にしたところ、「彼女ってビノシュっぽいもん。あなたが好きになりそうなタイプでしょ」と言われたのですけど・・・。

 似てる?

ちなみに、今調べたらイレーヌ・ジャコブは『愛のめぐりあい』(95年)にも出ていたらしいのですけど、全然覚えてなかったです。この作品を映画館で観たときは、ただひたすらキム・ロッシ=スチュアートに陶然となって、あとの話なんてどーでもよくなってしまって(笑)
話の内容もほとんど忘れたのに、いまだに彼の姿だけはまざまざと目に浮かびます。何かの技師役だったなぁ。背中か肩かお腹(まざまざ浮かんでない・・)に小さな刺青があったはず。そこで、ちょっとドキっとしたような。とにかく、ものすごい美人でしたキムさん。(『アパッショナート』も『赤と黒』も、顔ばかり見てしまった私)

 さすがローマの男。麗しい

と、話が脱線しまくってますけど、11月には『いつか晴れた日に』(95年)のDVDも期間限定生産分がリリースされるのですね!うう、欲しい~。
 

エマ・トンプソンのエリノア、大好きでした。分別と慎み深さを持つ、責任感の強い賢い長女。情熱的なマリアンヌを演じるケイト・ウィンスレットも良かったけど、さらに勘の良い三女のマーガレットが可愛くて♪「エドワードがひざまづいたわ!」でしたっけ、もう、じわわ~んと・・。アン・リー監督で本当に良かったわぁ・・と今更ながら思ってしまうんでした。
ヒュー・グラントもアラン・リックマンも、ハリエット・ウォルターも出演者みな素晴らしかったですね。

ああ困った・・。DVD欲しいのばかりです。
でも、この月は既に『ナイロビの蜂』を予約しているのだった・・

・・・物欲の秋 

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発注リスト

2006-10-10 | バトン

昨日、悠雅的生活の悠雅さまのところにお邪魔しましたら・・
まぁ、夢のようなレンタル店がオープンしているではありませんか!!
いいなぁ、私だったらどーしよかな・・と、嬉しくなって思わず自分も考えてしまいました。
ただ、どんどん出てきたのはいいのですけど、【あ】【ふ】【さ】【し】【は】【わ】【た】などは
かぶってかぶって困りました。毎日変動しそうです


********************************************************

あなたは明日
いきなりレンタルビデオ店をオープンしなければならなくなった。
と、とにかく今すぐタイトルを揃えなきゃ!
せめて五十音につき一本ずつは揃えなきゃカッコつかん!
でもどうせなら自分が好きな映画で揃えたい。
そこは譲れないところ。
リストは手元にないけどとにかく発注先へ電話して…

さて電話口であなたは何を注文する?

 ☆ルール

・自分の好きな映画から選ぶ
・1監督につき1作品とする
・自力で思い出す
・外国映画、日本映画は問わず

                          ≪お持ち帰り自由だそうです♪≫
*********************************************************
というわけで、以下のような品揃えで仮想レンタル店をこっそり開店・・・
なるべく趣味は抑えつつも(?)、発注元の不手際でカッコがついてないのですけど。

 「え、欠品・・・!?」

【あ】 甘い生活 (フェデリコ・フェリーニ)
【い】 イースター・パレード (チャールズ・ウォルターズ)
【う】 海を飛ぶ夢 (アレハンドロ・アメナーバル)
【え】 L.A.コンフィデンシャル (カーティス・ハンソン)
【お】 踊る大紐育 (ジーン・ケリー、スタンリー・ドーネン)

【か】 家族の肖像 (ルキノ・ビスコンティ)
【き】 記憶のはばたき (マイケル・ペトローニ)
【く】 グロリア (ジョン・カサヴェテス)
【け】 ゲッタウェイ (サム・ペキンパー)
【こ】 コリーナ、コリーナ (ジェシー・ネルソン)

【さ】 さよならをもう一度 (アナトール・リトヴァク)
【し】 シェルタリング・スカイ (ベルナルド・ベルトリッチ)
【す】 スミス都へ行く (フランク・キャプラ)
【せ】 戦慄の絆 (デヴィッド・クローネンバーグ)
【そ】 存在の耐えられない軽さ (フィリップ・カウフマン)

【た】 太陽がいっぱい (ルネ・クレマン)
【ち】 血とバラ (ロジェ・バディム)
【つ】 月夜の願い (ピーター・チャン)
【て】 Dear フランキー (ショーナ・オーバック)
【と】 トリコロール・赤の愛 (クシシュトフ・キエシロフスキ)

【な】 眺めのいい部屋 (ジェームズ・アイボリー)
【に】 ニュールンベルグ裁判 (スタンリー・クレイマー)
【ぬ】 欠  
【ね】 熱砂の舞 (ジョージ・フィッツモーリス)
【の】 野良犬 (黒澤明)

【は】 バルカン超特急 (アルフレッド・ヒッチコック)
【ひ】 ヒドゥン (ジャック・ショルダー)
【ふ】 ブロークバック・マウンテン (アン・リー)
【へ】 ベルリン・フィルと子どもたち (トマス・グルベ)
【ほ】 ポゼッション (アンジェイ・ズラウスキー)

【ま】 マンハッタン物語 (ロバート・マリガン)
【み】 皆殺しの天使 (ルイス・ブニュエル)
【む】 ムトゥ 踊るマハラジャ (K.S.ラヴィクマール)
【め】 召使 (ジョセフ・ロージー)
【も】 モロッコ (ジョセフ・フォン・スタンバーグ)

【や】 ヤング・フランケンシュタイン (メル・ブルックス)
【ゆ】 夕なぎ (クロード・ソーテ)
【よ】 欲望の翼 (ウォン・カーウァイ)

【ら】 ラブ・アクチュアリー (リチャード・カーティス)
【り】 リード・マイ・リップス (ジャック・オーディアール)
【る】 欠
【れ】 レザボア・ドッグス (クエンティン・タランティーノ)
【ろ】 ロック・ユー! (ブライアン・ヘルゲランド)

【わ】 ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ (セルジオ・レオーネ)


なんだか、ムチャクチャかつ、ちょっと古めのありがちな並びになってしまいました。
しかも、ハルストレム監督作品が抜け落ちてしまった(涙)
あ、監督名は忘れているものが多くて調べてしまいました。(←ダメダメ)
いやぁ、面白かったです。カフェを兼ねたこんなお店をのんびり開店できたら、それこそ映画好きの道楽ここに極まれり・・という感じですね♪いろんな映画のサントラを流して、素敵な役者や映画のことばーかしお客さんとお喋りして過ごして・・。
ああ、至福~ 

でも、店主の趣味の映画しか置いてないからダメか。

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トリスタンはどんなひと?

2006-10-10 | 映画
確か21日から公開になるはずの『トリスタンとイゾルデ』。
前から観たいとは思っていたのですけど、ここへきて違う興味がむくむくと・・
だって、トリスタンを演じるジェームズ・フランコがヒースに似ているらしいんですもの!!
あまりに気になったので、どれどんな人なんだろー?と調べてみたところ・・・

 お、似てるかも・・

 おお、かなり似てるかも・・!

 おお・・なるほど男前。(早く声を聞きたい)

あとは、

 (←素晴らしすぎるDVD特典画像

油断してるといきなりよろめいてしまう妙~な色っぽさや、

 その手をどうにかしてどけて、笑顔を確かめたい!!

と思わずにはおれないようなところがあれば・・・なーんて、動いて喋って個々のいろんな魅力が溢れだすのを見るのが映画の面白さでしたね。ああ、恋しい・・映画館のスクリーン・・・。
ちなみにフランコさんは、78年カルフォルニア州生まれだそう。あ、『バレエ・カンパニー』に出ている・・。今度借りてみよう。て、その前にまずは『蜘蛛男』かしら。
なんにせよ、美男美女のラブストーリーに思い切り酔いしれることができれば幸せです
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ついに・・

2006-10-07 | 日記

今日は突然に雨が降ったり、また青空が覗いたりと秋らしい気まぐれな空なのですけど・・・
きました!今日、街中にいっせいに金木犀の香りが漂い始めました。
去年は5日だったから、(ブログのおかげでそういうのがわかって楽しい)少し遅れたのかな。
まだ、香り始めでおずおずとした感じだけれど、そのうち妖艶な美女のような芳香で
こっちをくらくらさせてくれちゃうんですねえ。
家や職場の廊下も、この香りで満たされてしまうので、少しの間嬉しかったりして。
秋はいいですよね。暑すぎず寒すぎず、風も気持ちがよいです。
自然の造るあらゆる微妙な色あいも、この時期美しさを増しますねー。

こういう季節は、やっぱり映画はラブストーリーが観たいなあ。
(まぁ、映画はみんな一種のラブストーリーともいえるけど)
美男美女たちが、甘くせつない眼差しで、愛する者の唇や首筋や背中を優しく愛撫してるのを見ていると(いいよねぇ、これだよねぇ)と思うんでした。
台詞よりも深い思いをしのばせる眼差し。演技派たちの季節ですな。

しかし、その眼差しはカメラの眼差しでもあるわけで、撮る撮られる関係というのはなんだか・・・



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悪女

2006-10-07 | 映画

『VANITY FAIR』2004年アメリカ・イギリス

画家である父とオペラ歌手であった母の間に生まれたベッキー・シャープ。彼女は幼くして孤児となるが、あくまでも誇り高く、自分の人生を切り開く機会を狙っている。ある日、ピット・クローリー卿邸で娘たちの家庭教師となった彼女は、持ち前の才覚と美貌で上流社会進出への足がかりをつかみ、ついにはステイン公爵の庇護の下で社交界の花形となるのだが・・・。

初見。今宵も文芸もので楽しんでしまいました。コスチュームものっていいですよねぇ
原作はサッカレーの「虚栄の市」。(サッカレーはディケンズと並び称される19世紀の文豪らしいのですけど、1冊も読んだことないなあ。)
先日、みみこさまのブログにお邪魔した際に、その素敵な面子に目がくらみ、ただただ純粋に?役者を見たいがために張り切って借りてきました。
だってだって、ガブリエル・バーンでしょ、りス・エヴァンスにジョナサン・リス=マイヤーズ(『マッチポイント』見たかったよジョナサン・・・)、”黒太子@『ロック・ユー!』”ことジェームズ・ピュアフォイまで出てるというんですもの。素敵な並び!さらには、主役が演技派のリース・ウィザースプーン これでは、思わず期待も高まります。

鑑賞してみると、中途まではかなり面白く、ひたすら惹き込まれるテンポのよさ。映像もとても美しくて、これはスクリーンで見たかったです。
主人公であるベッキー・シャープ(リース)の一代記という感じではあるのですけど、彼女の機転のよさ、才覚に富んだバイタリティ溢れる力強さが魅力的で!
その溢れるウィットと己の魅力で、男も女も虜にするベッキーを、リース・ウィザースプーンは上手く演じていました。
貧乏と貧乏くさいのは全然違うんで、彼女の凛とした誇り高い姿は見ていて気持ちがいいのです。
なにくそ、負けるもんか!這い上がって見返してやる!となると、きっとガツガツして嫌な感じになると思うのですけど、ベッキーは何者にも侵されぬ自由な領域を精神に持っている女性という描かれ方だったから。
努力も怠らないし、戦時下でも強い!泣いてるだけの女とは訳が違います。
知ったかぶりのエセ人間である校長の化けの皮を相手にはわからないように引っぺがしてやる様は喝采だし、「没落ゆえに野心も。」としたたかさをきっちり見せて余裕でマチルダ伯母に微笑む姿、「あなたは経済を、私は外交を。」と夫を送り出す時の女王のような佇まいも大変に素敵。物事の本質をよく見抜いている大人の女なのです。
時代は19世紀初頭。金はあっても爵位がない商人、爵位はあるけれど貧乏で下品な貴族、利害のかけひきで奔走する人々の姿が滑稽に描かれています。でも、彼らはあくまでも上流。なんの後ろ盾もない孤児であった一般庶民のベッキーが、その才能をいかんなく発揮できる場をどうやって手に入れるのか。金に困らぬ裕福で自由な暮らしをどうものにするのか。
邦題は「悪女」となっていますけど、そんな安いの・・・。普通に「虚栄の市」でいいのになあ。
困難にぶち当たっても、精神の強さで跳ね返していくベッキーの姿がいいのですけど、後半になるとちょっとそれが失速していたような。前半のベッキーに惹かれていたので、「過去のせいよ」と泣く姿にはいまいち違和感を覚えてしまって・・。しかも、ラストが・・・んん~?多くを手に入れ、また多くを失ったあの彼女がそうなるの??と妙な感じ。原作がそうなのだと思いますけど、時間が足りず急いで流した感を拭えず、どーにも消化不良です。
でも、充分に面白かった!!
いろんな男女のパターンが見られますし。時代が時代なんで、男も必死です。お金と名誉と爵位。その中で穢れなき谷間のユリみたいなのが、ドビン大尉でしょうか。リス・エヴァンス、いい男です。何気に髪型もおめしかえも一番バリエーション豊富でしたね~♪

残念だったのは、ベッキーの親友 アミーリアかしら。スカーレットに対するメラニーみたいなものですけど、ちょっと魅力が・・・。彼女には彼女のよさがあるのに、それがほとんど生かしきれていないため、(ボンベイから帰らなきゃよかったよね、ドビン大尉・・)と思ってしまうのだわー
それなりに葛藤もあっただろうけど、二代目もあなたそっくりになっちゃってどーするのよ・・なのがジョージ・オズボーン大尉。坊やで冷淡なさまが、美人なジョナサンぴったりでした!馬鹿にしていたベッキーに、知的な嫌味で倍返しされておりましたわ。

ベッキーと同じく中途まで魅力全開なのが、ジェームズ・ピュアフォイ演じるロードン・クローリー。この人はベッキーの夫になるのですけど・・。うーん、人生やはり多少のお金は必要ですよね。自分をなくさないためにも。
現代に通じるもの、つまり普遍的なものもあり、最後に釈然としないもの感じるとはいえ見応えのある映画でした♪

【本日の男前】
 <68年・ウェールズ生

誠実で愛情深いドビン大尉を演じるリス・エヴァンスは、優しげな草食系の
男前でしょーか。「シッピング・ニュース」の時もすごく良かったなあま、「ノッティングヒルの恋人」も好きだけど(笑)。「Jの悲劇」を見るのが楽しみです。職場に着く前、道路で朝一番に会いたいタイプ?だわ。好き好き~。

 <64年・イングランド生>
以前、ボンド候補にも名を連ね、「ロック・ユー!」にて現場の女性スタッフ人気№.1だったとコメンタリで言われてもいた”黒太子”ことジェームズ・ピュアフォイ。まぁ・・今回おおいに納得しました。ピュアフォイ氏ったら、すごーくソフトで甘い上に、軽さやイヤラシサがなく、どこまでも爽やかにセクシー。モテまくっても汚れないタイプなのでしょう。羨ましい。これといってアクやハンサムオーラをばんばん出しているわけでもないのに実にエエ感じで、「その髪型似合うね」とか笑顔で言われたら、一生この人のことを褒めてしまいそうな感じ。わはは。

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ヴェニスの商人

2006-10-05 | 映画

『THE MERCHANT OF VENICE』2004年アメリカ・イタリア・ルクセンブルグ・イギリス

初見。去年、映画館で観たくてたまらなかったのに叶わなかったこの作品。
シェイクスピア劇を観たいというよりは・・
    
ただ魅惑のジェレミー氏に会いたかった
のですが。(画像しつこいですが)

ジェレミー氏は、商人”アントーニオ”役。・・なんですけど、この映画はあくまでも重厚かつ奥の深い”シャイロック”伝になっておりました。
はるかむかーしに読んだ時の記憶は、ポーシャの機知に富んだ裁判シーンが面白かった!というくらいのものだったのですけど・・。
『イル・ポスティーノ』がとても良かったマイケル・ラドフォード監督は、あくまでもユダヤ人の復讐心と計り知れない哀しみ、キリスト教徒の傲慢をジワリと浮かび上がらせるという、膨らみを持たせた演出で物語を手堅くまとめていたように思いました。
見ていると、どうしたってこのシャイロックには肩入れせずにおれません。
彼がなぜ「肉1ポンド」を担保に差し出すように言ったのか。
あえてキリスト教徒のやり方で手に入れたものは何だったか。
金ではない、尊厳の問題だったのですね。
迫害について、狂信者たちのおぞましさについて、静かに厳しくわかりやすく描いてくれていました。
裁判だって、これを見ると随分な話。容赦なく、何もかも奪い取る氷のような冷酷さです。
しかもそれが正義というのだから、ちょっと待ってくれという・・。
シャイロックの気持ちを、死の恐怖と共に多少なりとも知りえた(ような演出だったと思う)のは、アントーニオだけ。そのあたりの虚しさ加減も、なんとも・・・。いや、彼は結局は理解し後悔しかけたのを、あえて横を向いてしまったようでもあったな・・。
救いは、ポーシャやネリッサの話を聞いて慌てて取り戻したのか、あるいは最初からただの噂だったのか、父シャイロックにもらった大切な指輪をきちんと指に嵌め、大切そうに触れているジェシカの描写でしょうか。正義に破れ、黙って魚を取る二人の異教徒の男たちの心中やいかに・・・。この余韻に、監督の言わんとしたかったものが凝縮されているようでした。

もちろん、16世紀のヴェニスという都市国家や貿易商人たちの描写が生き生きとしており、人間たちの滑稽さや、登場人物たちに語らせるロマンティックだったり、冷静な皮肉というかアフォリズム的台詞なども映像と共にしっかり楽しめました。
役者がこれまた良かった!シャイロックのアル・パチーノ。やりすぎない堂々としたセリフまわし、表情なども見事で、感情移入しやすいシャイロック像を作り上げていました。
『恋におちたシェイクスピア』もよく似合っていたジョセフ・ファインズは、今回はバッサーニオ。彼はコスチュームものがはまりますね~。演技もうまい。
ポーシャを演じたのがリン・コリンズ。初めて見た女優さんですけど、うまかったです。見ているうちにぐんぐん魅力が増してくる女性でした。
アントーニオのジェレミーさまは、佇まいが上品で、ああやっぱり素敵です。彼もまた、迫害者としての汚名を決して雪げない人間の一人なのですけれど。
ただ、アントーニオから匂いたつエロスにびっくり。私の頭が変なのかもしれませんけど、アントーニオはバッサーニオを真剣に愛しているの?見ていてちょっと照れました。微妙なポーシャとの駆け引きが、また・・。そんな寂しげに目をそらすのはやめて~ とか、私って邪まなんだろーか
他、私の中では「ハリーの友だち」クリス・マーシャルがグラシアーノを、同じく「カサノバの跡継ぎ」チャーリー・コックスがロレンゾーを演じていました。

女が、男を試し意地悪してみせるのはなーぜか?

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ミュージック・フロム・アナザー・ルーム

2006-10-04 | 映画

『MUSIC FROM ANOTHER ROOM』1999年アメリカ

ある日、軍医の父と共に亡き母の親友グレースが住むスワン家に招かれたダニー少年。そこで、
グレースの赤ちゃん”アンナ”の誕生に立ち会った彼は「将来彼女と結婚する」と宣言する。
時が過ぎ、故郷に戻ってきたダニーは偶然にもスワン一家の人々と再会し、美しく成長したアンナに運命を感じるのだが、彼女には既にエリートの婚約者がいた・・・

初見。今夜もジュード祭になってしまったのですけど、今、なんだかとてもいい気分です
晴れ渡った青空のもとで、気持ちの良い風を頬に受けているような心持ちになれる素敵な作品でした。
何度か熱いものがこみ上げてくるのですけど、つらく悲しくて・・ではなくて、やさしく温かい愛情に触れて嬉しくて・・・なんですものー。
のっけのアンナ誕生シーンから、なんともよいのです。(こういうシーンで感動したのは初めてかも)
スワン家のドアについているベルの音や、ちょっとした壁の落書きなどにも思わず微笑んでしまう愛らしさが♪
モザイク職人であるダニー(ジュード・ロウ)の下宿先が、老夫婦が地道にやっているパン屋さんの2階の部屋なのですけど、「パンの香りがする」って、ああ、ワタシも住んでみたい!
で、このダニーがですねぇ、素朴で一途で愛にケチくさくない実に魅力のある青年なのです。そんな彼が周囲を変えていくというお話なのですけど・・・。
「恋ってどんなもの?」と訊ねられての、原題につながる彼の答えには(そうなのよ、そうなのよ!同士!)と思わず叫びそうになりました。
うーん、好きだから書いてしまおう。

 たとえば隣の部屋から音楽がきこえてくる。
 ぼくはそのメロディーが好きで一緒に口ずさむ。
 電車が通ってきこえなくなっても歌い続ける。
 やがて月日が過ぎ去っても、その曲を聞くと同じ瞬間がよみがえる。
 それが恋だ。

一家の母であるグレースは、何が大事かをきちんと見抜いているひじょうに個性的で明るく力強いロマンティスト。演じるブレンダ・ブレシンが要所要所をやりすぎることなく上手く演じていました。
彼女とダニーのほかに、もう一人愛に溢れているのがジーザス。彼のおおらかで率直で素直な愛は、ダニーが道筋をつけてあげたあとを、ゆったりとあたたかな光で満たしていました。満たされて何倍も強くなるニーナ(ジェニファー・ティリー。例の声が好き)と、アンナ(グレッチェン・モル)姉妹の関係、ちょいと変わったスワン一家(ファンタジー要素が強い)の変化も見応えがありました。閉じ込めていたものをいったん解放して本質を理解するというのかな・・。
恋する歓び、これぞ人生の歓び!なんて思ってしまった夜でした。
昨日見たロボットのジゴロ役がドンピシャだったジュード・ロウは、こんな役もぴったりなので驚いてしまいました。いやいや、うまいなあ。あったかくて。
のっけのバスの中のシーン、ふと上を見上げる表情に10代に戻ったかのような幼さがチラっと垣間見えるのも、新鮮な感じがしました 

悠雅さま、このお話とても気に入ってしまいました。
教えていただき、ありがとうございました

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A.I.

2006-10-03 | 映画

『ARTIFICIAL INTELLIGENCE:AI』2001年アメリカ

初見。先日「コールドマウンテン、すごく良かった~」と感激したまま報告したところ、職場の映画好きたちがこの作品を勧めてくれました。
ジュード・ロウは、男性にも女性にも人気があるのですねぇ。なるほどー。意外な男くささがいいのかな?←まだよく知らないので適当な意見
スタンリー・キューブリックが長年温めてきた企画だったというのと、ジュードがロボットだ、
という情報だけしか知らなかったのですけど・・・。

おおお・・・困った。これは、ちょっと苦手でした。最初から最後まで、納得がいきかねる映画でした。
人間のいやらしさはわかってるから、もーこんなふうな表現をしてくれなくてもいいわ、と思ってしまった。いや、言いたいことや訴えたいことはわかるのですけど・・・
好きになれないところが・・。
うーむ、せっかく勧めてくれたのに、明日職場でなんて言おう・・
そうだ、皆の好きなジュードを褒めよう!
彼は素晴らしかったです。アンドロイドっぽさが完璧。しかも軽~いユーモアがある。うまいなあ。
「なぜ踊ってるの?」「・・僕のクセなのさ♪」
とてもお仕事熱心なロボットで、体内BGM装置(?)からフレッド・アステアなんか流してくれたりして。
ロボット少年と、ジゴロ・ジョーのツーショットの時だけは、妙に和んでしまいましたワ。
少年が昔の家でふと気が付くシーン、「2001年宇宙の旅」で年老いたボウマンが食事をしているシーンに切り替わった直後に似ていたなあ。無音な空気感とか。
うん、とにかく ジュードが良い映画でした。

完全なる適役ただの美人に非ず。

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10月

2006-10-02 | 映画

←今年の助演女優賞

わお。直そうとした昨日の記事が見事に消滅・・
ブログ開始から一年、いつもお世話になりありがとうございます。
好きな映画の話ができる幸せを日々噛み締めております。
今後とも呑気にミーハーしながら続けられたら・・と思います。
たくさんのいい男いい女を教えてください。
どうぞ宜しくお願いいたします。
というご挨拶でした



『摩天楼を夢見て GLENGARRY GLEN ROSS』1992年アメリカ

HDD整理のために久々に鑑賞したのですけど、これは先日見て面白かったポール・ニューマン、シャーロット・ランプリング出演の『評決』と同じ、デヴィッド・マメットの脚本なのだそう。(原作もマメット)
日夜契約獲得にしのぎを削る、不動産会社サラリーマンたちの物語。
元々舞台らしく、ほとんど密室劇のような感じ。今になって見てみると、本社からやってきた冷酷無比な有能社員(アレック・ボールドウィン。まだ細い)の叱咤が普通に思える・・。あくまで口八丁手八丁、成績上げてなんぼの営業の世界。成績1位はキャデラックなのに、2位はいきなりナイフセット。ナイフセット!?で、3位ならクビじゃ
今すぐ客とってこいと、「ろくな情報もないくせに」と愚痴る社員たちに、嫌味度マックスで言い放つアレック・ボールドウィン。
夜の雨の中、ネタ(顧客情報)をくれとあの手この手で哀願するジャック・レモン。びしょぬれのまま支店長(ケヴィン・スペイシー)の車に乗り込んでくる姿が鬼気迫っていて、嫌悪感紙一重の不気味さがさすが。
契約数トップを誇るのはアル・パチーノなんですけど、自己哲学をよどみなくさりげなく何より親密に相手に降り注ぐ姿に苦笑。口説くのに、客も女も国もないよね・・と改めて認識。外交官は女を上手く口説ける(=外交上手に決まってる!)人間に任すのが一番ですね。(違)
エド・ハリスも出ているし、地味ながら火花を散らして丁々発止する役者たちを見られる映画なんでした。見おわって、なぜか意外なほどカラリとした印象の作品。

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推手

2006-09-30 | 映画

『PUSHING HANDS』1991年台湾・アメリカ

初見。お山と同じ発売日だったのに、一日遅れて悠然とやってきたこのDVD。
目的はもちろん この作品が長編デビュー作となったアン・リー監督の物語の描き方と、同じくリー監督作品で、むかーし見てよいなぁと思った『ウェディング・バンケット』、『恋人たちの食卓』の2作品で”父親”を演じてらした俳優ラン・シャン(郎雄)を見ること

ふぅ~。これまた素晴らしい映画でした。とてもとても好きな物語。
見終わって、まず何よりも感じたのは、監督は昔から描きたいことが一貫しているのだなぁということでした。そして、それはひじょうに普遍的なもの・・。
たぶん、こちらの心のどこかを刺激するポイントも同じだと思います。監督の描き方は細胞にとてもしっくりきますし・・。なにより、言葉にするのが難しいさまざまな人間たちの想いについての描き方が素晴らしい。画も美しいです。
人々の持つ、耐えられないような酷薄さでもって普遍性を描き出す作家もいますけど、リー監督はそうではないから好きなのかもしれません。

朱老師(郎雄)が、ニューヨークの厨房で仁王立ちになって動かない姿。そこに、ひとりの人間の背負う歴史の重み(彼の場合、文革によるひじょうに辛い過去を持つ)と、強い矜持をまざまざと感じました。が、次の瞬間には推手によって己の怒りを発散させてしまった哀しみのようなものが漂ってくるのです。人生は、本当にままならないものですね。それまで考えもしなかったことが突然起こるし。
文化のぶつかり合いによる葛藤・・。文化は人間をカタチ作るうえで最も重要な、あらゆる環境と言い換えてもよいのですけど、とにかく生きている限り大なり小なり、この違いから生まれる葛藤から決して逃げられない。自分の歩んできた時間の中で培われた、ある種の信念や情愛が通じない焦燥と落胆。そういうものを超越するために「無の境地に至ろう」とするのですけど、ほとんど至難の業なわけで・・。
生きている以上、常に誰かを想う感情が湧きだしてくるのを止めることなんて不可能ですし。家族でも他人でも、誰かを想うからこそ、寄り添い触れ合おうとすればこその孤独と苦しみです。憎しみも期待も心配もすれ違いも歓喜もみんなそう。
だからこそ、人間は何処に居ようと生き抜ける強さを持つことも可能なのだ、という希望も感じられました。
「推手」とは、太極拳の訓練の形式のひとつらしいのですけど、リラックスして力を抜き相手の心を感じるのが極意なのだとか。言葉よりも前に、感じるということ。大切ですよね。生きる極意とも言えそうです。さすが歴史深い中国・・。太極拳の練習にも深遠な哲学が眠っているんでした。
そして、それはそのままアン・リー監督の作品の精神に共通しているのだと思いました。西洋と東洋の文化を背景に、監督はなんと柔軟で愛に溢れた物語を紡ぎだしていることか。
(『ブロークバック・マウンテン』は、リー監督が作品として作り上げてくれたからこそ、あのような感動を得られたに違いないと確信しました。)

ニューヨークの高層マンションを見上げる朱老師と陳夫人(王莱)。
ためらいつつも、二人の「推手」が始まる予感を感じさせるラストが素敵でした

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