古都ぶらりさんぽ

京都・奈良など全国を散策し鑑賞した文化、建築など紹介し、咲く花の美しさや魅力を画像に収めたり想いを綴っています。

金蔵寺②本堂

2008-08-31 09:22:08 | Weblog
仁王門さらに右に建つ護摩堂を過ぎ、40段ほどの石段を上ると正面に本堂があります。
重厚な造りに威風堂々をしています。
本尊は十一面千手千眼観音菩薩、高さ2mで一木彫り。
クスノキの霊木を開山禅師と山主、向日明神とが、天狗の爪で彫ったもので、養老2年の作と伝えられます。
本堂の左に葉山神社と桂昌院廟が。再興に力を尽くした院に感謝の手を合わせました。

金蔵寺①仁王門

2008-08-30 09:00:44 | Weblog
金蔵寺(こんぞうじ)は、天台宗のお寺です。
初めは718年に女帝・天正天皇の勅により、隆豊禅師が開創。桓武天皇は平安遷都に際して、新しい都の四方に王城鎮護のために経典を埋めた一つとして、西岩倉山と号しました。
今昔物語にも書かれている古刹で、一時は子院が49院を有するほどに隆盛しましたが、応仁の乱により焼失しました。
その後、徳川綱吉の母、桂昌院により1687~1705の間に再建されました。
最寄のバス停から小塩山の中腹(350m)まで登ってくると、緑一色。鳥がさえずり、風に木々の葉が揺れると、爽やかな雰囲気に包まれます。
ここは大都市近郊には数少ないモミ、下層が豊富な落葉広葉樹林という貴重な自然が現存して、季節にはシャガ、ムクゲ、カエデ、椿が美しく咲き誇ります。
周辺に大原野神社、正法寺、勝持寺などがあり、さらに東海自然歩道なども整備され西山巡りの里として親しまれています。
但し、最寄のバス停(南春日町)から徒歩で約1時間を擁するので留意されること。
その中を朱塗りの仁王門をくぐりました。

正法寺⑤清水不動尊

2008-08-28 17:57:55 | Weblog
鳥獣庭園の前には清水不動尊が祀られています。
御真言を三度唱えて水を掛けて左の不動堂に。
大日如来のお使いとして、悪魔降伏の任務を担って、この世に現れたと言われる不動明王をお祀りしています。
ここはあまり知られていませんが、仏像もさることながら、四季の花も美しく、雄大な借景庭園も楽しめます。

正法寺④鳥獣庭園

2008-08-27 17:56:11 | Weblog
この宝生殿の庭が素晴らしい。
はるか彼方を望めば奥醍醐の山々が。その手前は伏見桃山、稲荷山。さらに手前は長岡の竹藪と三段の借景式庭園です。
庭園は白砂の中に置かれた大小さまざまの形の石が置かれているが、その形が鳥や獣の形に似ている事から、鳥獣の庭と呼ばれています。
中のせせらぎや池の水の音にも情緒があります。ここで平安貴族の王朝絵巻が繰り広げられていたと推し図る。
一方、本堂から右に行くと、書院があるます。
大原野の美しさを描いた襖絵が見事で、その奥には、真言八祖像が。古代インドの龍猛・龍智から弘法大師などの真言密教に功績のあった人物八人の姿を描いた掛け軸が並んでいます。

正法寺③本堂

2008-08-26 17:52:06 | Weblog
庭を満喫して、本堂に入る。
柱や欄干などは再建された江戸時代初期の建築様式を今に伝えている。多くの仏像が並べられています。正面は重文・三面千手観音。高さが2m60cmあまりで、鎌倉時代初期の作。化仏を頭と顔の左右に配した三面は全国でも珍しい。
その右には聖観音が。平安時代初期に弘法大師の作と伝えられ、厄除けにご利益があると人気を集めています。
その後ろに大日如来。左には阿弥陀如来が。また両界曼荼羅も掲げられ、ここは極楽浄土に居る感じも。
次いで宝生殿に進むと、先ず走り大黒天。大原野大黒天と言われお参りする人で賑わっています。一分でも早く福を授けたいと走っておられる姿が珍しいんです。
さらぶ隣には愛染明王で縁結びのご利益があらたかとのことです。

正法寺②枯山水庭園

2008-08-25 17:44:44 | Weblog
前回で庭園の素晴らしさを言いましたが、まず侘びを感じる山門をくぐると、右に植え込み、左は大小の石を散りばめるように置いた枯山水庭園が有ります。
その奥には苔が美しく、その隣は丈が8mはある松と、異なった様式の庭が並び、それらが見事に調和しているのは見事です。

正法寺①山門

2008-08-24 09:43:01 | Weblog
正法寺は、あまり知られていませんが、真言宗のお寺で8世紀半ばに奈良唐招提寺を創建した鑑真和上の高弟、智威大徳が隠棲したことに始まる古刹です。
その後、弘法大師により聖観音を彫刻。
伽藍は応仁の乱で焼失しましたが、1615年に恵雲、徴円の両律師により再興されました。
ここは枯山水庭園と鳥獣庭園という二つの庭園が見どころがあります。

勝持寺⑥魚監観音

2008-08-23 09:08:52 | Weblog
さらに足を進めると魚監観音に。
西遊記にも出てくる観音様が、中に魚が入っている籠を持っているお姿。
魚関係の人に人気があるとのことです。
この勝持寺は、花の寺と言われるように、桜や紅葉の季節は特に見ごろ。
ただ、JR向日駅、阪急東向日駅からのバスの便が少ないので、調べてから訪れた方が良いかと思います。

勝持寺⑤不動堂

2008-08-22 17:50:35 | Weblog
西行法師ゆかりの鏡石と泉の、さらに右手には不動堂があります。
堂には不動明王と愛染明王が祀られています。
これは弘法大師が不動明王に眼病平癒に祈願されたので霊験あらたかと信仰されてきました。
その左手には、冴野の沼。
「小塩山 松風寒し大原野 冴野の沼にまさるらん」と詠まれた沼が神秘的な姿を今に留めています。

西行法師の鏡石と泉

2008-08-21 17:58:08 | Weblog
本堂を出て庭園を見る。
正面には、ここで佐藤義清という武士が、何ゆえに出家したのか定かではありませんが、この西行法師が髪を落とすための鏡石と姿を見た瀬和井の泉が残されていて、いにしえを偲ぶことができます。
前には西行法師が庵を結び、一株の桜を植えたが、人々はその桜を西行桜と呼び、寺は花の寺と親しまれてきました。
それ以来、ここで花見や園茶会が催されてきました。
当時はどのような賑やかなものであったのか、今は知るよしもありません。