包装コンサルタントの伊藤洋一です。2014年10月31日の日本経済新聞朝刊のマーケット商品欄に今年の7～9月期の価格が30日に確定したとありますので、取り上げます。
日本経済新聞の記事は下記です。
国産ナフサ1％上昇 7～9月 夏場の原油高と円安影響
合成樹脂など石油化学製品の原料が小幅に上昇した。30日に確定したナフサ（粗製ガソリン）の7～9月期国産価格は4～6月より約1%高い。夏にかけて原油の高値が続いたほか、円安が進み輸入価格が上がったのが影響した。ただ、最近は原油相場が急落しており、10～12月期は下落に転じるとの見方がある。国内の樹脂価格には先安観が出ている。
10～12月は下落の見方
７～９月期の国産ナフサ価格は１キロリットル７万900円と、前期比で1000円（１％強）上昇した。値上がりは２期ぶりで、前年同期比では１割以上高い。過去２番目の高値だった１～３月期比では1.5％安いが、2008年以来の高値圏にある。
国産ナフサ価格は内需の半分超を占める輸入ナフサの通関価格に連動する。７～９月期に値上がりしたのは、夏場にイラク情勢の緊迫などで地政学リスクが高まり、原油やナフサのスポット（随時契約）価格が上昇したためだ。９月以降に円安が進んだことも円建ての輸入価格を押し上げた。
一方、足元で原油価格が大幅に下がっていることを反映し、10～12月期の国産ナフサは６万３千～６万５千円まで下がるとの予想が多い。輸入価格の先行指標となるアジアのスポット価格は現在、１トン720～730ドルと今夏の高値から２割超下落している。
ナフサはアジアで余剰感が強まっている。景気回復の遅れる欧州から余ったナフサが大量に流入しているためだ。11月もアジア域外から、昨年の月間平均を３割程度上回る150万トン規模が到着するとの見方がある。
国産ナフサの値下がりを見越し、ポリエチレンなど合成樹脂の需要家はメーカーに対する値下げ要請を探る動きがある。ポリ袋など包装資材の卸売業者で組織する東京包装材料商業協同組合は「国内需要の回復が遅れれば値下げ交渉の機運が高まる可能性がある」とみている。
日本の石化企業も足元のナフサ安の影響を冷静に見極めようとしている。昭和電工の武藤三郎最高財務責任者（ＣＦＯ）は30日の記者会見で「ナフサが値下がりすると販売する化学品の価格も連動して下がることが多いため、収益にプラスとなるとは限らない」と語った。
以上が日本経済新聞の記事抜粋です。
下図は2004年1Q（第一四半期）からの価格の推移を示したものである。2014年4Qの基準価格は6万5000円前後まで下がると予想されているようです。
国産ナフサの価格は輸入品の通関価格に連動して決める（「貿易統計」の CIF 価格（輸入価格）を指標として用い、四半期（Quarter）ごとに決まり、3ヶ月の平均価格に2,000円を加算したもの）ため、あと決めとなっている。
詳しいデータは下記ホームページを参照してください。
http://www.takapack.com/ref/shousai/ref_naphtha.htm
株式会社タカハシのWEB： http://www.takapack.com/
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