梅之芝居日記

歌舞伎俳優の修行をはじめてから15年がたちました。
日々の舞台の記録、お芝居ばなし等、お楽しみ下さい。

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禊月稽古場便り・2

2009年02月27日 | 芝居
『江戸城の刃傷』『御浜御殿綱豊卿』が<総ざらい>、『仙石屋敷』は2度目の<附立>でした。

『江戸城の刃傷』、第1場、2場を、これまでの段取りとは変えたことは昨日申し上げました。詳細は実際の舞台でご覧頂きたく存じますが、内匠頭が吉良を斬りつける<その瞬間>が直接描かれていないぶん、事件に動転する人々が描かれる第1場から、内匠頭が登場する第2場までの転換で、芝居の流れが極力中断されないようにし、緊迫感が続くご工夫がなされました。
師匠はじめ先輩方がお揃いになる中でひとり若輩者の私ですが、そんな演出のお力もあり、至らぬながらも、気持ちが無理なく入って演技できますのが、とても有難いです。

…立廻りでからむ、とかいうのではなしに、師匠と芝居でやりとりするというのは、ほとんど初めてのようなもので、緊張もするのですけれど、とても嬉しい気持ちでいっぱいです。それだけに、しっかり勉強して、きちんと勤め上げたい! そのひと言に尽きますが、明日はもう<舞台稽古>。うわ~。

『仙石屋敷』、拝見しておりまして感じますのは、先ほどの<刃傷>と同じく、やはり直接は描かれない<討ち入り>の光景を、とてもリアルに、活き活きと想起させる台詞の素晴らしさです。仙石伯耆守の尋問に、大石内蔵助はじめ、うち揃う浪士の面々が答えていくという、動きの少ない場面ですが、選り抜かれた言葉が、様々な感慨とともに紡ぎ出され、御覧になる皆様の頭の中で討ち入りが再現される、ということでしょうか。

…浪士の方々は、あぐらで控えますが、小1時間(今回、この幕も少々台本のカットを施し、テンポアップがなされておりますが)はありますから大変なのではないでしょうか? 私でしたら完全に痺れて、立ち上がれないところですよ。

                 ◯

稽古場には、名題下の配役を記した<貼り出し>が掲示されるのが恒例ですが、さすが『元禄忠臣蔵』、役数の多さは『仮名手本』をはるかに上回ります。各幕各場に出てくるお役の数は、延べて180余。それを記した巻き紙も、上下2段、全長8メートルちかくありました。これに加えて、幹部の方々、名題の皆様のお役もあるわけですからね。名題下部屋に運び込まれた衣裳の量も、この作品の大作ぶりを物語っております。
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