ゴキブリ討伐クエ(上位) -ギタギタG退治-
前回の「ゴキブリ討伐クエ(下位) -依頼主Iさん-」のつづき。
http://blog.goo.ne.jp/taira1216/e/d696748cb9f506e144288d9a812a4cfb
大のゴキブリ嫌いのIさん。ヤツが出ただけで110番するつわものだ。その彼女が初めて僕にゴキブリ退治の依頼をしたのは約2年前の…Gの季節である。
Iさんはすでにバイトを辞めていて、特に連絡を取っていたわけではないが、早朝4時半ごろに突然メールが届いたのだ。
そうだ、その時も「起きてる?」といった内容だったと思う。へんてこな時間に戸惑いつつも、ちょっぴりワクワクした。
4時半と聞くと異常に早い時間に感じるが、パチンコ店の遅番だった僕にとっての4時半はゴールデンタイムにあたるわけで、早朝というよりはまだ深夜といった感じ。まず、寝ていることは考えられない時間だ。
もちろん彼女もそれを知ってメールをよこしたのだろう。
何事かと返信すると即座に電話がかかってきた。
ただでさえ甲高い声なのに、激しいテンションで話すから、携帯から30㎝くらい話しても余裕で聞き取れそうな…脳天に突き刺さる声だ。
…で、何言ってるか支離滅裂でわからない。
なるほど、テンションが高いんんじゃなくて、テンパってるわけか。
彼女の言っていることというか、何を僕にしてほしいのかを理解するのにどれほど話したのだか…。
僕なりに整理してみる。
部屋にゴキブリが出た。
奴が冷蔵庫の奥に隠れた。
そこに殺虫剤を丸々一本分撒いた。
冷蔵庫の裏から逃げた様子はない。
どうやらやっつけたぽい。
それを確認しろ!!
そこにいなかったら、寝れねーだろーが!!
…つまり、G退治ではなく、Gの死骸処理の依頼だ。
メールが来た時に少しでもwktkしてしまった僕はすっかり意気消沈してしまったわけだが(笑)
ゴキブリぐらい…とか、ずっと出てこないなら死んだよ…とか、とっくにどこかへ逃げたよとか、そんな返事をしていたら、最初は「お願い」だったのが「いいからやれ、早く来い!」そんな口調になってきた(;´Д`A ```
おそらく死んでるか逃げているだろうゴキブリのために、こんな朝っぱらから出かけなきゃいけないのは…面倒だ。まもなく朝5時だし。
軽く説得したけれど、逆に説教が返ってきて…('〇';)…出発することにした。
Iさんの部屋を正確には知らない。ただ、飲み会のときや、苦鬱のディズニーの帰りに近くまで送ったことはあった。北越谷駅の西口のそば。
実際に行ってみたら、駅まで徒歩1分…どんだけいい部屋に住んでんだよ!!
部屋のドアを開けるとすぐ左に小型の冷蔵庫。シンクがあってその向こうに部屋があって大きなベッドが見える。間取りは1Rかな?1Kか?
この冷蔵庫の裏にゴキブリが隠れて、下から横からこの殺虫剤がなくなるまで撒いたとのことだ。
\(>o<`)/ギャーッ!
おせーよ!冷蔵庫の前に立って気づいた。
床、殺虫剤の液で水たまりみたいになってる。
それを、俺、踏んでる…ヽ(__ __|||)…。
んもう、さっさとゴキブリさん確認して帰ってやる!!
冷蔵庫を動かしたら、そこにGが死んでた。本当に殺虫剤まみれでギタギタ。
そいつをティッシュで何重にもくるんで…つぶす。
つぶすのは、完全に殺すためじゃない。そいつが、間違いなくさっきまで生きていた奴なのかを確かめるためだ。もしかしたら数か月前から死んでいるGの可能性もある。そうなると、G潜伏の可能性を否定できなくなってしまう。
うん、この感触は、干からびていないから、さっきまで生きてたな。
そこまで説明して、部屋の安全を保障して終了。
「ありがとう、これで寝れるわ(^^)」
「お茶していくか」と聞かれたが、昼から仕事なので帰ることにした。
外へ出るとまぶしい太陽とすがすがしい風、とてもいい天気だ。きっと今日は暑くなるな。気持ちよく原付を飛ばして自分の部屋に帰ると、靴下にしみ込んだ殺虫剤が不快な音を立てた…。時計の針は6時を目指しているが寝れる気がしない…。
報酬:数日後のランチ。
話を聞くと、何人かの友人にメールしたが誰も返信が来なく(あんな時間に当り前だ)
、そこで「ゴキブリを素手でも殺れる」と話していた僕を思い出したらしい。
まぁ、警察に電話しなかっただけ成長したと思うが。
「またGが出たら頼むわ」
「まぁ、まかせなさい」
そんな冗談を言って別れたわけだが、それから2年が経った今、彼女から再びメールが来た。
「起きてる?」
冗談で「G退治か?」とへ返信したところ、即座に電話がかかってきて…。
「ごめん、お願い…」
Σ(´□`;)
-つづく-
【予告】
新たなG討伐依頼もまた、ちょっと異質な依頼だった。
…おいおい、俺が行く意味、あるのかぁ?(ノ_-;)
前回の「ゴキブリ討伐クエ(下位) -依頼主Iさん-」のつづき。
http://blog.goo.ne.jp/taira1216/e/d696748cb9f506e144288d9a812a4cfb
大のゴキブリ嫌いのIさん。ヤツが出ただけで110番するつわものだ。その彼女が初めて僕にゴキブリ退治の依頼をしたのは約2年前の…Gの季節である。
Iさんはすでにバイトを辞めていて、特に連絡を取っていたわけではないが、早朝4時半ごろに突然メールが届いたのだ。
そうだ、その時も「起きてる?」といった内容だったと思う。へんてこな時間に戸惑いつつも、ちょっぴりワクワクした。
4時半と聞くと異常に早い時間に感じるが、パチンコ店の遅番だった僕にとっての4時半はゴールデンタイムにあたるわけで、早朝というよりはまだ深夜といった感じ。まず、寝ていることは考えられない時間だ。
もちろん彼女もそれを知ってメールをよこしたのだろう。
何事かと返信すると即座に電話がかかってきた。
ただでさえ甲高い声なのに、激しいテンションで話すから、携帯から30㎝くらい話しても余裕で聞き取れそうな…脳天に突き刺さる声だ。
…で、何言ってるか支離滅裂でわからない。
なるほど、テンションが高いんんじゃなくて、テンパってるわけか。
彼女の言っていることというか、何を僕にしてほしいのかを理解するのにどれほど話したのだか…。
僕なりに整理してみる。
部屋にゴキブリが出た。
奴が冷蔵庫の奥に隠れた。
そこに殺虫剤を丸々一本分撒いた。
冷蔵庫の裏から逃げた様子はない。
どうやらやっつけたぽい。
それを確認しろ!!
そこにいなかったら、寝れねーだろーが!!
…つまり、G退治ではなく、Gの死骸処理の依頼だ。
メールが来た時に少しでもwktkしてしまった僕はすっかり意気消沈してしまったわけだが(笑)
ゴキブリぐらい…とか、ずっと出てこないなら死んだよ…とか、とっくにどこかへ逃げたよとか、そんな返事をしていたら、最初は「お願い」だったのが「いいからやれ、早く来い!」そんな口調になってきた(;´Д`A ```
おそらく死んでるか逃げているだろうゴキブリのために、こんな朝っぱらから出かけなきゃいけないのは…面倒だ。まもなく朝5時だし。
軽く説得したけれど、逆に説教が返ってきて…('〇';)…出発することにした。
Iさんの部屋を正確には知らない。ただ、飲み会のときや、苦鬱のディズニーの帰りに近くまで送ったことはあった。北越谷駅の西口のそば。
実際に行ってみたら、駅まで徒歩1分…どんだけいい部屋に住んでんだよ!!
部屋のドアを開けるとすぐ左に小型の冷蔵庫。シンクがあってその向こうに部屋があって大きなベッドが見える。間取りは1Rかな?1Kか?
この冷蔵庫の裏にゴキブリが隠れて、下から横からこの殺虫剤がなくなるまで撒いたとのことだ。
\(>o<`)/ギャーッ!
おせーよ!冷蔵庫の前に立って気づいた。
床、殺虫剤の液で水たまりみたいになってる。
それを、俺、踏んでる…ヽ(__ __|||)…。
んもう、さっさとゴキブリさん確認して帰ってやる!!
冷蔵庫を動かしたら、そこにGが死んでた。本当に殺虫剤まみれでギタギタ。
そいつをティッシュで何重にもくるんで…つぶす。
つぶすのは、完全に殺すためじゃない。そいつが、間違いなくさっきまで生きていた奴なのかを確かめるためだ。もしかしたら数か月前から死んでいるGの可能性もある。そうなると、G潜伏の可能性を否定できなくなってしまう。
うん、この感触は、干からびていないから、さっきまで生きてたな。
そこまで説明して、部屋の安全を保障して終了。
「ありがとう、これで寝れるわ(^^)」
「お茶していくか」と聞かれたが、昼から仕事なので帰ることにした。
外へ出るとまぶしい太陽とすがすがしい風、とてもいい天気だ。きっと今日は暑くなるな。気持ちよく原付を飛ばして自分の部屋に帰ると、靴下にしみ込んだ殺虫剤が不快な音を立てた…。時計の針は6時を目指しているが寝れる気がしない…。
報酬:数日後のランチ。
話を聞くと、何人かの友人にメールしたが誰も返信が来なく(あんな時間に当り前だ)
、そこで「ゴキブリを素手でも殺れる」と話していた僕を思い出したらしい。
まぁ、警察に電話しなかっただけ成長したと思うが。
「またGが出たら頼むわ」
「まぁ、まかせなさい」
そんな冗談を言って別れたわけだが、それから2年が経った今、彼女から再びメールが来た。
「起きてる?」
冗談で「G退治か?」とへ返信したところ、即座に電話がかかってきて…。
「ごめん、お願い…」
Σ(´□`;)
-つづく-
【予告】
新たなG討伐依頼もまた、ちょっと異質な依頼だった。
…おいおい、俺が行く意味、あるのかぁ?(ノ_-;)