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「晴行雨筆」の日々から生まれるもの

インドネシア、西ジャワのパンガンダラン自然保護区でのルサジカの食性    - 同所的なコロブスとの関係に注目して

2020-11-30 09:33:39 | 研究
高槻成紀・辻大和

ジャワ中部のパガンダランのルサの食性を調べたところ、雨季と乾季で明瞭な違いがあった。雨季には芝生状のCynodonが50%を占めるほど依存的であった。これに対して乾季にはCynodonは20%前後に減少し、繊維が30-40%に増加した。この時期にはルトンの落とした枝をルサが食べられることが知られているが、糞組成でも果実が増加した。

調査地の地図

ルサのフンに占める主要種の占有率の季節変化
Cynodonn:イネ科の1種、other grasses:その他のイネ科、 dicots:双子葉植物, fiber:繊維, culm:イネ科の茎

糞組成の季節変化のDCA展開。右側は主要成分の位置

降水量、主要食物の占有率、「落穂拾い」の頻度
rainfall:降水量, major foods:主要食物(Cynodonnイネ科の1種, fruit果実), gleaning:ルトンが落とした果実をルサが拾って食べることを「落穂拾い」という
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