ラグの「素直に生きれば人生は楽しい」

主に人生の歩き方について「人生お弁当箱診断」など
以前のブログ名:和色ムーブメント

饗(あるじ)の自信

2007年08月02日 | 二升五合


昨年から今年に掛けて、
今の職場の後輩やら以前一緒に働いていた同僚が
立て続けに自分のお店を立ち上げました。また、嫁さんの
パート先の店長も近々自分のお店を出すという話 ・・・ 。
嬉しいことですが、反面、知っている人間がお店を出すとなれば
やはり心配でもあります。(自分がやるより心配で・・・)

それぞれ、私が心配するようなレベルの人たちではないのですが、
いかんせん、飲食業界を取り巻く環境は非常に厳しいものがあります。
経験や技量があっても必ず繁盛するという保障はどこにもありません。
裏を返せば、成功パターンが長続きしない業界だと言えます。
飲食業は社会の縮図と云われる所以でしょうか。
今、社会のサイクルが早すぎる?というか、曖昧すぎる気がします。
( もっとゆっくり、もっとしっかり、時間を楽しめる環境にしたいものです。)

私の予想に反して?
お店が繁盛している(させている?)後輩がいます。
仕事(店舗を立ち上げるのに必要な要素)をシッカリ覚える前に
退社してすぐにお店を立ち上げたので、私は無理だ(たぶん失敗する)と
判断していました。しかし、意外や意外 ・・・ イケてるようです。
要因としては、素直に地域密着を実践しているということでしょうか。
( 祭り好きな地域で本人の先輩後輩で連日賑わっているようです。)

得てして、技術を習得してしまうと場所やお客様の層(ニーズ)に関わらず
それを披露(提供)したくなる者が多いのがこの業界のウィークポイント
でもあります。まあ、しかし、それを全く出せなければ何年も修行したり
辛い仕事をして覚えてきた甲斐はなくなってしまいますが ・・・ 。
( それはそれで微妙だと思いますが ・・・ 。)

また、接客や管理面で秀でていた者が出したお店では、逆に
お客様が心地よい接客より美味しい料理を求めるということもあります。
お客様の勝手と言えば勝手ですが、“やっぱり商売は難しい” という話です。
しかし、これも飲食業の宿命です。すべて受け入れなければなりません。
( 受け入れて、どんどん受身になっていくのはダメですが ・・・ )

ただ、私は受身だけの商売では今の時代には無理があると現場には
伝えています。お客様しだい、場所しだい、下手すればスタッフしだい
な見方しかできないようではお客様の満足や感動は作れません。
“お辞儀福助” だけでは商売は成り立たない時代であり、逆に、流行り
だけを追いかけて次から次へ変身するような商売も先は見えています。
しっかり頭を上げて、しっかり先を見据えて、しっかり自店の強みを
提案し続けることが成功の最大の秘訣だと私は考えています。

必要なのは自分(自店)が目指している方向性やあるべき姿に対する
自分(自店)の 「自信」 です。これさえあれば絶対にうまくいきます。
他店で得た経験や技術・知識を 「自信」 と勘違いしている者は絶対に
うまくいきませんし、それは大きな履き違いです。他人の仕事を覚えて
真似しても自信にはならず、一時的な不安解消でしかありません。
自分のものとして提供できないような料理やサービスでは、継続して
人(お客様)は集まりません。自信を持って素直に商売している主の
居るお店が本当に良いお店だと私は思っています。

「饗(あるじ)の自信」
本当にわかっているお客様はここに集まるものです!