燈子の部屋

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父、旅立つ

2004-07-25 00:00:00 | 家族
7月23日未明、父がとうとう旅立った。
同日に通夜、翌日に告別式を終え、今日はくたくた。

ゆうべはお酒の力を借りてちょっとだけ泣いてみたりもしたが、
どうしたわけか、父の死に対して今もほとんど実感がない。
手を合わせても、まるでままごとをしているような。
きのうの印象では、母もまた実感がなさそうだ。
わたしのそれとは少し違うようなのがちょっと不安だったりするが。

ただ、白い骨を見た時に、一陣の風が吹き抜けたような清々しさを覚えた。
父は、あらゆるしがらみから解放された。
そのことだけは実感できた。
それなのに、いまだ父の死を実感できないとは、大きく矛盾している。

それでもわたしの生活は続く。
今日は2年に1度の排水管清掃があった。
業者が来る前に洗濯を済ませると、流し台のトラップを洗い、
洗面台の下を空っぽにし、お風呂場のトラップを洗い、
洗濯機のホースのホコリをそれなりに取り除いた。
普段通りの生活を送るには、実感などないほうが助かることもある。

だが、自分が薄情かもしれないと思うのは、あまり心地よいものではない。
でも、たぶん、薄情なのだろう。
なぜなら、これがもし父ではなくて、母や夫であったなら、
こうして日記が書けるほど自分が冷静でいられる自信はないからだ。

悪いな、親父。

これから諸事が片付けられるのを待っている。
悲しんでいるヒマなんて、ないのよね。

頼むぞ、夫。

ひとまず明日は付き合ってね。


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