Some Like It Hot

お熱いのがお好きな映画ファンtakのつぶやき。
キネマ旬報社主催映画検定2級合格。

クロスロード

2022-07-18 | 映画(か行)


◼️「クロスロード/Crossroad」(1986年・アメリカ)

監督=ウォルター・ヒル
主演=ラルフ・マッチオ ジョー・セネカ ジェイミー・ガーツ

ジュリアード音楽院で学ぶ主人公ユージンは、クラシックギターを専攻し見事なテクニックを持つ一方で、ブルースに心ひかれて仕方ない。テクニックと引き換えに十字路で出会った悪魔に魂を売ったと言う伝説が残るロバート・ジョンソンに特に夢中になっていた。彼はロバートと共演を重ねたブルースハープ奏者ウィリー・ブラウンが近くの医療機関にいると知り、ロバートの未完の作品について教えて欲しいと頼み込む。故郷のミシシッピまで連れて行ってくれたら教えるとのウィリー。かくして二人のミシシッピへの旅が始まった。

できれば、エリック・クラプトンもクリーム時代にカバーした名曲Crossroadの歌詞を是非一読してからこの映画を観て欲しい。歌詞に出てくるウィリー・ブラウンがその老人なのか?、そして伝説の十字路を目指す旅の物語がこの映画だ。

ロングアイランド生まれのボンボンにブルースは無理と笑われながらも、必死で食い下がるユージンの若さがいい。ラルフ・マッチオはヒット作「ベスト・キッド」の後だけに、偉大な老人から教えを受ける役柄が重なってしまう。そして悪魔と契約してテクニックを得たというロバート・ジョンソンの伝説を、字面通りに映像化した潔さ。😳マジかよ!と呆れる映画ファンとしての気持ちと、🤩すんげえ!と前のめりになる音楽ファンとしての気持ちがディスプレイの前で交錯w。

クライマックスは契約書を手にした悪魔の前で、スティーブ・ヴァイとラルフ・マッチオの怒涛のギターバトル🎸⚡️。それまでの現実味が一気に崩れ去る。しかしこの展開が受け入れられるのも、80年代映画のいいところかも。ヴァイが演ずる悪魔はブルースを基調にしたヘヴィメタルギタリスト。数々のテクニックを見せつけるヴァイに、身につけたブルースにクラシック仕込みの高速運指を交えて立ち向かうマッチオ君。最初からデキる奴が活躍する映画を嫌う僕だけど、この映画にはきちんと成長物語がある。それが演奏で示されることは素晴らしい。

クラシックの素養バリバリのギタリストであるイングウェイ・マルムスティーンの後任として、ヴァイがアルカトラスに加わるのが1984年。このシーンに影響あるのかもと勝手に想像してしまう。

このクライマックスだけでなく、ウィリーのブルースハープと共演するユージンとのステージ場面も楽しい。アメリカ南部の人種をめぐる対立関係や閉鎖的な空気感もサラッと描かれる。ダンサー志望の家出娘ジェイミー・ガーツを交えた三人旅となる構図も世代の差を観客に見せつけるのに効果的。

😳悪魔出さなきゃいけねえのかよ?。ライ・クーダーがいろんなギタリストと共演したかったんだろうが、ラストはやりすぎだろ?。バイオレンスのないウォルター・ヒル監督、こんなファンタジーでいいのかよ?
と映画ファンとしての僕が言う。

🤩いいんだよ、ベイビー。いい音があって、ワクワクする。そこでテレキャスターが輝いてて、ブルージーなハープの音がたまんねえ。それでサイコーじゃねえか。
と音楽ファンとしての僕が言う。

はい、音楽ファンの僕の勝ちー🎸💪w。


コメント
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