高江雅人  竹工芸職人の独り言  竹工房オンセ

高江雅人  竹工芸を初めて37年、徒然なる出来事をアップしています。

三越と伊勢丹

2007年07月26日 08時47分58秒 | ブログ

昨日、朝のニュースを見ていると突然「三越」と「伊勢丹」の持ち株会社での統合が流れていた。先日、「大丸」と「松坂屋」の統合が発表されたばかりと言うのに。ある意味、百貨店という業種は他の産業に比べて、古い体質を依然として持っている構造不況業種の一つである。デパートの売り場には派遣社員ばかりが並び、売り上げや効率ばかりを追おうとする、社員にも専門知識はなく、お客様との接点はますます遠くなる。

景気の良いときは自助努力しなくても売り上げは伸びていく、それを勘違いして規模拡大ばかり追った会社は後から歪みが出て、他の会社に吸収されていくようだ。もう一度、サービスの原点に戻って、人間創りからやり直さないと立ち直ることは出来ない。個人のお客様との関係を一つ一つ大事に育てていく事をしないと生き残れない。

私達の業種でも同じで、製作者とお客様の関係を、誠実に育て上げるしかない。目に見えて結果は出ないのだが5年経ち、10年経ち、時間の経過と共に10年前の種まきが答えを出してくれる。

現在、竹のバッグでも、海外生産し目先の利益だけを追った会社は魅力がなく、竹製品だけでは売れなくなり、衣料品やアクセサリーなどと抱き合わせの商売にシフトを変えている。以前、ある生産者から「どうせ、消費者は解らん!」と吐き捨てるような言葉を聞いたが、消費者も何時までも騙されているばかりでなく、本物を見る目を付けてきている。今、私の所がお客様から支持されているのは、正直に、素直に、適正価格を積み重ねて来た結果であると自負している。  「竹のバッグの本物を買うなら、オンセで!」 とやっと認知されてきている。

竹工房オンセ

コメント (1)
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