堤卓の弁理士試験情報

弁理士試験に関する情報を提供します。

20.7.31 平成20年改正法 特許法34条の3第9項

2008-07-31 12:16:56 | Weblog
平成20年改正法 特許法34条の3

9 第三十三条第二項及び第三項の規定は、仮通常実施権に準用する。

※コメント
 33条2項は、「特許を受ける権利は、質権の目的とすることができない。」と規定している。この規定を準用しているので、仮通常実施権については、質権の目的とすることができない。

 33条3項は、「特許を受ける権利が共有に係るときは、各共有者は、他の共有者の同意を得なければ、その持分を譲渡することができない。」と規定している。この規定を準用しているので、仮通常実施権が共有に係るときは、各共有者は、他の共有者の同意を得なければ、その持分を譲渡することができない。

20.7.30 ゼミの案内

2008-07-30 06:36:38 | Weblog
平成21年度弁理士試験のための飯田橋ゼミ(短答と論文)を開催します。

詳細案内を希望される方は、下記アドレスにメールでお知らせください。
tsutsumi@dream.com

20.7.30 平成20年改正法 特許法34条の3第8項

2008-07-30 06:34:21 | Weblog
平成20年改正法 特許法34条の3

8 前項に定める場合のほか、前条第四項の規定又は第六項本文の規定による仮通常実施権は、その仮専用実施権が消滅したときは、消滅する。

※コメント
 仮専用実施権に係る仮通常実施権については、仮専用実施権が消滅したときは、同時に当該仮通常実施権も消滅したものとみなされます。
 仮専用実施権が消滅したにもかかわらず、その仮通常実施権のみが存続することは不適切となるからです。

20.7.28 平成20年改正法 特許法34条の3第7項

2008-07-28 06:26:21 | Weblog
平成20年改正法 特許法34条の3

7 仮通常実施権は、その特許出願について特許権の設定の登録があつたとき、その特許出願が放棄され、取り下げられ、若しくは却下されたとき又はその特許出願について拒絶をすべき旨の査定若しくは審決が確定したときは、消滅する。

※コメント
 仮通常実施権の消滅原因を規定しています。

 特許権の設定の登録があったときは、通常実施権が許諾されたものとみなされるため、仮通常実施権は消滅します。

 特許権の設定の登録がされなかったときは、仮通常実施権は消滅することになります。

20.7.27 平成20年改正法 特許法34条の3第6項

2008-07-27 09:19:30 | Weblog
平成20年改正法 特許法34条の3第6項

 前条第五項本文の規定により、同項に規定する新たな特許出願に係る特許を受ける権利に基づいて取得すべき特許権についての仮専用実施権(以下この項において「新たな特許出願に係る仮専用実施権」という。)が設定されたものとみなされたときは、当該新たな特許出願に係るもとの特許出願に係る特許を受ける権利に基づいて取得すべき特許権についての仮専用実施権(以下この項において「もとの特許出願に係る仮専用実施権」という。)に基づいて取得すべき専用実施権についての仮通常実施権を有する者(当該仮通常実施権を許諾した者と当該もとの特許出願に係る仮専用実施権を有する者とが異なる場合にあつては、登録した仮通常実施権を有する者に限る。)に対し、当該新たな特許出願に係る仮専用実施権に基づいて取得すべき専用実施権について、当該仮通常実施権の設定行為で定めた範囲内において、仮通常実施権が許諾されたものとみなす。ただし、当該設定行為に別段の定めがあるときは、この限りでない。

※コメント
 特許出願について、仮専用実施権の設定の登録がされ、かつ、その仮専用実施権に基づいて仮通常実施権の許諾がされていた場合に、当該特許出願を分割して新たな特許出願をしたときは、新たな特許出願についても、仮専用実施権が設定されたものとみなされ、かつ、仮専用実施権に係る専用実施権について仮通常実施権が許諾されたものとみなされることとしたものです。

 特許出願の分割をした場合にも、仮専用実施権のみならず、仮専用実施権に係る仮通常実施権についても許諾がされたものとみなすことにより、仮通常実施権者の保護を図ったものです。


20.7.26 平成20年改正法 特許法34条の3第5項

2008-07-26 07:23:43 | Weblog
平成20年改正法 特許法34条の3第5項

5 仮通常実施権に係る特許出願について、第四十四条第一項の規定による特許出願の分割があつたときは、当該仮通常実施権を有する者(当該仮通常実施権を許諾した者と当該特許出願に係る特許を受ける権利を有する者とが異なる場合にあつては、登録した仮通常実施権を有する者に限る。)に対し、当該特許出願の分割に係る新たな特許出願に係る特許を受ける権利に基づいて取得すべき特許権について、当該仮通常実施権の設定行為で定めた範囲内において、仮通常実施権が許諾されたものとみなす。ただし、当該設定行為に別段の定めがあるときは、この限りでない。

※コメント
 特許出願について仮通常実施権を許諾した後に、その特許出願を分割することがあります。

 この場合は、別段の定めがないときは、分割出願についても仮通常実施権が許諾されたものとみなされることになります。

 ただし、分割出願の出願人が出願人名義変更届の提出により別人に変更されたときは、仮通常実施権について登録していることが必要となります。

20.7.25 平成20年改正法 特許法34条の3第4項

2008-07-25 08:44:10 | Weblog
平成20年改正法 特許法34条の3第4項

 仮通常実施権は、その特許出願に係る発明の実施の事業とともにする場合、特許を受ける権利を有する者(仮専用実施権に基づいて取得すべき専用実施権についての仮通常実施権にあつては、特許を受ける権利を有する者及び仮専用実施権者)の承諾を得た場合及び相続その他の一般承継の場合に限り、移転することができる。

※コメント
 仮通常実施権を移転することができる場合を規定しています。

 仮通常実施権も財産権ですので、移転を認めています。

 ただし、自由な移転を認めると、特許出願人の利益が害されるおそれがありますので、94条1項と同様の観点から、移転を3つの態様に制限したものです。

 なお、仮通常実施権は、許諾によるもののみですので、法定の仮通常実施権とか、裁定の仮通常実施権というのは、ありません。

20.7.24 平成20年改正法 特許法34条の3第3項

2008-07-24 07:19:49 | Weblog
平成20年改正法 特許法34条の3第3項

3 前条第二項の規定により、同条第四項の規定による仮通常実施権に係る仮専用実施権について専用実施権が設定されたものとみなされたときは、当該仮通常実施権を有する者(当該仮通常実施権を許諾した者と当該専用実施権者とが異なる場合にあつては、登録した仮通常実施権を有する者に限る。)に対し、その専用実施権について、当該仮通常実施権の設定行為で定めた範囲内において、通常実施権が許諾されたものとみなす。

※コメント
 仮専用実施権について仮通常実施権があるときは、専用実施権が設定されたものとみなされたときに、仮通常実施権について通常実施権が許諾されたものとみなされることになります。

 ただし、仮専用実施権について仮通常実施権を許諾した者と、専用実施権者とが異なる者であるときは、仮通常実施権について登録されていることが要件となります。

20.7.23 平成20年改正法 特許法34条の3第2項

2008-07-23 09:31:12 | Weblog
平成20年改正法

特許法34条の3第2項
 前項の規定による仮通常実施権に係る特許出願について特許権の設定の登録があつたときは、当該仮通常実施権を有する者(当該仮通常実施権を許諾した者と当該特許権者とが異なる場合にあつては、登録した仮通常実施権を有する者に限る。)に対し、その特許権について、当該仮通常実施権の設定行為で定めた範囲内において、通常実施権が許諾されたものとみなす。

※コメント
 仮通常実施権は、特許権の設定の登録があったときに、通常実施権が許諾されたものとみなされます。

 すなわち、仮通常実施権は、特許権の発生と同時に、通常実施権となるわけです。

 その範囲は、仮通常実施権の設定行為で定めた範囲となります。

 かっこ書の意味は下記のとおりです。

 甲が特許出願をした後、乙に仮通常実施権を許諾したとします。その後、甲が、特許出願に係る発明についての特許を受ける権利を丙に譲渡し、出願人名義変更届を特許庁長官に提出したことにより、出願人が甲から丙に変更になったとします。その後、丙が特許権の設定の登録を受けて、特許権者となったとします。この場合に、乙の仮通常実施権が通常実施権としての効力を有するためには、甲から乙に名義変更される前に、乙の仮通常実施権を登録しておくことが必要となります。

 逆に、乙の仮通常実施権が登録される前に、出願人が甲から丙に変更し、丙が特許権者となったときは、丙は、乙の仮通常実施権に基づく通常実施権の効力を否定することができるということです。


20.7.22 特許法34条の3第1項(平成20年改正)

2008-07-22 08:13:23 | Weblog
平成20年改正

(仮通常実施権)
第三十四条の三
1 特許を受ける権利を有する者は、その特許を受ける権利に基づいて取得すべき特許権について、その特許出願の願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内において、他人に仮通常実施権を許諾することができる。

※コメント
 仮専用実施権と同様に、仮通常実施権を許諾することができることを規定しています。

 仮通常実施権は、特許権の設定の登録がされた場合には、通常実施権とみなされることになります。

 仮専用実施権は、将来的には排他性のある専用実施権となりますが、仮通常実施権は、将来的には排他性のない通常実施権となります。

 そうすると、仮通常実施権は、同一範囲について複数人に許諾することができます。

 一方、仮専用実施権は、同一範囲については、複数人に設定することはできないことを意味します。