先生もつぶやく、生徒もつぶやく。

横浜市でピアノ教室を主宰しています。レッスン中の面白出来事などを紹介中。

気持ちが通じる

2022-03-31 21:50:31 | レッスン日記
ある日の小学生女子のレッスン。

宿題のある曲を、なんだかとっても一生懸命弾いているのだけど、
なんだか少し不自然。なんというか、「〇〇しなきゃ!」という気持ちが
こちらまで伝わってくる。

うーん、なんだろう、、、この感じ。

「〇〇ちゃん、すごく一生懸命なんだけど、なんだろう、先生には
なんか、こうしなきゃ、っていう気持ちがすごくよく伝わってきたの。
うーん、例えばなんか『・・・しなきゃいけない』みたいな、、、、」

と声をかけると、彼女は

おうちのピアノとレッスンのピアノは鍵盤の重さが違うから、
頑張って弾かなきゃ、って思って弾いてたの、と解説をしてくれました。

「ああ、そうか。その気持ちが伝わってきたんだね。でも、もっと気持ちを楽にして弾いていいんだよ」

そのあとの彼女の演奏はとても力が抜けていて、すてきでした。

そのやりとりがとても自分にとって、とても新鮮で、ああ、こういうコミュニケーションって
大事だな、と思いました。
以前の私だったら、たぶん、自分が感じたことをダイレクトに伝えて、こうしたほうがいいよ、と伝えた
と思いますが、今回のこういうやりとりは気持ちが通じた、という体感と
100パーセントは通じないという体感を経験できるんだとおもいました。
こういうことも大事にしたいです。


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考える人

2022-03-28 22:57:37 | レッスン日記
今日のレッスンの一コマ。

あるテクニックがちょっと苦手な男の子。
そうならないように、いつもある手順をふんだ練習をしてもらいます。

私「ということで、この①から⑤の練習をしておいでね」
生徒「はい」

返事はとても素直。でも、その声に「またか」の気持ちが駄々洩れです(笑)

私「なんで先生がこの練習をしておいで、って言ったのか考えてみようか」


   沈黙


   沈黙


   沈黙


   ・・・


彼の場合、わからないから考えるのをやめて黙っているわけではないのです。
この時間、すごくたくさん考えているのです。

でも、言葉でまとまらない。

言葉がでてこない。


私も多分、こんな子供でした。友達に通訳をしてもらっていました(笑)


「じゃあ、これを考えて答えられるようにするの、宿題ね」

といったときの生き生きとしたまなざし。



彼は、自分で考えることが本当に好きなんだと思います。

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なんでもいい

2022-03-24 22:51:38 | レッスン日記
連日の投稿です。

今日は、ある生徒さんのお話。

私のレッスンでは、「自分の選択」を大事にしてほしい、
「自分の自由」をちゃんと謳歌してほしい、と、
とそれに伴う「責任」も感じてほしい、と、
割とレッスンのなかでも

  「これと、これ、どっちがいいかな?」

という問いかけをすることが少なくありません。


この選択、大多数のこどもたちは「自分が選べる!」とうれしそうに
行うのですが、(まあ、時間のかかり具合はこどもによりますが)
ある女の子は、決まって

「どっちでもいい」

と答えることが多いのです。

最初は遠慮しているのかな、と思ったのですが、そうではなく、本当に「どっちでもいい」のです。

「選べない」

と言います。

最初のうちは私もとまどいましたが、そのうちに

   どちらでも私は楽しめる

というメッセージに気が付いてから、レッスンの内容がさらに深くなりました。

こんな時に立ち会えるのも、レッスンの醍醐味です。

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HPリニューアル中

2022-03-23 22:42:24 | レッスン日記
連日の投稿です。

さて、自宅でピアノ教室を本格的に行うと決めた二十年近く前(はっ!もうそんなに?!)
ホームページビルダーを買うお金のない私は、無料でHPが作れると、
windowsのメモ帳でhtmlのタグうちをして作りました。
文系の私が、よくもまあ頑張ったなあ、と今となってはしみじみ思います。。。

そこから、ちょこちょこと書き換えはしていましたが、この度、
大幅にリニューアルすることにしました!

今の時代、タグうちをしなくても、立派なのが作れるということを知ったことや
いろいろな個性的な先生のHPを見たり(当時は今ほど、個人ページもなかったように思います)、
また、私の指導もいろいろと変化しましたので、
一念発起しました。

久しぶりにPCに長時間向かっております。

さて、どうなることやら、、、、

こうご期待!
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寒さ対策

2022-03-23 08:44:32 | Weblog
いやあ、昨日は寒かった。
メディアが電力ひっ迫!!ということで、我が家も節電をしていました。
着るものは冬のハイキング仕様。今から高尾山ですか?という感じでした。
そして今日も寒い!
昨日、今日とレッスンがなくて本当に良かったです。

なぜなら、我が家のレッスン室は


   とても寒い


生徒の皆さんはおわかりでしょう。

   そう、寒いのです!


それがわかっているので、レッスン開始する1時間前からエアコンを超強力にいれて
ホットカーペットもオンにして
部屋の上のほうと下の方で温度差がないように扇風機を回しています。

しかもグランドピアノの蓋は全開!!!

なにしろ、


     ピアノは鉄の塊


そう、こいつが暖かくならない限り、部屋は暖かくならないのです。

しかも、直接風をあててはいけないと、調律師さんからは言われているため


  じっくりと暖める=時間がかかる=部屋の寒さは続く


生徒が来ず、ひとりで練習の時はあまりエアコンもつけずにやることが多かったのですが、

   凍傷ってこんな気分、、、

という気持ちも味わえます。


では、夏は涼しいのか?

おっしゃる通り、涼しいです!
なにせ鉄の塊ですから。

ただ、音がうるさいため、部屋はしめきります。
そしてピアノを弾く=運動なので、どんどん暑くなります!

結局、暑かろうと寒かろうとどちらにしろエアコンは必需となります(笑)
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「やらない」と「やれない」

2022-03-22 18:04:30 | Weblog
今日は一段と冷えます。

さて、今日のテーマは「やらない」と「やれない」

よく、昔、大人が

「あの子はやればできるのに、やらないのよねー」

というのを耳にしました。

そのときは、ふーん、と思っていましたが、今、子供たちをはじめ、
いろいろな人とかかわって、ちょっと見方が変わってきたように思います。


   「やらない」のではなく、「やれない」


のではないかな?と。

自分の意に沿わないこと、やりたくないこと、興味のないことを「やらない」のではなく、
そもそも「できない」。
「やる」ことよりも「やらない」ことのほうが、自分にとって安全である。

そうであれば、結果的に「やらない」ように見えます。
それは、「さぼっている」とさえ映るときもあるかもしれません。

若いときは私も、「なんで!?」と思うこともありました。

でも、今はそれも個性だと思うようになりました。


    自分のやりたいことが、はっきりとわかっている。


そういうことなんじゃないかな、と。
やりたいことへのエネルギーが高いのではないかな、と。

それも素敵な事だと思います。

だからといって、ピアノの先生として放っておくわけではありません(笑)

一緒に楽しいことを探していければ、と思っています。

ただ、これは私が「親」でないからできるスタンスかもしれません。
親御さんにしてみれば、心配なこと、いっぱいあるのかもしれませんね。。。。


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楽器について⑤

2022-03-21 16:38:57 | 楽器
ただ、現実問題、今の日本でアコースティックピアノを用意できる、というのは
本当に限られているのではないかと思います。

特に住宅事情は厳しいでしょう。

一軒家ならともかく、賃貸マンション等で「楽器可」を検索すると、
音大生向けのマンションのほかはなかなか難しいのが現状だと思います。

電子ピアノでも、楽譜を読んで弾くこと、音感を鍛えることはできます。
また、レッスンのときにアコースティックピアノで自分の心からの演奏表現をすることはできます。
そういった生徒の演奏を聴いて、私も感動することが多々あります。
機会が少ない中で、その表現にたどり着くことにある意味、尊敬の念をいだきます。
ただ、そのハードルはアコースティックピアノを用意できている生徒さんに比べ、はるかに高いでしょう。
また、自分の楽器にポテンシャルがあると気づくと、継続に意欲がわきやすいものです。
その可能性が低いと継続すること自体が難しくなります。そういった意味でもハードルは高いといえます。

一方、電子ピアノはもっていないからキーボードでやりたい、という方のお話をきくこともあります。
キーボードもそれはそれでとても素晴らしい楽器です。
サブ楽器として使うにはおすすめできますが、ピアノレッスンに使うことはあまりお勧めできません。
こちらに関しては、また機会をみつけて投稿したいと思います。

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楽器について④

2022-03-21 16:16:44 | 楽器
それらに気が付いているのになぜ?
それは、まじめな女子ほど多いような気がします。

どういうことなのでしょう?

電子ピアノとアコースティックピアノ、何が違う?と生徒に尋ねると
ほとんどの生徒はアコースティックピアノのほうが、鍵盤が重いと答えます。
これは、私たち、普段からアコースティックピアノを使っている者にもあてはまりますが、
鍵盤を弾いたとき、自分が予想していたよりも明るい音色や大きな音がでると
鍵盤は「軽い」と感じ、逆だと「重い」と感じます。
実際のピアノの鍵盤の重さはそう変わらないにも関わらず、です。

電子ピアノはスピーカーのみから音が出ており、非常に音はクリアーで大きく聞こえます。
弾く力が少しの力でもある程度の音量がでます。
ところが、その楽器に慣れている生徒は、アコースティックピアノを弾くといつものように
弾いていても音量が出ない、聞こえ方がちがう、となると
いつも以上に一生懸命弾きます。
そうなると、ラフな音が出てしまいます。
電子ピアノだと、ラフな弾き方をしても音はラフには出ませんが、アコースティックピアノだと
それは顕著にでてしまうことになります。
特に体力的にもまだまだ弱い女子にその傾向があるように思います。

なので、かえって男子などはあまり気にならないことが多いように思います。
余計な力みがなくとも弾けるからです。

ちなみに、電子ピアノは、ある程度の音量以上は出ません。
もっと強い音が欲しいと思っても、ゲージをあげてアンプにつなぐなどしないと難しく、
指の力だけでは出すことは難しい。
アコースティックピアノは楽器全体から音がでているほか、たくさんの弦がはってあり、
豊かな響きを生み出してくれます。

じゃあ、やっぱりアコースティックピアノじゃなきゃだめなのか?

まだ続きます。





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楽器について③

2022-03-20 23:23:20 | 楽器
わかりやすく言うと、電子ピアノというのは、


 ピアノが上手な人が弾いても、上手でない人が弾いてもそれなりに聞こえる


という楽器なのです。

具体的に言うと、乱暴に弾いても乱暴な音は出ず、繊細に弾いても繊細な音は出ず、ある程度整った音しかでません。

アコースティックの場合、それらは顕著に音に現れます。
乱暴に弾けば乱暴な音がでますし、繊細に弾けば繊細な音が出ます。
なかなか例えが難しいのですが、微妙な高さを調整できる無段階の椅子なのか、それとも段階が決まっている椅子なのか、というか。。。

実際、その音の違いは一見するとわかりにくい差異ではあります。
ですが、それらも日々、積み重ねていくと違いのわかる「耳」へと成長していきます。

残念ながら、電子ピアノで練習している生徒はその違いに気づく機会自体が少なくなってしまいます。
そうすると、自分の音を聞かない、ということがたびたび起きます。
乱暴に弾く体の使い方と、繊細に弾く体の使い方は違っているはずなのに、その違いも気が付かないということが起きます。

そして、もうひとつ。

それらに気が付いていても、特有のクセが付く場合があります。

まだ続く。
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楽器について②

2022-03-20 21:59:27 | 楽器
さて、ピアノを用意するぞ!となった場合、一体どのピアノを用意しましょう?

50年前、ピアノといえば、アップライトピアノかグランドピアノでした。
エレクトーンはありましたが、今の電子ピアノはまだなく、
グランドピアノは庶民には高嶺の花でしたので、レッスンを始めるとなると、
アップライトピアノの用意が必要でした。

その後、20年前頃から、電子ピアノが増え始めました。
住宅事情などにより、アップライトピアノが置けないという生徒さんや、
アップライトピアノに比べ電子ピアノが安価なこと、レッスンがいつまで続くかわからないため
電子ピアノを購入する、というご家庭が増え始めました。

ただ、ピアノの先生が行うレッスン自体はアコースティックピアノ(多くはグランドピアノ)で行われ、
自分が練習した楽器とは異なる楽器で行う、という現象が起こるようになりました。
もちろん、アップライトピアノ時代も、生徒が自宅で練習する楽器はアップライトピアノ、
先生のところのレッスンではグランドピアノという楽器の違いがありました。
ですが、電子ピアノとの違いほどの違いはありませんでした。
そのころのピアノの先生方がよくおっしゃっていた言葉に

「あの子のおうち、(アップライト)ピアノを用意してもらえれば、もっと上手になるのに、、、
とはいえ、やっぱり難しいわよねぇ。。。」

というものがありました。

さて、どういうことなのでしょう?

電子ピアノはアップライトピアノやグランドピアノと同じく、88鍵がそろっています。
鍵盤の幅もピアノのそれと同じですし、ペダルも3本ついています。
鍵盤の重さもエレクトーンなどと違ってそれなりにピアノのような重さを感じます。
楽譜を読んで、その音符を弾く、ということは、十分なようですが、
なぜピアノの先生は嘆いているのでしょうか?

続きます。



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