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最近、クックパッドに関する記事(ここやここ)があった。
死亡した事案において、クックパッドを参考にしたかどうかは
分からないが、検索すると上位に出てくるだけで問題視されている。
クックパッドは、ユーザーが増えることでレシピが蓄積されていき、それが
さらなるユーザーを生むという、いわゆるネットワーク外部性を有している。
今回の件は、そのネットワーク外部性の負の側面が表出したものだが
実は4年前のケーススタディの事後レポートで自分が指摘していたこと。
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自分は、事後課題のレポートでこのように書いている。
>(クックパッドが抱える)問題点としては、ネットワーク外部性に伴う
>リスク、すなわち「ネットワーク外部不経済」とも呼ぶべき、利用者が
>増加することによる利用者へのマイナスの便益のリスクがまず挙げられる。
>例えば、「ユーザーからの不適切な投稿に対しては監視体制などを強化
>している」と有価証券報告書にも記載があるが、これらもコスト増の
>大きな要因となる。
>また、不適切な投稿とまではいかないものの、アレルギー物質やジャンク
>フードなど、監視上のグレーゾーンに相当する投稿があった場合には、
>クックパッドのブランドイメージを毀損することにもつながり、ユーザー
>離れとともにメーカーや流通に対するマイナスの影響も大きい。
>このように、ユーザーが増えていることは手放しで喜べる問題ではなく、
>クックパッドの社会的責任(Social Responsibility)も大きくなる中で、
>潜在的なリスクは決して小さくないものと思われる。
離乳食に蜂蜜とか、豚ユッケまで想像していたわけではないが、自由に投稿
出来るということはいろいろな意味で問題のある投稿がありうるということだ。
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ちなみに、この時のケーススタディのディスカッションを思い返すと。
財務諸表を見る限り、成長性も利益率も高くてどこに問題点があるのか
分からない好事例と捉えていたメンバーが多く、ネットワーク外部性の件も
プラス面として挙げる人は多かったが、マイナス面を指摘する声は少なかった。
ということで自分のレポートでは独自の切り口として指摘したつもりだったが、
実はこの部分については、教員からの評価も特段加点されなかった記憶がある。
その理由はよく分からないが、MBAのフレームワークというよりはいかにも
応用ミクロ経済学のような切り口で書いたレポートだったから、かも知れない。
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まあいいけどね(-_-;