その名も、まめちゃん。-虹色流星号-

日本一ダメダメ男、まめぞの日記。
...今日もトホホな一日を過ごしました。
 *旧「その名も、たぁちゃん」

ヒコボシとオリヒメ第5話

2005-07-15 13:26:06 | その名も、たぁちゃん。
オリヒメに再会を果たし、帰路に発ったヒコボシとキャロル。僕らの旅は、ようやく後半戦を向かえた。

車を走らせると同時に、雨が降ってきた。何やら不吉な予感だ。
16号は雨のせいか車が多く感じた。キャロルは相も変わらず鳴き続け、キャロルに用意したエサ(缶詰)は一口も食べてはもらえず、軽自動車の狭い部屋がエサの臭いで充満、僕は疲れから目が霞み、どうしようもないので、R16の真ん中で哀を叫んだ。

何より心配なのは、キャロルのトイレである。ペット用のトイレ吸収シートを買ったばかりのカゴに設置しているのだが、デリケートなキャロルはすることができないのだ。

柏から野田にかけて、鳴き疲れたのか、キャロルは静かになった。助手席の下で眠っているようだ。決して心配はない。眠気覚ましにでもと音楽に合わせて唄えば、キャロルは目を覚まし、鳴き出す始末。眠いけどうるさいのもイヤイヤな宙ぶらりんの状態で、何とか野田まで戻ってきた。
野田で16号に別れを告げ、道の状態の良くない道を走り出したからか、キャロルが怒涛の号泣をみせた。これはトイレしたくて騒いでいるのではと思い、シートを敷いたカゴをポンポンとハンドル片手に、まさに字のごとく必死にアピールした。が、努力は虚しく、家に到着するまでの約30分間、危うい運転で帰るハメになった。

「さぁ急いでトイレに行っといれ。」と寒いギャグを交えてキャロルを玄関で離すと、普段は穏やかなハナちゃんが狂犬と化してキャロルを追いかけ、本当はあまり興味のないポチまでも騒ぎたてた。ハナちゃんとポチは何故か家の中で飼っている、柴犬風雑種の中型犬である。
慌ててキャロルを救い、部屋まで戻すと、トイレより先にエサを食べた。なかなか大したお姫様なことだ。

こうして、ヒコボシことたぁちゃんの旅は終わったわけだが、僕の一日は終わらなかった。
キャロルが何故か鳴きじゃくるのだ。昼間のドライブで興奮が覚めないのか、それとも、ハナちゃんに追い詰められたことが忘れられず、復讐に燃えているのか。とにかく、赤ん坊の夜泣きと同じである。

眠たいし、寝なきゃいけないし、それなのに、明らかに枯れた鳴き声を発しまくる。車の中だけでこりごりなのに…。そして、たぁちゃんは長く眠れぬ夜を過ごした。

ちょっと奮発して、なかなかいいお出かけカゴを買ったが、今後使うことはないだろう。

全くトホホである。

〈おわり〉