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特許法14条の解釈について(18.4.21)

2006-04-21 15:14:38 | Weblog
 弁理士の堤卓です。受験情報を提供します。

 特許法14条の解釈については、昨年度(平成17年度)の論文試験の特許法・実用新案法で出題されましたが、誤解されている受験生が多かったようです。

 そこで、特許法14条の解釈について解説します。

 特許法14条は、まず、「2人以上が共同して手続をしたときは」とありますので、これから特許庁長官に通常の特許出願(分割、変更、優先権等は除外)をするようなケースは想定していません。
 つまり、特許庁長官に例えば特許出願をした後において当該特許出願に関する手続をする場合に適用される規定です。
 したがって、共同出願(38条)は、14条の問題ではありません。

 次に、特許法14条本文に列記された手続については、各人が全員を代表することができない手続を明記したものです。したがって、特許法14条本文に列記された手続については、代表者の定めがあったとしても、常に、全員で手続をしなければなりません。

 特許法14条本文に列記された手続のうち「請求、申請又は申立ての取下げ」は、「請求の取下げ、申請の取下げ、又は申立ての取下げ」と読みます。「請求」や「申請」については、各人が全員を代表することができます。

 次に、昨年の論文試験で問題になった出願審査の請求について解説します。
 甲と乙が共同で特許出願Aをしたとします。
 そして、甲を代表者とする「代表者選定届」を特許庁長官に提出したとします。
 その後、乙が単独で特許出願Aについて出願審査の請求をすることができるか、というと、できないというのが特許法14条の規定の解釈となります。
 なぜならば、出願審査の請求は、特許法14条本文に列記された手続には該当しませんが、同条ただし書の適用により、特許法14条本文に列記された手続以外の手続については、代表者を定めて特許庁に届け出た場合には、代表者のみがすることができる、ということになるからです。
 出願審査の請求が何人でもできるとしても、特許法14条の解釈を歪曲することはできません。
 この点について誤解されている方が多いように思います。

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