今日、ワクチンを接種してきました。
ハノイ市当局は、各校区ごとに接種計画を立て、接種日及び接種会場を決めています。ワクチンの種類については、モデルナにして欲しいとか、ファイザーにして欲しいとかの要望は受け入れられません。当日会場に行かなければわかりません。
会社を出発します。会社の校庭
左は、私を迎えに来てくれた副部長。副部長は校区が違い、既にアストラゼネカ製ワクチンを1回接種済みです。右は私の食事を作ってくれる調理員のHさん
接種会場の小学校までバイクで10分
9時10分に到着し、4時間待って午後1時に受付の順番が回ってきました。だれも文句を言わずにじっと待っています。
例年なら9月6日に新学期が始まりますが、今年も生徒は自宅待機です。開始の目途がたちません。教室は掃除されていなくて荒れています。
今朝、会社の副部長が迎えに来てくれて、接種会場の小学校に向かいました。9時過ぎに到着すると既に600人ぐらいが長蛇の列を作っていました。
しばらくして当局から連絡があり、今日接種するワクチンは中国のシノファームであることが分かりました。
社員(70人)のうち、この校区に住んでいる10人が会場に来たのですが、このうち4人は、中国製と聞いて不安を覚えて接種しないで帰りました。
副部長が心配そうに私に尋ねました。副部長は他の校区で、既にアストラゼネカ製ワクチンを接種しました。
副部長;「先生、どうしますか?」
私;「もし今日、中国製ワクチンを接種しなかった場合、今後、他のワクチンを接種することができますか?」
副部長;「分かりません」
確かに、副部長の言うとおり、ハノイ当局が決めることですから、今後、モデルナやアストラゼネカのワクチンを接種できるかどうか分かりません。
ベトナムは、全国平均でも2回接種率がわずか2%という現状ですから、まだ1回も接種していない人がほとんどです。
日本政府がコロナワクチンを承認しているのは、モデルナ、アストラゼネカとファイザーの3つだけで、中国ワクチンは承認していません。日本政府が承認していない中国ワクチンを打って出入国管理上問題が起きないかどうか?
日本へ帰国できるかどうか? わかりません。
接種するかどうか逡巡したのは、以前、以下のようなニュースを見たからです。
デイリー新潮8月2日の記事の要約です。
中国政府は世界各国に中国製ワクチンを提供し、その数は約5億回分に達しているが、その重点地域は東南アジアである。しかし、東南アジアでは中国シノバック製ワクチンの評判は悪くなる一方である。 世界で最も感染が深刻な状況となっているインドネシアでは、シノバック製ワクチン接種後に新型コロナウイルスに感染した医療関係者数は350人以上に上ったことなどから、「シノバック製ワクチンは『水ワクチン』だ」とする論調が高まり、医療従事者に対して米モデルナ製ワクチンの追加接種を行うようになっている。
タイやシンガポールでも同様の事態となっている。
世界保健機関(WHO)は、シノバック製ワクチンの感染防止の有効性は50%程度とWHOが定めた最低水準にとどまっている。一方、米ファイザー製などのワクチンの有効性は90%以上です。
しばらく逡巡した後、中国ワクチンを接種することにしました。他に方法がないからです。
デールカーネギーの「道は開ける」の一節
【避けられない運命には従え】
4時間待ってやっと受付です。体温、血圧、問診の後、医師が私に確認して、副部長が通訳してくれました。「中国ワクチンですがいいですか?」
中国製の水ワクチンでも効果は50%あるわけですから、打たないよりましです。打たないで重症化したり、死亡したりするリスクを考えると打ってよかったと思うことにしよう!