その名も、まめちゃん。-虹色流星号-

日本一ダメダメ男、まめぞの日記。
...今日もトホホな一日を過ごしました。
 *旧「その名も、たぁちゃん」

逃避行→夢飛行↑

2011-01-08 02:39:45 | 潰瘍性大腸炎-入院日記5-
入院日記未公開ネタ放出キャンペーン第一段
「奈落の夢」シリーズ

第11話「逃避行→夢飛行」


これは10月初旬の話である。


入院して1週間。相変わらず激しい腹痛と下痢下血と熱にうなされている。ベッドに横になることもできず、ベッドの横にさしてある策に持たれてうずくまる毎日。病院に入ってからも、まともに眠ったことがない。気絶するように眠りについて、腹痛で目が覚める。僕の体には昼と夜の境界線がない。


現実が地獄なら、夢に助けを求めたくなるのは当然である。


さぁ、僕と夢の世界へ逃避行の旅に出発しよう(/*⌒-⌒)o



**************


天気もいいし、こんな時は助手席に彼女を乗せて、どこか遠くにドライブがいい。


ところで、僕は高速道路が苦手だ。これは正確な表現ではないな。苦手なのは高速道路に乗るまでだ。

特に、これから向かうインターチェンジは苦手だ。僕の乗っているのは軽自動車(Carol)だからいつも馬力不足で失敗する。


 …今日はうまくいくだろうか


本線への合流を苦手とする方も多いと思うが、僕が苦手なのはこれではない。


では、何が苦手かって?


高速道路までの坂が苦手なのだ。ここのICは傾斜が激しくほぼ垂直。道のわきには【傾斜80度】の標識が立っている。


この壁みたいな坂を登るのが心身ともにツライ。車のパワー不足でよく落下しそうになるのだ。ほかの車はどうしてこんなに簡単に登って行くのだろうか。


助走ポイントの信号が青に変わった。僕もアクセルを思いっきり踏んで突っ走る。傾斜80度の坂に入るととスピードが徐々に落ちてくる。


 …おっ、いつもよりもスピードが落ちない、今回はいい感じだぞ。


僕の車の左右をカッチョいい車が抜いていく。でもそんなことはどうでもいい。今日は難なく高速道路に乗れそうだ。


頂上まであと少し。


ぐぉぉーん!!


 …イケる(゜∇^d)


ぐぉぉ…。スー。


ん?


音が消えた。


エンジンが、止まった。


このままでは、落ちるΣ(・ω・;|||


「えっと、えっと…」


落ちつけ、まだ車は前進してる。サッとエンジンをかけるんだ。アレ?あ、そっか、ギアをパーキングにしないと。むっ、そのためにはブレーキを踏まなければならないか、リスクがでかいな。ギャギャギャっと。よし、これで、カギを、アレ?もう一回、アレ?アレ?アレ?


 …そして車は止まり、落下を始めた。


ウザいことに隣の彼女が騒ぎ出した。もともと絶叫系が苦手だから、無理もない。


「大丈夫、大丈夫、大丈夫だって。こういう落下系の夢は良く見ているからな。何とかなるよ。」


まったくもって説得力のないんだけど、これで彼女はおとなしくなった。よし、落ちつけ、まずこの落下を止めるにはサイドブレーキだ。せめて落下スピードを抑えることができる。


バキッ!!


オーマイガッ( ̄Д ̄;)


なぜだ…、夢ではいつもうまくいくのに…。


ウザいことに隣の彼女が再び騒ぎ出した。


「大丈夫、大丈夫、大丈夫だって。えっと…。」


 …そして車はものすごいスピードで後退を始める。


「やっぱダメかもっ!!」


まずいな。ブレーキもいかれたし、このままだと思いっきり交差点にバックで突っ込むことになる。


しかも赤だな。


相手は3車線だし…。


終わったな。


…終わらず、続く。


【つづく】



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