★YUKAの気ままな有閑日記★

とても残念ですが、長期的にお休みします^-^*皆さま素敵な年末年始をお過ごし下さい☆

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Returner リターナー

2008-03-29 09:09:59 | 映画【英・数字】

レンタルで鑑賞―
【story】
闇の取引現場に潜入しブラックマネーを奪還、寸分無くその金を情報屋(樹木希林)に送り戻す“リターナー”ミヤモト(金城武)は、少年時代に親友を殺した日本人を捜している。やがて親友を殺した男・溝口(岸谷五朗)を見つけ出したものの、激しい銃撃戦の末、溝口を取り逃がしてしまう。そして、その現場に居合わせた謎の少女ミリ(鈴木杏)から地球の存亡にかかわる“重大なモノ”の奪還を依頼される。信じ難いそのミッションに与えられた時間は僅か2日間。ミヤモトは請け負うことになるが、その先には溝口が待ち構えていた―
     監督 : 山崎貴 

【comment】
『Sweet Rain 死神の精度』の金城さんを見て、何故かこれが無性~に観たくなった。
2002年の作品で
、スゴ~ク面白かった記憶があるのよねぇ~
で・・・久しぶりに観たんだけど、やっぱりこれは、

 邦画にしちゃーメチャメチャ面白いSF&金城さんが超カッコイイ~
        かなりのオススメです
(早々とオススメマーク・笑)

    

これは、復讐と使命を胸に秘めた孤独な二人が織りなす地球存亡をかけた壮大な物語―

ミヤモトは大陸のマンホールで育った。
共に暮らした親友を溝口に臓器目的に殺され、復讐を誓い日本へとやって来たのだ。
リターナーとして働く彼は、ある取引現場でとうとう溝口に遭遇するが、その時謎の少女が現れ、溝口を取り逃がしてしまう。
その少女はミりと名乗り、重大な使命があるので自分の力になって欲しいとミヤモトに申し出る。
ミヤモトは相手にしなかったが、首に小型爆弾を貼り付けられてしまい、無理矢理協力する羽目になってしまう。
ミリは、「私は、宇宙生物との戦争で滅亡の危機にある人類の未来を変えるために2084年から来た」と言い、そして重大な使命とは、「宇宙生物ダグラの最初の一体を殺すことだ」と言うのだが・・・ミヤモトはにわかには信じられない。
だが、ミリの持つソニックムーバー(装着者の体感時間を20倍に引き伸ばせる装置)を見ても、何か信じ難い事が起こっているし、溝口もその件に関わりがあるらしいため、ミリと行動を共にするのだ。
    果たして
ミヤモト&ミリは地球の未来を変えられるのか―

  

物語の完成度は凄~く高いと思うの。(最後の最後なんてジーンとしちゃうし
しかもCGが本格的で凝りに凝っていて素晴らしく、とても6年前の邦画作品とは思えない。
アクションシーンもかなり派手で見応えがあって興奮しちゃう(特にソニックムーバーが最高

巷では、「色々な映画からアイデアを拝借し過ぎ~」って言われているし、確かに私も観ながら、「この設定は『ターミネーター2』よねぇ~ あっこれはまるで『マトリックス』だぁ~ 宇宙船は『インデペンデンス・デイ』っぽいし、宇宙人は『プレデター』『E.T』に似てるぅ~『MIB』してるしふふふ・・・まるで『M:i-2』のトムちんだぁ~ ひょっとしてこれは、『トランスフォーマー』(『トランスフォーマー』の方がパクったのか?!違う・笑)」と、キャーキャー騒いじゃうけれど、そこをですね、軽~くヒャッヒャッと楽しんじゃえば、かなりハマって見られると思いますよぉ~
とにかくストーリーにメリハリがあって退屈せずに楽しめると思うなぁ~

   
 

それにしても・・・本作の金城さんは超素敵ー
あまりにもカッコ良くて、表題のポスターを選ぶのにも悩んじゃった(笑)
で・・・他のポスターも貼り付けた次第で~す
彼は、セリフは少々棒読みだし、演技が上手いという気はしないけれど(ゴメンナサイ)、スタイルはいいし、黒革のトレンチコートが激似合いだし、アクションがカッコイイし、表情が可愛いし・・・最高だわ~ん
私は、基本的には、現在・過去・未来において金城さんは好みのタイプではないんだけれど・・・彼の素敵さは認めちゃうなぁ~(偉そうーに・笑)
     まだ未見の方は是非観てみてネー (4点) 

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マイ・ブルーベリー・ナイツ

2008-03-27 17:55:00 | 映画【ま行】

先日、コーエン兄弟監督の『ノーカントリー』を観賞した際、監督の作風を知らなかったためか面食らったので、今回はウォン・カーウァイ監督の予習を敢行(一応学習しています・笑)
クセがあるらしい監督の作品『恋する惑星』を観てから劇場に出掛ける事にした。
で・・・コチラについてだが、、、イマイチ私にはピンとこず、、、
     
  「トニー・レオンと金城武が若くて可愛いっ

ってなアホな感想一行しか出てこなかったので、「もしかしたらブルーベリーちゃんも好きなタイプの映画ではないかも・・・」と身構えつつ鑑賞―

【story】
恋人の心変わりで失恋したエリザベス(ノラ・ジョーンズ)は、元恋人の家の向かいにあるカフェに出入りするようになる。毎晩、ブルーベリーパイを用意してくれるオーナー、ジェレミー(ジュード・ロウ)と話すことで、徐々に慰められていくエリザベス。しかし、どうしても終わった恋を引きずってしまう彼女は旅に出る決心をする―
     監督 : ウォン・カーウァイ 『2046』

【comment】
予想に反して雰囲気は好きな映画だったわ~
お話は心に残るものって感じじゃーなくてスグに忘れてしまいそうだけど(汗)、予告やチラシで気になっていた素敵なキスシーンはやっぱりロマンチックで、、、キスの名場面として即効インプットしたし、独特のオシャレな映像も時々クドイとは思ったけれどいい感じだったし、音楽にも酔えちゃった

 
         
このガラス越しの女性はNY在住のエリザベス。
彼女は失恋で傷心の真っ最中。「どうして彼の心が離れてしまったのか―」と、答えの虚しい疑問と哀しみで打ちひしがれている。
大概女性というものは、そういう時には友達に愚痴ったりするものだけど、彼女は話を聞いてくれるお友達がいないのか、はたまた次回の恋に対して無意識にアンテナが高いのか(笑)・・・カフェのオーナーのジェレミーに話相手になってもらっちゃう。

こちらがカフェのオーナーのジェレミー (あらイイ男こりゃーきっとアンテナが高いんだな・笑)
            

 
  しかも彼お手製の美味しいブルーベリーパイを食べながら・・・
ジェレミーは、エリザベスが少々ヒスを起こそうが、口の周りに子どもっぽく食べ残しをつけようが・・・優しくそぉ~っと見守り・・・(ありえんっそんな贅沢っ
ハァハァ
「店のブルーベリーパイはいつも売れ残るけれど、それは別にブルーベリーパイのせいじゃないんだ」と、失恋で傷つくエリザベスに優しく話しかける・・・(隠喩の上手いロマンチストなイケメンがひとり者ぉ~?!ゼイゼイ
で・・・二人はいいムードになりつつあったのに・・・エリザベスは突然旅に出る。
ジェレミーには何も告げずに― (注:私ならどこへも行きませんキッパリ

 
 ≪失恋から57日、NYから1,120マイルのメンフィスにて≫
スー・リン(レイチェル・ワイズ)とアーニー(デビッド・ストラーザーン)
は元夫婦。
とうに関係は切れていると思っているスー・リンだが、アーニーは今でもスー・リンを愛し続けている―

この元夫婦のエピソードは凄く好きー何だかジーンとしちゃったなぁ~
冷たく接していても、きっとスー・リンもアーニーを愛していたはず、、、でもその愛にはかなりのズレがあったんだろうなぁ~って思う。
レイチェルが凄く上手いので、妖艶な女性なのにどこか子どもっぽいスー・リンが、多分ずっとアーニーに庇護され続けて息苦しくなって、でもどうしてもアーニーの呪縛から逃れられない・・・そんな内面の葛藤や哀しみが凄く
伝わってきた。
ストラーザーンも良かったなぁ~自分で自分をコントロール出来ない程スー・リンを愛しちゃった苦悩が伝わってきたわ・・・

 
≪失恋から251日、NYから5,603マイルのラスベガスにて≫
レスリー(ナタリー・ポートマン)は人間不信の美しいギャンブラー。
彼女の生い立ちは容易に想像出来たし、寂しさを抱え、自分が何者でもなく何者かになりたいと渇望している様もとても痛々しかった。
ナタリーは綺麗だったし、レスリー役にハマっていたと思う。
どこからどう見てもジャガーのコンバーチブルも似合っていたわ

エリザベスは、旅先で出会った人々の人生を自分と照らし合わせ『人を愛し、人を信じる事って何だろう―』と考える機会を得た。(あまりそうとも思えなかったけど・汗)
そして300日後に再びNYへと戻る。
ジェレミーの元へ―

  きゃ~素敵

で・・・お洒落な映像にストーリー、散りばめられたエピソードや音楽にも心擽られたんだけど・・・肝心なエリザベスにはあまり魅力を感じなかったし共感できなかったかも・・・
エリザベスはですね、旅先から自分が感じた事を手紙に書いてジェレミーに送り続けたんだけど・・・相手の返事を待つわけではなく、一方的に送っていたのがちょっと私の好みではなかったなぁ~
「この手紙はジェレミーにとって迷惑かな・・・」とかを考えないのは不自然だし、自分だけ自分探しをして気持ちをぶちまけるなんて・・・自己満足タイプの女性に思えちゃった
それから、エリザベスの性格がどう~もハッキリ伝わってこなかった気がする。
失恋に悲しむエリザベス、衝動的に旅に出るエリザベス、そして旅先でのエリザベスが妙にバラバラでバランスが悪く思えて・・・
でも、これはそんな事を考えたら面白くない映画なのかも。
雰囲気を味わって、映像に酔った者勝ちな気がする。
グラミー賞受賞歌手のノラ・ジョーンズは思いの外この役にハマっていて映画の持つ雰囲気にピッタリだったし、ジュードはホラ、文句なく美しいし・・・

それから、しつこいけれど、何といってもキスシーンがいいっ
 一見の価値ある美しいキスシーンにはウットリですよぉ~    (3点)  

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【本】邪悪な花鳥風月

2008-03-25 18:32:32 | 本【小説・日本】

        『邪悪な花鳥風月』     岩井志麻子     集英社
【story】
美貌と才能とお金、そして幸せな家庭。全てに恵まれた作家の「私」は、執筆に専念するためマンションを借りる。やがて私は、隣の古いアパートに住む、いわくありげな女たちをもとに物語を紡ぎ始める―

【comment】
以前古本屋さんで『ぼっけえ、きょうてえ』を手にした時も美しい装丁に惹かれたのだ。
今回もまた、妖しくも美しい装丁に吸い寄せられて私は妖気に飲み込まれるのか―

     ゴックン ひゅるるるる~

どうしたらこんなに居心地の悪い物語を思いつけるのだろう―
読み始めから、言いようのない気持ち悪さにビシバシと攻撃されながら・・・それでも途中で止められない。
多分これは、岩井志麻子さん独特の味なのだろうが・・・好きか嫌いかで区別しなければならないとしたら・・・私は後者の方の旗を怖々挙げてしまうだろう。
「呪わないで下さい~お願いですぅぅぅ~」と必死に念じながら―

物語は、作家として好調なスタートをきった「私」の語りで始まる。
この「私」って女が鼻もちならない嫌な女なのだ。
『私は若くて美人で才媛で、しかも幸せで裕福で堅実な家庭を守る主婦でもあったから、小説の注文だけではなく雑誌のグラビア撮影やテレビの出演依頼も殺到した。』
なぁ~んてことを平気で言ってのける女なのだ。
あまりにも不自然過ぎるほどに― (これポイントです!)
その高慢ちき女が、小説の執筆に専念するために、家族と離れて住むことにしたマンションの窓から古ぼけたアパートが見える。
そこに住む女性たちを観察するうちに創作意欲に掻き立てられた「私」が、彼女たちをモデルに勝手に物語を紡ぐのだ―

*『虚空の鳥』
大女カヨの隣に美しいユリが引っ越してくる。全く共通点のなかった2人だが、ある理由から親しくなっていく―
   ~幻の小鳥が飛び立ち、虚空に羽撃く。血走った眼球だけが、しばらく空間に残った。生きた人間の目は正視できないカヨなのに、この眼球だけはまともに見つめられる。~ (本文より)

*『散らない花』
静香は、自分は並より上の女だと確信していたが、彼氏いない歴33年である。いつも寂しい土曜の夜を過ごし、深夜ラジオから聞こえるDJの声を聞いている―
   ~同期の女は皆、社内恋愛を経てその相手と結婚したのに、またしても静香だけが残った。もっとも相手は冴えない男ばかりだから、そう苛つくこともなかったのだが、そいつらの結婚式に弔電を打つのは欠かさなかった~ (本文より)

*『いずれ檸檬は月になり』
芳子は月が2つあるという××市にお嫁に行くことになった。××市は、何もかもが普通とは違う妖しい世界―
   ~人造池は冷え冷えと月と花を映し、死体を浮かべて澄んでいました。天国も地獄も隣合わせのこの××では、腐乱死体も生きて笑う人間も平等でした。~ (本文より)

*『黒い風の虎落笛』
古ぼけたアパートを切り盛りするみえ子の元に、不肖の娘が戻ってくる。中田という胡散臭い男を連れて―
   ~そこに、自分達を監視する恐ろしい何者かが乗っていると、二人揃って錯覚した。その者はやはり、虎落笛のように凍える冬の音を立てているのだ。~ (本文より)



4つの物語の中で、『虚空~』と『いずれ檸檬~』が面白かったかな。
前者では鬱屈した女の精神を、後者ではファンタジーホラーっぽい気味悪さを味わった、、、というかちょっと吐き気がしたかも・・・(汗)

で・・・幸せに暮らしているはずの「私」にしては、やけに邪気・
狂気・妄執・悪意、そして死が隣合わせの物語を紡ぐものだ・・・と思ったが、終章でキチンと意外な結末が待っていた。
でも、「やられたぁ~スゴイなコレ」などとは思えなかった。
何だか益々不快感が募り、上手~く誤魔化されたような変な気がしたのだ。
全体的に悪くはないと思うし、面白いっちゃー面白い妖しの世界なのだが、落とし所がチョット好みではなかったし、何より岩井さんの作品と私は相性が宜しくないようだ(汗)―

  岩井さんの作品の『想念』の強さが、私にはキツイのかなぁ~ (2.5点)

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Sweet Rain 死神の精度

2008-03-23 17:30:00 | 映画【英・数字】

原作の伊坂幸太郎の小説『死神の精度』はまずまず面白かった。映画はどうかなぁ~
    コチラが本の感想です
【story】
死神の千葉(金城武)の仕事は、不慮の事故で亡くなる予定の人物のところに現れ、その人を7日間観察し、その生死を判断することだ。雨男の彼は、7日後に死を迎えるはずの27歳の会社員一恵(小西真奈美)が現れるのを待っていた。やがてメーカーの苦情係として働き、疲れ果てて仕事を終えた彼女が姿を見せ―
     監督 : 筧昌也

【comment】
今年に入って邦画の劇場鑑賞は3本目で~す♪
私は、どう~も邦画の持つテンポが苦手で(スミマセン)、鑑賞をスルーしがちなのですが、只今≪伊坂ワールド≫がマイブームなので張り切って観て来ました。
で・・・やっぱりテンポには少々引いちゃったのですが・・・心地よい余韻が残る優しい映画だなぁ~とは思いました。

それに・・・金城さんの死神はなかなか可愛かったわ~ん(特に天然ボケぶりが

 

まず冒頭で、死神についての基本的な特徴を、死神の千葉&女の子の会話で紹介する件があるのですが、、、そこには少々辟易し、「こういう紹介の仕方は好みではないなぁ~」と生意気にも思っちゃいました。
それをググッと我慢していると、今度は可愛い黒いワンコちゃんが千葉と字幕で会話を始めました(汗)
な・なかなか面白いアイデアだとは思ったのですが(汗)、、、ちょっとテンポがズレてシラケた気分になりました~
もっと上手い方法で見せられないものかなぁ~と思いましたが・・・その後はだんだんと惹き込まれていきました。

原作には、死神千葉のお話が6話ありましたが、映画ではそこから3話を持ってきて、それを上手~く関連付けて一つのお話に纏める・・・という技を見せており、そこはなかなか面白かったんじゃーないかな・・・と思います。
ただ、元々淡々とした空気を持っているお話なので、3つのエピソードにパンチのようなものや感動を呼び起こすものがあまり感じられず、観る方によっては退屈や眠気に誘われるかもしれない・・・とも思いました。

 
≪1985年 メーカーの苦情処理係として働く27才の藤木一恵と千葉のエピソード≫
藤木一恵は、自分の周りの愛する者を次々と失い、何もいい事がない人生を憂えています。
更に自分の事を『醜い』と思っており、、、死を願うこともしばしばです。
そんな彼女の死を『実行』するか『見送る』か決めるのが今回の千葉の仕事でした。
彼は人に対してどこか無関心で、ただミュージックだけをこよなく愛する雨男の死神です。
『死は特別な事じゃない』と思っている千葉は、大概死の判定を『実行』にしていますが、一恵の死に関してはどう判断するのでしょうか―

 
≪2007年 40歳のヤクザ藤田と若いチンピラ阿久津、そして千葉のエピソード≫
ヤクザの藤田の死を判定するために人間界を訪れた千葉は、筋を通すことを何よりも大事にしている藤田とチンピラ阿久津に会い、ヤクザの抗争に巻き込まれます。
どれほどの時を経ても、環境がどうであろうとも、外見が変わろうとも千葉は千葉のままで、飄々としてミュージックを愛し、人間のゴタゴタからはどこか蚊帳の外です。
任侠なヤクザたちの仁義なき抗争は、千葉や他の死神たちの大活躍で思わぬ方向へと向かい、、、そして阿久津には隠された秘密がありました―

 
≪2028年 70歳の美容師(富司純子)と千葉のエピソード≫
美容院を経営するご婦人は、お手伝いロボットと暮らしています。
そして、ヘアカットで店を訪れた千葉を一目で死神と見抜くのです。
彼女は昔から親しい者の死に密接で、千葉のような空気を持つ者を昔見た記憶があると言い、自分が死ぬ前に死神に協力してもらいたいことがあると言い出しますが―

これら3つのエピソードの時代設定は、映画を観ただけでは少々分かり難く、突然お手伝いロボットを出すセンスもイマイチしっくりきませんでした。
そして鑑賞後に、「どれどれ・・・」と思って読んでみた映画チラシが本作をとてもよく纏めてあったので、このチラシでエピソード同士の関係を改めて認識出来たりしました~
このチラシはよく出来ている

 

物語は、死に関して、≪特別なことではないけれど大切なこと≫として描こうとしていたのでは―と思います。
原作よりもその空気はよく醸し出せており、雰囲気が良かった・・・と思いましたが、いかんせん少しお話が淡々としていて・・・ストンとまでは心に響いてきませんでした。
でも、先日鑑賞した『チーム・バチスタの栄光』では、「原作が台無しだぁ~」と思いましたが、コチラは、原作の雰囲気を大切にして、更に原作者の意図をもくみ取って新しい物語を紡いだのではないか・・・と思えたところがありました。
だから、この脚本の作り方は好きで~す
まぁ~映画としての魅力はちょっと弱いかもしれませんが・・・
もしかして、無理矢理3つのエピソードを繋げたので(いや自然ではあったのですが)、本来死神が持っているであろう恒久的な広がりのようなものが妙にこじんまりと感じたのかもしれません。

千葉は、遥か遠い昔から人間の死に関わっている。
そして彼が仕事をする時はいつも雨だった―
最後に
起こった自然の奇跡は、死神千葉にとってどういう意味があったのか―そんな事がもっと胸に沁み入ってくる映画になれたのになぁ~金城さんの魅力を持ってすれば・・・と思って少々勿体ない気はしましたが、鑑賞後の気分は爽やかでした―  

  【告白】昔、金城武さんと竹野内豊さんの区別がつきませんでした・・・
                                     (3点)

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リトル・チルドレン

2008-03-21 08:12:12 | 映画【ら行】

レンタルで鑑賞―
【story】
郊外の住宅地で夫と娘と暮らすサラ(ケイト・ウィンスレット)は、その生活にうんざりしていた。ある日、彼女は主婦たちの憧れの的であるブラッド(パトリック・ウィルソン)と話す機会を得る。主夫である彼とサラは意気投合し、お互いの子どもを連れて会うようになり―
     監督 : トッド・フィールド
    ~トム・ペロッタ原作のベストセラー小説を映画化~
    *第79回アカデミー賞 主演女優賞・助演男優賞・脚色賞ノミネート

【comment】
かなり惹き込まれた―

タイトルの『リトル・チルドレン』とは、自分の置かれている現状に満足できない、所謂≪大人になれない大人たち≫のことだそうだが、、、
私は、人はいつまで経っても成長過程であり、何らかの焦燥感や渇望を抱えていてもいいと思っている。ただ、現状に感謝する心も併せ持っていさえすれば。
大切なのはどう成長の階段を上り生きていくか、、、ではないだろうか。
で・・・まだまだヒヨッコの私としては、映画に共感できる部分が多々ありドキドキした― 
                                    (えっ?もしかしてヤバイかな?・汗)

 

さて、本作の主な登場人物は、皆ある種の孤独と渇望に苛まれていた―
*サラ : 裕福な家庭で暮らしていたが、圧倒的な絶望感を抱いている。
一人娘に対してはどうしても冷たく接してしまうし、コッソリ変態サイトを覗き奇行に耽る夫にもウンザリだ。
文学の素養のある自分は、周りの平凡な主婦たちとも違っている(と、思いたい)。
*ブラッド : 2度の司法試験に失敗し、ドキュメンタリー製作者として成功している妻(ジェニファー・コネリー)に代わり主夫をしている。
必ず試験に合格すると信じている妻からのプレッシャーか、それとも道を見失いつつある自己嫌悪からか、勉強をサボって地元警察のラグビーチームに参加したりしている。
*ロニー : 性心理障害があり、未成年者に猥褻行為を働き服役していた男。
街の住民から疎まれ執拗な嫌がらせを受けるが、そんなロニー(ジャッキー・アール・ヘイリー)を母親だけは溺愛していた。
*ラリー : 元警官で、今は自称ロニーから『子どもを守る親の会』のリーダーだ。
警官だった時、少年に誤射したことによるトラウマから立ち直れずに家族も失ってしまう。

 

これらの登場人物が2つの物語を紡ぎ出す。
サラとブラッドの激しい不倫関係&ラリーのロニーに対する執拗なまでの敵意
だ。
まず・・・激しい不倫
についてだが、、、
サラの気持ちもブラッドの気持ちも分からなくはなかったなぁ~(えっ?ヤバイかな?・汗)
不倫は、文字通り倫理的に良くないとは思うが、自分の人生に虚しさを感じていた時、タイミング良く出会っちゃったんだから、二人がそんな関係になるのも仕方がなかったような気もした。
二人の関係は所詮『絵に描いた餅』だったのだろうが、一瞬でも『本物極上フルコース』に思えたんだろうなぁ~
後半、二人の関係において、男女の違いを如実に表していた部分があったが(サラは娘を抱き締め、ブラッドは妻を呼ぶ)、そこにも何だか心を擽られて、虚しいようなホッとしたような・・・不思議な感覚を抱いた。
そして執拗な敵意
だが、、、
これは妙に切なかった。
ロニーは、どうしても同世代の女性を愛せず、子どもに対して性的興奮を持ってしまう。
彼が母親と住む家にはビラが貼られ、落書きされ、怒鳴りこみもされてしまう。
いくら罪を犯したとはいえ、その仕打ちには胸を痛めてしまった。
そんなロニーに対し、ラリーは徹底的に嫌がらせをするのだ。
それは多分、自分への苛立ちからだろうなぁ~
ロニーを見張ることによって、警官でなくなった自分、家族に見捨てられた自分の絶望感を誤魔化そうとしたんじゃーないかな・・・
それがまさか大きな悲劇を生むとも知らずに―


 

2つの物語は、あまり関係がないようでいて微妙にリンクし、最後にはそれぞれの結末を迎えていく。
それがいいか悪いかは別にして、彼らの心情の密かな襞は決して安易なものではなく、ほんの僅かでも自分なりの成長をしたのではないか・・・と思わせた―

本作には、フランス作家フローベルの『ボヴァリー夫人』がキーワードとして何度も登場する。
未読なのが残念なほどに、サラの心理とかぶっているところが多いようだ。
『田舎の医者シャルル・ボヴァリーの妻、エンマ・ボヴァリーが、平凡な生活から抜け出そうと無謀な恋に走り破綻に陥る』様を描いたというその物語を読んでみたくなった―

  大事な時にスケボーだなんて・・・男って男って・・・子どもね  (3.5点)

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40歳の童貞男

2008-03-19 16:27:07 | 映画【英・数字】

レンタルで鑑賞―
【story】
家電量販店で働くアンディ(スティーヴ・カレル)は、平凡だが充実した日々を送っていた。ある晩、ポーカーの最中に、同僚のデビッド(ポール・ラッド)らに
自分が40歳で童貞だとバレてしまい、翌日から彼の“ロスト・ヴァージン大作戦”が始まる。そんな時、向かいの店で働くトリシュ(キャサリン・キーナー)と出会い―
     監督 : ジャド・アバトー 

【comment】
ちょっと恥ずかしいタイトルだけど、以前から気になっていた映画。
愛すべきおバカコメディが好きなので、、、まずまず面白かったです―


  愉快な4人組
     
左端に佇むアンディは、フィギュアをこよなく愛する真面目でとってもいい人なんだけど・・・今まで女性と親密になるチャンスに恵まれずに、童貞のまま40歳になっちゃう。
偶然それを知った同僚3人は、何とかアンディにロストヴァージンを!!と大ハリキリ
アレコレ五月蠅くアドバイスしてチョッカイを出しまくり。
一方アンディは、トリシュという女性に仄かな恋心抱き始めて―

  アンディ脱毛中

お下品なところも多々あったけれど、ギリギリの線で許せる範囲だったし、可笑しくって笑っちゃうところがイッパイだった。
それと、私は誰かがバカにされたりするのを見るのが超~苦手なので、悩み多きアンディの周りの人たちが、なかなか心根の優しい連中だったのにはホッとしたし微笑ましかったわ
ただ、ちょっと展開がダラダラ、グタグタして途中で飽きちゃったのが難点かも・・・
時々集中力が削がれちゃうので、他の事をやりながら片手間で観ても全然OKって感じのところがあったかなぁ~

  いざ出陣か

それと、本格的に社会に馴染めない究極のオタク人間ってわけでもなく、普通に真面目で誠実な人に見えるアンディに、ず~~~っと縁が無いとか、性知識がヒヨコレベル以下なのは不自然だと思ったけれど・・・笑えたのでまぁ~いいかって感じかな
さてさて、純情なアンディは無事に(笑・?)ロストバージンを果たせるのでしょうか―?


アンディを演じたスティーヴ・カレルは、以前『リトル・ミス・サンシャイン』で観た時とはまるで別人だった。
真面目でオタッキーで人付き合いが苦手な40男を好演していましたぁ~
先日の第80回アカデミー賞授賞式には
プレゼンターとして出て笑いが起こっていたけれど・・・向こうでは結構人気のコメディ俳優さんなのかな?
アンディの同僚の1人を演じたポール・ラッドは、大好きなドラマ『フレンズ』でフィービィーの恋人役だった方。また『フレンズ』を観たくなっちゃった

お約束だらけのおバカコメディなので、、、評価は真っ二つに分かれそうかな?
私は普通に楽しめました~ 
あっそうそう!一つ引いちゃったのは、アンディがトリシュと行った日本料理店で、誕生日祝いに店員が歌った日本語の歌が、何故か『幸せなら手をたたこう』だったことかな
                この店です
   お幸せにネ―
                                       (3点)

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ノーカントリー

2008-03-16 13:58:18 | 映画【な行】

第80回アカデミー賞で、≪作品賞≫≪監督賞≫≪脚色賞≫そして≪助演男優賞≫を受賞した本作の公開を待ちわびた。
特に助演男優賞のハビエル・バルデムの演技をとっても楽しみにしていた―
【story】
狩りをしていたモス(ジョシュ・ブローリン)は、死体の山に囲まれた大量のヘロインと200万ドルの大金を発見する。危険なにおいを感じ取りながらも金を持ち去った彼は、謎の殺し屋シガー(ハビエル・バルデム)に追われることになる。事態を察知した保安官ベル(トミー・リー・ジョーンズ)は、2人の行方を追い始めるが―
     監督 : ジョエル&イーサン・コーエン

【comment】
コーエン監督の映画をまともに観たことがないせいか、、、イマイチだったわ~ん(汗)
恐れ多くも、「どうしてこの映画が作品賞なんだろう・・・」とも思っちゃったわ~ん(滝汗)
途中までは、異様な緊迫感にブルブル震えながらスクリーンにクギ付けだったんだけど・・・後半の予想外の展開に頭も心も混乱しちゃった。
「何が何なの~この肩透かしは?!」って感じで―

原作は、ピューリッツァー賞受賞作家コーマック・マッカシーの『血と暴力の国』で、物語を簡単に申し上げれば、「1980年代のテキサス。麻薬取引でドンパチがあった現場で、数体の死体とともに放置された大金を、危険を承知で持ち去った男が殺し屋に追われる逃亡劇」―であるのだが・・・

 
*大金を持ち逃げした男:ルウェリン・モス
溶接工のモスは、ベトナムへの出征経験がありハンターでもあった。
サバイバルの術にも長けており、見つけた200万ドルを持って逃げ切れる自信があったが、彼を追う殺し屋は、そんじょそこらの殺し屋ではなかった―

モス役はジョシュ・ブローリン。
主役?と思えるほどの活躍で、演技もスッゴク良かった。
モスは、偶然手にした大金への欲に駆られて逃亡を続けるが、、、何だかそれを持って逃げ切ることがまるで何かの使命であるかのような、もう2度と引き返すことも考え直すことも選択肢がないような・・・囚われ人のようにも見えた。
思い返せば、あの時に仏心で水を持って行かなければ、ちょっとは運命が変わったかもしれないのになぁ~
悪い事をしてはいるのだが、追手が変な奴だけに可哀想だったわ・・・
ブローリンは『プラネット・テラーinグラインドハウス』ではイカレタ医者役で、『インビジブル』や『イントゥ・ザ・ブルー』にも出ていたっけ。

 
*殺し屋:アントン・シガー
酸素ボンベを改良した特殊な武器を持ち、異様な風貌で淡々と人を殺す殺し屋―

この殺し屋シガーは、ただただ気味が悪くて仕方なかった。
シガーについてチラシに、「ルールに忠実でストイック」とか「純然たる悪」とか「悪にも神にも見える」とか書いてあったが、、、私はどれにもシックリこなかった。
シガーの背景というものが全く浮かんで来ないし、彼は、ハンニバル・レクターのように知的でもなければ、ジャッカルのようにプロフェッショナルだとも思えない。
殺し屋という仕事を、お金や快楽、暴力を目的として遂行しているようにも見えなかった。
なんというか・・・何故か一瞬、旧東独のシュタージを演じた『善き人のためのソナタ』のヴィースラーを思い出してしまったなぁ~
感情の欠如って点で。
シガーは目的のためなら、すれ違った人をもまるで雑草を踏みつぶすように排除する。
そこには、どんな人間の感情を表現する言葉も当てはまらないように感じた。
その不気味なシガーを演じたハビエルは、流石に助演男優賞を受賞しただけあって、凄まじい狂気(?)を醸し出していた。

 
*保安官:エド・トム・べル
どこか達観しているような保安官。25才で保安官になった彼は、年々荒んでいく犯罪に嫌気がさしていたが、モスの窮地を知り保護しようとする―

聞くところによると、この保安官が主役だそうなので、もっと出番が多くて事件に絡んでくると思っていたのだが、そうでもなかった。
その代り、時々意味深なセリフを言うのだが、、、何故か彼の言葉が私の耳には残り難くかった。
従って、多分重要な意味を持つであろうベルの最後のセリフも覚えていない(汗)、、、というか、あそこがラストだなんて思わずにボーっとしていたのよ~(泣)
で・・・いきなりエンドロールが始まったので焦りました。「シマッタ!!聞き逃したぞ」って感じで。
どうしてもある時点から集中力を欠いてしまったので、後半は混乱してボケーッとしたのよねぇ~(言い訳・汗)

 

  ≪*以下、少々ネタばれです―≫

何故集中力を欠いたかというと、あれ程の逃亡と死闘を繰り広げたモスが、その最期を披露せずにアッサリと死体になったからだ。
「えっ・・・どうして肝心なところを見せてくれないの~?!」って思ってしまった。
もう少し私に想像力や映画を観る力があれば違うのだろうが・・・「そういうところこそ観たい!!」という気持ちが強くて肩透かしだった。
また、途中参加した第2の殺し屋の末路もあまりにもアッケなくて・・・なんのために出てきたのか理解に苦しんだ。
モスの奥さんの件も、、、シガーが足の裏を左右確認していたので撃っちゃったのだろうが、ハッキリとは分からず仕舞い・・・
考えるに、前半でモスの狂気(?)をまざまざと見せつけて、後半は、それによりモスがとる行動をコチラに想像させる・・・という風だったのだろうか?
私は目でジックリと惨劇を味わいたかったのだが(変態・汗)・・・それはそれで興醒めでありきたりなのかしら?
私が一番恐ろしくて目を覆ったのは、負傷したモスが自分で自分の治療をするシーンだったりして。
シガーのような殺し屋は、弾丸を撃ち込まれようが、体から骨が飛び出ようが自分で治療しなくちゃいけない。「大変なんだ・・・」なんてトンチンカンなことを思ってザワザワした(汗)

シガーは、神にも悪魔にも見えなかったが、血と暴力には必ずしも理由や背景があるわけではない―という空恐ろしさを感じ、劇場をそそくさと後にした―
  この銃の音が怖い・・・
                      
スポンッスポンッスポンッ(3点)

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2008-03-14 21:11:17 | 映画【英・数字】

手持ちのDVDで鑑賞―
【story】
唐王朝衰退期の中国。捕吏の金:ジン(金城武)と劉:リウ(アンディ・ラウ)は、“飛刀門”という反乱軍を一網打尽にするため、その初代指導者の実の娘らしき盲目の芸妓、小妹:シャオメイ(チャン・ツィイー)をだまし、軍のアジトに案内させようとする―
     監督 : チャン・イーモウ  『HERO』

【comment】
冷静に考えれば、物語に少々(かなり?・汗)歪みはあるかもしれない。
だが、美しい映像に吸い込まれ、物哀しい音楽に心ふるえ、主演3人の心の動きにリンクできれば・・・儚く切ない愛の物語に胸が締め付けられ涙が止まらなくなるのだ―
っていう事で、私は結構好きな映画で~す

これは、いくつもの謀にいくつもの愛が交錯し思わぬ運命へと導かれる3人の物語―

  金(ジン)
捕吏だが、自らを隋風と名乗り、風の向くまま気ままに生きたいと願う風流人。
同僚劉の謀を受け、朝廷の脅威である飛刀門の前頭目の娘と思われる小妹を騙し、アジトへと案内させようとする。
女性に対してナンパ気質で、決して本気にならない金には簡単な役目のはずだったが・・・

  劉(リウ)
朝廷の捕吏隊長として、飛刀門の討伐を目論んでいる。
策士家であり、金に飛刀門のアジトを探らせ、自らも金と小妹の後を追うが、劉には信じられない秘密があった―

  小妹(シャオメイ)
美しい盲人の踊り子小妹は、劉に剣を向けて捕えられたが、金に救い出され共に逃亡する。
はじめは金にぎこちなく接していたが、自分を守ってくれる金に次第に惹かれていく―

≪飛刀門の本拠地を突き止める≫この単純なはずの金の任務には、実は2重3重の謀が絡みあっており・・・おまけに事態はザ・三角関係へと進展するのだぁ~
風のように自由に生きたいと思った金は、小妹のために自らの命を懸ける。
そして、秘密を抱え運命に抗えない小妹も、生真面目に見えた劉も、、、自らの命を懸けてそれぞれの愛と対峙することになっていく―
ああ!!なんって哀しくってロマンチックなんでしょう・・・

  

そしてこの作品は、なんといっても美術が息を飲むほど芸術的に美しい―
まず、チャン・ツィイーの衣装と踊りは一見の価値ある素晴らしさで溜息が出てしまう。
アクションシーンも見事で、草原や竹林での計算し尽くされた戦いには見入ってしまう。
色彩美も言うに及ばず、水色、黄緑色、朱色、山吹色、白色・・・色彩の乱舞に目を奪われ言葉を失うほどだ。
更に、登場人物の感情を映し出す旋律だけでなく、例えば、チャンのかんざしが揺れる音、簾の奏でる音色、剣を弾く音、竹林と風のハーモニーなど・・・効果音も素晴らしい。
ただ、最後の方に、男2人が戦うシーンがあるのだが、紅葉の美しい野山が一瞬で雪景色になるのは少々興醒めのように思えたが・・・それは、意図された演出ではなくて、撮影したウクライナの高原が予期せぬ豪雪に見舞われたためだそうだ。
まぁ~雪原での戦いは美しく映えるのでヨシとしたい。

 

金と小妹の関係はお芝居のはずだった・・・それが本物になったのはいつからだろう―
 

出会って間もない金と小妹が、互いに手を繋ぎ合い襲い来る追手と戦う。
窮地を救われた時の小妹の笑顔に胸がキュルキュルと疼き・・・
任務が予期せぬ方に向い、一旦は小妹の元を去る金が、やはり彼女の元へと戻っていく・・・そのぎこちない愛に胸がキュンキュンと震える・・・
小妹:「なんで戻ったの?」 金:「戻るさ君のためなら―」
敵同士であり、悲劇的な最後を迎える二人の運命は、ちょっと『ロミオ&ジュリエット』をも思い出させて涙を誘うのだ。
少々(かなり?・汗)不自然で強引なストーリー展開には目を瞑って、美しく刹那的な愛に浸って観る方がグッと心に響く映画だと思う―

 
 『HERO』は苦手だったんだけど・・・また観たくなったわ~ (4点)

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【本】11の物語

2008-03-12 21:35:00 | 本【小説・海外】

       『11の物語』     パトリシア・ハイスミス     早川書房
  こちらはもっとすごい! このミステリーがすごい!』です。
『このミステリーがすごい!』の20周年を記念した、『このミス』の魅力を1冊に詰め込んだ永久保存版だそうです。
先日行った本屋さんで、この本が置かれたコーナーがあり、親切にも国内編・海外編のベスト作品が沢山並べられていました~
その中から選んで買ったのが、国内編NO.1の宮部みゆきさん『火車』と表題の本です♪
海外編もNo1も欲しかったのですが、ハードカバー上下巻でお値段が張ったので断念・・・(泣)
比較的読みやすそうな短編で、興味深い作者の本ををチョイスしました。

 
 
≪パトリシア・ハイスミス
1921年テキサス州フォート・ワース生まれ。父はドイツ系、母はスコットランド系。
ニューヨークで育ち、バーナード・カレッジを卒業。1945年に雑誌に発表した「ヒロイン」で作家デビュー。
1950年の『見知らぬ乗客』、1955年の『太陽がいっぱい(リプリー)』がいずれも映画化されたことで人気作家となった。『太陽がいっぱい』でフランス推理小説大賞を、『殺意の迷宮』(1964年)で英国推理作家協会(CWA)賞を受賞している。
生涯の大半をヨーロッパで過ごし、晩年はスイスの山中に暮らしていた。1995年死去―

さて、映画『太陽がいっぱい』の原作者の短編なので俄然興味を持ちましたが・・・
ちょっとイマイチだったかな―
『もっとすごい!~』なんだから、きっと面白く感じるはずだ・・・と思って最後まで根性で読みましたが、残念ながら私の好みではありませんでした。
だいたい本作の『序』で作者を大絶賛しておりまして、「ハイスミスは、恐怖というよりも不安の詩人だ―」なぁ~んて書いてあったので、不安になる気満々だったのも良くなかったのかもしれません。
それから、11作も短編が収められているにも関わらず、突出した作品がなく、どれも同じような読後感を味わったことも物足りなさを感じた原因かもしれません。
ともあれ、11の短編を少し紹介します―(気に入った作品には、マークをつけました)

*『かたつむり観察者』
ノッパートは、食用かたつむりの奇妙な生態に魅せられて水槽で飼い始める。かたつむりは増えに増え続け、いつしか部屋に溢れかえるほどになっていく―
*『恋盗人』
手紙にプロポーズの言葉をしたためて相手の返事を待ち続けたドンは、ある日隣人の郵便受けから恋文を盗み出し―
*『すっぽん』  
11才になるヴィクターは、母親に赤ちゃん扱いされており不満を抱いていた。ある日母親が夕食の食材に買ってきたスッポンに興味を抱いた彼は、母親にスッポンをスグに殺さないでほしいと懇願するが―
*『モービルに艦隊が入港したとき』
暴力的な夫の元から逃げてきたジュラルディーンは、結婚前から今までの自分の過去を回想する―
*『クレイヴァリング教授の新発見』
新種の生物を発見し、それに自分の名前をつけるという夢を持ったクレイヴァリング教授は、人食い巨大かたつむりがいるという伝説がある無人島へ単身で渡り―
*『愛の叫び』
老人ホームの同室である老女二人は、陰湿の意地悪なやり取りをしていたが―
*『アフトン夫人の優雅な生活』
精神科医のバウバーは、夫についての悩みを訴えるアフトン夫人の相談に乗っていた―
*『ヒロイン』 (ヒロインが興味深く、長編で読みたい気がしました~)
クリスチャン家の子どもたちの面倒をみるために住み込みで雇われたルシール。彼女は真面目で愛情深く、クリスチャン家の者たちも喜んでいたが―
*『もうひとつの橋』
妻と息子を1度に亡くしたメリックは、気分転換のためにと勧められ旅に出るが―
*『野蛮人たち』
日曜ごとに大騒ぎする輩に腹を立てたスタンリーは、窓から大きな石を投げるが―
*『からっぽの巣箱』
庭に置かれた巣箱には何もいないはずなのに、ある日、その巣箱から大きな目をした奇妙な生き物がイーディスを見つめていた―


ハイスミスの文壇デビューを飾った『ヒロイン』が収められた本書は、それが1945年だったことを考えても、ちっとも古くないのには驚きます。
最近読んだ本や観た映画の中で、似たような空気の話があったなぁ~などと思える要素も多々あったし、短編ながら物語が映像として迫ってくるような感覚がありました。
私は全然知らない作家さんでしたが、ハイスミスの影響を受けた作家さんは意外に多いのかもしれないなぁ~と思いました―
     『火車』も読もうっと・・・遅くなるだろうけど(汗)  (2.5点)

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魔法にかけられて

2008-03-10 16:55:55 | 映画【ま行】

予告を観ただけで大笑い スッゴク楽しみにしていた映画を字幕版で鑑賞―
【story】
おとぎの国≪アンダレーシア≫で暮らす心優しいジゼル(エイミー・アダムス)は、夢にまで見た王子様との結婚式の当日に、意地悪な魔女に騙されて魔法をかけられてしまい、世にも恐ろしい世界へ追放されてしまう。そこは“おとぎの国”とは正反対の刺激的な“現代のニューヨーク”で、ジゼルはパニックに陥ってしまう―
      監督 : ケヴィン・リマ

【comment】
楽しくって可愛くって可笑しくって・・・とっても面白かったです
これはきっと、観た方それぞれのハッピーモードのツボが魔法のようにピピピ・・・と押される映画だと思うなぁ~
 
まず、今まで何度も目にしてきたような典型的なディズニーアニメで幕を開け・・・
歌いながら森の動物たちと戯れるキュートなジゼルにワクワク
お約束の白い馬にまたがり剣を振りかざす爽やか100%のエドワード王子にニヤニヤ
いかにも魔女でございますの意地悪臭~いナリッサ女王にイヒヒ・・・って感じで、もう小踊りしたいくらいに楽しい~
で・・・その“おとぎの国アンダレーシア”からいきなり“現実の世界ニューヨーク”に送られたジゼルが、真実の愛に目覚めていくまでの物語が描かれま~す。
ああ~いいなぁ~こういう映画って・・・大好き
  
ジゼルを演じたエイミー・アダムスは1974年生まれ。
・・・・・プリンセスを演じるにはちょっとお年のような気もしますが(汗)、アニメとの違和感もなく天然ブリがとっても可愛かったです

ジゼルを偶然助けたバツイチ子持ちの超現実的な離婚弁護士ロバートはパトリック・デンプシー。
私は彼の出演するドラマ『グレイズ・アナトミー』が大好きなんです。
デンプシーは腕のいい脳外科医シェパードを演じていて素敵なの~
  オススメのドラマですよ~
それから、ロバートの恋人でちょっと怖そうなナンシーにはイディナ・メンゼル。
彼女はどこかで観たなぁ~と思ったら『RENT』に出ていたのね~
予告から笑わせてくれたエドワード王子はジェームズ・マースデン。
彼は何だか自分の彼女に横恋慕される役が多いような気がする
『X-MEN』ではウルヴァリンに、きみに読む物語』ではノアに、『スーパーマン リターンズ』ではスーパーマンに・・・って感じで。
今回も心配しましたよぉ~ジゼルをロバートに取られるんじゃないかと・・・結果は観てのお楽しみで~す
 
ジゼルを毒リンゴで亡き者にするよう女王に命令されたナサニエルはティモシー・スポール。
この方は、こういう役がハマっちゃいますね~
『スウィーニー・トッド』や『ハリー・ポッター』を思い出して可笑しくなっちゃった。
女王はスーザン・サランドン。こ
の方が実写で登場した時は勝手に燃えたわ~ボーボー
登場時間が短くてもオーラが凄いんだもの。
で・・・私は年齢的にもキャラ的にもジゼルのようなプリンセスの恰好は無理だけど、ナリッサ女王のような魔女の格好はしてみたい・・・なぁ~んて思ったわ~
いや別にそんな事を考える必要もないんだけどね。この映画を観ていると、ついついコスプレ気分になっちゃって
ハハハ
 
とにかく観ていて楽しいシーンがいっっっぱい
お気に入りのシーンをあげたらキリがないから少しだけ・・・
ロバートの部屋を歌いながらお掃除するジゼルは面白かったわ~
NYのドブネズミやハエ、ゴキちゃんや鳩ポッポがお手伝いしてくれるのよ・・・ゲゲッ
ちょっとブルブルするけれど(汗)、ジゼルだから許しちゃいましょう~

それから、アニメの世界からジゼルを救うためにやってきた勇敢なリスのピップは最高~
NYでは人間の言葉が話せないので、必死でジゼルを守ろうと右往左往して可愛いっ
公園でジゼルがみんなとミュージカルするシーンはワクワクだし、舞踏会も素敵・・・
ディズニーアニメのプリンセスたち、白雪姫やシンデレラ、ベルやオーロラを思い出させるシーンが散りばめられていて嬉しいし

最後に出てきたドラゴンがチョイ可愛くなかったのと、毒リンゴをジゼルに差し出す実写のおばあさんのメイクがリアル過ぎて怖かったのには引いたけど、まぁ~ヨシとしましょう。
ツッコミ所はあっても軽~く無視して映画の世界にドップリ浸って楽しめました~

 おとぎの国と現実世界、どっちが幸せなのかなぁ~(4点)

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バンテージ・ポイント

2008-03-09 09:48:48 | 映画【は行】

諸事情でちょっと多忙な今日この頃
記事の更新やTB&コメントのお返事が遅れがちなのを、ここでお詫び申し上げます―

【story】
シークレットサービスのトーマス・バーンズ(デニス・クエイド)は、同僚のケント・テイラー(マシュー・フォックス)とともに、スペインのサラマンカで開催される首脳会談に出席するアシュトン米大統領(ウィリアム・ハート)の警護にあたっていた。サラマンカ到着直後、大群衆を前に広場でテロ撲滅のスピーチを行うアシュトン大統領が突然何者かに狙撃される。パニック状態に陥った広場の中で、狙撃の瞬間を目撃したのは8人。だが、彼らが見たものはくい違っていた―
   監督 : ピート・トラヴィス

【comment】
斬新なアイデアと映像、息もつかせぬカーアクション、張り巡らされた伏線と予想もつかない展開など、手に汗握って夢中で見入ったが、鑑賞後は、「あ~ん、惜しいなぁ~これ」って思ってしまった―

まず冒頭は、TVプロデューサーのレックス(シガニー・ウィーヴァー)の視点で、大統領狙撃そして周辺の爆破までの23分間が描かれる。
緊迫感溢れる進め方は見事で、レックスの気持ちになって現場を見入ってしまう。
そして悲劇の瞬間に、今までの映像がパパパーッと23分間分巻き戻り、今度はシークレットサービスのバーンズの視点で同じ23分間が描かれるのだ―
この手法には唸ってしまった。

予告を観た先入観から、「一発の銃弾を目撃した8人の証言のくい違いから真実を追求していくのかな」と思っていたが、そうではなかった。
本作の≪同時進行ストーリー≫は『24』的と何かで読んだが、そういう感じを彷彿とさせるものだった―

 

さて、①レックスの視点、②バーンズの視点、③スペインの刑事エンリケ(エドゥアルド・ノリエガ)の視点、④アメリカ人旅行者ハワード(フォレスト・ウィッテカー)の視点・・・と切り替わり、その度に毎回同じ狙撃と爆破を繰り返し観ながら、それぞれの思わせぶりな謎にワクワクして映画を楽しんだのだが、、、その頃になると少々不安になってきたりもして(汗)
「このまま同じ手法で8人分見せられたら飽きちゃうかも・・・」と(滝汗)
だが、5番目の大統領の視点で描かれた辺りから物語は急速な進展を見せていく。
そしていよいよテロリストたちの視点になると、グググ~ッと面白さが加速するのだぁ~
全ての点と線が面白いように繋がっていき、謎がスッキリと解けていく・・・誰が何を目的に行動していたのかがつぶさに明らかになっていくのだ。
そのくだりでの緊迫感と臨場感のセットは、まるで『ボーン・アルティメイタム』を観ているような錯覚も起こったなぁ~何となく映像の醸し出す雰囲気や流れた音楽が似ていたような気もしたもの・・・
ド派手なカーアクションもなかなか見応えがあったし、不死身のバーンズはまるでボーンのようだったわ(笑)

 

で・・・夢中になって観ていたけれど、わりとアッサリとした結末を迎えた時には、「えっ?こういう終わり方?」って思ってしまった。
あまりにも突然に安易に終わった気がして、、、拍子抜けしたのだ。
テロの首謀者たちは大統領を浚って何をしたかったのだろう・・・と気になったし、あれ程完璧で無慈悲な計画を遂行したテロリストたちの真の目的が分からないままだったことにも消化不良を覚えたのかもしれない。
それから、多種多様に配置された魅力的な登場人物の一人一人の背景が少々希薄過ぎたのではないかとも思った。
特に本作に登場したイケメン3人(何を言い出すのやら・笑)、エンリケ、ハビエル(エドガー・ラミレス)、テイラーについて、何をどう考えてこの事件に関わったのか・・・もうちょっとだけ知りたかったなぁ~

 

最後の方ではちょっと「惜しいっ」と思ったが、、、スピード感溢れるなかなか見応えのある作品だと思う。
劇場で体感するのに相応しい新感覚のスリルが味わえると思うな
(3.5点)

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リーピング

2008-03-06 19:08:20 | 映画【ら行】

レンタルで鑑賞―
【story】
“奇跡”と言われる現象の真相を科学的調査で暴く大学教授キャサリン(ヒラリー・スワンク)は、不可解な出来事が起こる小さな町ヘイブンへと向かう。そこでは、ひとりの子どもが死んだ後、川の水が血の色に変わっていた。町の人々は、謎めいた少女ローレン(アナソフィア・ロブ)が神の怒りを町にもたらしたと信じているが―
     監督 : スティーブン・ホプキンス

【comment】
本作はコチラでの上映がなかったけれど(多分)、TVCMが印象的だったので、『イナゴ少女』の不気味さに恐れおののいていた。
(イナゴがキモイし・汗)
でも、最近ホラー系に強くなってきたのでレンタルしちゃった~
勝手な先入観で、『いたいけな少女が悪魔に魅入られ、蛇を体に巻きつけイナゴを操るのかな・・・・』(なんとなくエクソシスト系映画のノリ)と想像していたけれど、ちょっと違って、≪旧約聖書の十の災い≫をモチーフにした映画でした~
だから、この画像も『イナゴ少女』というキャッチコピーも変よね

で・・・物語は、、、
キャサリンは牧師だったが、5年前に最愛の夫と娘を亡くしてからは信仰を捨て、大学で、『奇跡と言われる出来事はみんな科学で証明出来る―』ということについて研究していた。
ある日、ルイジアナ州のヘイヴンという街から人が訪ねて来て、「ある少年が死んでから川の水が血の色に染まったので調べて欲しい―」と依頼を受ける。
何でもその信仰深い街では、亡くなった少年の邪悪な妹のせいで災いが起こっているという噂で持ち切りだそうなのだ。
キャサリンは、「どうせ有害廃棄物の影響で水が濁ったんだわ」くらいの気持ちで、同僚のベンと共にヘイヴンに赴き調査を始めるが、たちまち街では、≪十の災い≫通りの不気味な出来事が次々と起きる―
  

≪十の災い≫―度々映画に取り上げられるそれは、私の感覚にビシバシ刺激を与える。
それはもう条件反射のようなものなので、「う~面白いゾ、わ~興味深いゾ、ひ~ゾクゾクだゾ~~~」となってしまう。
そういえば、悪魔がどうしたとか神の怒りがどうの・・・という話
は好きだったわん。
で、結構惹き込まれて鑑賞出来た。あ~観て良かった

≪十の災い≫は、旧約聖書の出エジプト記に記載されていて、古代エジプトで奴隷状態にあったイスラエル人を救うため、エジプトに対して神がもたらしたとされる災いのこと。
 1.水を血に変える
 2.蛙を放つ
 3.ぶよを放つ
 4.虻を放つ
 5.疫病を流行らせる
 6.腫物を生じさせる
 7.雹を降らせる
 8.蝗を放つ
 9.暗闇でエジプトを覆う
 10.長子を皆殺しにする
なんだけど、この災いがヘイヴンという街でジャンジャン起きちゃうんですね~

何故ヘイブンに災いが?本当にローレンという12才の少女のせいなの?
このままだと一体街はどうなってしまうの?―って感じで見入りました~
ありがちで古典的な匂いはしたけれど、それなりに不気味な雰囲気がツボでした~

 

ヒラリー・スワンク演じるキャサリンは、夫と娘を亡くしたことで神を信じることを止めてしまうんだけど、その亡くなり方こそが驚愕で、、、「ありえない!!」ってもの。
とにかくそれから意固地になって神を否定し続けたキャサリンは、川が真赤だろうが、蛙が降ってこようが、突如ディナーに虻が湧こうが・・・「全部科学で証明するわ~」っていう姿勢でいるんだけど、、、少女の住む家に冥界の神(ローマ神話のケレス)のシンボルを見た時から、「これはもしや・・・」と思い始めて追い詰められていく。
「ローレンという少女は街の人々が言うようにサタンではないか?」って―

 

で・・・この可愛い女の子がサタンと疑われるローレン。
ほとんどセリフがなく、怯えた表情や不気味な表情で佇んでいるだけなんだけど・・・
この子って存在感があるようでついつい見いっちゃいました~
ローレン役のアナソフィアちゃんは、先日観た『テラビシアにかける橋』では活発な女の子を演じていたし、『ジャンパー』にも出ていたけれど、本作でもいい雰囲気を出していて、つくづく色んな役が出来そうな楽しみな子だなと思いました~

 

さて、どんどん災いに見舞われる街を救うため、キャサリンはサタンの化身と思われるローレンを殺すことを決意するんだけど・・・本当は何が起こっていたのかは・・・観てのお楽しみで~す

なかなか真面目に≪十の災い≫を映像化していたと思うし、10億匹ものイナゴは噂以上に気持ち悪かったです
何が何なの~と観る者の気持ちを煽るし、ラストもなかなか上手い終わり方じゃ~ないかな。ありがちだけど―
        怖いというより不気味系映画かな   (3.5点)        

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【本】アヒルと鴨のコインロッカー

2008-03-04 18:08:18 | 本【小説・日本】

     『アヒルと鴨のコインロッカー』     伊坂幸太郎     東京創元社
                   ~第25回吉川英治文学新人賞受賞作~
【comment】
どうしてドンドン伊坂さんの作品を読んでしまうのだろう―?
―それは、面白いからだ。
では、、、私は伊坂さんの作品が好きなのだろうか―?
―よくよく考えると・・・そうでもない気もしてきた(自問自答・汗)


本作は映画化されているようだが未見だ。
でもこれは、映画の方が面白いんじゃーないかしら?と勝手に想像する。
今回伊坂さんの作品を読んで、「こんなに面白いのに、どうしてトコトン惹き込まれないのだろう―」と思っている自分にハッキリ気が付いた。
初めて読んだ伊坂作品の感想(『重力ピエロ』)を改めて思い返すと・・・「魅力的な登場人物なのに、何故か顔が思い浮かんでこなかった」と感じている。
つまり、どう~も登場人物に感情移入がしきれないのだ。
それは何故だろう―?と考えてみたが、、、どこか非現実的な空気が漂っているせいではないかと思う。
だが、そんなのは、SFだろうがファンタジーだろうがサスペンスだろうが・・・当たり前のようにフィクションに違いないので変な言い草なのだが、、、(汗)
ああ~ん、上手く言えなくってイライラするけれど、私にとって伊坂さんの作品は、「隣近所で起こりうる現実を描いていたとしても、何故か異次元もしくは違う地球での出来事」のように感じさせるのよぉ~ん。
だが困ったことに、それがまた魅力であり、唸っちゃう面白さだったりするので読みたくなってしまうのだが―
・・・と、変な私的葛藤をグダグダと述べたが、とにかく今回は、映画で物語を楽しんだ方が、きっと登場人物たちに生を感じられ心にシックリくるのでは・・・と思った次第である。
役者さんが、河崎や椎名、そしてドルジや琴美に命を与えてくれて、彼らの物語の切なさをもっと心に響かせてくれるかもしれない・・・と期待もする。
映画を観てみたいな―


  さて、物語は、現在と二年前の出来事を交互に語っている。
*大学に入学したばかりの椎名が語る現在の物語―
大学に通うために引っ越してきたアパートの隣人である河崎に、出会って早々「本屋を襲撃して広辞苑を奪おう―」と誘われた椎名は、本意ではないのに、モデルガンを抱えて目的の本屋の裏口に立ち、襲撃の片棒を担ぐことになってしまうが―
*ペットショップの店員の琴美が語る二年前の物語―
女ったらしの河崎と別れた琴美は、日本語が苦手なブータン人の留学生ドルジと出会い交際をはじめる。ドルジは独自の宗教観があり、『因果応報』や『生まれ変わり』を信じている若者だった。
ある日、巷で連続する残忍なペット殺しの若者たちに遭遇した琴美とドルジは、彼等につけ狙われる羽目に陥ってしまう。
その後偶然河崎と出会うが、河崎は、「ソウデスネ」が口癖のドルジの日本語の先生になると申し出る―


「この物語構成は、伊坂さん独特のトリックがあるに違いない」と思いながら読んだ。
そして、物語の半ば頃になったら、展開にどうしようもない悪い予感がしてきた。
所謂『虫の知らせ』というやつで、「きっと悲劇が起こる」と、あぶら汗を垂らしながら(大袈裟)ビクビク読んだ。
「だってぇ~なんで現在と二年前の出来事なのよ~妙に中途半端だし、2つの時代のどちらにも登場する≪河崎≫がとてつもなく妙じゃない~?」と、自分で自分にチャチャを入れながら読み進める。
悲劇が起こる―という予感はドンドコ深まり
・・・何度も途中で本を置いては、嫌なものを見るように本を遠くから眺め、でも先は気になっちゃうのでチョコっと読み・・・という忙しさで読了―
で・・・私の悪い予感は的中したのだが・・・まさかあそこまで切なく哀しく救いのない悲劇が待っているとは思わなかったわぁ~ん。
そのせいか、逆に涙も出ずにサッパリとした読後感があった。
だってぇ~まるで作り話じゃない。(当り前か・汗)
とか言いながら、センスはいいし、物語の構成が絶妙で会話も楽しい、それに今回は、『陽気なギャング~』の人物の名前がちょっと登場するサービスもあって嬉しくなったりした。
それから、物語に何とも言いようのない無常観みたいなものも感じたなぁ~
「生まれ変わり」という言葉が何度も出てきたけれど・・・
それは、命が1万回は生まれ変わるとして、その延々と続く生のラインのほんの1コマを切り取った・・・と考えたとしたら妙に清々しい気分にもなるし、ちょっとした運命の悪戯で、誰もが予想もしない方向へ進んでしまう・・・そういう遣る瀬無さもある、、、という妙な気分だ。
それにしても、伊坂さんはこの作品を書くにあたって、一体どのエピソードを最初に思い浮かべ、それにどういう考えで他のエピソードを付随させたのだろうか。
一見チグハグな断片の集大成のようで、しっくりしているのは流石だなぁ~と思う―


それからこれはネタばれだが・・・

私はホントの河崎の最期が気に入らなかった。
そんな風な終わり方はカッコ良くもないし、河崎らしくもないと思った。
銃で本屋を襲撃する位の熱いところをみせたらどうなの―?と言った琴美だって望んでいなかったに違いないと思うな。


本作に登場した椎名のように、読む者がただの傍観者や途中参加者であるよりは、もうちょっと違うスタンスで物語とリンクしたかった―という気持ちもあるが、、、一気に読みたくなる面白さを持った作品だとは思う。
    今後も伊坂さんの作品はちょくちょく読みたいな― (3.5点)
    ★映画『アヒルと鴨のコインロッカー』の感想です

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ジャンパー

2008-03-02 14:05:00 | 映画【さ行】

予告を観て、とっても楽しみにしていた映画 先行上映で鑑賞―
【story】
ミシガン州の高校生デヴィッド(ヘイデン・クリステンセン)は、自分にテレポート能力があることを発見。母(ダイアン・レイン)が家を出て以来、人が変わった父(マイケル・ルーカー)との生活にうんざりしていたデヴィッドはニューヨークへと向かい、瞬間移動した銀行の金庫室で大金をせしめる。しかし、そんな彼を謎の男ローランド(サミュエル・L・ジャクソン)がつけ狙い―
    ~スティーヴン・グールドの傑作SF小説の映画化~  
     監督 : ダグ・リーマン

【comment】
≪ジャンパー≫ ― 自由自在に瞬間移動する能力を持つ者
そんな能力があったら、、、いいよねぇ~
デヴィッド君は、15才で自分にその能力があることを知ります。
そして、不毛な生活から抜け出し、究極と思える自由を手に入れるので~す。
世界中の銀行に難なく侵入し大金をゲット、豪奢なマンションで何不自由なく優雅に暮らし、世界中の名所を好き勝手に遊び回り・・・「あ~~ボクちゃんたらスッゴク幸せ~」なんて思っちゃっているので~す。
どうやら自分のことで手一杯のキャパの狭いデヴィッド君は、TVニュースで濁流に取り残された人々を見ても知らんぷり、、、「今日はロンドンでナンパしようっと」と、おめかししてお出掛けです
あらら・・・「そんな事ばかりしていたらバチが当たるよー」って、子どもの頃にママに教えて貰わなかったのかなぁ~?
ああ~そうかぁ・・・ママはデヴィッド君が5才の時に突然家出してしまったので、教えてくれなかったかもですね・・・(このママの家出理由がイマイチ納得出来ず・汗)

 

で、そんなデヴィッド君を懲らしめようと現れたのがローランドです。
彼は『パラディン』という組織の一員で、『ジャンパー』を抹殺する使命を帯びています。
どうやら『ジャンパー』も『パラディン』も古代から密かに存在し、なにやら謎を秘めた関係にあるようなのですが・・・
本作ではそれがイマイチ分かりませんでした~
そこを掘り下げたら面白かった気もしますが、『ジャンパー』のデヴィッド君は思考回路が子どもっぽ過ぎるし、『パラディン』のローランドは余程パラディンが憎いのか、手段を選ばずに行き過ぎの攻撃をするので、アレコレ説明してくれる暇がなかったようです

 

さて、『ジャンパー』という特別な存在は世界でデヴィッド君だけ、というわけではなく、他にも何人かいます。
その一人がグリフィン(ジェイミー・ベル)です。
一匹オオカミで生き抜いてきたグリフィンは、新米ジャンパーのデヴィッド君に近づきますが・・・なかなかの曲者でデヴィッド君とイマイチ噛み合わず、何のためにデヴィッド君にかまったのかサッパリ分かりませんでした~
でも、このグリフィンは結構強かった動くものなら何でも瞬間移動させられるんだもの~

 

さてさて、こういう映画にはヒロインがつきものですが、本作のヒロインは、デビッド君が5才の頃から好きだった女の子ミリー(レイチェル・ビルソン)です。
その子は子どもの頃はとっても可愛かった(アンナソフィア・ロブ)のですが、苦労が多かったのか、大人になったら違う雰囲気になりましたが(汗)・・・恋は盲目ですねぇ~デヴィッド君は、大好きなミリーのご機嫌をとるためにローマに連れて行ってあげたりするのです。
で・・・そこでいよいよ『ジャンパー』『パラディン』の飽くなき戦いが繰り広げられます

 

で・・・題材はとっても面白いし、瞬間移動する時の映像は観ていて楽しい
だから、物語の内容が中途半端で、どのキャラにも感情移入出来なかったのは勿体ないなぁ~と思いました。
やっぱり特殊能力を持つ者は、ありがちでも自分のためではなくて、誰かや何かのために命を懸ける―って方がシックリくるものなんですね~
自分に何か能力があったとして、果たして本当にスパイダーマンやX-MENのように悪に立ち向かえるかどうかは別として、少なくとも映画では主人公にそうあって欲しかったです。
例えば、自分勝手だったデヴィッド君が、好きな女性絡みでもいいから、結果的に地球の危機を救った―なぁ~んて安直な展開があった方がワクワクしたかも・・・って思いました~

 

ともあれ・・・謎が多いまま終わってしまったので続編があるかも・・・
ちょっと心配なのは、私が観た時に客席に座っていたのは7人だったことですぅ~

  渋谷が映っていたけれど・・・通行人の挙動にはドキドキしたりして  (3点)

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