★YUKAの気ままな有閑日記★

とても残念ですが、長期的にお休みします^-^*皆さま素敵な年末年始をお過ごし下さい☆

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2007年に読んだ本―★気ままにオススメな本★&【本】陽気なギャングが地球を回す

2007-12-30 08:55:55 | アカデミー賞・年間ベスト10・ドラマ・雑記

    『陽気なギャングが地球を回す』     伊坂幸太郎     祥伝社文庫
【story】
嘘を見抜く名人、天才スリ、演説の達人、精確な体内時計を持つ女―
この4人の天才たちは百発百中の銀行強盗のはずが思わぬ誤算が。せっかくの「売上」を、逃走中に、あろうことか同じく逃走中の現金輸送車襲撃犯に横取りされたのだ!
奪還に動くや仲間の息子に不穏な影が迫り、そして死体も出現し―

【comment】
何も申し上げることはござりませぬ~
まるで漫画のような面白いお話でしたぁ~
軽い・楽しい・ちょっぴりスリリング・・・と、いい具合の3拍子が揃った作品なので、「本が読みたくても時間がないなぁ~」という方にも、きっと喜んで頂ける一品だと思います。
これは映画にもなっているんですね~
未見なんだけど・・・面白いのかしら?
鑑賞された方で、「オススメだよ~」って思われる方、是非教えて下さいねっ 
                                           ~おしまい~  
・・・ってわけにもいかないか(汗) ひ・一言だけ何か書くか

本作は、とにかくキャラの勝利だと思いま~す
愉快な奴らが、ちゃ~んと物語のポイントになる伏線を交えながら、気の利いた面白い会話をしてくれる・・・お洒落で親切なお話なんで~す。
「コレは絶対後で使われるな」というミエミエのヘンテコエピソードがあっても、それが全然嫌じゃないというか、ワザとらしくないというか・・・
登場人物が堂々とイキイキとしているので、全部丸ごと認めちゃうんですねぇ~
ある意味アッパレな手法に、きっとスッキリした読後感を味わえるでしょう―
では、魅惑のキャラと映画の配役をメモさせて頂いてお開きに致しますね~
  ルパン一味みたい
 ―「ロマンはどこだ」お金とロマンを求め、鮮やかな手口で銀行強盗をする4人組―

*成瀬=大沢たかお:《特徴》人間嘘発見器。地下に流れる水脈を無意識に察知できる人間がいるのと同じように人の嘘が分かる。
*響野=佐藤浩市:《特徴》演説の達人。とにかく喋る(汗)人からは嘘ばかり言っていると思われているが・・・なかなか論理展開が鋭く興味深かったりする(笑)
*雪子=鈴木京香:《特徴》体内時計を持つ女。「地道」という名の(笑)いい加減な男との間に慎一という息子がいる。呼吸をするように自然に精確な時間が測れる。
*久遠=松田翔太:《特徴》スリの名人。なつっこくて可愛い若者。動物を心から愛する。
彼らの持つ変わった特徴が、メチャンコ楽しい強盗集団を作り上げる。
流石に地球は回せなくっても・・・退屈な空気はスカッと吹き飛ばしてくれるかな―

さてさて、配役はピッタリなんでしょうか?映画が気になるなぁ~

  ~ようするにアメリカがいけないんだよ。何でもかんでもアメリカだ。
   世の中の犯罪や生活の大半がアメリカ流で、事件を起こすのもあの国だ。
   そもそもコロンブスが大陸を発見したのがいけないんだな。
   憎むべきは、コロンブスの双眼鏡だ。~  
   (本文、響野の演説より)

  楽しいメンバーに会いたいので、続編も読んでみようっと♪ (3.5点)

                                             

さてここで、ブログを始めてからの1年間で出会い、感想を書いた
本の中から、琴線に触れた作品を紹介したいと思いま~す。(またしても一纏めにしちゃおうと企む私・汗)
新旧ゴチャ混ぜでランダムではありますが・・・オススメの作品ですので、機会があったら是非手に取ってみて下さいね~

  『チーム・バチスタの栄光』       『散るぞ悲しき~』
               海堂尊              梯 久美子 
                        

    *『極大射程』上下巻                     『前巷説百物語』

      スティーヴン・ハンター                 京極夏彦
                       

     *『傷痕』上下巻             『ランゴリアーズ』
      
コーディ・マクファディン            スティーヴン・キング  
                       

     *『龍は眠る』                『重力ピエロ』
       
宮部みゆき                   伊坂幸太郎
       
             
とりあえず8作品をチョイスしましたぁ~
本の感想を書くのに時間がかかり・・・ついついヤメチャウ事も多いのですが、来年もせめて40~50作品くらいの感想を書きたいなぁ~と思っています。(あくまでも希望です・汗)
そして、独りよがりの感想を読んで下さった皆様、コメントをして下さった皆様、どうもありがとうございました
で・・・お礼を言いながらお願いするのもなんですが・・・コレ面白いよ~っていう本があったら教えて下さいね~

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AVP2 エイリアンズVS.プレデター

2007-12-29 09:18:00 | 映画【英・数字】

今年最後の劇場鑑賞はコレだぁぁぁ~
【story】
南極での死闘の後プレデターの体内にエイリアンが寄生していた。胸を突き破るエイリアンの幼体。こうして生まれた新種のエイリアンは『プレデリアン』へと成長し、故郷を目指す宇宙船内でプレデターたちを襲撃。制御不能となった宇宙船は、コロラド州の森へ墜落した。異変に気づいたプレデターは、究極のハンター『ザ・クリーナー』を地球に送り込む。彼らの新たな戦いに、人類が巻き込まれるまで時間は掛らなかった―
    監督 : ザ・ブラザーズ・ストラウス

【comment】
何だか知らないが、『エイリアン』も『プレデター』も結構好きで、それぞれのシリーズは全作観ているし、『AVP』も多少バカバカしいとは思いながらも鑑賞している。
誰がこの組み合わせを考えたのかは知らないが・・・「フレディとジェイソンを戦わせよう―」という思いつきよりは良かった気がする(笑)

で・・・今回のお楽しみは
新種プレデリアン君だぁぁぁ~
≪特徴≫身長213cm  80%エイリアン、20%プレデタ―で構成される。
エイリアンからは、外骨格・酸性の血液・サソリのような尾・攻撃力ある口を受け継ぎ、プレデタ―からは下顎とドレッドヘアを受け継ぐ。     
                     コチラです
      キモっ

前作で名誉の戦死を遂げたプレデターの体内にはエイリアンが寄生していたぁー
どうしてプレデターに寄生したエイリアンはプレデリアンになって、人間に寄生してもヒューマリアンにならないのかは・・・アホなのでよく分からないが、とにかくプレデリアンは誕生する。
そして、エイリアンの幼体を飼いながら、宇宙のドコゾの星へとご帰還中だったプレデターの宇宙船は静かな田舎町へと墜落し・・・エイリアン&プレデリアンが逃げ出したのだ~
まさに恐怖の大王に降ってこられた町の人々は、どんどんエイリアンの餌食になっていき・・・大パニック
そこに、限りなく救世主に近い残酷者の戦士プレデターが到着し、ウジャウジャ増えちゃったエイリアンを退治するのだ~
まぁ~その後の物語展開や人間模様云々はあってなきが如しだが・・・それは想定範囲内だろうから全然OKだろう

 
 
で・・・かなり面白かったで~す
お約束のグロイシーンは結構多くて、頭がグショっとなったり、体がビチャっとなったりだけれど・・・そんなに怖くなくって、むしろドッキンドッ
キン、ワクワクゥ~でしたぁ(注:私の感覚が変なのかもしれません。血など多量に飛び散るし、行き過ぎの描写もあるので、グロ系が苦手な方はご注意下さい)
どうしてかなぁ~?
もしかして、ご親切に、エイリアンとプレデターの持つ特徴をフルに活かした見せ場を作っているって感じだったからかな?
人間エイリアンプレデターの配分も調度良かったと思うし。
それに、何故か怪獣映画って雰囲気があったのよね~
グロさがなければ、ゴジラかなんかを観ているような感じがあったな♫

 

それから、今回のプレデターは、最初の方こそ趣味の『人間生皮剥ぎ』をやっちゃったけれど、その後はランボーとかコマンドーみたいな戦士に見えてカッコ良かったわん
顔が極端にキモイのが難点だけれど・・・なかなか高尚な戦士ではないの。
たった一体でエイリアン退治をするんだから・・・
で、注目のプレデリアンなんだけど・・・思ったよりも活躍しなかったような気が(汗)
エイリアンよりもプレデターの方が、うんと高い知能を持っていると思うので、新種プレデリアンの勝機は、その知能に掛っていると思ったけれど・・・その判断も出来ないままに最後の戦いがアッケなく終わった気がする。
でも、トータル的には満足でした。1よりも好きかな

それにしても・・・窮地に陥いり助けを求めた人々の運命は無残だったなぁ~ 
アメリカに住むのは止めた方がいいな・・・って思っちゃった

  頼むから、地球で戦うのはもうヤメテ (4点)

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魍魎の匣

2007-12-27 16:42:45 | 映画【ま行】

京極夏彦さんの本が大好きなので、原作は刊行当時に読んでいま~す
でも内容はうろ覚え(汗)・・・映画を楽しむには丁度いいよねっ

【story】
戦後間もない東京で、美少女連続殺人事件が発生。引退した元女優・陽子(黒木瞳)の娘も姿を消し、探偵の榎木津(阿部寛)が行方を追うことになる。一方作家の関口(椎名桔平)と記者の敦子(田中麗奈)は、不幸をハコに閉じ込める教団に遭遇。榎木津、関口、敦子らは、それぞれの謎を胸に京極堂(堤真一)のところに集まってくる―
     監督 : 原田眞人 『伝染歌』

【comment】
前作の『姑獲鳥の夏』をWOWOWで鑑賞済みなので、京極夏彦さん独特の世界観を映像で表現するのは至難の業であることは重々承知。
原作の内容もほとんど覚えていないので、「とにかく映画を楽しみましょう・・・」と、穏やかな気持ちで鑑賞に臨むことにする。
だが、どうしても言っておきたいことが・・・
京極堂シリーズの大好きなキャラ、榎木津礼二郎に私が抱いているイメージは・・・
 阿部寛さんというよりも・・・・・こんな感じなのよぉぉぉ~ (オスカルかいっ
                        
        
いや・・・オスカルというのは大袈裟にしても(笑)、『変人の麗人』である榎木津を、私の心の中では限りなく美化している。だから阿部さんで折り合いをつけるのは結構難しいのだぁ~(注:阿部さんにイチャモンをつけているのではありません。あくまでも・・・勝手な女心です・笑)


 
それでは、物語の柱となるエピソードをご紹介しま~す。ごくごく簡単にですが。
①四肢をバラバラにされた連続美少女殺人事件と美少女失踪事件が多発。
②不幸を匣に閉じ込める代わりに財産を寄進させるという新興宗教の被害が多発。
③ハコと呼ばれる化学研究所で怪しい研究が行われている。
これらに別々のアプローチから関わるのが、言わずと知れた京極堂と仲間たち~
*中禅寺秋彦(京極堂):古書店経営者で神社の神主。憑き物落としも生業とする。
*榎木津礼二郎:財閥の御曹司で薔薇十字探偵社の探偵。人の記憶を覗き見れる。
*関口巽:鬱病の作家。
彼等が複雑怪奇で縺れに縺れた事件の糸を見事一つに繋ぎ合せ解決に導きます。
って・・・ちっとも分からないですよね、この説明じゃー(汗)
複雑なお話なんでお許し下さい~

それにしても京極堂の出番が少なかった気が・・・それに妙に明るく気が強くって少々ビックリだったし、あれじゃー何で京極堂が色んな事を知っているのかが分かり難いかも・・・
それから、関口が、京極堂や榎木津と三つ巴に見えたのは変な感じ~一人だけズバ抜けて暗くジメジメしていた方がお似合いなのに・・・(笑)
あと、大好きな榎木津が財閥の御曹司に見えなくて残念。トビッキリの変人なのに普通の人に見えちゃったのも寂しかったわん。現世を超越したようなイメージが欲しかったなぁ~

 
 

で・・・全体的な感想ですが、、、
  う~~~ん、どうなんでしょ~ね、コレは
っていうところでしょうか。
意味不明の呟きなので説明させて頂きますと、*原作ファンの方は、キャラのイメージがシックリこなくてチョットばかりイライラしそうですし、*原作未読の方は、複雑で分かり難い物語に消化不良ではないかな、と思ったのです。
えっと・・・上手く言えませんが、映画としての京極堂シリーズの世界観を確立しきれていない気がしますし、映画から原作への興味も湧き難いのでは?って思っちゃいましたぁ~ゴメンナサイ(誰に謝っているのか分からないけれど、何となく謝りたい気分)
でもですね、テンポがいいし雰囲気もなかなかだし、決して面白くないわけではないんです。そこがまた難しいところでして、満足度からいうと『普通』かなぁ~と思いました~     
                                       
 (3点)
 

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【本】真珠の耳飾りの少女

2007-12-25 09:41:11 | 本【小説・海外】

   『真珠の耳飾りの少女』    トレイシー・シュヴァリエ    白水ブックス
【story】
失明した父親の代わりに家計を支えることになったフリート(映画ではグリート)は、有名な画家の家に女中として住み込むことになる。主人であるフェルメールに心惹かれるフリートは、やがて家の者に内緒でフェルメールの手伝いをし、絵のモデルをも務めることになるが―

【comment】
先日鑑賞した映画『真珠の耳飾りの少女』が思いの外気に入ったので、原作を読んでみたくなった―
  スカーレット・ヨハンソンとコリン・ファースの色香にドキン

で・・・凄く良かったですぅ~
これは、≪映画→原作≫の方が楽しめるかも・・・とまで思ったわ~
映画を気に入られた女性の方に、、、さり気なく読むことを薦めちゃおうかなぁ~(笑)
何故女性に薦めるのかと言うと・・・多分女性の感性とやらに、ガッチリ・ピッタリ・しっくりハマると思うからで~す。
ラストの展開を除いて、ほとんどのエピソードが映画のままなので、絵画のように美しい映像やヨハンソンとファースの立ち居振る舞い、フェルメール家の雰囲気や17世紀オランダの街の佇まいなどを思い浮かべながら・・・さぁ~妄想の世界へ行きましょう―


自宅で野菜を刻むフリート―
色が喧嘩しないように気をつけながら野菜を並べている彼女の前に、立派な身なりの夫婦がやってくる。
一目で奥さんとはそりが合わないと判断したフリートは、自分に優しく声を掛けてくれたご主人に心惹かれる。
この時からフリートにとって奥様はただの『カタリーナ』で、旦那様は『あの方』になった―

物語は、フリートの語りで進んでいき、彼女の心の機微がシクシクと感じられる。
彼女の家族についてや肉屋の青年ピーテルとの関係も詳しく描写されており、映画では清楚で感性が鋭いことが目立ったフリートの、賢さや内に秘めた強さなども感じさせた。
そして、好男子であるピーテルに惹かれながらも、心にそっと棲んでいる『あの方』への想いに葛藤するフリートの心情が素直に伝わってきた。
フリートは『あの方』を欲しかったのだ―
好きな人はいても、、、うんと年上の尊敬出来る男性に惹かれてしまう。
息が出来ないくらいに募る想い・・・でもそれが何なのかは自分でも分からない。
なのに、その相手の言うことを何でも聞いてしまう。どんなことであっても。
たとえその人が、彼女のことではなく他のことを考えていたとしても―

・・・うっわ~~~人生って楽しいっ(訳も分からず妄想中・笑)

だいたいフェルメールって罪な男だと思うわぁ~
あれじゃー蛇の生殺しでフリートが可哀想よぉ~
彼は寡黙な上に言葉を最後まで言わない・・・という姑息な手段(笑)を使うので、その言葉の先を想像するフリートが、心を掻き回され狂おしい想いになっちゃうのよぉぉぉ~ゼイゼイ
おかげでコチラまでドキドキドキドキさせて頂きましたよ。

                                           

さてここで、映画と決定的に違う大事なポイントを2つ程ネタばれさせて頂きます。
それは、あの絵の完成真近の出来事でございます。
フリートは、ある理由から頑なに頭巾を外さなかったけれど、フェルメールにふいに髪を見られてしまい、、、その夜ピーテルに体をあずけます。
その後、真珠の耳飾りを付けて絵が完成するのです。
このほんの小さな映画との違いで(映画では、耳飾りを付けた後にピーテルと・・・)、読了後に眺める『真珠の耳飾りの少女』の絵に、また違った趣を感じるのです。
少し口を開けた少女の顔に、どこか淫らな雰囲気が垣間見えるようで・・・
ホント不思議なものですね~ふふふ
本文に、『貞淑な女は絵の中で口を開けたりしない。まるで旦那様までピーテルとわたしと共に路地にいらしたようだ。』と書いてあり・・・その通りだと思わされました。

それからラストも映画とは違い、絵の完成から10年後という設定でした。

史実にのっとった展開のようで、フェルメール家は借金苦のただ中にあり、フェルメール自身は亡くなってしまいます。
フリートは10年ぶりでフェルメール家を訪れ、フェルメールが亡くなる日まであの絵を枕元に置いたことを知り、例の真珠を受け取るのです。
彼女がその真珠をどうしたかについては・・・彼女の芯の強さを感じました。
女は秘密を抱えて生きるものだということも―

そして、フェルメールの真意は、やはり最後まで分かりませんでした。
彼が本当に愛したものは絵だけだったのかもしれません―

  ~「フリートや」旦那様の優しいお声がする。その一言のほかには何にもいらない。
   目に涙が溢れても、こぼれはしない。ようやくわかった。
   「そうだ、動かないで」
   旦那様はわたしをお描きになる。 ~  (本文より)
 古典的文体が最初はカッタルイかも・・でもオススメです(4.5点)  

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カポーティ

2007-12-23 16:24:25 | 映画【か行】

WOWOWで鑑賞―
【story】
農家の一家4人が惨殺された事件に目をつけたカポーティ(フィリップ・シーモア・ホフマン)は、この事件を題材に雑誌の記事を書くことを思いつく。ザ・ニューヨーカーの編集者ウィリアム・ショーン(ボブ・バラバン)に話を持ちかけたカポーティは、事件のあったカンザス州に向かう事を決意する―

文学界に名を残すトルーマン・カポーティが、ノンフィクション小説の名作『冷血』を書きあげた6年間に迫る伝記映画―
      ~第78回アカデミー賞主演男優賞受賞作品~
   監督 : ベネット・ミラー

【comment】
鑑賞前のイメージとして、「暗い・重い・意味不明かもなぁ~」と、根拠もなく考えていたが・・・凄く面白かった
『冷血』は未読で、『ティファニーで朝食を』の作者であることも知らなかった、つまり何の知識も持ち合わせていなかったトルーマン・カポーティという人物に、鑑賞後は興味を持ってしまった―

カポーティ本人を知らないので、彼を演じたホフマンの演技がどれほど本人と似ているのか知る由もないが、それを別にしてもホフマンの演技は素晴らしかったと思う。
何故かホフマンを見る度に、「レオナルド・ディカプリオに似ている・・・」というトンチンカンな思いが過ぎるのだが(汗)、本作のホフマンの演技を見て、「ホフマンのように力を抜いて自然に演じられたら・・・レオも賞が獲れるだろうな~」と、そんなことを考えた。
ちゃんとした計算の元に、相当の変わり者と思われるカポーティを、少々耳障りな高い声を出しながら演じるホフマンが・・・何故か自然体に見えたのだ。
本人になりきっているとか、乗り移っているとかではなく、完璧に役を自分のものにしているように思えた。
見事だったなぁ~と思う―

 
さて、カポーティという人物は、実に興味深い人間だった―
私には、彼は、コンプレックスと虚栄心の塊に見え、恐ろしく繊細に思えた。
ギャラリーがあれば、自分の方に注目を集めたくてザクザクと喋る。
まるで他者に笑って貰ったり、褒めて貰ったりすることを貪欲に求め続けていなければ沈没してしまいそうだ。
人前で自分を賞賛して貰うために、わざわざバイト(?)のサクラにお金を渡してセリフを言わせ、そしてそれを隠すわけでもなく、その愚かな行いさえも自分に注目を集めるための材料へと変換する―

 
そんなカポーティが興味を抱いたのがカンザスで起こった一家惨殺事件だ。
彼は、幼馴染みのハーパー・リー(『アラバマ物語』の作者)とともにすぐに現地へ向かう。
4人の犠牲者の棺をこっそりと覗き、惨殺された遺体を見たカポーティは、「あまりに恐ろしいものを見るとホッとする。普通の生活を忘れられるから―」と呟く。
その時から彼は、この事件に取りつかれていたのかもしれない。

現地の警察と懇意の関係を築き、事件関係者にも話を聞き、着々と取材を進めたカポーティは、ほどなくして捕まった犯人とも接触を図る。

初めて犯人の一人P・スミスと接触した時の彼の興奮は異常だった。
スミスが絶望的に孤独に怯えている姿に狂喜し、「未だかつてない大傑作の小説が書ける」と確信するのだ。
そして、4件の第1級殺人罪で、わずか2週間後に死刑が執行されてしまうことが決まった犯人2人に、有能な弁護士をつけて刑の執行を遅らせようとした。
「死なれてしまっては、犯人から話が聞けない―」
これが、カポーティの苦悩の始まりだった―

 
「世間が怪物と見ている君を、人間として見るように私が書いてあげよう―」
スミスに何度も面会し話をするうちに、彼の中に自分と同じ要素を見てしまうカポーティ。
お金儲けと名声のためにスミスを利用しながらも、自分とスミスの関係が友情に近いものになっていくことに戸惑うカポーティ。
一方スミスも、カポーティのお陰で何度も刑が延期していくことを利用しながら、彼に友情のようなものを求めるのだ。
この究極の持ちつ持たれつの関係は、醜くも切ない―

「『冷血』とは、犯行のことか?それとも犯人と親しくする君のことか?」
友人にそう訊ねられたカポーティ、、、彼の心中はどうだったのだろう―

結局6年もの月日をスミスと関わりを持ち、スミスがいなくなると寂しいと感じながらも、スミスの死刑が執行されなければ小説が完成しない―このジレンマに悩むカポーティは、確実にバランスを崩していくように思えた。

 
最終的に死刑執行を見届けたカポーティの小説は完成する―
だが、もしかしたらミイラとりがミイラになったのかもしれないと思う。
「僕とスミスは、同じ所で育っても、スミスは裏口から、僕は表玄関から出た―そんな関係だ。」そう言ったカポーティだが、果たしてそうか。
『冷血』後、一作の小説の完成も成し得なかったカポーティは、スミスと関わった6年間で決定的なトラウマを抱えたように思う。
晩年のカポーティは奇行を重ね、アルコール中毒と薬物中毒になり生涯を閉じている―

     今更ですが・・・『冷血』を読むべきかな?   (4点)
 

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ナショナル・トレジャー/リンカーン暗殺者の日記

2007-12-21 17:38:45 | 映画【な行】

―鑑賞前の由香's注意事項―  
  『ニコラス・ケイジの頭髪は気にするな。映画に集中せよ
【story】
アメリカ大統領リンカーン暗殺事件は、いまだ謎に包まれているが、その犯人の日記から消えていたとされる一部が発見された。そこには暗殺犯の属する秘密結社の一員にゲイツ(ニコラス・ケイジ)の祖先が名を連ねていたという衝撃の記録が記されていた。歴史に隠された真実を求めゲイツは冒険を繰り広げる―
     監督 : ジョン・タートルトーブ 『ナショナル・トレジャー』

【comment】
宝探し物って魅力的―
『インディ・ジョーンズ』シリーズはスーパー大好きだし、トレジャーハンターのララ・クロフトも観ていて楽しい
でもこの『ナショトレ』の1にはあまり魅せられなかったので(とか言いながらDVDは持っている・汗)、今回はどうかなぁ~と思ったけれど・・・残念ながらイマイチでしたぁ~
いかんせんワクワク・ドキドキ
感が足りないのよぉ~

で、鑑賞しながら、「結構イイ感じなのに、何でツマラナイんだろう」と考えたんだけれど、多分テンポ良く次から次へと問題が簡単にクリアになり過ぎたせいだと思うわぁ~
長~い間、誰~も知り得なかった秘密が、たいして悩むこともなく、危険も少なめで、トントン拍子で明らかになっていくなんてっ、、、ロマンがないじゃーないの。おまけに見せ方も上手くなかったと思うなぁ~
  やっぱオデコ・・・広っ
でも、本作は豪華キャストが楽しめました~
ベン・ゲイツの父は前作同様ジョン・ボイドが演じていたし、32年前に父と離婚した口煩い母をヘレン・ミレンが務めていました~
ベンの恋人アビゲイルのダイアン・クルーガーと、助手ライリーのジャスティン・バーサも前作に引き続きの登場で~す。
そして今回の悪役はエド・ハリスでした~
まぁ~どうも人物の描きこみは足りなかった気がしたけれど・・・せっかくエド・ハリスが出たのに勿体ないかも・・・(汗)
  
物語の二本柱は、ゲイツ家の祖先に着せられた「リンカーン大統領暗殺の首謀者」という汚名を晴らすゾ~ってことと、ついでに「黄金都市」も見つけようじゃないかぁ~ってことかな。
その為には何だってやるし何だって出来ちゃうゲイツ御一行様。

フランスの自由の女神に書いてある暗号をチャッカリ激写⇒バッキンガム宮殿の女王の部屋にササッと侵入⇒アメリカ合衆国大統領の執務室にも堂々と訪問⇒歴代大統領が受け継ぐ秘密の本を見つけ出せ~⇒さぁ~ラシュモア山の洞窟で冒険だぁ~

あ~ん、やっぱり単調過ぎるかも~
流石に最後の方の冒険にはハラハラするシーンもあったけれど・・・ニコラスが水責めに合った時には、溺れる心配よりも流れる(笑)心配をして気が散っちゃったぁ~

  PS.1ウィルキントンたら、最初から素直に宝探しを持ちかければ良かったのに・・・
        2
必ず助けに来ると言ったのに・・・サッサと去って行ったわね。薄情者~
       3
あの大統領って・・・物分かりが良過ぎない?         (2.5点)

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2007年に劇場鑑賞した映画-★気ままにベスト10★

2007-12-20 14:42:30 | アカデミー賞・年間ベスト10・ドラマ・雑記

ジャジャーン
衝動的にブログをはじめてから、今日で1年経ちましたぁ~
元々三日坊主な性質なので、こんなに続けられるとは夢にも思いませんでした。
これも仲良くして下さった皆さんや遊びに来て下さった皆さんのお陰ですぅ~

     どうもありがとうございました
                これからもどうぞ宜しくお願い致します

で、無精者なので、『1周年のご挨拶』&『年間ベスト10』をペアで・・と企みました
映画の諸事情にとんと疎く、単館系の作品は来ない・・・という田舎に住み、邦画をほとんど観ず、ミーハー目線炸裂でお恥ずかしい限りですが、今年劇場鑑賞した『80本』程の作品の中から、心打たれたりウキウキしたり・・・の作品を気ままにチョイスさせて頂きました~
(*年内あと3本鑑賞予定あり。無視を許してニコちゃん、魍魎さま、プレデリアン君・・・)

  1. 『ブラッド・ダイヤモンド』      2.『ダイハード4.0』
                     
  *社会性&エンタメの見事な融合 *ジョン・マクレーン健在に万歳
 
  3.『ボーン・アルティメイタム』      4.   『300』
                       
    *シリーズ物として大成功         *映像美と肉体美を堪能 
                   
  5.    『ヘアスプレー』    6.『プラネット・テラーinグラインドハウス』
                    
  *心から楽しいハッピーミュージカル   *超A級のB級ゾンビ映画

7.『ラスト・キング・オブ・スコットランド』 8.『スパイダーマン3』
                    
      *匂い立つ狂気&スリル   *目が回る程の派手なアクション

  9.  『ドリームガールズ』       10.『パリ、ジュテーム』    
                         
    *歌声とパフォーマンスに圧倒 *短い物語が繰り広げる心地よい余韻 

       次点.  『ジャンゴ』       
           
     *バカバカしくも楽しい世界観
                                 
自分がつけた点数を無視して順位を決めたような気が(汗)~いい加減でスミマセン
それにしてもミーハーな選択だなぁ~ハハハ。自分で感心しちゃうわん

次に、勝手に『主演男優賞』と『主演女優賞』の方々を選んじゃいます~

 『ブラッド・ダイヤモンド』レオナルド・ディカプリオ
『東京タワー~』オダギリジョー

『ボルベール』ぺネロぺ・クルス
『ブレイブ ワン』ジョディ・フォスター


そして・・・極端に期待し、ちょっとガッカリした『ワールド・エンド』主演だった貴方に、
    それでも愛しているわジャック・スパロウ賞を~
               

   さて、そろそろ今年も終わりを告げようとしています。
                                皆さま、素敵な年末年始をお過ごし下さいね~

      2008年の幕開けには・・・
       スウィーニー・トッドだぁぁぁ

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マスク2

2007-12-19 15:40:00 | 映画【ま行】

レンタルで鑑賞―
【story】
アニメ会社で働く漫画家ティム(ジェイミー・ケネディ)は、ある日愛犬が拾ってきたマスクを会社のハロウィンパーティーでつけ、怪人マスク・ティムに変身してしまう。そしてマスク・ティムのまま妻(トレイラー・ハワード)と愛し合い、息子が誕生したが―
     監督 : ローレンス・ガターマン 『キャッツ&ドッグス』

【comment】
  
我が家は、永遠の名作『トム&ジェリー』が大好きで、何枚もDVDを持っていて、何回もしつこく見てウヒャウヒャ笑う―という能天気揃いなので、この映画はスッゴク楽しめた
何で『トム&ジェリー』か?・・・って言うと、そんな感じの映画だったのよ~これ。
で・・・特に子どもは大喜び
レンタルしてきた私を賞賛の眼差しで讃え祭り、さり気なくDVD購入を希望する―という熱の入れようだった。

実は私は、ジム・キャリーの『マスク』に少々引いてしまうタイプの人間だが、子どもたちは好きなようで、やはり過去にDVDを買わされている。
弾けた映画が好きな我が子の脳内ネジの本数を気にする親心を知ってか知らずか・・・まるで漫画のような2もノリノリで楽しんでいた。
もしかして本作は子ども向けに作られているのかもしれないなぁ~
あまり1を意識せずに、マスクの効用だけを頂戴した全く新しい映画と思った方が楽しめると思う―

  髪の毛が不自然

さてさて、今回はマスクの持ち主ロキ(アラン・カミング)と、そのパパであるオーディン(ボブ・ホスキンス)も登場する。
お2人は北欧神話の神様だけれど、とっても漫画チックで、アラン・カミングが演じているせいか、ちょっと『スパイキッズ』の雰囲気も醸し出していた。
悪戯が多く、面倒ばかり起こす不肖の息子に痺れを切らしたオーディンが、「さっさとマスクを天界に戻せ~」とロキに命令するものの、タッチの差で問題のマスクを手にしたのは・・・可愛い一匹の犬だった
そのワンちゃんの飼い主は、自分に自信がなく、犬を溺愛するティムと、子どもを持つことを切望する妻のトーニャ。
ティムは、ワンコが拾ってきたマスクをたまたまパーティーでつけた後、マスクパワーが充満したまま子どもを作っちゃって・・・授かった息子がスーパーベイビーになっちゃったよぉ~っていう愉快な展開。

マスクなしでパワー溢れるベイビーの活躍はほぼCGなんだけど・・・それでも観ていて腹を抱えて笑っちゃった。
それに、赤ちゃん登場で寂しい立場におかれた愛犬が、マスクを被って変身し赤ちゃんと戦う―なんてところも可笑しかったなぁ~まさにトム&ジェリーみたいで
ロキとベイビーのバトルなんて・・・まさに漫画です(キッパリ)
アホらしいほどトコトン漫画です(断言)
変な我が子に振り回される父親の奮闘ぶりを、ジム・キャリーの『マスク』を忘れて、童心で楽しみましょう―



これからの冬休みにお子さんと観るには丁度いいのでは?
ただし、夫婦の子ども作成シーンはナシにしても、いきなり緑のオタマジャクシがゴールを目指すというフザケタアニメがあるので・・・ご注意を。
家の子は、「あ~~~これ知ってるよ僕。保健体育で習ったもん。
」と、のたまった。
      ・・・・・母さん、ガビーンである    (3点)

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【本】オーデュボンの祈り

2007-12-17 08:45:15 | 本【小説・日本】

     『オーデュボンの祈り』     伊坂幸太郎     新潮文庫
【comment】
こちらは伊坂さんのデビュー作で、第5回新潮ミステリ倶楽部賞を受賞している。

いや~~~不思議な話を読まされたなぁ~というのが正直なところだ。
何なんだろう・・・この小説の持ち味は。
あとがきに『シュールな小説』と書いてあったが、まぁ~そうなのだろう。
でも・・・今一つピンとこないなぁ~「シュールって何さ?」って気にもなるし(笑)
私の受けた印象は、『リアリティを欠いた異次元の世界を、客観的且つ包括的に描きだし、現実と幻想の狭間に全く新しい世界を作り出した』―という感じかな。
自分でも何が言いたいのかサッパリ分からないが。アハハ~ニュアンスニュアンス

物語には様々な場面というか世界がある。
主となるのは『150年間孤立している荻島』、脇として、『主人公の伊藤が暮らしていた現代社会』、『伊藤の記憶に住まう祖母』、『カカシが誕生した1855年頃の荻島』があるが・・・このどれ一つとして私にはリアリティが感じられなかった。
だからと言って、荒唐無稽なファンタジーという
わけでもなく、妙~に面白い。
物語の先が気になって、どんどん一気に読み進めたもの~
でも・・・思い返せば、沢山出てきた登場人物のどの思考や行動も、私のカビの生えた脳細胞では想定外のことばっかりで面食らったなぁ~

  -story-
コンビニ強盗に失敗し逃走していた伊藤は気付くと見知らぬ島にいた。江戸以来外界から遮断されている『荻島』には妙な人間ばかりが住んでいた。
嘘しか言わない画家、島の規律として殺人が許されている桜、両親を殺された過去を持つ風変わりな青年日比野、そして人語を操り「未来が見える」カカシの優午―
ある日カカシが殺される。無残にもバラバラにされ頭を持ち去られて。未来を見通せるはずのカカシは何故自分の死を阻止出来なかったのか―?

・・・・・・・こうやってstoryを書いてみると、つくづく変な話に思える(汗)
そもそも『人語を操るカカシ』って何さ?って感じだし、『カカシが殺された』ってどういうことよ?とも言いたくなる。
ところがどっこい読んでみると違うのだぁ~カカシの優午にもスンナリ馴染めるはずだし、ミステリにもファンタジーにも社会派にも・・・玉虫色に姿を変える凄い物語なのだぁ~

さて、本作には、荻島誕生の父とされた支倉常長と、タイトルにもなっている鳥類画の傑作を残したオーデュボンという実在の人物の名が出てくる。
架空の孤島・荻島の運命に、この実在の人物である2人を関わらせているのは面白い。
そして、150年の長きに渡り、荻島を見つめ続けてきた『未来が見えるカカシ』の存在。
何で『カカシ』なのかな?
『案山子』は、古事記では神さま(久延毘古)で、歩くことは出来ないけれど世の中のことは何でも知っている知恵者とされているが・・・関係ないかな?
とにかく、ここでのカカシも何でも知っているが、余計なことは喋らない。
未来というのはカオス理論のようなもので、規則はあるのに予測は出来ず、何十通りにも広がっているからだ。
そのカカシが無残に殺された。島の象徴で守り神で、皆の道標であったのに―何故か?
―そこには、この作品の祈りに通じている想いがあるのだ。
文中の「一人の人間が生きていくのに、いったい何匹の、何頭の動物が死ぬんだ」という言葉が胸に痛い。

この風変りな物語に登場した2人非情な人物も興味深かった。
島の規則であり、煩わしい人間を射殺することが許されている「桜」と、現代社会の警察官でありながら、陰で卑劣な犯罪を繰り返している「城山」だ。
どちらもやっている事は滅茶苦茶なのに、何故か桜の方が道理に適っているように思えたから不思議だった。
孤島の歪みが生み出した桜というシステムが、現代社会のシステムの歪みから生み出された城山より、言い方は変だか優っているように思えた。
で・・・城山の運命には心底スカッとした(笑)

そして、『困難にぶつかると逃げる性格』だった伊藤が、荻島では己から逃げずにいたのは良かった。
彼は頭のいい青年で、視野も広く思いやりも持ち合わせているように感じた。
彼は仙台に戻るのだろうか―
もしかしたら、もう現代社会には順応出来ないかもしれないなぁ~
そうしたら、フロドのように船に乗って安住の地へ向かうのもいいのではないか―

      ~『狂気と受容。狂うことと受け入れることは似ている』~ (本文より)

 『未来は神様のレシピで決まる』ってセリフがまた出てきた  (3.5点)

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アイ・アム・レジェンド

2007-12-15 15:46:24 | 映画【あ行】

SF小説『地球最後の男』の3度目の映画化―といっても原作・前作は知りませ~ん
【story】
2012年。人類がほぼ死滅してしまった地球で生き残った、科学者のロバート・ネビル(ウィル・スミス)。彼は孤独と闘いながら、愛犬サムとともに3年もの間他の生存者の存在を信じて無線で交信を続け人類再生の道を探ってきたが、彼に謎の敵が迫ってきた―
     監督 : フランシス・ローレンス 『コンスタンティン』

【comment】 (*少々ネタばれ気味です)
いつも何かと闘っている男、ウィル・スミス。
ある時はエイリアンと、またある時はロボットと・・・貧乏を相手にしたこともあれば、犯罪者に喧嘩を売ったこともある。
そして今回の彼は、究極の孤独とゾンビもどきに挑む―

 ネビルのパートナーは愛犬のサムだけ。他の人類は、ウイルス(癌の特効薬として開発された菌のはずが・・・)の感染によりほぼ死滅した。
生き残った人類の大半は、最早人間と言うよりもゾンビのようになり、激しく凶暴化し暗闇に潜みながら、免疫を持った正常な人間を喰い尽くした―
免疫保持者で優秀な科学者のネビルは、人類再生のためのワクチンの開発をしながら他の生存者を捜していた。3年もの間、たった一人で―
 

思ったよりも淡々とした静かなシーンが多く、荒廃したNYの街で、独り孤独に耐えながら生きる男の悲哀や喪失感で大半の時間が過ぎていった。
そのため少々退屈した感もあったが・・・時々ビクッとさせられるホラー要素にハンカチを握りしめ、ウィルの芝居の上手さに涙ぐみながら鑑賞出来た。
だが・・・だがである―
ウィル演じたネビルにフルで感情移入しようと思っても、、、喉に引っ掛かった小骨ちゃんのように、どうしても邪魔してしまう設定の弱さや物語の弱さを感じてしまった―
 
 

まず、ネビルしか正常の人間として生き残っていない状態が3年も続いているのに、ネビルが妙~にオシャレに生活しているのが気になった。
自家発電なのかもしれないが・・・・・ネビルが自宅でビデオを観たり音楽を聴いたり・・・と、電化製品が普通に使えていることや、PCを駆使した研究が行えることに不自然さを感じたのだ。
これが小骨ちゃん1号である。
それから、ゾンビに関する説明が希薄だったように思う。
ゾンビたちは光に弱く、吸血鬼のようでもあったし物凄くすばしっこかった。リーダーの指示で動いていたようにも思えたし・・・ウイルスによって人類やその他の生物がどうなるのかをもっと知りたかった。
そうそう・・・ネビルがマネキン絡みの罠に嵌まってしまうが・・・あれは誰が仕掛けたものだったのか?
もしゾンビたちだとしたら、スゴイ知能があることになる。
ネビルの一人芝居に焦点が当てられ過ぎたので、あの世界の恐怖に関してどう~もイマイチ曖昧に思えた。
これが小骨ちゃん2号かな。
小骨ちゃん3号は、他者に助けられた時のネビルの反応である。
あれ程生存者を求めていたのに・・・・・あの反応は何だったのだろう。
ネビルは妻子を失った心の空洞を埋める気がないようにも思えた―

 

ウィルを好きなので映画をそれなりに堪能出来たが、正直「チョットなぁ~」という思いが捨てきれずにいた。
そしてラストには悲しくなってしまった。
あの場所にいた人たちは、どうしてネビルの問い掛けに(ラジオでの)応えなかったのだろう・・・そんなことはありえないと思うのだ。
だって、ネビルは世界的に有名な科学者だったのだから、そういう人物が生き残っていれば、是が非でもいの一番に連絡を取ろうとするのが筋ではないか。
ネビルが『地球最後の男』と思い込んでいただけに思えて遣る瀬無くなった。
たとえ彼がレジェンド(伝説)になろうとも―
そして、これが大骨ちゃんになってしまい・・・スッキリしなかったなぁ~

  可愛いワンちゃんとウィルの演技がスゴク良かったので・・・ 
 (3点)

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カラオケバトン

2007-12-14 10:55:55 | バトン

久しぶりにバトンをやらせて頂きま~す
その名もカラオケバトンですぅ~
いつもお世話になっている『レザボアCATs』とらねこさんから受け取りました。
    どうもありがとう~ 


それでは早速サクサクっといってみま~す^^・

1.一番最後にカラオケに行ったのはいつですか? 
  『つい先日です
まぁ~だいたい1~2か月に1回くらいは行くのよ、家族で

2.初めてカラオケに行ったのはいつですか?
  『忘れました・・・


最近とんと忘れっぽくなってねぇ~  
初デートの記憶もないのに、初カラオケの記憶があるわけない。誰か私の初デートがいつだったか教えて

3.あなたの一八番は?
  『年々変化しますね

曖昧な答えだわ・・・何か曲名を言わなくちゃーよね(汗)
最近では、子どもとノリノリで歌うために、『キューティーハニー』や『ラムのラブソング』、『学園天国』なんかを歌っていま~す・・・・・結構ヒンシュク(汗)、でもメゲナイ

   

4.最高何時間歌ったことがありますか?
  『カラオケボックスではせいぜい2~3時間、飲み屋さんでは長時間

基本的に狭い場所が苦手&セッカチなので、カラオケボックスに長くは居たくないの。
飲み屋さんだと何時間でも楽しめた・・・もちろん独身の時よ・・・

5.今日はカラオケ無料開放デーです。何時間歌いますか?
  『せいぜい3時間です・・・飽きるしぃ~

6.愛する人に捧げるとしたら何の曲を歌いますか?
  『そんな・・・こっぱずかしいっ

7.よく歌うアーティストは?

  『世代がバレバレですが(汗)・・・ユーミン大好き

8.初めて歌う曲、誰と一緒の時に入れますか?
  『誰でもOK、気にしな~い

9.人が歌っている時ってどうしてる?
  『聴く・・・ふりをするか(笑)、飲んだり食べたり次に何を歌うか考えたり
 

10.歌はどこで、どんな風に練習しますか?
  『練習なんてしないなぁ~皆するものなの?

11.変装しながら歌わなければいけません。
  『そういうの結構好きです

12.アニソン祭りが始まってしまった。あなたはどうする?
  『家族でカラオケだと・・・普段からアニソン祭りですぅ~

の他にも『まる子ちゃん』、『ドラえもん』、『悟空』やジブリなど歌います^^・
   

13.あなたの歌唱力は100点満点中何点?
  『さぁねぇ~普通に楽しんでいるから・・・考えたことないな

14.友人の中でカラオケがうまいのは?

  『いますよ~秘密兵器は義理の弟が歌う尾崎豊上手過ぎて泣いちゃう

15.この人とは行きたくない!って人は?
  『特にいないなぁ~ この年だと(泣)、行きたくない人と出掛ける必要もないし

16.今1番のお勧めの曲は?
  『・・・・・わからん・・・

17.回す人5人
  『今回はアンカーでお願いします~
最近はほとんど家族でしかカラオケに行かないので、地味~な記事になっちゃった
おまけにアンカーにしてゴメンナサイ~
もしやってみたい方がおられましたら・・・是非お願いします~

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あるいは裏切りという名の犬

2007-12-13 17:03:45 | 映画【あ行】

WOWOWで鑑賞―
【story】
パリ警視庁のレオ(ダニエル・オートゥイユ)とクラン(ジェラール・ドバルデュー)は、互いにライバル心を抱き、次期長官の座を争っていた。現金輸送車強奪事件でクランが犯したミスによって、レオの親友エディ(ダニエル・デュバル)が死んだのを機に、2人はますます対立を深めていく―
     監督 : オリビエ・マルシャル (なんと元警官という経歴の方です)

【comment】  
  あるいは裏切りという名の犬 なんって素敵なタイトル

本作の原題は『36 Quai des Ofrevres』で、「オルフェーベル河岸36番地」っていうらしい。
パリ警視庁の住所ということだが・・・それはそれでオシャレな雰囲気がするからフランスって国はあなどれない(笑)
だがそれを
『あるいは裏切りという名の犬』にするなんて・・天晴れだぁ~

 36って住所だったのね

さて、普段はベタベタのハリウッド映画を好む私だが、コチラのフレンチ・ノワールどっぷりの映画になかなか酔わせて頂いた。
下戸なのにバーボン片手に足を組みながら鑑賞している錯覚に陥らせる渋~い映画だった。全編に流れる音楽も良かったわ~ん。
で、どうやら本作にロバート・デニーロが目をつけて、ジョージ・クルーニーと一緒にリメイクするらしい。
・・・だ・大丈夫かな?何故か『ディパーテッド』を思い出して不安になるんだけど(滝汗)

 
 渋いっオジサンたち

物語は、80年代の実話に基づいているようだが・・・どの辺が実話なのかはイマイチ不明(調べればいいのに・汗)。
とにかく1年半の間に現金輸送車が7回も襲われて、9人も殺されて、200万ユーロも盗まれる!!・・・という大失態に躍起になるパリ警視庁が舞台。
そこで対立する・・・というか運命に翻弄される善玉レオと悪玉クラン―

人望も正義感も実績もあるレオは、愛する妻と娘とともに幸せに暮らしている。
だが、彼には少々困った点も・・・仲間や友人のためなら悪者に個人的な制裁も辞さないというヤリ口と、情報屋や過去事件に関わった人々と懇意な関係を持つことだ。
そのために、レオは引くに引けない状況に追い込まれ失脚することになってしまう。それもクランの手によって。
一方、実績はあるが人望はなく、寒々とした私生活を送るクラン。
出世第一主義で、自分の得になるためなら手段を選ばず、汚いことも平気な男だ。
現金輸送車強奪事件の捜査で決定的なミスを犯すが・・・その追及を逃れ、念願の出世街道を意気揚々と歩んでいく―

対照的な2人には対照的な運命が待ち受ける。
だが、果たして最後に2人が迎える結末は・・・?
   ―男たちの生き様を見届けろ―

 

散りばめられた伏線が見事であり、最後のクライマックスになだれこんでいく。
なかなか見応えのある映画だと思う。

ただ、もう少し2人の人物描写をしっかり描きこんで欲しかった気がする。
特に悪玉クランの行動にはイマイチ一貫性が感じられず・・・例えば、現金輸送車の犯人の前にすっ飛び出した件などは、あまりにも唐突で呆気にとられてしまい、「あれじゃーただの阿呆じゃないの・・・」と感じて少々残念だった。
更に言えば、レオの奥さんの事件での無能ぶりがわざとらしかったと思う。
出世することに見合う有能さも見せてくれた方が、クランという人物にもっと深みが増したのではないだろうか。

それにしても・・・あの長官は予言者だな。
『お前のような男は、裏社会では駐車場で撃たれる。それも頭を―』ってセリフ・・・
     ドンピシャリです

  映画の別タイトルを
考えました~ 『あるいはティティという名の天使』
  ドバルデューのアップシーンで、割れた鼻を見つめちゃった  (3点)

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ロード・オブ・ウォー

2007-12-11 15:51:15 | 映画【ら行】

WOWOWで鑑賞―
【story】
レストランで働く平凡な男ユーリー・オルロフ(ニコラス・ケイジ)は、偶然銃撃戦に巻き込まれたことから、武器商人として生きていく道を思い立つ。弟のヴィタリー(ジャレッド・レト)とともに武器売買の事業を始めるが―
     監督 : アンドリュー・二コル 『ガタカ』 『ターミナル』

【comment】
面白かった。いや・・・見応えがあった―

今までニコラス・ケイジの映画は、『ザ・ロック』と『フェイス・オフ』が最高と思っていたけれど、本作も仲間に加えたい。(全然タイプが違う映画だけど・笑)
ニコラスは、このユーリー役がドンピシャリとハマリ役だったと思う。
精力的なのか無気力なのか、貪欲なのかそうでもないのか・・・最後までよく分からなかった根っからの武器商人ユーリーを好演していた。


時は1980年代、冷戦が終わる頃。
武器取引に纏わる物語はユーリーによって語られる―
 
世界には、5億5千万丁もの銃がある。
計算すれば12人に1人の配分になる銃を、1人1丁を目指して武器商人になった男―ウクライナ移民のユーリー。
暴力事件が日常茶飯事のNYリトル・オデッサに住むユーリーは、『暴力から逃げるよりも飛び込むべきだ』、『大金は国家間の戦争で動く』という理論を結びつけ武器の闇取引を始める。
 
何よりも武器を捌く天性の才能に恵まれたユーリーは、弟ヴィタリーを戦友として巻き込み、順調に仕事をこなしていく。
インターポールのジャック・バレンタイン(イーサン・ホーク)に目をつけられても動じず、数々のピンチにも機転を利かせて対応し莫大な利益をあげていく。
だが、弟は銃取引の重圧に耐えかね戦線を離脱。
ユーリーは一人で武器の取り引きを続ける。
 
血で汚れたお金で掴んだ大金を基に、昔からの憧れの女性エヴァ(ブリジット・モイナハン)と結婚し息子を儲けたユーリーは、妻には仕事の事を隠し通す。
そして冷戦が終わった混乱の中、ウクライナの行き場を失った大量の武器をアフリカに流し、間接的に大量虐殺の手助けをすることになる―
だが、「俺は商品を売るだけ・・・セールスマンとなんら変わりはない」と割り切るユーリーは、『戦争の王』とまで言われる程に武器商人として勢力を伸ばしていくが―
 


鑑賞後、後味の悪さが残る。
遣る瀬無い思いに駆られる。
この物語が、実在する武器商人を徹底的にリサーチし実話に基づいて作られたものである以上、見せられた映像は少なくともフィクションとは言い切れないのだ―

ユーリーのような武器商人が1年間で取引する武器の量は、大統領が合法的に取引する量のせいぜい1日分だ―というようなセリフにも愕然とする。
そして、『死の商人』は、常にどこかから必要とされているという現実―
 
ユーリーの足元に敷き詰められた銃弾―
この無数の銃弾の数だけ彼が関わった死がある。
「俺は呪われている―」
そう叫びながらも死の商人を続ける彼は、いつかきっと銃で命を落とすだろう。
独り孤独に―

重いテーマを扱ってはいるが、ところどころユーモアや皮肉を感じさせる映画でもある。
武器の循環と武器商人の必要悪を考えさせる良い作品だと思う。
途中で『ブラッド・ダイヤモンド』の舞台であるシエラレオネが出てきたが・・・映画を観ることによって、最近点と点が繋がってきた気がする。
この土地での飛行機のエピソードは、、、感心するところなのか嘆くところなのか、、、反応に困るようなアフリカの現実も織り込まれていた点も良かった。

観て楽しい映画ではないが、一見の価値のある映画だと思う―

  武器通商は、国連の常任理事国米、露、英、仏、中という事実にも驚愕した。 
                                  (4点)

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【本】ジェネラル・ルージュの凱旋

2007-12-10 09:55:00 | 本【小説・日本】

        『ジェネラル・ルージュの凱旋』       海堂尊       宝島社
【comment】
  シリーズ第1作  
 シリーズ第2作

『チーム・バチスタの栄光』の面白さに狂喜乱舞し『ナイチンゲールの沈黙』のズッコケ具合に奈落の底に突き落とされた
そしてシリーズ第3作目の本作は・・・かなり満足出来る内容で、心からホッとしている。

こちらは『ナイチンゲール~』と時期を同じくして起こった救命救急センターを巡る物語だ。
しかも『ナイチンゲール~』と対になった書かれ方をしている点が面白い。
だが、前作を読んだ者は素直に筆者の洒落た手法、若しくはプロットの厚みに感嘆もするだろうが、単体での面白さを考えれば少々割り引かれるかもしれない。

  -story-
東城大学医学部付属病院に伝説の歌姫が大量吐血で緊急入院した頃、不定愁訴外来の万年講師・田口公平の元には一枚の怪文書が届いていた。それは救命救急センター部長の速水晃一が特定業者と癒着しているという匿名の内部告発文書だった。
病院長・高階から依頼を受けた田口は事実の調査に乗り出すが、倫理問題審査会(エシックス・コミティ)委員長・沼田による嫌味な介入や、ドジな新人看護婦・姫宮と厚生労働省の『火喰い鳥』白鳥の登場で更に複雑な事態に突入していく―

本作は、ミステリ作品ではないと思う。
どちらかというと医療現場を舞台にしたエンタテイメントだ。
救命救急を巡る問題と医療の倫理、そして大学病院の台所事情を上手く絡め、分かりやすい切り口と魅力的なキャラで演出してくれている。

今回の主役は、救命救急センターの部長で『ジェネラル・ルージュ』の異名を持つ速水晃一。
この速水が惚れてしまいそうにカッコいいキャラなのだぁ~
己の信念のために、速水はいかなる行動をとるのか―彼から目が離せないし、彼の啖呵を切ったようなセリフには、シャンパンの蓋が豪快に飛んだ時のような爽快感がある・・・素敵っ

また、嫌われキャラ沼田は憎たらしさで際立っていた。
あんな人物が精神科医だとは・・・いやはや世も末だ。彼は、ご自分が人格障害者としての治療を受けるべきではないかしらん?(言い過ぎ。笑)

本シリーズの主役、静かなる田口と五月蠅い白鳥は、今回も顕在だったが・・・まぁ~彼らの漫才が通用する場はあまりなかったかなぁ~速水先生がカッコ良過ぎて(笑)
でも、田口はあなどれない人物だ。普段は昼行灯なのに、いざという時は頼れる存在なのだぁ~今回もちゃんと物語を締めてくれていた―

最後の速水先生のラブロマンスは蛇足に感じたが・・・まぁ~いいか。

医療崩壊が囁かれる昨今、『医療』『金』『倫理』の相性の悪い問題に、真っ向から取り組んだ読み応えのある作品に仕上がっていると思う―

 ~俺を裁くことができるのは、俺の目の前に横たわる、患者という現実だけだ~
                                         (本文より)
     次は『螺旋迷宮』を読もうっと~     (4点)

PS. 『チーム・バチスタの栄光』が映画化されるそうだ。
主役の田口公平は竹内結子さんが演じる・・・・ん?役名が田口公子~~~
なんじゃーそりゃ~~~ 脱力っ
   ★映画『ジェネラル・ルージュの凱旋』の感想です

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椿三十郎

2007-12-08 13:53:53 | 映画【た行】

黒澤明監督と三船敏郎のコンビが1962年に放った傑作時代劇のリメイク。
オリジナルは未見なので、真っ白な気持ちで鑑賞へ―
【story】
とある社殿の中で、井坂伊織(松山ケンイチ)をはじめ9人の若侍たちが上役の汚職について密談していると、椿三十郎(織田裕二)という浪人が現れる。密談を盗み聞きしていた三十郎は陰謀の黒幕を見抜き、室戸半兵衛(豊川悦司)率いる悪者の手先から若侍たちを逃がす―
     監督 : 森田芳光  『世界の中心で、愛をさけぶ』 『サウスバウンド』

【comment】
あまり邦画や時代劇を観ないし、勇気を出して告白すると・・・『武士の一分』を観に行ってウトウトしちゃったので(汗)、「退屈するかも」と思ったけれど、最後まで楽しく鑑賞出来た。
これはまさに痛快時代劇って感じですぅ~

 

お話はオリジナル脚本そのままだそうで、とっても分かりやすい勧善懲悪物語です。
いつの世にも蔓延る汚職役人を粛清しようと正義に燃える九人の若侍たち。
だけど、その九人の若侍と善良な上役は、逆に濡れ衣を着せられ抹殺されそうになる。
そこで登場するのが我らが椿三十郎―
ただの通りすがりの素浪人の三十郎は、ピンチの若侍たちを見捨てられずに、彼等に加担することになる。
この椿三十郎は、口は悪いが人は良く、だらしがないようでいて頭が切れ、おまけに度胸はあるし滅法腕が立つ―という優れ者。
次々襲ってくるピンチを機転を利かせて乗り切って、、、いざ悪者を懲らしめる~

 

思った以上にコミカルなシーンが多く、笑いどころがいっぱい
悪者三人組の西岡徳馬、小林稔侍、風間杜夫が雁首揃えているシーンも可笑しいし、ちょっと間抜けな役の佐々木蔵之介もいい味を出していた。
中村玉緒と鈴木杏のマッタリとした感じも良かったと思う。
松山ケンイチ君は、L以外の演技を初めて観たけれど(汗)・・・なかなか頑張っていた
ちょっとセリフ回しの間が気にはなったけど(笑)
で・・・ただ面白いってだけでなく、三十郎の好敵手である室戸を演じた豊川悦司が、場をキリリと締めていい雰囲気にしていたと思う。
織田裕二は、役作りのために8kgも体重を増やしたそうで、殺陣の練習も相当されたのか、連続斬りのシーンなどは迫力があった。
ただ・・・何故かあまり強くは見えなかったなぁ~どうも隙があるように思えて・・・
何でかな?髪型や童顔のせいかな?

 

で・・・なかなか面白い時代劇だったけれど、鑑賞中からチョイ疑問に思ったことが・・・
そもそもどうしてこの映画を作ったのかなぁ?
オリジナルを未見で言うのも変だけど、きっとオリジナルとは全く趣が違うと思うの。
そりゃーそうよねぇ~45年も経っているんだから。
なのに、どうしてわざわざ脚本をそのままにしたのかなぁ~って感じたわ。
痛快で面白いのはいいんだけど・・・どう~も新しさがないというか、この作品独自の魅力に乏しいというか、、、、、
折角豪華キャストを揃えたんだから、織田版バリバリの新しい椿三十郎で、今の時代に合う新しい脚本で作っても面白かったんじゃーないかしら?
役者の皆さんが、オリジナルに敬意を払い過ぎて演じているように思えたのは・・・私の気の回し過ぎかな?エヘヘ

さて、今まで全く念頭になかったが、これを観たらオリジナルを観てみたくなった。
もし私のように感じた方がいたら・・・この映画はそれで成功なのかな?
でも、「きっとオリジナルはもっと面白いだろうなぁ~」と感じるのは寂しい気がする。
織田三十郎を観て三船三十郎に憧憬を抱くのではなく、織田三十郎にとことん惚れ込みたかったで~す 
    
    PS.『いい刀は鞘に収まっているもの・・』というのはいいセリフだったけど、
      室戸の刀を鞘に収めたのは一瞬違和感が・・・(汗)
      刀を抜く前に斬られたって思われないといいな・・・   (3点)

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