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キネマ旬報社主催映画検定2級合格。

仮面ライダーアギト Project G4

2012-05-16 | 映画(か行)

■「仮面ライダーアギト Project G4/Masked Rider Agito : Project G4」(2001年・日本)

監督=田崎竜太
主演=賀集利樹 要潤 友井雄亮 秋山莉奈 小沢真珠

 警視庁が開発した仮面ライダースーツG4のデータを自衛隊が盗用。自衛隊が秘密裏に進めてきた超能力者の防衛力としての利用と合わせて究極の防衛力として利用しようとする・・・と自衛隊が主人公たちにとって敵役となるシリーズ番外編。もちろんアンノウンの怪人(声の担当はRider-Chipsこと野村義男ら!)はうようよ出てくるが、ここでは小沢真珠扮する陸上自衛官が”悪”として描かれる(彼女の無表情さが見事にいきている)。

 本編(TVシリーズ)の主人公はもちろんアギトこと津上翔一だが、今回はG3-Xこと氷川誠が実に印象的な活躍をみせる。G4を駆って”死を背負って戦うことが戦う者としてあるべき姿”(いかにも軍人的発想?)とする自衛官と、楽天的ながら生きることを肯定する津上との間で、氷川は揺れる存在となる。「アギト」は人間から神に近い存在へと進化する超能力者を、”人間を超越する何か”が抹殺しようとするお話。人間の存在の是非をかけて戦う主人公たちの姿に唸ったのは、子供の隣でTVに向かう親たちであったに違いない。石ノ森ワールドでは、こうした特殊能力を持った故の葛藤・苦しみが色濃く描かれる。ライダー30周年作品としての「アギト」も人間の存在という重いテーマに挑んだ意欲作なのである。本作がもうひとつ訴えたいのは、機械や技術に溺れる人間への警鐘。「アギト」はまさに人間回帰の物語なのだ。僕はそこが好きなだけに、やたらアイテムばかり繰り出す「龍騎」には心躍らない。

 本作は世界初のフルデジタル制作による劇場映画(「エピソード2」を出し抜いたってところか?)で、特殊撮影も劇場版だけにグレードアップしている。変身シーン、アギトがフォームチェンジするシーンの迫力は興奮させられる。ギルスの腕がもがれてしまうシーンで「うわっ!子供が見てるのに!」と思ったが、エクシード・ギルスへと変化することで腕が再生するのだ!。すげぇ。ギルスがライダーマンになっちゃうの?と心配した僕は1号ライダー世代(苦笑)。それに警視総監役に藤岡弘!。「僕ができないことを君たちがやってくれている」なんて言っちゃって、実は部屋で変身していそう(笑)。




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