せいかつ創庫

野球・音楽・アート・街の風景など、自分自身のネタ創庫。
野球の楽しみ方、考えてます。自作イラストの展示も。

黒木知宏、最後の全力投球

2008年03月15日 | 野球
行ってきました。
3.15、千葉マリンです。

黒木知宏、最後の勇姿を見届けに。

千葉マリン自体、ロッテやめて以来7年ぶりでした。
昨年のロッテ戦観戦と同様、やはりあえて行くことを遠慮していた場所だったんですが、今回のことで気持ちも吹っ切れたような気がします。


まずは前座(笑)
試合の方。


先発は渡辺俊介と楽天は永井。
好天に恵まれ、ステキなアンダースロー写真が撮れました。


やはり山田久志をはじめとした従来のアンダースローと比べ、俊介は独特ですよね。
でも、滑り出すようななめらかさ、しなやかさはとても美しいですね。

試合は中盤までゼロ行進だったが、どちらかというと好投していたのは永井。
俊介は初回からランナーをためる場面もあったが、後続をシャットアウトして押さえていました。



まーくんどの!


早川撮っときました♪
初回に先頭打者で幸先良くヒットを打って出塁したものの、ロッテ打撃陣はこの日はヒットが出ず、繋がらず、、
永井に4安打。


試合が動いたのは5回。
草野のタイムリーで楽天が先制。


草野のタイムリーにつながった楽天の渡辺の盗塁。
これはほんとうにタイムリーにつながる素晴らしいプレーだと思いました。



6回からは小宮山登場!
シェイクもナマで見れました!!

って、それくらいですか(苦笑)。
楽天はこの回も1点、7回には鉄平の3ベースがあり2点。
ロッテは後半、メンバーをごっそり入れ替え若手中心のメンバーに切り替え。
投手も新人の服部、中郷など若手にチャンスを与えたものの、逆転には至りませんでした。


小倉ですよ!!

牧野、小倉とBWメンバーも投げ、小倉は一点献上するも、最後を締めました。




さて
いよいよ黒木さんの引退イベントです。
試合終了後、ちょっと待たされた後、ビジョンには10分に及ぶジョニーの栄光と挫折の13年間が放映されました。
球場にいるほとんどの選手が帰らず、だまってビジョンを見守っていました。

そう、
あらためて振り返ってみると、いいことも悪いこと多かった、笑いも涙も多かった。
でもジョニーは、悔しいときほど気持ちを前に出し、悔しくて泣くことはなかったんです。

2005年の先発復活のときの映像では、球場全体から拍手がわき起こりました。

やはり、チームが弱い時にジョニーが引っぱってきた功績。
力いっぱい投げ抜いて、チームにもファンにも元気と刺激を与えてきたことが自分にとっても大きく影響を与えてくれた部分だったので、その頃の自分を重ねて見ていたと思います。

映像が終わった後、アナウンスにあわせてグラウンドにナインが散らばる。


そして、黒木さんの登場です。
引退”試合”として、まさしくもう一回だけの先発、黒木の試合が始まりました。



映像ではガマンして涙を流さずに、必死で震える手で動画を撮っていたのですが、


マウンドに上がり、投球動作が始まってからは、一気に涙が出てきました。


フォームは、変わっていないとは言えません。
全盛と思うと、肘も下がっているし。
やはりボロボロになるまで現役を続けると言っていたけど、最後に引退を決意したジョニーの身体です。

それでも、ほんとうに投げれない!という身体じゃありません。
今日という最後まで、全力でめいっぱい投げられる黒木知宏の投球を目に焼き付けることが出来ました。


最後の試合。
3人だけの真剣勝負!

まずは、同期入団のサブロー。


ファウルで粘りながらも、最後は三振。
黒木さんも乗ってきました。


2人めは、楽天から礒部。

レフトスタンドからは、やはり最後まで残っていた楽天の応援団とファンが突然応援をはじめる。
球場が一瞬どよめきましたが、そこは”真剣勝負”の試合。
楽天のファンは、めいっぱい応援をぶつけることで、黒木さんの最後の真剣勝負に応えてくれました。



とても嬉しかった。
投球を増すごとに声が上がり、球も走ってきていた。


サードゴロ。
三振じゃなかった。
真剣に勝負をして、黒木さんの球をはじき返した。

ジョニーは勝った!!
涙が止まらなかった。

最後は、福浦との対決。


全力が伝わる。

キャッチャーからの返球を”パシッ”と受け止めて見切る。
いつもの調子の良いジョニーのしぐさが見られた。


最速は137キロでたそうだ。


黒木さんが投げた17球めは、福浦を三振にしとめ、ゲームの終了を迎えた。


最後にまたひとつ、勝利のナインの輪に入る黒木さんが見られた。

なによりも嬉しかった。
最後まで”勝負”にこだわった男が、最後にまたひとつ”勝って”幕を閉じることができた。
そして、それを見届けることができた。


試合はセレモニーの舞台に変わり、花束が贈られた。


楽天を代表し、草野から受け取り、


悪夢の時代を乗り切った戦友であり、先輩である小宮山から、


黒木さんに背番号”54”と、自分の夢の続きを託して引退したバッティングピッチャーの石田雅彦さんから、


そして、二人の愛娘から。
小学生の長女の芽依ちゃんは、もう黒木さんが野球をやめることを分かる歳。
花束を渡し、涙を流す娘の頭をなでる黒木さんも、さすがに万感の思いがこみ上げていたように見られました。


その後、最後の挨拶に進む黒木さん。
涙を拭うような場面も見られましたが、


マリーンズでの13年間、本当に幸せでした。
みなさんの声援が勇気と力を与えてくれました。
お別れは言いません、またいつかどこかで会えると信じています。
ほんとうにありがとうございました!!


最後の黒木さんの表情と挨拶は、笑顔ですがすがしいものでした。
調子の良いときの黒木さんのヒーローインタビューと同じでした。

涙はいらない。
最後の別れではない。
黒木さんらしい気持ちの良い最後の勇姿に、ボクも涙は止まり、さわやかに最後を見届けられた自信と喜びを感じました。



その後、場内を一周。
いろんな表情を見せ、いつも気持ちをつなげてきたライトスタンドでは、なんども手を振り、拳をあげていました。


そこに、ロッテの選手全員が駆け寄る!


胴上げはライトスタンドを前に行われました。

ロッテを辞めてからも、ロッテファンは幸せ者だといつも思っている。
そんなロッテの選手とファンの美しさを感じた。

ボクが唯一うらやましく思う瞬間だった。
ボクは、自分の新しい希望を求めて、黒木さんともロッテとも決別した。
だから、ボクはライトスタンドでは黒木さんを見送らない。

でも、いままでずっと黒木さんを応援し続けていたライトスタンドには、一番近くで胴上げを見られる資格があった。


最後には3塁側に座ったボクたちの近くにも来てくれた。


深く頭を下げる黒木さんの感謝は伝わった。
ボクは、ライトスタンドには行けなかったけど、黒木さんにはめいっぱいの気持ちを伝えられた。
黒木さんも、最大の感謝の気持ちを表してくれた。


ボクは満足だった。

そうなんです。
心から黒木さんを応援していて、幸せだったと思えました。


苦しい日々を送ったロッテ暗黒の時代。
自分の力と笑顔と涙でチームを引っぱってきた黒木さんに惚れて、応援団にも入り、全国を応援して追いかけました。

野球バカにしてくれた張本人が黒木さんで、応援を通じて、勇気や、友達や、たくさんの思い出を黒木さんから賜りました。

いまはロッテとは袂を分かち、オリックスに移籍して、自分の野球感は変わったけれど、それは自分の夢を求めて、自分で結論を付けたことであって、後悔はしていないんだけど。
ボクとしては、自分が野球に真剣にのめり込み、ひとつの結論として勇気を出して移籍をした。

そんな勇気や信念を与えてくれたのは、やはり黒木さんのおかげなんです。

おかげさまで、いまもたくさんの仲間に囲まれて、自分の好きな野球を楽しむことが出来ているし、また自分がイラストやデザインをすることで主張できるようにもなり、またそれを評価して頂けるようにもなった。

だから、いまのいままで元気で野球を見ることが出来た。
ロッテを別れてから出会った人、思い出もすべて、原点に黒木さんを応援していたことが結びつけてくれたと思っている。
今日という日に、黒木さんの最後を現場で見届けることが出来たのは、すべて黒木さんのおかげだと思っているんです。


いまだにお付き合いのあるロッテファン仲間から、最近知り合った仲間まで、たくさんの人から励ましのメールをもらいました。

帰り道、
メールを読み返し、返信をしている時に、また涙が出ました。
ていうか、引退試合のときよりも、何倍も涙が出ました。
しばらく止まりませんでした。

それは、黒木さんが与えてくれた力の大きさを再確認できたから。


とくに、今回のためにTシャツの製作をしましたが、Tシャツを製作を通じてはじめて知り合った千葉のmpartyさん、
そして、関西ロッテ応援団で最も尊敬するMタヤンさん、ジョニー応援を通じて苦楽を分かち、いまは気持ち同じく自分の主張をデザインで表現されているSOUL TEEさん。

このお三方が、この日のためにボクのTシャツを着てくださいました。
現地でだけじゃなく、SOUL TEEさんはマリンには来られなかったにもかかわらず、遠く地元の空のもとで、このTシャツを着て気持ちを千葉に向けて送ってくれました。

素晴らしい方々に出会え、自信が力をつけ、たくさんの思い出を作れた。

黒木知宏という一人の力が、ボクの中だけでもこれだけ根を広げ枝を伸ばして花を咲かせてくれている。


ボクの人生の中で、野球を通じて力をもらい、憧れと尊敬の念を傾けた選手はたくさんいますが、
これだけ野球で人を愛し、影響を受けた人はいませんでした。

心から愛した選手が引退しました。
ほんとうに、ボクにとって一時代が終わった気がしました。

これからも、黒木さんの想いと勇気が、ボクの中で生き続け、もっともっとおおきく花咲けばと思います。

そして、花を咲かせるのは、ボク自身です。
黒木知宏から賜った力を、胸を張ってこれからも持ち続けて、成長していきたいと思います。



黒木さん、ほんとうにたくさんの感動をありがとうございました。

ボクも黒木さんに出会えて、幸せでした。
心から感謝しています。


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3 コメント

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お疲れ様でした! (SOULTEE)
2008-03-18 01:12:37
なかなかの強行日程のようで…
自分とジョニーは同い年。思い入れは強いです。
また投げてもらいたい気持ち。ゆっくり休んでもらいたい気持ち。ジョニーが引退を決意した時いろんな気持ちが駆け巡りました。
あの神戸から10年、自分も今年で35歳。これからいろいろあるでしょう。
でもジョニーに会えていろんなものを授かりました。
自分も頑張って少しは恩返ししないとね!
管理人さんとの出会いもジョニーがある意味引き合わせてくれたと思います。感謝しないとね。
長文失礼しました。
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れす (名古屋の51)
2008-03-18 18:48:40
>SOUL TEEどの
いえいえ、気持ちのこもったコメント、ありがとうございます。
ジョニーの話、SOUL TEEどのとならいくらでもお付き合いできますよ!!

ボクも、今回のジョニーの引退で振り返っていると、野球を通じて自分のこと、人とのふれあい、、そんな自分の大切にするべきものが分かったりして、とても胸いっぱいな気持ちになりました。

ボクも、野球を通じて出会った人には感謝をしたいです。
こんなボクも、ことし30ですよぉ~☆
仲間に入れてください(笑)。

これからもよろしくお願いします!!
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ありがとうございました (maparty)
2008-03-18 22:49:43
こんばんは。
私もジョニーを通じて管理人さんとお会いすることが出来た人間です。改めて、こちらのほうこそお礼申し上げますm(_ _)m
実は私は、神戸の17連敗目の時はまだマリーンズファンではなく、本格的にのめりこんでいったのはその翌年からだったのですが、それでもやはりチームの中心にはいつもジョニーがいました。チームを取り巻く環境(ファンの数など)は、当時からは劇的に変わりましたが、ここまでファンでいられたのも、何はともあれジョニーが居たからこそだと思っています。
これからもジョニーのことは忘れずに、マリーンズを応援し続けます。
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