高江雅人  竹工芸職人の独り言  竹工房オンセ

高江雅人  竹工芸を初めて37年、徒然なる出来事をアップしています。

竹剥ぎ君!1

2008年11月07日 08時39分16秒 | 竹細工作業工程

1105_005 私どもの工房には竹を剥ぐ機械がある。もうこの機械は生産されていないが、単純な機械なので、そう悪くなることは無い。趣味の竹細工と違って、我々がヒゴを取るときは、何百本、何千本と取るため、ある程度の荒仕事は機械でやるのだ。その一つに、竹を荒剥ぎする機械だ。

1105_010 丸い竹を巾1センチくらいに包丁で割ってからこの機械にかける。厚さが7~8ミリくらいある竹を厚さ2ミリくらいにするのに使う。しかし、如何せんかな、何分機械なので、機械に通す前の厚みが違うと、出来上がってくる厚みも相当違いが出てくる。その点、人間の腕は大した物ですな。元の厚みが違っても、竹の粘りなど性質が違っても手加減で仕上がりの厚みを自然に調節している。が、ある程度のことは機械でも出来るので、大量にヒゴを取るときはこの機械を使う。

1105_016 次に荒剥ぎした竹を二つに割っていくのだが、この時、機械のローラーで無理やり押し込んで剥いでいるので、どうしても竹の繊維通り剥げていないため、ささくれが立ち、次の工程の二つ割の時に、手に刺さってくるのだ。それを防ぐため、手に皮の防具を付けて割っていく。手剥ぎしたヒゴは繊維通り剥いでいるので、殆んどささくれは無く、こんな防具をつけることはしなくても良いのだ。こんな所が、機械と手の違いなんですな。

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