「太陽にほえろ!」当直室 仮設日誌 PART2

6年半ご愛顧いただいた『太陽にほえろ!当直室』(since2002年5月)復活ブログ、引っ越しました。(2014年7月)

ファミ劇太陽放送5/14=無差別射殺犯の人間らしさにジーパンが迫る/ゴリひとり、約束を果たしに古巣へ・・・

2019-05-13 01:05:16 | ファミ劇日誌
さて、5/14のファミ劇太陽放送です。


【CS】

▼ファミリー劇場HDリマスター版 ジーパン編


5/14(火)
17:00~18:00
=特別放送=[HV]太陽にほえろ! HDリマスター版/ジーパン刑事編#55
ファミリー劇場HD(CS)


5/7(火)
18:00~19:00
[HV]太陽にほえろ! HDリマスター版/ジーパン刑事編#56
ファミリー劇場HD(CS)



第55話 48.08.03 どぶねずみ (ジーパン) 

セミレギュラー:平田昭彦(西山署長 初登場)

ゲスト:武智豊子 高木門
 福田トヨ 大村千吉 山下啓介 大宮幸悦 加藤茂雄 和泉喜和子 西郷昭治

脚本:鎌田敏夫
監督:山本迪夫

銃砲店が襲われ、家族三人が死亡、ライフル一丁と銃弾が盗まれた。
その現場でボスたちは本庁の西山と遭遇、西山は今度七曲署の署長に就任することを云いながらボスを「けん制」するような言葉を残して去っていった。
元々「点数稼ぎ」と裏口をたたかれる西山とはあまりそりが合わない一係だったが・・・。
その事件でてんやわんやの一係では「子供」が誘拐されたとトキという老婆が必死に訴えていたが相手にされていたいのを捜査から帰ったジーパンが親身になって事情を訊くと、その「子供」とは愛犬のことで名前をコロだという。ジーパンはトキにとっては犬も子供同然だと考え、勤務明けにコロを捜すが、コロはどうやらタクシーに轢かれたらしい。そのタクシーの運転手と揉め事になったりするなど、コロ捜査も難航した。
翌日、事件の捜査中にジーパンは公園で若い男がコロの特徴と一致する犬を連れているのを発見、事情をきくと、雨の日に足を怪我してドブにはまっていたので手当てをしたのだという。何となく会話しているとその若者は「人間なんてどぶねずみだよ」と云って立ち去ってしまった。
残ったコロの首にはペンダントがかかっており、それを見てジーパンはギョッとなった。銃弾である。
その後、パトロール中の警官二人がライフルで射殺される事件が発生、その銃弾とペンダントのものとが一致、必死の捜査陣をあざわらうかのように不特定の人を狙った狙撃事件が相次いだが、犯人は警察に追われて遊園地の中に追い詰められたが、乱射が止まらない。
ボスは持久戦に持ち込もうとしたが、西山はこれ以上被害者を出さない為に射殺しても構わないと主張、ライフルを所持した部下を同行してきた。
ジーパンは人間に対してはすでに「どぶねずみ」にしか見えない男でも、コロを助けた優しさに賭けるべく、嫌がるトキを押し切ってコロを連れ出し、男の前にコロを抱いて立ちはだかったが・・・・。

ジーパン編連続3話目。
基本的なジーパン像を鎌田敏夫さんの味付けでもっと具体化して表したのと同時に、やっぱり鎌田さんの脚本なので犯人がなかなかエグいタイプ。
初期のジーパンは、強拳とナイーブな優しさを併せ持って、かつ信念の人なので、なかなかに複雑なキャラクターとなっています。
そう、ジーパンの魅力は単純なヒーローではないところ。
そして、この話自体のもう一つの凄さは、犯人の動機に対して全く追及していないこと(その暇が無い)。
昨今、犯人の動機をちゃんと描かないと物足りないみたいな風潮がどこかにあると思いますが、かつてはそれは視聴者が考える楽しみの一つでもありました。
今回の犯人が、なぜ人間を「どぶねずみ」だと吐き捨てるような人間になったのか、各々に問題提起しているということ・・・。

そして、西山の初登場。
この時点ではまだ本庁の刑事ですが、#57では署長として着任済みです。
演じる平田さんは企画では七曲署の課長として想定されていましたが、様々な理由でお蔵入りになっていたようです。
後年では本庁の顔色を伺いながら、一係に小言を云うけれども、信頼をしているというスタンスでしたが、初期はヒール役。
ジーパンに対しても手厳しいし。

本作は内容から地上波では放送を見送られるケースが目立ちますが、正直今のドラマって、これより際どい話、かなり多いような・・・・。




第56話 48.08.10 その灯を消すな! (ゴリさん・ジーパン)

ゲスト:深江章喜
 高城淳一 美川陽一郎
 北条清 紅景子
 磯野秋雄 鈴木和夫 岡部正純 福崎和宏 近松敏夫 柄沢英二 三上剛 山本修平
 渥美国泰 江幡高志

脚本:小川英 中野顕彰
監督:山本迪夫

ゴリさんがボスに休暇届を提出、その理由についてはボスも認識していた。
ある事件の勇気ある証人である小西次郎を「お礼参り」から守るためだった・・・・。
5年前、ゴリさんが勤務していた湊市は暴力団・梶田組が支配していたが、ヤクザの出入りで梶田組長が殺人を犯したとき、事件を目撃した次郎がゴリさんの説得で証言し、今まで沈黙を守っていた街の人たちも彼の勇気に力付けられて次々に証言、梶田は逮捕されて街から暴力団が一掃されていた。その梶田が刑期を終え出所してくることを知ったゴリさんは、次郎を説得した際に自らの命をかけて守るとの約束を果たす為、古巣へ向かうのだ。さらに当時は立証できなかったが、梶田逮捕の際に、梶田の車が「運転ミス」で大破、同乗していた恋人が死んだ件も梶田の「故意」と見ていた。
出所した梶田は、以前からの知り合いである街の名士・大和田のところに身を寄せ、次郎の身辺を探る一方、商店街にチンピラを送り乱暴を働かせた。また湊署にも手を廻し、ゴリさんの行動を抑えて追いやろうと巧みに画策、ゴリさんや次郎は孤立してしまう。
街の人々にも、古巣の湊署にも期待が持てなくなったゴリさんは、「応援」に来たジーパンに辞表を託す。
ゴリさんは一市民として梶田と徹底的に戦おうと決意したのだ。
一方次郎は、この何の期待も出来ない街を離れて、全てを忘れ、恋人の京子と生きていくことを決意、二人を見送るため商店街を歩いていたところ、梶田組のチンピラたちに囲まれ襲われてしまう。何とか2人を逃がしたものの、気を失って横たわっていた。そのゴリさんを介抱する男が居て、かつてゴリさんに優しく労わられたことがあり、さらに梶田の恋人が車の事故で死んだのではなく、車に乗り込む前に既にぐったりしていたという。さらにそれには大和田が関与しているという・・・・・。

ゴリさんというキャラクターの一つのテーマである「人を守る」ということに特化した作品で、さらにほぼレギュラーはゴリさん一人で活躍という、ゴリ風来坊シリーズの一つ。ゴリさんだからこそ成立しているところはあると思います。
ゴリさんのひたむきさと優しさが危機を招き、しかし救われるという、ゴリファンには必見の作品となっています。
それにお礼参りという深刻なテーマにも向き合った意欲作ともいえます。

レギュラーの出番が少ない分ゲストも豪華で、ゲスト主演・準主演級の役者さんが結構揃っています。
ゲスト常連である、北條さん、渥美さん、江幡さんは本作初登場。
商店街の面々もなかなか通好みの役者さんを揃えています。

舞台の「湊市」は神奈川県の三浦市三崎町でロケ。
三崎をご存じの方であれば、あそこも!ここも!という具合です。

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