チャオプラヤ河岸の25時

ビジネスマンの日記帳

春景色

2016-03-16 08:59:21 | インポート

 家電業界は中国資本による買収・再編が進んでいる。サンヨーとGMはハイアールが、シャープはホンハイ、東芝の家電事業はミディアが買収することとなった。レノボにはIBMや日立のPC部門、といった具合。苦境が伝えられて久しい日本の大手家電は総崩れ状態のまま遂に来るべき日を迎えた、と云うことだろう。
 金満中国による日系企業のブランドと技術の買収が進めば、更に残存日系企業は苦戦するという悪循環。ボリューム・ゾーンに於ける中国勢の強さは圧倒的で、日系企業としては別の土俵を探す以外になく、コスト対応力なら遥か以前に失っている。
 凡庸な技術の集積となった部門を体よく海外勢に売却する、という戦略ならば次の土俵が見えていなければならない。次の成長動力を何に求めるのかが曖昧なままの売却は、如何にも後ろ向きだ。大丈夫なのか?日本家電。
 世界経済が減速する中、消費増税の延期もほぼ間違いない流れになってきた。総需要の不足という環境の中で消費増税を行えば却って税収減となる。尚且つスケジュール通りに実行するなどという選択は、まともな統治の選択にあり得ない。
 
 来週にはきっと東京や京都で桜が咲く。雪の中で見え隠れしていた福寿草の土手にも今は蕗の薹が芽生えている。里山の最良の季節も近い。ゆっくりとだが昨年後半からのマイナス成長の流れに変化の兆しが出ている。チャイナ・ショックの衝撃を受け止め終えた、というところだろう。内需が一段の回復を遂げれば、ほぼ正常な軌道に戻れるはずの日本経済、気温と共に上昇してくれることを切に願う。




               



                              川口
 
 
 
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