敏腕Pの日々のつぶやき

テアトルシアター代表。担当舞台作品について他、演劇やスポーツ等々の雑感を気の向くままに。

女人嵯峨

2018年07月22日 | 鑑賞
今の「共産主義の中国」は、
端のほうに一度置いておいて。
中国の永き歴史に人気があるのは
やはりスケールの大きさである。

その近くにある小さな島の、
大義なき国の政治を目の当たりにし、
しみじみと思ったりします。

勿論、そういう輩を選んでいるのは
誰でもない我々だから、そこは反省、
そうそう。せめて反省したり、
素直に謝るくらいはできないかな。
災害時に飲み会して楽しげにVサイン、
それを全世界に発信することが
「問題ない」わけがありません。

・・・いや、そーゆー話じゃない。
中国の歴史に負けないスケールの
我が国の「歴史絵巻」を舞台化した
俳小特別プロジェクト『女人嵯峨』を
拝観したという話である。

さて、本編について著す前に。
歴史といえば、演劇界にも
「ささやか」ながら盛衰がある。
「古典」一強時代に立った
「新劇」の勃興が火蓋を切り、
それにアンチを唱えた「アングラ」、
さらに分派した「小劇場」の
勢力拡大と、三國志さながら(?)
勢力図が塗り替えられた
熱い季節があったのである。

ここ暫くはそれらが融合を模索する
安穏な時代を迎えていた。
そこへ現出したのが「二・五次元」。

さて、融合や模索は全体像で、
こと「新劇」に絞っていえば、
〈旧・新劇〉と揶揄されたり、
ズバリ〈新劇は終わった〉とさえ
言われるほど、かつての勢いは影。
その脱却のための一つの策は、
仲間同士団結する道だった。

個々の劇団の個性を束ねた公演。
昨年《新劇交流プロジェクト》と
銘打たれた『その人を知らず』は
一例で、この『女人嵯峨』も
俳小を束ね手に、俳優座、銅鑼、
東演、昴の俳優が顔を揃えた舞台。

平安時代を開いた桓武帝が去り、
長兄の安殿(あて)親王が即位。
平城帝となる。その実弟・神野の
夫人・橘嘉智子を主人公に、
薬子の変、承和の変等の激動を描く。

橘逸勢、坂上田村麻呂、空海ら
日本史でも馴染みの豪華な登場人物。

いよいよ、東京は本日千秋楽。

お見逃しの方は、9月8日~9日
京都・大覚寺での公演を……。

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