TAKAYAN'S ROOM

主にゲームブックを楽しんでいます

国際版 少年少女世界童話全集⑧ 《ハメルンのふえふき》

2022年11月06日 14時00分00秒 | 童話
できれば、年内に全ての巻の記事を書き終えたいです。




少しペースを上げましょうか。




物語の舞台はドイツ…




ハメルンという町に一人の救世主が…




守れない約束はしないことです。




子供も大人も楽しめます。




ハメルンの町は今…




異常発生したネズミたちに悩まされていました。




ああ、チーズが穴だらけに…(;・∀・)




人々は市長を怒鳴りました。

『早くネズミたちをやっつけろ!』

『それができないのなら、町から出ていけ!』




頭を抱える市長の所へ一人の男がやってきました。
この男は『一本の笛だけで様々な国を救ってきた』と言うのです。




中国では蚊の大群を退散させ…




別の町では蝙蝠を追い払ったそうです。

男『私がネズミたちを退治したら、どんなお礼をくれますか?』

市長『き、金貨を五万枚出そう!』

というわけで…




商談成立です。笛吹き男は仕事に取り掛かります。彼が笛を吹くと…




ネズミたちが彼を追っていくではありませんか!




笛吹き男はネズミたちを一匹残らず溺れさせてしまいました。
これでハメルンの町は救われたのです。




本当に全てのネズミが死んでしまったのでしょうか?
いいえ、マルマドックという名のネズミだけが生き残っていました。
マルマドックは故郷へ戻ると、笛吹き男のことを仲間たちに話すのでした。




笛吹き男は市長に約束の金貨を要求しますが…

『金貨五万枚だって? もうネズミはいないんだ』

『話が違います…』

『心配しなくても金なら払うよ。ほら、金貨五十枚だ。持って行け』




『二度と来るな。この守銭奴め!』

『……』

笛吹き男は無言で市役所を後にします。
しかし、このまま引き下がるつもりはありませんでした。




町へ出ると、笛吹き男は笛を吹き始めました。すると…




音色に魅了された子供たちが彼を追っていきます!

『いけないわ! あの笛は魔法の笛なのよ!』

母親たちが叫びますが、子供たちは聞く耳を持ちません。




笛の音色に誘われて大勢の子供が連れ去られていきます。
やがて山が見えてきました。

『あの山を越えるのは無理ね』

『笛吹き男も諦めて引き返すに決まっているわ』

母親たちは安心しました。ところが…




麓の岩壁が開いたではありませんか!

まるで笛吹き男と子供たちを迎え入れるように…




大人たちは慌てて引き止めようとしますが、間に合いませんでした。
笛吹き男と子供たちは山の中へ入ってしまったのです。
ああ、岩壁が元通りに閉じられてしまいました。もう麓には誰も…




いや、一人だけ子供が残っていました。
この子は脚が不自由なので、思うように歩けませんでした。
だから一緒に行くことができなかったのです。




子供たちは楽園に着いたのでしょうか? それとも…
大切な我が子を失った人々は市長を恨みました。
市長が約束を守っていれば、こんな悲劇は起こらなかったはず…




重たい話の後はコミカルな話を読んで心を癒しましょう。




絶対に捕まるわけにはいきません!




自分が蒔いた種を自分で始末することに…




三匹の兄弟は頑張って家を建てましたが…




長男の建てた竹の家はオオカミに吹き飛ばされてしまいました。






次男の建てた木の家も… 早く逃げないとオオカミに食べられてしまいます!




末っ子が建てた煉瓦の家なら安全です。




しかし、簡単に引き下がるオオカミではありません。




子豚たちの運命は!?(゜○゜;) 




彼女を愛するならば、彼女の国も愛さなければ…




何も恐れない騎士…




火を作り出せなければ、未来は…




無断で触れれば、厳しい罰が…


読んでいると、時間が過ぎるのを忘れてしまいますね。
それほど夢中にさせてくれる本です。
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国際版 少年少女世界童話全集⑦ 《はだかの王さま》

2022年11月04日 10時00分00秒 | 童話
アンデルセンの作品です。




大抵の人は子供の頃に一度は読んだことがあるでしょうね。




それでは、本を取り出して…




楽しむことにしましょう。




一番の愚か者は誰でしょうか。




この巻も良作ばかりです。




その昔、すごくファッションに拘る王様がいました。
朝から晩まで次々と服を着替えるような人でした。




ある日のことです。町に二人の職人がやってきました。
彼らは『誰も見たことのないような服を仕立ててみせる』と言います。
職人の噂は町中に広まり、王様の耳にも届きました。




王様の言いつけで二人の職人は服を仕立てることになりました。
しかし、彼らはペテン師だったのです!
そうとは知らない王様は『金なら惜しまない。存分に使え』と言うのでした。






ペテン師たちは何回も王様の所へ行って、お金を要求しました。
王様は二人にお金を渡しますが、急に不安になってきます。
『かなりの金を使ったが、本当に服は仕上がるのだろうか?』




王様の命令で大臣が職人の様子を見てくることになりました。
大臣が『服を見せてくれ』と言うと、ペテン師たちは編み機を指差します。
しかし、何もありません。
ペテン師たちが『この服は頭の悪い人には見えません』と言うと、
大臣は自身の目を疑いました。

(私は頭が悪いのか? いや、そんなはずは…)

結局、大臣は服が見えたことにしてペテン師たちを褒めました。




大臣は王様に『とても立派な服でした』と伝えます。
それを聞いて王様は安心しましたが…




数日後、またもや新しい服のことが気になってきました。
今度は役人の一人が様子を見てくることになりました。




ペテン師たちは熱心に編み機を動かしていました。
そして役人に『どうです? 見事な色合いでしょう』と言います。
役人には何も見えません。けれど、『見えない』と言うわけにはいきません。
ペテン師たちは頭の悪い人には見えない服を織っているのですからね。
役人は二人の腕を褒めると、城へ引き返すのでした。




いよいよ王様が新しい服を受け取る日が来ました。




ペテン師たちは服を着せる仕草をしますが、王様には服が見えません。
しかし、見えるということにしておかなければ、
王様は『頭が悪い』と言われてしまいます。
それが嫌なので、王様はペテン師たちを褒めるのでした。




そしてパレードが始まりました。町の通りを歩いていると…

『あっ、王様は服を着ていない!』

『裸の王様だ!』

子供たちが囁きます。王様は不安になってきました。
服が見えない子供たちが愚かなのか、それとも…
しかし、今はパレードの真っ最中です。胸を張っていなければなりません。
王様は咳払いをすると、堂々と歩いていくのでした。




《おやゆびひめ》も名作ですよね。




幼い親指姫をカエルたちが…




魚たちに助けられた親指姫…




長い冬が来ました。まるで氷の布団の上を歩いているようです。
大自然の前では小さな自分が無力だということを思い知らされます。




別れがあれば…




嬉しい出会いもあります。そして同時に悲しむ者もいるのです…




吹きすさぶ風…




山頂から眺める景色…




眠りの精の一週間とは…?




美人だ…




氷が割れ、川が荒れ狂う… 銀世界に何が起きたのか…?




美麗に描かれた東洋人たち…


コミカルな話があれば、悲しい話もあります、
必ずしも大団円とは言えない物語も…
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国際版 少年少女世界童話全集⑥ 《ふしぎの国のアリス》

2022年11月01日 17時00分00秒 | 童話
ルイス=キャロルの名作ですね。




不思議な世界でアリスを待ち受けるのは…?




かなりの長編ですので、腰を据えて読むことにします。




では、久々に目を通してみましょう。




アリスは無事に家に帰れるでしょうか。




さあ、本の世界へ…




夏の暑い午後のことです。アリスは姉と一緒に川岸にいました。
姉は本を読んでいます。しかし、アリスは退屈です。

『川を下ろうにも舟なんか無いし、花を摘みに行くのも面倒だし…』

そんなことを考えながら辺りを見回すと…




一匹のウサギが走っています。しかし、普通のウサギではありません。
ベストを着て、上着を着て、手には時計を持っています。
アリスはウサギを追いかけることにしました。
しばらく走ると、地面に大きな穴が開いていました。
その穴の中へウサギは飛び込みます。




ウサギに続いてアリスも穴へ飛び込みました。
ゆっくりとアリスは落下していきます。

『深い井戸なのかしら?』

穴の壁には棚があり、たくさんの本が並んでいました。
アリスは気を紛らそうと、その中の一冊を取って読みました。
ところが、本を読み終えても、まだまだ落ちていきます。
また棚を見ると、ジャムの瓶が置かれていました。しかし、中は空でした。

『どこまで落ちるのよ…?』

そう思ったとき、やっと落下が終わりました。
立ち上がって辺りを眺めると、四つのドアがありました。
どのドアにも鍵が掛かっています。
穴の底を歩き回っていると、ガラスのテーブルがあり、
その上に小さな瓶が置かれていました。
瓶に貼られたラベルには『私を飲んでください』と書かれています。
アリスは飲んでみることにしました。

『すごくおいしいわ』

けれど、何か妙な感じが…




アリスは瞬く間に縮んでしまいました!

きっと瓶の中の液体の効果に違いありません。
こんなに小さくなってしまっては…

『あっ…』




テーブルの上には鍵が置かれているではありませんか。
多分、いずれかのドアを開くための鍵でしょう。
しかし、縮んでしまったアリスの手は届きません。




アリスは泣き出してしまいます。
あの鍵さえ取れれば… だけど、それは無理な相談…
ふと床を見ると、お菓子の箱が落ちていました。
箱に貼られたラベルには『私を食べてください』と書かれています。
このお菓子を食べたら、何が起こるのでしょう?

『食べてみよう。それ以外に方法は無いわ』

お菓子を食べ終えた途端、またもや妙な感じが…
体が大きくなっているようです。元のサイズに戻れるのでしょうか…?













どうも大きくなりすぎたようです。
(アリスの脚とドアの大きさを比べてみてください)

これでは鍵を取ることはできても、ドアを通り抜けるのは無理です。
アリスの目から大粒の涙が溢れます。
そのとき、あのウサギが飛び込んできました。
巨大なアリスを見た途端、ウサギは驚いて逃げ出してしまいます。
アリスはウサギが落とした手袋と扇子を拾うと、扇子で体を扇ぎました。
次々と不思議なことが起こったせいで、汗まみれだったのです。

『…!?』

扇いでいると、またしても妙な感じが… 錯覚ではありません。
アリスの体が急激に縮んでいきます。これは魔法の扇子なのです。




すっかり小さくなってしまったアリス… なぜか辺り一面に水が…

『変だわ。池なんかあったかしら…?』

妙に塩辛い水です。アリスは気付きました。

『私が大きくなったときに流した涙…』

そう、これはアリス自身の涙で作られた池なのです。




一匹のネズミが落ちてきて、アリスに文句を言います。
他にも鷲、トカゲ、鴨、ひよこなどの様々な動物が落ちてきます。
アリスたちは何とか岸に上がることができました。
どういうわけか、テーブルも四つのドアも見当たりません。
しかし、アリスは深く考えませんでした。それよりも体を乾かさないと…




アリスは動物たちと一緒にコーカス・レースという遊びを始めました。
走り続けていれば、そのうちに服や体も乾くでしょう。
そこへ例のウサギがやってきます。彼は手袋と扇子を探しているようです。
さっきまでアリスは手袋と扇子を持っていたはずなのですが、
どこかへ消えてしまっています。






ウサギは『手袋と扇子は家にあるはずだ』と言います。
アリスはウサギと共に彼の家へ向かうことになりました。




言いなりになるのは癪ですが、アリスは家に入ります。
ウサギの言った通り、手袋と扇子がありました。
一緒に置かれているのは小さな瓶…

『今度は何が起こるのかしら』

お菓子や飲み物では散々な目に遭っています。
それでもアリスは中身を飲み干しました。すると…













本当に懲りない人です…(-。-;)

たちまちアリスは巨大化して、外へ出られなくなってしまいました。
窓から飛び出たアリスの腕を見て、ウサギは驚きます。
ウサギは助けを呼びました。ビルという名のトカゲがやってきました。
ビルは煙突から家の中に入ってアリスを追い出そうとしますが…

『やめてよ。くすぐったいじゃないの!』




アリスのキックで宙へ飛ばされます!

しかし、いつまでも家を占領されているわけにはいきません。
ウサギたちは小石を集めてくると、窓から家の中に投げ込みます。
アリスの顔や体に小石が当たります。
…! 小石の一つがお菓子に変わりました。

『助かったわ。これを食べれば…』

お菓子を食べると、体が小さくなっていきます。
やっと逃げ出すことができそうです。アリスは急いで家を出ました。
小さくなってみると、トカゲが恐ろしく見えたからです。




森へ入っていくと、キノコの上に芋虫が座っていました。
アリスは元のサイズに戻る方法を尋ねます。
芋虫は『その大きさでいいじゃないか』と答えます。
彼から見れば、ちょうどいい大きさでしょう。
しかし、アリスは人間です。このままでいいわけがありません。
芋虫の話では、キノコを食べることで体のサイズを変えられるそうです。
『キノコの半分は体を大きくするが、もう半分は小さくなる』と言います。




アリスは半信半疑で試してみることにしました。
キノコを半分に割って両手に持つと、まずは右手のほうを食べてみます。
途端、顔と足がぶつかりそうになったので、慌てて左手のキノコを食べました。
危うく縮んで消えてしまうところだったのです。
芋虫の言っていたことは本当でした。十分に注意しなければなりません。
左手のキノコを食べ続けると、少しずつ体が大きくなっていきます。
アリスは嬉しくなって髪を撫でようとしました。
ところが、手が届きません。なぜなら…













首だけが異常に伸びていたのでした!(*゜◯゜*)

鳩に蛇と間違えられて、アリスは慌てて顔を引っ込めました。
そして右手のキノコと左手のキノコを交互に少しずつ食べることで、
やっと普通のサイズに戻ることができたのです。
今度は元の世界へ戻る道を探さなければなりません。




森の中を歩いていくと、小さな家がありました。
キノコを食べて小さくなってから、アリスは家に近づきます。
(小さな家の住人を驚かせないためです)
魚の顔を持つ使いとカエルの顔を持つ召使いが話をしています。
彼らの言う公爵夫人とは…?




アリスが家の中に入ってみると…




コックがスープを作っていますが、胡椒を入れすぎているようです。
怖い顔をした女性が赤ちゃんを抱いています。この人が公爵夫人でしょう。
夫人は赤ちゃんの体を乱暴に扱います。赤ちゃんは悲鳴を上げています。
アリスは公爵夫人たちに抗議します。

『赤ちゃんに何てことをするの! それに、スープは胡椒の入れすぎよ!』




すると、コックは怒って、胡椒を撒き散らしながら出ていってしまいます。
公爵夫人も赤ちゃんをアリスに投げつけました。
慌ててアリスがキャッチすると、驚いたことに赤ちゃんは豚でした。

『こんな変な所にいたくないわ!』

アリスは豚を置くと、家を出ました。
そして森の中を進んでいくと、木の上にチェシャ猫が現れました。




公爵夫人の家にいたチェシャ猫です。
チェシャ猫はアリスに『どこへ行くつもりですか?』と尋ねます。
アリスは『それがわかれば、苦労はしない』と答えました。
チェシャ猫は笑いながら姿を消してしまいます。




森の奥には別の家がありました。
庭には大きなテーブルが置かれていて、帽子屋、三月ウサギ、
そしてネズミが座っています。




彼らは三ヵ月もお茶会を続けているそうです。
三月ウサギがお茶をアリスに注いでくれましたが、
すっかり冷めてしまっています。
アリスが文句を言うと、三月ウサギは時計で温度を測ろうとします。
ネズミは居眠りをしていて、寝言で鼻歌を歌っています。
頭が痛くなってきたので、アリスは立ち去ることにしました。




森を抜けると花園に着きました。たくさんの薔薇が咲いています。




トランプの兵士たちが白い薔薇に赤いペンキを塗っています。
『なぜそんなことをするの?』とアリスが彼らに尋ねると、
『間違えて白い薔薇を植えてしまったから』と言います。
このことをトランプの女王に知られたら、首を切られるそうです。




ああ! 大勢の兵士を連れてトランプの女王がやってきました。




兵士たちが白い薔薇を植えたことを知って、女王は怒りました。
このままでは、三人の兵士は首を切られてしまいます。




アリスは女王を必死に説得します。

『女王様と兵士のどちらが正しいか、裁判をするべきです!』

トランプの女王はアリスと勝負をすると言いました。
クロッケー・ゲームでアリスが勝てば、裁判を開くと言うのです。
アリスは二つ返事で頷きました(クロッケー・ゲームは得意なのです)




ところが、クロッケー・ゲームの槌はフラミンゴ、ボールはハリネズミ、
そしてゲートはトランプの兵士たちでした。
フラミンゴは嫌がり、ハリネズミは逃げ出す始末…
これではゲームにはなりません。
トランプの女王はフラミンゴとハリネズミに死刑を宣告します。
アリスは急いで逃げ出すことにしました。
ここにいると、自分の命の保証も無いと思ったからです。




アリスが森へ逃げると、木の枝にチェシャ猫の顔が現れました。
チェシャ猫の話では、この世界はトランプの女王に支配されているそうです。
アリスが頭を抱えていると、そこへ公爵夫人が現れました。




公爵夫人はアリスを強引に海岸へ連れて行きます。




海岸でアリスを待っていたのは、偽の海亀とグリフォンでした。
偽の海亀はアリスに悩みを打ち明けます。
いくら練習しても上手に踊れないと言うのです。
アリスは踊りを教えてあげることにしました。




一休みして雑談をしていると、公爵夫人がアリスを呼びにきました。
『裁判が始まる』と言っていますが、何の裁判でしょう。
アリスは裁判所へ向かうことにしました。




裁判長はトランプの王様です。




記録係もいます。




女王のお菓子を盗んだのは誰なのか…?




判決が下されました。アリスが犯人にされてしまいます。




トランプの兵士たちがカードになって、一斉にアリスを襲います。




必死にカードを振り払うアリス… 次の瞬間…



















アリスは目を覚ましました。今までのことは全て夢だったのです。
あまりに長い昼寝だったので、姉は呆れていました。
夢の中で起こったことを姉に話すと、アリスは家に帰ることにします。
お茶の時間が迫っているからです。


いつまでも色褪せない名作です。
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