★YUKAの気ままな有閑日記★

とても残念ですが、長期的にお休みします^-^*皆さま素敵な年末年始をお過ごし下さい☆

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キンキーブーツ

2007-11-30 12:28:00 | 映画【か行】

WOWOWで鑑賞―
【story】
父親の突然の死により、倒産寸前の靴工場を相続した優柔不断な青年チャーリー(ジョエル・エドガートン)。工場の起死回生に頭を悩ませる彼は、偶然出会ったドラッグクイーンのローラ(キウェテル・イジョフォー)からインスピレーションを得て、ドラッグクイーン用のセクシーなブーツを新商品として開発しようと思いつく―
     監督 : ジュリアン・ジャロルド  『REX レックス』

【comment】
日頃から反省しているが、私の感想はダラダラと長い
だから今回は短くサクッといこうと思う。(訓練だ、私!!)

この映画は面白かったで~す。とにかくドラッグクイーンのローラが最高
          キュートなローラ 貴女に満点よん♪
       
これは、ノーサンプトンに実在する靴工場での実話に基づいたお話なんですね~
4代続いた靴工場が作っていたのは紳士靴。
父の急死で、その工場を継ぐことになったチャーリーは、工場が実は倒産寸前だったことに唖然とし、従業員をワンサカ解雇してその場をしのごうとする。
  田舎の地味~な工場
But偶然出会った救世主ローラに刺激を受けたチャーリーは、「男性の体重を支えるセクシーロングブーツを作ろうじゃーないか・・・」と思いつく。
従業員たちは、そのブーツが苦し紛れの藁くらいにしか思えなかったが・・・
  からへ・・・
だんだんノリノリになってきたぁ~
だって、靴デザイナー&アドバイザーとして、強力な助っ人ローラがいてくれるんだもの。
うまくいけば、ミラノの見本市にブーツを出品出来るかも?!

 豹柄・蛇柄何でもござれ
堂々としたドラッグクイーンのローラに、反発する従業員もいるけれど・・・
そんな時は、腕相撲で心を通わせるのさっ ファイトっ
 

田舎の工場で働く温かい人たち、都会派の婚約者とすれ違うチャーリー、幼い頃から自分の個性にいっぱい苦しんできたローラ・・・愛すべき人々が否応なしに物語を盛り上げる。
チャーリーとローラの仄かな友情も心地良い
途中で、心が広くそれでいて傷つきやすいローラに、チャーリーが酷いセリフを吐いて頭に来たけれど・・・最後には、愛と涙と笑いに包まれるはず―

 
行け~ドラッグクイーン
ドラッグクイーン・・・超ド派手な衣装を纏って歩く女装した男性の総称
 
見よ~キンキーブーツを
キンキーブーツ・・・kinky―変態・異常な・風変りなブーツ

頑張って短く書いた。映画の面白さは伝わったかなぁ?(汗)・・・早くも挫折か?!

    登場人物たちに魅力が溢れたハートフルムービーで~す (4点)

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トランスアメリカ

2007-11-28 18:19:00 | 映画【た行】

レンタルで鑑賞―
【story】
男性であることに違和感を持つブリー(フェリシティ・ハフマン)は、肉体的にも女性になるための最後の手術を控えていた。そんな彼女の前に、トビー(ケヴィン・セガーズ)という17才の少年が出現する。彼はブリーが男性だった頃に出来た息子であることが判明するが、女性になりたいブリーは、自分のことを告げぬまま、トビーを養父の元へ送り帰そうとする―
    監督 : ダンカン・タッカー

【comment】
この映画好き~
とっても心地よくって面白かった何も言葉がいらないほどに―

  ピンクが大好きなブリー

ブリーの願いは、かつてスタンリーだった自分と完全に訣別し女性になりきること。
そのためいっぱい働いて、最後の手術費用を貯め、いよいよ来週に手術を控えていた。
ところが、警察から思いもよらぬ連絡を受ける。
『スタンリーの17才の息子が逮捕されたので来るように―』と。
ブリーは息子がいることにちょっとだけ心当たりがあったが、『スタンリーの過去と自分の過去は関係ないわ』と思いたがり、無視を決め込むことに―
だが、セラピスト
のアドバイスで、とりあえず息子の保釈へと出掛ける。
初めて目にした息子トビーに、父親と名乗れなかったブリーは、とっさに『教会の者です』と言って誤魔化す。
そして、トビーが母親を亡くし、クスリや男娼・・・と、荒んだ生活を送っていたのを見かねたブリーは、彼を養父の元に帰すため、2人一緒に車で奇妙な旅をすることになる―

 

父親である事をどうしても隠したいブリーと、本当の父親と暮らすことを夢見るトビー。
この2人の旅は妙に可笑しいし、観ていてハラハラしたりジーンとしたり・・・
自分は何者なのか、自分はどうしたいのか―と、長い間悩み続け、埋没する人生を選んできたブリーにとって、完全な女性として新しいスタートをきることは何よりも大切だった。
だが、突然現れた、自分がまさに男性だった事の証明のトビー。

男娼として稼いでいる事をあからさまに語る無防備なトビーは、相手を父親と知らずに体を提供しようとしたり、安易に盗みを働いたり・・・
掻き回されることにウンザリしたブリーは、トビーを早々に厄介払いしたかったが・・・知らず知らずにトビーとの時間に癒されていく―

トビーは養父に性的虐待を受け愛に飢えた青年だったが、感性で世の中を捉え真っ直ぐ人を見ているところがある。
一方ブリーは、家族や他者との距離を置き、理詰めで自分の思う正しい道を段階を踏んで進もうとしていた。
対照的とも思える2人が共に過ごしたことで、ブリーは、自分の過去と未来に向き合い、再生への階段を不器用に上っているようにも思えた。
スイッチを切り替えるように、自分という人間をカチッと変えられるわけもない。
丸ごとの自分を愛し、周りを受け入れる勇気があれば・・・きっとブリーは小さな幸せを見つけられるはず
2人が旅を通して感じた心の声は、ふんわりとした優しさに満ちていた―

 

ブリーを演じたフェリシティ・ハフマン
は、れっきとした女性でありながら、『女性になりたい男性』を見事に演じていた。
彼女は、男性が女装をしているようにしか見えなかった。
普段はお美しい方なのに・・・まったくもって素晴らしい

そして・・・トビー役のケヴィン・セガーズに、私はかなり萌えたぁ~
初めて観た役者さんだが、『レオ君の繊細美』と『スキート・ウーリッチの野性美』を兼ね備えていて・・・好みだぁぁぁ~
彼は、これからどんどんメジャーな作品に出るべきではないかしら?
『エラゴン』の主役だって、『トランスフォーマー』や『スターダスト』の主役だって、ケヴィン君が良かったんじゃーないのぉ~とまで思ってしまったわんっ(どの作品も主役にイマイチ萌えなかったので・笑)

  
    ケヴィン君      =   昔のレオ君  +  スキート ね?ね?どう?!
それに・・・何だか若き日のジョニーの面影も感じられたわ~
  うわ~ん可愛いよぉ~イケメン万歳

ちょっとした緊張感と、たまらない切なさと、言いようのない可笑しさが程よく詰まった・・・素敵な映画で~す。     (4点) 

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キング 罪の王

2007-11-27 15:15:15 | 映画【か行】

WOWOWで鑑賞―
【story】
海軍を退役し、まだ見ぬ父親のデビッド(ウィリアム・ハート)に会うためテキサスの田舎町に現れたエルヴィス(ガエル・ガルシア・ベルナル)。しかし、牧師のデビッドには家族があり、エルヴィスを拒否する。やがてエルヴィスはデビッドの娘マレリー(ベル・ジェームズ)を誘惑するが―
    監督 : ジェームズ・マーシュ

【comment】 (*ネタばれあります)
ガエル君に釣られて、観たいなぁ~と思っていた映画だけれど・・・                                                                 
う~~~ん これは苦手かも~
ここまでハッキリ言うのは勇気がいりますが、言います。
ちっとも面白くなかったよ~ん

 

海軍を除隊したエルヴィスは、自分を認知してくれなかった牧師の父親に会いに行く。
だが、期待を胸に自己紹介したものの父親には断固拒否されてしまう。
「私の家族に近寄るな―」
その後、父の住む町に仕事を見つけ住みついたエルヴィスは、身分を告げぬまま、腹違いの16才の妹マレリーに近づく。
そして密会を重ね、2人は男女の関係になってしまう―
2人の密会に気付いたマレリーの兄ポール(ポール・ダノ)は、エルヴィスに妹に会うことを止めるように忠告するが、エルヴィスはとっさにポールを刺殺してしまう―

 

なんて暗い話 しかも訳が分からんのよぉ~
エルヴィスは一体何をしたかったのかなぁ~
ちょっとした前知識だと、エルヴィスの『父親に対する復讐劇』なんだろうと思っていた。
それだったら逆にスッキリと観られたのよ。
でも、私には『エルヴィスの復讐』にはちっとも見えなくって、ただただ居心地の悪さを感じてしまった。
エルヴィスって何者だったのかなぁ~

 
そこで・・・
 ≪―エルヴィスの行動についての考察―≫ (←なんとなく大袈裟にしてみた
①突然、面識のない父親を笑顔で訪ねる。
②拒否されるとアッサリ引き下がり、ひっそり傍にいる。
③妹のマレリーに、自分の車をエサにスリ寄る。
④妹に海軍で使いならした銃などを見せびらかす。
⑤妹に何度も肉体関係を迫る。
⑥弟のポールにチョット強い態度に出られただけで刺し殺し、サッサと沼に沈める。
⑦妹にアッサリとポール殺害を告白し、「殺す気はなかった」と殊勝に言い訳する。
⑧妹を妊娠させても無邪気に喜ぶ。
⑨ポール行方不明後の傷心の父親に優しくされて単純に喜ぶ。
⑩悪びれずに父親の家のポールの部屋に泊りこみ、家族の一員になった気になる。
⑪デビッドの妻と妹に諸々の事情がバレタとみると・・・あわわわわ
以上のエルヴィスの行動を分析した結果(あくまでも大袈裟・笑)
 
   エルヴィスは、ただのガキだ (小泉今日子風に言ってみました
と判明しました―(まぁ~私見ですが・笑)

エルヴィスは何も考えずに、その場その場を取り繕っていたに過ぎないのではないか。
この男に復讐なんて複雑なシナリオが書けるわきゃーない。
彼はただ、愛情を知らずに育った憐れなガキなんだと思う。
彼の曇りのない天使とも悪魔ともとれる瞳には、人間の情が映らないのだろう。
ふぅぅぅ~なんて不毛なんでしょう。

それから、エルヴィスの父親は、聖職者の仮面を被った偽善者だったと思う。
その偽善者が無善者(そんな言葉ないか・汗)を生み出した。
エルヴィスは、自分の悪しき行いに対して何の罪の意識も持たない。
きっと
それこそが彼が『罪の王』である所以なのだろう―

映画は、父子の映像で唐突に終わるが、その後の父子の運命こそが興味深い。
私は、あの父子ならば・・・全てのことを無かったことにして、平気で仲良く賛美歌を歌いそうな気がした―  (2点)

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【本】重力ピエロ

2007-11-25 10:18:45 | 本【小説・日本】

          『重力ピエロ』     伊坂幸太郎     新潮文庫
【comment】
遅れ馳せながら(汗)、近年稀に見る才能のキラメキに出会った気がした―
魅力溢れるキャラクター、惹き込まれる題材、深遠で切なく考えさせられるテーマ、そして心地良い文体のリズムとセンスの良いユーモア・・・とても面白い小説だった―

「由香ちゃんはきっと好きだと思うよ―」
今回私にこの本を薦めてくれたのは、敬愛するお友達の娘さん、中学3年生の女の子だ。
どうやら私は、中学生にまで見抜かれるくらいの単純構造人間らしく、彼女が思った通り心底物語を楽しんだ。
で・・・ちょっぴり悔しくなったので、来年の目標を決めたりして。
「もっと複雑な人間になってやる―」

   -story-
兄は泉水、二つ下の弟は春、優しい父、美しい母。家族には、過去に辛い出来事があった。その記憶を抱えて兄弟が大人になった頃、事件は始まる。
連続放火と、火事を予見するような謎のグラフィティアートと遺伝子のルールの奇妙なリンク。
謎解きに乗り出した兄が直面する真実とは―

はじめ、↑のあらすじを読んで、「あまりパッとしない話かな・・・」と疑ってかかった。
そして目次をみたら58項目もあったので面食らった。「なんじゃーこりゃ」と。
だが、読み始めてすぐに筆者のセンスの良さを好きになった。
本作で味わった感覚を何と表現すればいいのだろう。
『透明感のある優しさ』か?・・・陳腐だな(汗)
とにかく物語には『透明』っぽい雰囲気があった。
そのせいか、不思議なことに愛すべきキャラクターの顔があまり浮かんでこず・・・
それでも彼らは本の中にいて、そして私の心とリンクした。ちょうど良い距離で―

さて、ここで物語について少しだけ触れておく。
これは簡単に言えば、『放火と落書きと遺伝子を巡る家族愛の物語』だ。
母は亡くなり、父は癌の闘病中である泉水と春。
2人は仲の良い兄弟だったが、小さい頃から大きな苦悩とともに生きてきた。
弟の春は、母が強姦魔に襲われた時に出来た子どもだったのだ。
それ故、世間の誹謗中傷を受けてきた。残酷な世間は容赦ない。
「何で産んだのかねぇ~」と白い目で見られてきた家族―
ある時、放火が頻発する事件が起きる。
春は、放火事件とグラフィティアート(落書き)には関連性があると言い、ミステリ好きの入院中の父と泉水は謎解きに乗り出すことになるのだ。

物語は、ミステリという点ではあまり複雑なものではなく、少ない登場人物の役割にも謎が用意されているわけでもない。いたって単純なのだ。
だが、キャラが非常~にたっており、泉水も春も父親も・・・とてもいいのだ。
特に、小さい頃から色んなことを考えなければならなかったであろう春が、様々な書物にすがり、ガンジーを敬愛したり、ピカソと自分を重ね合わせたりする件は切なかった。
最後の方で決定的な大事件が起きてしまうが・・・それについてと、そこから先については・・・どう考えていいのか分からなかった。今でも分からない。
だが、別にモヤモヤしたのではない。
おいおい考えてみようと思う。泉水と春の選んだ答えを―

それにしても・・・根本的な問題だが、春の両親が『産む』と決断したのは良かったのかどうかと考えてしまう。
その決断によって親が重荷を背負うのはいいが、息子2人が背負うには可哀想過ぎる。
『産む』ということに反対なのではなくて、何処か別の場所に引っ越して、子どもを育てれば良かったのになぁ~と理想論をかましたくなった。

本作は、マメ知識の宝庫と言っても過言ではなく大変楽しませて頂いた。次から次へとさり気なく現れる引用文も面白かった。
こういう作風はとても好きだ。他の作品もドンドン読むぞ―

    ~どんなに陳腐な犯罪でも、それによって、一度きりの人生が
                     ぐらぐらと揺すられることには変わりない。
      いくら事件が陳腐でも、人を不幸にするには充分だ~   (本文より)
       PS.なっちゃんサンキュー   (4.5点)
      ★映画『重力ピエロ』の感想です

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マイティ・ハート/愛と絆

2007-11-23 18:35:35 | 映画【ま行】

2002年、パキスタンで取材中にテロリストに誘拐・殺害された実在のジャーナリスト、ダニエル・パールの妻が著した手記を映画化した社会派ドラマ―
涙なくして観られるだろうか・・・
【story】
2002年、パキスタンでウォールストリート・ジャーナルの記者ダニエル・パール(ダン・ファターマン)は、妻マリアンヌ(アンジェリーナ・ジョリー)とディナーを約束した後、ある取材に出かける。しかし、それを最後に彼と連絡が途絶えてしまう。妊娠中のマリアンヌと友人たち、地元警察などが懸命に捜索するが―
     監督 : マイケル・ウィンターボトム 『グアンタナモ、僕達が見た真実』

【comment】
珍しい体験をした―
可哀想で涙が出るのと、ついウトウトするのと・・・同じ回数だけ繰り返したのだ―

アンジーのほとばしる慟哭には、未だかつて耳にしたことがない程の魂からの叫びを感じ、胸が締め付けられた。
だが、ストーリー的にはドキュメンタリー風過ぎて、パキスタン情勢に不案内の私には、何が何で、誰が誰なのか・・・よく分からなかった。
最後に登場人物のその後が字幕で紹介されていたが・・・「はて?誰のその後だろう―?」と、一瞬分からなかった。登場人物の名前と顔と役柄が把握しきれなかったのだ。


 

テロリストによって善意の一般市民が誘拐される―
それは、世界の至る所で起こっている許されざる事実だ。
本作は、妊娠5ヶ月の身重な体で、愛する夫を誘拐された一人のジャーナリストの視点でこの問題を描いている。
だが、果たして本当に彼女の想いが描き切れていたのだろうか―?

思うに、映画全体を通して、微妙に何かが中途半端だったのではないだろうか。
社会派ドキュメンタリーという枠でも、状況が伝わりきれていないため、「何故パールが、何のために誘拐され、どうして命を絶たれたのか―」が分かりにくかった。
また、危険覚悟でパキスタンで取材する夫婦のジャーナリストとしての情熱もサッパリ分からなかった。
タイトルで『愛と絆』とあるので、夫婦の愛情にスポットを当てたのか―というと、それもちょっと違ったように思う。
夫の無事を願い気丈に振る舞うマリアンヌの想いは、アンジーの好演でヒシヒシと伝わるが、夫婦二人の絆は見え難いだろう。
では、テロに対する何かしらの啓示があるのかというと、それもあまりなかったように思えた。
最後の方で「私たちはダニエルを失ったが、負けたわけではない。私たちはテロに屈しなかった―」というマリアンヌの印象的なセリフがあるが・・・本当にそうだろうか?あまりにも深い問題をサラリとかわした風にも思えた。

 

本作でアンジーは、非常に演技力と存在感を放っていた
彼女の寡黙な中での心痛に涙を誘われた。
だが、もっと脚本でマリアンヌの真意を伝える術があったのではないだろうか。
実話に基づいているため、起きた出来事に対して真摯に描いた姿勢は評価出来るが、もっとメッセージ性を含ませても良かったと思う。

マリアンヌが最後に、「この映画をアダム(息子)に―」と言っていたが、その時、まさにそれだったんだなぁ~と思った。
これは、パール事件に関わった人々の記録であり、それ以上でもそれ以下でもないのではないだろうか。

主演のアンジーの演技が素晴らしかったので、もっと練りこんだ脚本で彼女の演技を見たかった気がした―


 アンジーに(3点)

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墨攻

2007-11-21 17:36:55 | 映画【は行】

レンタルで鑑賞―
【story】
2000年前の戦乱の中国を描いた日本の同名コミックス(作・森秀樹)の映画化―
10万の敵兵に囲まれた落城寸前の小国にやってきた『墨家』の革離(アンディ・ラウ)。
彼は平和のために戦うという目的を胸に、たった一人で助っ人にきた―
     監督 : ジェイコブ・チャン    ~日・中・韓合作~

【comment】 
中国史がイマイチ苦手で・・・『墨家』といわれても残念ながらピンとこない。
それでチョチョイと調べてみた。(例によってWikipedia

 *『墨家』ー中国戦国時代に墨子によって興った思想家集団。博愛主義。
   儒家と並び最大勢力となって劉生するも、秦の中国統一後消滅。
    ≪基本思想(墨家十論)≫
  *兼愛*非攻*尚賢*尚同*節用*節葬*非命*非楽*天志*明鬼

ふ~~~ん 映画鑑賞後に調べてみると、結構↑で載せた思想の元に革離(かくり)さんは動いていたのね~ってことが分かりましたわ。
でも、鑑賞中で物語が佳境に入った時は『これはハーメルンの笛吹き男の話だ~』って思っちゃったわん。

 

たった4000人の民で成り立つ小国、梁。そこに10万の兵を率いた趙が攻め入って来た。
窮地に立たされた梁王は、墨家に援軍を求める。
だが、墨家から派遣されてきたのは大群の兵ではなく、一人の男、革離であった。
梁王は、たった一人で何が出来よう・・・と考えつつも背に腹は変えられず、革離に戦いの全権を委ねる。
そして窮鼠猫を噛むとしか思えない戦いで、革離は、墨家の教えを胸に、己の知恵と人格、信念を武器に大群に立ち向かう―
すぐに陥落すると思われた小国の粘りに苦戦を強いられる大国。
だが、結束が固いと思われた小国内でも不穏な空気が立ちこめる。
民の人望がみるみる厚くなっていった革離を、梁の王族は疎ましく思ってきたのだ―

 
 
ほら~ん、何となく『ハーメルンの笛吹き男』でしょ?(笑)
~ネズミの大群に困っていた村に一人の男がやってきて、お願いして退治してもらったくせにその後は知らん振り。怒った男は村の子どもを皆連れ去っちゃった~って話よん。
ホント頭来ちゃうのよね~ 困って頼ったくせに、自分たちが大丈夫になってきた途端、恩を忘れて邪魔にしちゃうってのは!!プンプンだわ
その点では義経に通じる雰囲気もあるなぁ~あっ!壁を7日で作るなんてのは秀吉みたい~アハハ
とにかく何だかスッキリしない展開なのよ~
あんなにお世話になった革離に刃を向くってどういうことよっ
梁王たちの浅ましさに、怒髪天を衝く程怒った私は、頭から湯気出して喚いちゃった。
      『この恩知らずぅ~~~

  
 
と・・・梁王にカッカきたけれど、孤軍奮闘する革離って魅力的なキャラだなぁ~って思う。
彼は結局虚しい結末を迎えるんだけど・・・彼の失敗は何だったのかなぁ~
もしかして、自分で指揮を執るにしても、自分で動き回り過ぎちゃったことかな。
王はヘナチョコだからお飾りにしておいたとしても、一国を守り抜くわけだから、王の息子でも表に立たせて華を持たせておけば良かったのかもしれないなぁ~
本当の策士ってのは、やっぱり影で動かなくっちゃーね♪
それから物語で残念だったのは、革離がイチイチ教訓めいた良いことを言っているのに、それが後からどこにも繋がらなかったこと。
あれだけ戦ったのに、全ての終着点が何とも虚しいってのは好みじゃーないわ。

そうそう、もう1つどうしても気になったのは、女性が出ていたことかな。
この物語に騎馬隊の女性は不必要に思えちゃった。
物語は柔らかくなったけれど・・・とってつけのような気がしたなぁ~

   革離のアンディ・ラウはカッコ良かった
   知的で堂々とした雰囲気は彼にピッタリでした~  (3点)

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モーテル

2007-11-20 16:00:25 | 映画【ま行】

ホラーは好きなんだけど苦手なので(どっちだよ・汗)、観るか観ないか迷ったけれど、やっぱりケイト・ベッキンセイルとルーク・ウィルソンに釣られて劇場に行っちゃった~
【story】
車の故障で人里離れたモーテルに泊まることになったデビッド(ルーク・ウイルソン)とエイミー(ケイト・ベッキンセイル)夫妻。何気なく見始めたビデオには、残忍な殺人シーンが映し出されており、その映像が自分たちの泊っている部屋で撮影されたものだと気付く。数台の隠しカメラを発見した2人は、必死に脱出を試みるが―
     監督 : 二ムロッド・アーントル

【comment】
もうちょっと工夫が欲しかったなぁ~
怖がりな私でもあまりビビル箇所がなかった気がする―

暗い山道を走る1台の車―
一人息子を亡くした悲しみから離婚を決意していたデビッドとエイミーは、仏頂面でドライブをする羽目に陥っていた。
ただでさえウンザリする空気であるのに、よりによってアクシデントで車が故障してしまい、困り果てた2人は1軒ポツンと建っていたモーテルに足を踏み入れる。
そこで未曾有の恐怖が待ち受けているとも知らずに―

ヒャララララ~ン ここまでの感じはいいね、いいねぇ~

で・・・2人は、一晩泊ることになった古びた不潔なモーテルの部屋で、見てはいけないものを目にしてしまう。
テレビに積み重ねられた何本ものビデオテープ。
そこには・・・今自分たちがいる部屋で惨殺される何人もの人が映っていたのだ―

ゾワラララ~ン ここまでの感じも更にいいね、いいねぇ~
恐怖映画のツボをガッチリ押さえたシチュエーションだわ~

一体このビデオは何なのか?自分たちは殺人鬼の罠に嵌ったのか?
恐怖の中、モーテルからの脱出を試みる2人を待ち伏せる仮面を被った数人の殺人者―
繋がらない電話― 逃げ場がない状況―
何の武器も持たない壊れかけた夫婦は、閉ざされた空間の中で、果たして生き残ることが出来るのか―


ハララララ~ン 結構ハラハラするし、展開も早くて一気に観ちゃえますよぉ~
でも・・・あんまり怖くないんだよね~
何でだろう?
 

思うに、何か工夫が足りなかった気がするのですぅ~
夫婦がピンチに気付くのは、ドアを叩く音やビデオでなんだけど・・・例えば意味不明の部屋の染みとか、消しようのない死臭とかを感じさせても良かったかも。

あと、殺人者たちがあんまり怖くないのよねぇ~
ヘンテコな仮面は被っていたけれど・・・物凄~~~く
恐ろしいナイフやチェーンソーなどでビビらせてくれても良かったな。まぁ~定番だけど(笑)
それから、折角狭い空間を行ったり来たりしているんだから、デビッドやエイミーの行く先々に死体でもビロロ~ンって転がしておいてくれれば「ヒェェェ~」ってなったかも。
それに、殺される人々はビデオの中だけなので(あっ!もう一人いたか)、怖いっちゃー怖いけど、直接的な怖さはなかったわ~
で・・・ここが一番気になったんだけど、こういう映画ってだいたい最後にビックリさせてくれるじゃない?だから大ドンデン返しを期待していたのにスルーっと終わっちゃって拍子抜けしたなぁ~

サクッとモーテルに行って、史上最大のピンチに見舞われ、サクッと終わってしまった感じで、あんまり余韻が残らなかったわん。
 
あわわ・・・何だか文句ばっかり言っている気がする
観ている時はそれなりに楽しめたんですよぉ~
ルークのシリアスな顔もケイトの普通の奥さん的な感じも良かったもの~

まぁ~2人が出ているわりにはB級サスペンスホラーって感じだったし、ちょっと古い映画の雰囲気もあったと思う。
オープニングも映像も舞台設定もチョット古いの。
・・・・・もしかして最近そういう映画が流行っているのかな?

     ひょっとするとアライグマも奴らの仲間か     (2.5点)

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ハード キャンディ

2007-11-18 19:00:15 | 映画【は行】

レンタルで鑑賞―
【story】
チャットで知り合った14才の少女ヘイリー(エレン・ペイジ)と32才のフォトグラファー、ジェフ(パトリック・ウィルソン)。キュートなヘイリーが気に入ったジェフは、彼女を自宅に誘い込む。いつのまにか気を失ったジェフは、目覚めると椅子に縛り付けられていた―
     監督 : デヴィッド・スレイド

【comment】
不思議な映画だった―

たった二人の登場人物の攻防戦が、たった一軒の家の中で繰り広げられる―という地味なはずの展開ながら、どうなってしまうのか・・・と固唾を飲んで見守らせる。
それでいながら、どちらかの人物に肩入れ出来るわけでもないのだ。
鑑賞後も、どう~も後味の悪さと理解不能な疑問も残る。
それなのに妙に興味を惹かせるのは何なのか―
やっぱり、赤ずきんちゃん風の少女の可愛い見た目と行動のギャップのせいだろうか。
それともアソコがホントに切られてしまうのか・・・と、堪らなく気になったせいだろうか(笑)


 

14才のヘイリーと32才のジェフが、チャットを通して知り合い会う約束をする―
おぉ~!!それは危ない、アブナイ 
ここで普通は、『好奇心イッパイの女の子とロリ○ン男』っていう構図を思い浮かべ、完全に弱者が少女で強者が男だと思ってしまうけれど・・・
コチラに登場する少女ヘイリーはかなり普通からはみ出していた。
だって彼女は、無邪気にジェフの家に自ら望んで乗り込んでいった後に豹変するのよぉ~
まず、彼を薬で眠らせ椅子にガッチリ縛りつけて、さんざん精神的にも肉体的にも追い詰めた後に、ジェフの股間から左右のタマタマを切り取るって言うのよぉぉぉ~

最初は何かの悪戯だと思っていたジェフが、だんだんホントにヤバイと思い始め、下半身丸出しでキッチンテーブルに縛り付けられながら、世界でふたつだけのタマタマを思い絶叫する― (何度も連呼して失礼しました・汗)

ああ~何て恐ろしいんでしょ
男でなくてもその非情さには肝を冷やしましたよぉ~

 

で、何故ヘイリーがそんな異常な行動に出たのか?っていうのが気になるんだけど・・・
『ジェフに対する個人的復讐』なのか、『ロリ○ン男を憎む正義感』なのか、『退屈などからくるゲーム感覚』なのか―それがイマイチ分からない。
それがこの映画の魅力の一つなのだろうが、2人についての背景や真実を最後まではっきりとはさせておらず、観る者の想像力に委ねている。
そして二転三転した二人の攻防戦は、想像もしない結末を迎えるのだ―


 

ヘイリーを演じたエレン・ペイジは凄く上手かった
ジェフを追い詰めるセリフや目線にこちらまで惑わされた。幼い顔と残酷さのアンバランスさが良く出せていたと思う。
ジェフを演じたパトリック・ウィルソンは初めて観た方だけど、ちょっと昔のケビン・コスナーに似ていて素敵だった。縛り付けられる姿は素敵とは程遠くて惨めだったけど(笑)
そうそう、途中でちょっとだけサンドラ・オーが登場していた。
彼女は大好きなドラマ『グレイズ・アナトミー』に出ている役者さんなので嬉しくなっちゃったぁ~

     14才の少女ヘイリーは何者だったのだろう―?
     私は、『ゲーム感覚でジェフに関わったのでは?』という印象を受けた。 
     彼女には『リトル処刑人』の風情が感じられた―
    (3.5点)

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PCが壊れました!!

2007-11-17 21:12:24 | アカデミー賞・年間ベスト10・ドラマ・雑記

とうとうPCが壊れました

突然ウンともスンとも言わなくなって・・・焦りました~
慌てて新しいPCを購入して・・・設置したのですが、使い方がよく解りません

というわけで、TB&コメントのお返事が遅れますのでヨロシクお願いします

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ブラックブック

2007-11-15 17:14:41 | 映画【は行】

レンタルで鑑賞―
【story】
1944年、ナチス・ドイツ占領下のオランダ。若く美しいユダヤ人歌手ラヘル(カリス・ファン・ハウテン)は、安全な地へ逃れる途中にナチスに両親と弟を殺されてしまう。彼女は名前をエリスと変えレジスタンスに身を投じ、レジスタンスの仲間ハンス(トム・ホフマン)らに命じられ、ドイツ将校ムンツェ(セバスチャン・コッホ)に近づくが―
   監督 : ポール・ヴァーホーヴェン 『氷の微笑』 『スターシップ・トゥルーパーズ』 
                         『インビジブル』

【comment】
どうして私の住んでいる地域では、こういう映画を上映してくれないのだろう―?
まぁ~田舎だから仕方がないか・・・
と、愚痴をこぼしたくなるくらい面白かった

もっとシリアスな戦争ドラマを想像していたが、どちらかと言うと、『戦時下の史実を絡めたレジスタンスを巡るサスペンス―』という仕上がりだったように思う。
サスペンスと言っても、冒頭で主人公のラヘル(エリス)が元気にイスラエルで暮らしているシーンが窺えるので、悲劇拒否症の私でも安心して物語に没頭出来た。
で・・・「大丈夫なんだ」とわかっていても、やっぱりハラハラさせられた(笑)―

1944年、ナチス占領下のオランダで、両親と弟をナチスに無惨に殺されたラヘル。
彼女たちが乗ったユダヤ人を救うはずの船が、ナチスの待ち伏せにより銃撃されたのだ。
何とか生き延びたラヘルは、行き場を失いレジスタンスに身を投じる―
 

名前をエリスに変え、ブルネットの髪を金髪に染めた彼女は、レジスタンスのハンスとともに活動をはじめる。そして美貌を武器にドイツ将校のムンツェに近づき、ドイツ軍の本部に入り込む―
 

ナチス内部でも、血を流すことに懐疑的な者や私腹を肥やすためにユダヤ人狩りをする者などがいると知ったエリスは、憎むべき相手であるはずのムンツェの優しさを知り、次第に彼に惹かれていく―
一方レジスタンスは、ナチスに捕らえられた仲間を救うべく作戦を企てるが、情報漏れにより失敗に終る。
そしてその責任の所在は、「エリスがドイツ軍に寝返ったからだ」とされてしまう―
 

果たして、真の裏切り者は誰なのか?
ナチスに通じ、ユダヤ人やレジスタンスを売った者を知るカギは『ブラックブック』にある―
 

実在した『ブラックブック』(レジスタンスとナチスの接点だった法律家が記録を書き記した黒い手帳)がカギとなる本作は、戦争の混乱の中、裏切りが錯綜し、誰がどのような末路を迎えるのか予想がつかず・・・最後まで目が離せない。
レジスタンスに身を投じた波瀾に満ちた女性の半生を軸に描いているため、多少近視眼的な目線があり、レジスタンスの真の活動や思想は分かり難かったが、、、それでも充分見応えがあった。
また、エリスを巡るレジスタンスやナチス、戦後の民衆の心の醜さなどが際立っており、戦争時の人間の浅ましさや儚さを痛感した―

本作の主人公を演じたカリス・ファン・ハウテンは一際素晴らしかった
知性を窺わせる凛としたクラシカルな美しさは、激動の時代を生き抜いた女性をより魅力的に見せてくれた。
上に写真を並べてみて思ったのだが、実に色々な表情をお持ちの方だなぁ~と思う。

さて、とても面白く鑑賞したが、ラストシーンには一瞬驚いた。
時は1956年。場所はイスラエル。戦闘訓練をする人々―
その年は、第2次中東戦争があった年だ。
「苦しみは終らない―」というラヘルの言葉を思い出しながらエンドロールを迎えた―

    これを観たら、ケイト・ブランシェットの『シャーロット・グレイ』を思い出した。
    とても印象的な映画だったので、また観てみたくなった―  (4点)

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【本】血まみれの鷲

2007-11-14 18:08:12 | 本【小説・海外】

        『血まみれの鷲』     クレイグ・ラッセル     ハヤカワ文庫
【comment】
こちらは、ドイツのハンブルグを舞台にした警察小説だ。
筆者は本書がデビュー作だそうだが、なかなか面白い小説だった―

   -story-
死体の両肩には、抉り出された肺が置かれていた。鷲の翼を模して―
ハンブルグで酸鼻極まる女性の連続殺人事件が起きる。犯人は自らを『シュフェンの息子』を称し、ファーベル刑事宛に挑戦状が届く―

私は決して変人ではないが(多分・汗)、↑のような猟奇的殺人事件を扱った小説を好んで読むタイプなので、こちらも嬉々として読み進めた。
だが、『修辞を凝らした文章』、『不慣れなドイツ人名及び機関名』、『どんどん壮大になっていく事件のスケール』・・・などが少々難儀だった。
本書は600ページ程の長編小説だが、残り100ページというところで、ヘナチョコなことに頭がガンガンしてきて・・・読んでも意味がよく判らなくなった程だ(汗)
で・・・日を改めて読み直ししたが・・・結構ハードな内容だったと思う。
あまりにも物語が複雑で、内容をうまく説明出来そうになく、本来ならば感想もヤメチャッタ方が良いのだろうが、なかなか個性的でツボな部分が多い小説なので、何とかして(適当に・汗)紹介したいと思う―

何はともあれ、残忍極まりない殺人の詳細が凄い!!

~胸部を切り裂いて肋骨を開き、船の上部構造に見えるように立ててあった。(中略)
血にまみれた黒っぽい組織―肺―が、泡状の鮮やかな紅い血の斑点がついた状態で、肩の上方に放り出されていた。~ (本文より)

だもの・・・(滝汗)想像すると恐ろしいでしょ~(泣)

で、犯人は、本編の主人公ファーベル警視に挑戦状を叩きつける。
昔と違って今の時代はPCメールでなんだけど(笑)

~きみには、私を止めることはできても、捕まえることは絶対できない。~ (本文より)

だもの・・・「犯人は連続殺人鬼のマニュアルに従ったような異常者だ―」と思ったのよ。
何故か、(小説の)連続殺人犯っていう種族は、特定の人物との繋がりを勝手に信じ込み、ソウルメイトのごとく拘る傾向が強い。
だから、この犯人もきっとそういう奴だと思って読んでいたが・・・物語は違うテイストがテンコ盛りになっていく―

それが本書の特徴であり、面白くもあり、シチ面倒くさくもあるのだが・・・
*北欧神話の最高神オーディンに関するヴァイキングの逸話―
肺を抉り出すという行為は、『血の鷲(ブラッド・イーグル)』と呼ばれ、宗教的な人身御供を意味するそうだ。
神話に弱い私は読書途中で、手持ちの北欧神話に関する本を読んだりして楽しんだ。
*ドイツの負の歴史―
筆者はスコットランド生まれだがドイツ史に詳しいらしく、ことあるごとに戦前、戦後におけるドイツ民の思想が織り込まれていて興味深かった。
*テロ組織、外国人マフィア、ドイツの情報機関―
これらについても多岐にわたって書かれていて、例えば911についてや、ミュンヘンオリンピックのテロについてなど・・・角度が違った書かれ方もされており面白かった。

など・・・これらの要素を複雑に組み込んで、『猟奇的殺人』+『ドイツ史薀蓄エトセトラ』っていう展開だったため、「へえ~」とか「ほっほ~」とか思いながら読んだわけだ(笑)
まぁ~話がどこにいっちゃうのか途中で途方に暮れる感もあったが(汗)
だが、この小説の凄いところは、それでヘンテコ路線をまっしぐらというわけではなかったことだ。ちゃんと一応辻褄の合う結末を迎えているので満足出来た。
ただ、終り方はかなり唐突でビックリしたなぁ~
あと1章はあるはずじゃないの?・・・ってところでブツンと終ってしまうのだ(汗)
そういう作家さんは海外に多いので慣れちゃーいるが(笑)

筆者の次回作は、『グリム童話を題材にした殺人事件が次々起きる』小説だそうだ。
困った・・・またしてもワクワクで興味津々ではないか―

  ~裸にされ、切り裂かれ、腹部の穴から肺を切り出された彼女の体が、(中略)
     壁に釘づけにされている。血と内臓が、数段高くなったプレハブの壁に
     ぶっかけられた生渇きのペンキのようにきらめいている。~ (本文より)

    海外の猟奇殺人物小説はクセになると止められないわん (3.5点)

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ディスタービア

2007-11-12 19:57:27 | 映画【た行】

この映画の劇場用ポスターを見る度に思っていた。
シャイヤ君が持っている双眼鏡のレンズに『覗け、覗け’命’』と書いてある
そのセンス、何とかならないの~

【story】
交通事故で父親を亡くしたケール(シャイア・ラブーフ)は自分を見失い、学校の教師を殴り3ヶ月の自宅軟禁処分を受ける。時間を持て余した彼は、退屈しのぎに近所の覗き見を開始。親友ロニー(アーロン・ヨー)と、隣に引っ越してきたアシュリー(サラ・ローマー)も巻き込み、不審な行動をする隣人ターナー(デヴィッド・モース)を監視するが―
   監督 : D・J・カルーソー 『テイキング・ライブス』

【comment】
これはB級サスペンスって感じの映画なんだろうけど・・・なかなか面白かった
後半なんかは手に汗握っちゃった~
ツッコミ所も多いし、バランスのいい映画とも思えないけれど・・・それでもこの手の映画って好きだなぁ~
主役のシャイア君は、『コンスタンティン』『アイ,ロボット』『トランスフォーマー』で見たけれど・・・いつ見ても何だかオタクの匂いがするのよね~
だから今回の、『覗きから事件に巻き込まれていく高校生』は・・・とってもお似合いで(笑)お上手でした~
 
予告や宣伝から『覗き趣味のあるオタッキーな高校生が、見てはいけない物を見てしまいピンチに陥る映画』だろうな・・・と思っていた。
勿論、ケールはアブナイ現場を目撃したためにとんでもない事になるんだけど・・・
別に元々覗き趣味のある高校生ってわけじゃーなかったのね。
ケールが、双眼鏡がバッチリ似合う青年になってしまった過程には色々あって・・・
*1年前、自分が運転する車が事故を起こし同乗していた父親を亡くしてしまう
         ↓
*傷心からか授業態度が悪くなり教師を殴ってしまう
         ↓
*自宅軟禁措置が取られ、自宅半径30m以内に行動が制限される監視システムを足首に巻かれる。範囲から出ると警察がスッ飛んでくる(凄いシステムだわ・・・保護動物に付けるようなものかな?)
         ↓
*母親は、ゲームばかりする怠惰な息子にブチ切れてゲームを出来なくする
         ↓
*運良く隣に美少女アシュリーが引っ越して来て・・・ちょっと彼女を覗き見
         ↓
*退屈だから、ついでに近所中を覗き見
         ↓
*おりしも女性の行方不明事件が多発する中、隣人ターナーの不審な行動を目撃
         ↓
*何となく親しくなれたアシュリーと親友ロニーとともにターナーを監視する―
ってわけよ。
まぁ~充分覗き趣味みたいですね。装備もスゴイし(汗)
                        
 

最初に、「バランスがいいとは思えない―」って生意気な事を言ったけれど、それは結構色んなドラマをはらんでいるのに妙に収まりが悪く感じたからだと思う。
例えば冒頭では、父親との大自然でのエピソードや衝撃的な事故などが印象的で、「これが後々関係してくるのかな・・・」と思ったけどそうでもなくて、では、「ケールが事故で引き摺っている心の傷や母親との関係を描くのかな・・・」と思ったけれどそれも少なく・・・そこのあたりを丁寧に描いていれば、もっと面白くなったのでは―?って思った。
それから、なかなか事件の核心にならず、中盤はケール君の青春恋愛物語が主流になっていたので、セッカチな私は、「早く危険なシーンになってよ~!」って思っちゃったわ。
だけど後半は、昔のサスペンス調って感じでかなりドキドキでした~
無力な高校生凄い悪者だもの・・・ハラハラして面白かったなぁ~

でも、1番驚いたのは、『マトリックス』のキャリー=アン・モスがシャイア君の母親役であっただけでなく、かなり体型が変わってしまっていたことかも~
「お・オバさんじゃん・・・」って思って少々焦りました(汗)

ちょっと纏まりがなくB級の香りもするけど好きなタイプの映画で~す。
シャイア君の『インディジョーンズ~』も楽しみだなぁ~

      ケール君は将来CIAに勤めたらいかがでしょう     (3.5点)

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ボーン・アルティメイタム

2007-11-10 20:51:51 | 映画【は行】

何気に好きなこのシリーズの完結編だもの。見届けなくっちゃー
【story】
自分を暗殺者に仕立て上げたCIAの極秘プロジェクト『トレッド・ストーン』に関する取材を進めていた新聞記者ロスとロンドンで接触しようとしたボーン(マット・デイモン)。しかしCIAに監視されていたロスは、暗殺者(エドガー・ラミレス)に狙撃されてしまう―
    監督 : ポール・グリーングラス 『ボーン・スプレマシー』 『ユナイテッド93』

【comment】
『ボーン・アイデンティティー』
 *体に弾痕のある意識不明の男が洋上で救助される。男は記憶を失っており、臀部には銀行の口座番号が埋め込まれていた。自分の身元の手掛かりを求め銀行に赴いた彼は、名前が『ジェイソン・ボーン』であることが判明。偶然出会ったマリーの助けを借りて自宅と思われるパリへ向かうが、次々と殺し屋に襲われる―

『ボーン・スプレマシー』
 *自分がCIAの極秘プロジェクト『トレッド・ストーン』が生み出した殺し屋であることが分かったボーンは、過去を捨て、マリーとともに静かにインドで暮らしていた。だが、暗殺者に命を狙われマリーが殺されたことにより、再びボーンの闘いが始まった―

そして第3章―ボーンはアルティメイタム(最後通告)を叩きつける―

ふぅぅぅ~疲れました。頭も目も心臓も―
最初っから最後までハラハラドキドキの連続で・・・息つく暇もありゃーしません。
これだけ緊迫感を持続させる映画っていうのも珍しいかも。
3部作の締めとして、かなりハイレベルな作品だったわぁ~面白かったで~す

 

記憶を失った男ボーンの孤独な闘いはどうやら3年にも及んだらしい。
「自分は一体何者で、何のために何をさせられたのか?そして何で自分が『トレッド・ストーン』に関わったのか?―」
疑問符だらけのボーンちゃんの過去がなかなか明らかにならず、妙~に誤魔化されてきたのは・・・それを知られちゃー都合の悪い面々がいたわけで・・・
結局今回は、「自分の殺し屋としてのルーツを求めるボーン」と、「ボーンを抹殺して『トレッド・ストーン』絡みの作戦を無かった事にしたい悪巧みCIA」と、「『トレッド・ストーン』についての真実を突きとめようとする正義のCIA」の三つ巴の追っかけ合い&バトルになります。
それにシリーズ最初からさり気なく登場していたニッキー(ジュリア・スタイルズ)も絡んできて・・・もう大変な騒ぎで~す
舞台は、モスクワ、タンジール、ベルリン、ロンドン・パリ、マドリッド、NY・・・他にもあったかしら?―とにかくコロコロ変わるので、どこで何をしていたのかイチイチ覚えちゃーいないけど(汗)、全編緊迫感タップリで、目が回る程のアクションの連続でございます
で・・・超ハイスピードの展開を必死で追いながら、「たった一人のボーンのためにCIAは全力投球よねぇ~ボーンのためにどんだけ予算を注ぎ込んだのよ」とボンヤリ考えたりして。


 

それにしてもボーンの時のマットってカッコイイわぁ~
彼は感情を抑えたような役柄が上手いのかしら?
どんなにピンチでも冷静で的確な判断をするボーンは素晴らしい
彼はスパイというよりも人間兵器みたいなものなんだろうけど・・・CIAが束になってかかっても敵わない無敵さは、観ていて気持ちが良かったわ~

とにかく全編を通して大満足だったけれど、最後のオチあたりは意外に『ありがち』だった気もする。
「そんな訳でしたか・・・」と、ちょっと拍子抜けしたかな・・・ まぁ~いいけど。

シリーズを通して考えれば纏まりがあり完成度が高いと思うし、今回は2作目の『スプレマシー』との絡みも秀逸でした~
あまりにも上手く話を繋げているので、脚本家さんを表彰したくなっちゃったぁ~
鑑賞予定の方は、2作目を観てからの方がより醍醐味が味わえると思いま~す^^・

      『ドミノ』に出演したエドガー・ラミレスが暗殺者だった。
      彼にはちょっと胸キュンなの~    (4点)

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バスケットボール・ダイアリーズ

2007-11-09 17:12:50 | 映画【は行】

1995年のレオ君初主演作に感嘆する―
【story】
NYのマンハッタンでミッションスクールに通うジム(レオナルド・ディカプリオ)は、ミッキー(マーク・ウォールバーク)、ペドロとともにクラスの問題児ではあるが、バスケットボールと詩を書くことが好きな他愛のない少年だった。
だが、好奇心でドラッグに手を出したことから身を落としていく―
    監督 : スコット・カルヴァート
    原作 : ジム・キャロル(ミュージシャン、作家) 『マンハッタン少年日記』

【comment】
こちらは、簡単に言ってしまえば、『ドラッグに溺れる少年たちの物語』である。
ちょっとした好奇心からドラッグに嵌った少年たちが、文字通り坂道を転げ落ちていくのだ。

青春文学の傑作と言われた原作は、若き日のマット・ディロンや在りし日のリバー・フェニックスでも映画化が企画されたようだが流れ、『ギルバート・グレイプ』で注目されたレオ君主演で見事に作品となった。
思うに、、、レオ君にジム役が決まった時点では誰も『ここまでレオがジャンキーを演じきる』ことを予想していなかったのではないだろうか?
とにかく目を見張るほどの凄まじい迫真の演技なのだ
『ギルバート・グレイプ』で本当の知的障害者に見えたレオ君は、こちらでは本当のジャンキーにしか見えなかった―
で・・・毎度ワンパターンだが言わせてもらう。レオナルド・ディカプリオは天才だ

 
  *左からペドロ、ミッキー、ニュートロン、ジム

日記や詩を綴ることが好きで、バスケットボールでNBAへいくことを夢見るジムは、仲間と煙草をふかしシンナーを吸い、悪戯半分で盗みや喧嘩を繰り返す不良少年だった。
だが、親友のボビーが白血病で死んでしまったことをきっかけとしてドラッグに手を出す。
はじめはほんの退屈しのぎのつもりだったが、あっと言う間にドラッグの虜となり、やがてミッキー、ペドロとともに学校を退学になる。
母親と喧嘩し家も飛び出したジムは、ドラッグを買うために仲間と強盗を繰り返す。
そして遂には男娼にまで身を落としていく―

   
  I JUST WANT TO BE PURE. ―純粋になりたい―
そう願っていた16才の繊細な少年ジムがジャンキーへと変貌する。
一時の快楽の誘惑を断ち切れず、ドラッグ地獄にドップリと嵌り、家族も友も目指していた夢さえも失っていく。
華奢で美しい少年だったジムは、薄汚れ、目が落ち窪み、頬はこけ、涎を垂らしながら、、、24時間ただドラッグのためだけに生きることになる。
ドラッグを手に入れるための犯罪はエスカレートし、仲間が次々と警察に捕まっても・・・止められない。どうしても止められない―

レオ君は、よくぞこんな難しい役を演じきったものだ
10代の脆く危うい心理と、ドラッグに溺れ禁断症状に苦しむさまを、こちらの心が痛むくらいに表現している。
「レオ君は本当に中毒者なのではないか・・・」と勘ぐってしまう程だ。

  若かった二人

少年のドラッグ依存を赤裸々に描いているため内容はかなり暗くてヘビーだし、『ジムが妄想で銃を乱射しクラスメイトを射殺する―』という物議を醸したシーンも含んでいるが・・・かなりの傑作なのではないかと思う。
レオ君の演技に興味のある方は必見ですよ~

    PS.母親の最後の選択には泣けます・・・愛だわ   (4点)

   レオ君天才関連感想で~
す♪
    『ギルバート・グレイプ』  *『ロミオ&ジュリエット』
    *『太陽と月に背いて』     *『仮面の男』       

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【本】ナイチンゲールの沈黙

2007-11-08 16:47:00 | 本【小説・日本】

              『ナイチンゲールの沈黙』     海堂尊      宝島社
【comment】
先日読んだ『チーム・バチスタの栄光』があまりにも面白かったので続けて読んだ
    感想はコチラで~す^^・

で・・・何と言ったらいいか・・・
前作同様『東城大学医学部付属病院』が舞台となっており、お気に入りのキャラたちが沢山登場してくれるので途中まではとても面白かったのだが・・・
それに今回は、『小児科病棟』に入院している重病を抱えた子どもが出てくるので、胸を痛めながら読んだ箇所も多々あったのだが・・・ 
田口医師&白鳥コンビも相変わらずスッ呆けていて笑えたのだが・・・
だけど、この気持ち・・・

う~む、例えるならば、「快適なドライブをルンルン気分で楽しんでいたら、突然道路に『鹿』が現れて急ブレーキを踏んでしまった―」っていう感じだろうか(汗)
道路に現れたのが『狸』だったら、ちょいと避けてドライブを続けられるのよ。
でも『鹿』だと避けられないじゃん!ブレーキかけないと~!!(って意味不明ですね

  -story-
東城大学医学部付属病院・小児科病棟に勤務する浜田小夜。担当は眼球に発生する癌―網膜芽腫(レティノブラストーマ)の子どもたち。眼球を摘出されてしまう彼らの運命に心を痛めた小夜は、子どもたちのメンタルサポートを不定愁訴外来の田口公平に依頼する。その渦中に、患児の父親が殺され、警察庁から派遣された加納警視正は院内捜査を開始する―

いやはや・・つい最近のはずなのだが、前作の感想で激しく興奮したのが懐かしい
今作も一気に読ませてくれるエンタメ作品ではあるが、いかんせんオチあたりのエピソードがダメだった(泣)
未読の方には意味が通じず申し訳ないが、それは『歌』の部分です。
途中から「もしかして・・・ヘンテコな方向にいくのでは?」と危惧しながら読んだが、まさか本当にオカルト的というか、超常現象的というか、ファンタジー的というか江原さん的というか・・・とにかくそういう類のオチを持ってくるなんて、、、『鹿』にぶち当たった気分になって激しく引いた。
私は『不思議な現象』は割合信じる性質だし、アレは医学的にありうる事象なのかもしれないが、ミステリーの結末にはダメよ~~~
説得力がなさ過ぎだし、筆者が何でそうしたのか分からなかったなぁ~
それに、、、犯人周辺の人物(ネタばれになるから書けないな・汗)がとった行動には絶対的に無理があり過ぎ!!あんなこと出来っこない!!
どんなに小説といえども限度があると思うなぁ~

今回は、小児病棟や救命救急の現状はじめ警察関連にまで話を激しく広げ過ぎの感もあったなぁ~
そうそう・・・妖しい歌手もいたし(汗)
どう~も話がチグハグで纏まりがなく、白鳥なんて無理矢理登場させたって感じがした。
読んでいる時はパッパと先を急かせられるパワーがあるけれど、、、無駄な話が多過ぎたんじゃーないかしら。
子どもの漫画キャラについても・・・もっと端折って欲しかった。クドイんだもん(汗)

あ~あ、何だか「一目惚れして付き合った人の欠点に3日目で気が付いて途方に暮れた」青春時代を思い出すなぁ~なぁ~んてね(笑)

期待し過ぎたせいか、かなりヘコンダ感想を持ったが、娯楽小説としたら充分楽しめるだろう(って今更ホローしても・汗)

     懲りずに『ジェネラル・ルージュの凱旋』を購入~^^・ (3点)

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