★YUKAの気ままな有閑日記★

とても残念ですが、長期的にお休みします^-^*皆さま素敵な年末年始をお過ごし下さい☆

広告

※このエリアは、60日間投稿が無い場合に表示されます。記事を投稿すると、表示されなくなります。

さくらん

2007-02-27 19:23:23 | 映画【さ行】

普段は食指が動くタイプの映画ではないが、予告編を観て魅せられた
綺麗な色―

【story】
八歳の名も無き少女は、吉原の玉菊屋に買われ「きよ葉」と名づけられる。遊女になるのを怖れ、「いつか自分の足で吉原を出る!」と誓うきよ葉は、自分の意志とは裏腹に、ぞくぞくするような美貌と誰にも媚びない負けん気の強さで売れっ子になっていく。やがて凄まじい人気を呼び、誰もが憧れる遊女のトップ花魁「日暮」へと成長していくが―

               ~てめぇの人生、てめぇで咲かす~

【comment】
極彩色に目を奪われる―
着物、かんざし、花、壁紙、襖、ビードロ、金魚・・・
全ての色が計算し尽くされ、息を飲むほど美しい。
見る人が見たらケバケバしいのかもしれないが、私はこの極彩色にハマッてしまった。
「あの中で3日暮らしたら気が狂うだろうな・・・」と思いながら、色の競演を楽しんだ。

監督は、写真史を塗り替える衝撃をもたらしたフォトグラファー蜷川実花。
原作は、カリスマ漫画家安野モヨコ。
脚本は、映画監督タナダユキ。
音楽は、椎名林檎。
4人ともほとんど知らないが、「自分らしく生きる」ことを体現してきた最高の女性クリエーターだそうだ。
この映画を観た限りでは、その描写も充分納得出来る。強烈な印象を残す映像美の妙を、心ゆくまで堪能出来た

吉原の物語は、大体いつも同じようなものが多いと思う。
本作のストーリーも目新しいわけではなく、足抜け・身請け・本物の愛・裏切り・嫉妬・・・などが描かれている。
だが、圧倒的な迫力で目が離せない。
「誰がどうなるのか、そんなことは構うこっちゃない。女のおどろおどろし~い世界を見せつけて頂戴っ」て思いながら観た。(←不謹慎ですみません

それというのも主演の土屋アンナが、地ではなかろうか・・・と思う程、ノビノビとすれっからしの魅力的な遊女を演じていたのも良かったし、脇を固める女優陣も素晴らしかったからだ。
本作は、女性が女性を主役に撮った映画さながら、女性が強烈な個性を放ってくる。

玉菊屋の女将は、「湯ばあば」の再来かと思った夏木マリ。地味な格好をしていても流石の存在感を見せつける。
そして花魁の菅野美穂と木村佳乃。「嘘でしょ貴女たちがPG-12の根源なのね~~」とビックリしたほどの濡れ場を演じている。花魁でありながら、何とも言えない品格と淫らさ、悲しみを持ち合わせた女性を演じきっているのだ。
この2人の演技にはやられてしまった。2人の姿が目に焼き付いている―

この映画をこんなに気に入るなんて・・・自分でも驚いた。
だってまた観たいし、DVDも欲しいと思っちゃう

以前、映画『吉原炎上』を観た時に、暗く狂気に満ち、不幸な遊女の姿にグッタリした記憶がある。
だがこちらは、同じ様におどろおどろしくても悲惨さがない。勿論可哀想なエピソードはあるし、涙がこぼれるシーンもあったが、それすらも美しいのだ。
ジメっとかジトっとか、ドロリ~ン等の後味を感じなかった。

だが「吉原」は、昭和33年まで実在したのだし、売られて不幸な人生を歩んだ女性たちがいたことを忘れてはならない。
梅毒を病み、中絶で散った沢山の命があったことは悲しむべき歴史であり、吉原を舞台にした映画を、単なる『極彩色のエンタテイメント』と位置付け喜んでいるのは、本来不謹慎かもしれない。
しかし、あえて本作を、虚構の世界の映画として高く評価したいと思う。
たまらなく美しく魅惑的な映画だったと―

      
     極色彩に酔う。新感覚の美しい映像美 
 (4点)

Comments (48)   Trackbacks (70)

☆第79回アカデミー賞授賞式

2007-02-26 09:27:27 | アカデミー賞・年間ベスト10・ドラマ・雑記

                               第79回アカデミー賞授賞式速報

ロサンゼルスのコダック・シアターで、エレン・デジェネレスが司会を務める授賞式の模様をWOWOW(メインパーソナリティー:木村拓哉)を見ながら速報でお届けします
                
【作品賞】   『ディパーテッド』
まさか『ディパーテッド』が授賞するとは・・・
プロデューサーがレオの演技を褒めるスピーチをしていました。レオも『ディパーテッド』でノミネートされていれば、もしかしたら授賞したかも・・・
 
プレゼンターはジャック・ニコルソン&ダイアン・キートンの『恋愛適齢期』の2人

【監督賞】   マーティン・スコセッシ  『ディパーテッド』
6回目のノミネートで見事授賞です。
スコセッシ監督は「Thank you!」を10回以上も繰り返し、オスカー像を手が白くなる程握り締めていました。
また、「50年前に修道院に入るか悩んだが、映画の世界に入って良かった」とスピーチしていました。
監督へのプレゼンターは、コッポラ、ルーカス、スピリバーグの豪華な監督3人でした
     

【主演男優賞】   フォレスト・ウィテカー 『ラスト・キング・オブ・スコットランド』
レオ君残念~でもレオは一番に席を立ち、ウィテカーに拍手を送っていました。
ウィテカーのスピーチは印象的で「夢を諦めなければ必ず実現出来る。この喜びは来世まで持っていきたい」と語っていました。
プレゼンターは、昨年の主演女優賞リース・ウィザースプーン。

【主演女優賞】   ヘレン・ミレン  『クィーン』
やはり前評判通りヘレン・ミレンが授賞しました。
エリザベス女王に敬意を込めて、スピーチの最後に「クィーン」と言いながらオスカー像を高く掲げました。
プレゼンターは、昨年の主演男優賞フィリップ・シーモア・ホフマン。

【助演男優賞】   アラン・アーキン   『リトル・ミス・サンシャイン』 
エディ・マーフィーじゃなかったぁ~残念
エディは会場に入る前から、口数も少なく、別人のように物凄~く緊張していました。授賞して欲しかったなぁ~
でも38年ぶりのノミネートで授賞したアラン・アーキンも素晴らしかったし、スピーチの最後では涙ぐんでいました。おめでとうございます
プレゼンターは昨年の助演女優賞レイチェル・ワイズ。

【助演女優賞】   ジェニファー・ハドソン   『ドリームガールズ』
やっぱりジェニファーでした~ 涙・涙の授賞です。
会場にいたビヨンセが、ジェニファーを見つめて泣いていた姿が印象的でした。
凛子さんは素敵なシャネルの黒いドレスを着ていました。名前が呼ばれた時に拍手も起こっていましたし、今回は残念でしたが、また頑張って欲しいです。『バベル』早く観たいなぁ~
プレゼンターは、昨年の助演男優賞ジョージ・クルー二ー。

     

【脚本賞】   『リトル・ミス・サンシャイン』  マイケル・アーント   
プレゼンターはトビー・マグワイア&キルスティン・ダンストの『スパイダーマン』コンビ。

【脚色賞】   『ディパーテッド』  ウィリアム・モナハン   
ビックリしたのは、ナレーションで「日本の映画『インファナル・アフェア』のリメイクです。」と紹介していた点。オリジナルに対する認識がアカデミーでは薄いのね 香港の人たちが怒りそう
プレゼンターはヘレン・ミレン&トム・ハンクス。

【外国語映画賞】   『善き人のためのソナタ』
今年は外国語映画賞50周年のため、渡辺謙とカトリ―ヌ・ド・ヌーブがスピーチをしました。
凄いっ謙さんあのカトリーヌ・ド・ヌーブと肩を並べるなんて 
プレゼンターはクライブ・オーウエン&美しいケイト・ブランシェット。 

【美術賞】   『パンズ・ラビリンス』
プレゼンターは、赤い美しいドレスに身を包んだ二コール・キッドマンとボンドのダニエル・クレイグ
スペイン・メキシコ・アメリカの合作です。(出品はメキシコからです。)   

【撮影賞】   『パンズ・ラビリンス』 ギレルモ・ナバロ   
プレゼンターはグウィネス・パルトロウ。今日のグウィネスは事の外美しい
ギレルモ・ナバロは『ナイト・ミュージアム』の撮影もしているそうです。

【衣装デザイン賞】   『マリー・アントワネット』 ミレーナ・カノネロ
プレゼンターは、アン・ハサウェイ&エミリー・ブラントの『プラダを着た悪魔』コンビ。
『マリー・アントワネット』の美しい衣装の数々には惚れ惚れしたし、納得の授賞ですね

【編集賞】   『ディパーテッド』  セルマ・スクリーンメーカー  
プレゼンターはケイト・ウィンスレット。
スコセッシ監督が眼鏡を曇らせて感動していました。

【メイクアップ賞】   『パンズ・ラビリンス』
プレゼンターのジャック・ブラック&ジョン・C・ライリーらによる歌のパフォーマンスがありました。   

【作曲賞】   『バベル』
プレゼンターはぺネロぺ・クルス&ヒュー・ジャックマン。

【歌曲賞】   『I Need To Wake Up』   『不都合な真実』
ビックリしました~   
歌曲賞発表の前に『ドリームガールズ』の歌『Love You I Do』『Listen』『Patience』のパフォーマンスがありました。
ジェニファー、ビヨンセ、キース、アニカが3曲を熱唱その直後の発表で授賞しないなんて・・・どういう事でしょう?!

プレゼンテーターはジェニファー・ロペス。

【音響編集賞】   『硫黄島からの手紙』
プレゼンターは、グレッグ・キニア&スティーヴ・カレルの『リトル・ミス・サンシャイン』コンビ。

【録音賞】   『ドリームガールズ』

【視覚効果賞】   『パイレーツ・オブ・カリビアン デッドマンズ・チェスト』
やった~~~ ジョニーの映画が授賞しました 
今年はジョニーが会場に来ていなくて残念だけど、1つらいは・・・と思っていたので嬉しいです。
プレゼンターはナオミ・ワッツ&ロバート・ダウ二ー・ジュニア。

【長編ドキュメンタリー映画賞】   『不都合な真実』
アル・ゴアがスピーチで、「地球温暖化は政治的な問題ではなく、道徳的な問題だ」と言っていました。今回のアカデミー賞は『環境に優しい授賞式』だそうです。
アル・ゴアとレオナルド・ディカプリオの恰幅のいいエココンビが、環境について冗談混じりに簡単なスピーチをする演出もありました。

【短編ドキュメンタリー映画賞】   『The Blood of Yingzhou District』
プレゼンターは、ガエル・ガルシア・ベルナル&エヴァ・グリーンの濃~いコンビ。
ガエル君の髪型とメガネが変だったような

【長編アニメ映画賞】   『ハッピーフィート』
プレゼンターは、ヴァレンティノの白いドレスのキャメロン・ディアス。
これから公開されるこの映画を、子どもと観に行かなくっちゃ。


【短編アニメ映画賞】   『ザ・デ二ィッシュ・ポエット』   
プレゼンターは、アビゲイル・ブレスリン(『リトル・ミス・サンシャイン』)&ジェイデン・クリストファー・サイア・スミス(『幸せのちから』)の可愛い2人

【短編実写映画賞】   『ウエスト・バンク・ストーリー』  

【友愛賞】   シェリー・ライシング
プレゼンテーターはトム・クルーズ。今日のトム君は爽やかでした~ 

【名誉賞】   エンニオ・モリコーネ
『ニュー・シネマ・パラダイス』『夕陽のガンマン』『アンタッチャブル』など、名作の音楽を手がけてきた名作曲家。
クリント・イーストウッドによるスピーチとセリーヌ・ディオンによるプレゼンテーションがありました。

今回のアカデミー賞は『ディパーテッド』が4部門で最多授賞となりました。
スコセッシ監督の喜びが画面から伝わってくるようでした。
監督賞受賞後、舞台の袖にいたジャック・ニコルソンと抱擁するシーンも印象的でしたが、ニコルソンは頭がツルッパゲで黒いサングラスをかけていたのでビックリしました

毎年女優さんの衣装を見るのも楽しみですが、今年のベストドレッサーは、私的には二コール・キッドマンとぺネロぺ・クルス、そしてビヨンセです

     
    

WOWOWを見ながら、パパパーっと書いた記事ですので、後で直そうと思いましたが、そのままにします~
途中トーストを齧ったりして、いい加減に書いているところもありますがお許しを
尚、木村拓哉君は『バベル』の作品賞を望んでいたようです。
そして主演女優賞にはメリルを、助演男優賞にはエディを応援していたようです。
何が起こるか分からないのもアカデミー賞の面白いところですね

Comments (58)   Trackbacks (50)

アイデンティティー

2007-02-24 08:54:35 | 映画【あ行】

TV鑑賞だけど、面白かったよぉ~

【story】
大雨で閉ざされたモーテルに、行き場を失った11人の男女が居合わせる。そこで起こる連続殺人。生存者たちは疑心暗鬼になりながらも、自分達に奇妙な共通点があることに気付く。これは偶然ではなく、誰かの企みなのか―?

【comment】
こういう設定のストーリーって大好き

『外界から遮断された場所での殺人事件』は、ハラハラドキドキしながら惹き込まれていく設定だと思う。
しかも本作はそれだけではなく、予想もつかない展開を見せていく―

寂びれたモーテルに閉じ込められた11人―
『売れない女優と付き人』『夫婦とその息子』『新婚夫婦』『娼婦』『警察官と囚人』』『モーテルの管理人』は、大雨で道路が寸断され、やむを得ず集まった何の繋がりもないはずの11人だ。
だが、コインランドリーで女優の首が発見されてから、次々と残忍な手口の殺人が起こる。
そして殺害現場にはルームキーが添えてある―No,10から順番に9・8・7と・・・怖っ

一体誰が何のために―?

元刑事の付き人エドは、『理想の恋人』のジョン・キューザック。
囚人を護送する刑事ロードは、『ハンニバル』でレクター博士に脳みそを食べられちゃったレイ・リオッタ。
娼婦パリス(←何か笑える)は、『隣のヒットマン』でブルースとイチャついていたアマンダ・ピートと、
俳優陣も充実している。
こういう映画のパターンと普段の芸風から言って、レイ・リオッタに目を付けていた私だが・・・後でギャフンだったなぁ~
11人それぞれのキャラクターがキチンと描かれていて、様々なヒントを与えてくれるので、「誰が犯人だろう?」と私なりに何回も推理を組替えた。
だが、途中からどんどん予想もつかない展開になっていってしまう。
「え~どういうこと~」と思っている暇もない、怒涛の展開に―
これは残忍な連続殺人なのか、それともホラーなのか混乱していると、最初のシーンへと繋がっていく。「なるほど・・・」と感心していたら、もう一捻り、最後に驚愕のサプライズが待っていた。
・・・参りました予測出来ませんでした。全く素晴らしい脚本でございます。

これは相当に面白い映画だ。
TVで観る映画でこんなに満足したのって『レベリオン』以来だわ。DVDが欲しくなりました~(『リベリオン』は買ったの。ガンカタにメロメロで

本作の監督、ジェームズ・マンゴールドの映画は、他に『17歳のカルテ』『ニューヨークの恋人』『ウォーク・ザ・ラインなどがあるが、残念ながらヒュー・ジャックマンの『ニューヨークの恋人』しか観ていない。他の映画も観てみなくっちゃ~

   
  絶対最後を予測出来ない大満足のサスペンス  (4点)

Comments (22)   Trackbacks (28)

【本】埋葬

2007-02-23 09:35:15 | 本【小説・海外】

        『埋葬』     リンダ・フェアスタイン    ハヤカワ文庫

リンダ・フェアスタインは、マンハッタン検察庁性犯罪訴追課長である女性検察官だった。
その彼女が同じフィールドの女性検事補アレックス・クーパーを主人公に書いた小説は、これで7作目になる。
もともとパトリシア・コーンウェルのスカーペッタシリーズを愛読していて、フェアスタインの作品も、同じ系統の作品と思い手に取ってみたのがきっかけで読み始めた。
コーンウェルの作品を8作目にして突如飽きてしまった私は、今ではフェアスタインの作品の出版を楽しみにしている。
ちなみにコーンウェルとフェアスタインには親交があり、コーンウェルの著書『切り裂きジャック』には、彼女の名前が登場している。

【story】
古いアパートの地下室の壁の中から白骨死体が発見された。同じ頃、以前マンハッタンを震えあがらせた連続強姦魔の4年ぶりの犯行の犠牲者が出る。更にその手口を真似た殺人事件までもが発生。捜査を始めたアレックスにも魔の手が迫り―

【comment】
『誤殺』『絶叫』『冷笑』『妄執』『隠匿』『殺意』に続く作品『埋葬』は、ミステリの始祖エドガー・アラン・ポーへのオマージュに満ちた作品だ。
その点だけでも充分楽しめる小説になっている。

今回は、25年前に壁の中に生きながら葬られた女性の事件と連続強姦魔の事件、そしてその手口を真似て起きた殺人事件の3つを主軸に進められている。
いつもこのシリーズは、細かい沢山の事件も含めて構成されているので、読む者を全く飽きさせない。

さて、エドガー・アラン・ポーへのオマージュだが、この作品では、あらゆる悪魔に取り憑かれていた天才ポーの生涯の一端を紹介している。
愛情に恵まれなかった子ども時代、一生涯続いた貧困、愛妻を衰弱させ死に追いやった病魔に対する絶望感、アルコールや阿片などとの戦い・・・などが書かれているのだ。
そして白骨死体の事件は、ポーの著書『アモンティリチャードの樽』になぞらえている。
『アモンティ~』は、「自分を裏切った男を、生きながら石の壁の中に閉じ込めてしまう話」だが、ポーがその小説を書いたまさにその場所で、「25年前に生きたまま煉瓦の壁の中に閉じ込められた女性の白骨死体」が発見されるのだ。
この辺の運びやストーリーの構成が非常に上手く、読む者に先へ先へとページを進ませる。
3つの事件が微妙に絡み合い、ポーの話をエッセンスに、フェアスタインらしい結末へと繋げていくのは見事としか言いようがない。

このシリーズの主要な登場人物は3人。
アレックス・クーパー:美貌の女性検事補。魅力的で大好きなキャラクター
マイク・チャップマン:NY市警殺人課の刑事。ハンサムでジョークが上手い
マーサー・ウォーレス:同市警特殊被害者課の刑事。寡黙で心優しい刑事
この3人の人間模様も面白く、それぞれの家族や恋人との関わりも丁寧に描かれている。
職場の同僚達にも皆癖があって楽しめる。もう7作目なので、人間関係も進展してきて気が気じゃない。アレックスは、○○といた方が幸せなのに~~~~~と気を揉みながら読んでいる。

今回の小説も大変面白かった。
だが最近気になってきたのだが、毎回アレックスが死の窮地に立たされるのはどうだろう?
ハラハラする展開ではあるが、女性検事補が犯人に狙われてばかりいるのは不自然だと思ってしまう。
次回からは、ちょっと考えてみて下さい、フェアスタインさん。

やはりシリーズの初めから読んだ方が、3人への感情移入がしやすいだろう。
途中から読んでも、大変読み応えのある作品ばかりではあるが。

    ~神よ、我が哀れな魂を救いたまえ~ ポー最期の言葉(本文より)

            PS.ポーの作品を読んでみたくなった・・・

   海外ミステリ好きの方、コーンウェルが楽しめた方にオススメ 
(4点)

Comments (2)

ザ・スーラ

2007-02-21 17:56:56 | 映画【さ行】

子どもと観に行きたかったけれど、見逃した作品―
WOWOWで鑑賞できたよ~ん 

【story】
パパにも兄にも遊んでもらえず、退屈気味のダニーは、地下室で古いボードゲーム「ザ・スーラ」を発見する。ダニーがルールも読まずにルーレットを回すと1枚のカードが飛び出してきた。ダニーに代わり兄がカードを読むと、次の瞬間天井から隕石の嵐が!そして既に2人の家は宇宙空間を漂っていた―
     監督 : ジョン・ファヴロー 

【comment】
ボードゲームで遊ぶと、
周囲がゲームと同じ状況になる『ジュマンジ』の第2弾―
今度は家ごと宇宙へ飛び出しちゃう

ケンカばかりの兄弟―兄ウォルターと弟ダニーの関係は、ちと年令は違えども、我が家にはびこる兄弟と同じようで・・・何しろケンカばっかりしているんですよっ、男兄弟はっ
そんなにケンカするなら離れていればいいのに、何故か引っ付いてお互いに腹を立てている。。。
バカたれ~な兄弟は何処にでもいるのねぇ~と思いながら観ていました~

  パパはティム・ロビンス♪
さて、お話は、、、
弟が見つけてきたボードゲーム、ザ・スーラを始めると、カードがピョンと飛び出して、何やら文字が書いてある。そして、カードに書いてある通りのことが起きちゃう。
いきなり隕石が家を損壊。外を見ればそこは宇宙で、土星なんかが見えている。
兄弟が騒いでも、年の離れた姉は相手にしてくれない。
「うわ~ん僕達どうしよう~ゲームが終わらないと、地球に帰れないよ~」という楽しいお話です。
 
で、、、『ジュマンジ』が画期的だったのに比べ、こちらはちょっとB級な感じがしたかな。
『ホームアローン』と『ホームアローン3』位の差があったと思う。
だけど子どもには楽しい映画みたい。我が家の息子も、兄は兄を、弟は弟を応援しながら、食いついて観ていました~

お姉ちゃんが冷凍されてカチンコチンになったり、お兄ちゃんが宇宙に飛ばされそうになったり、『どろろ』の魔物みたいなショボいエイリアンが出て来たりして、笑い所が満載です。
特に『さまよう宇宙飛行士を救出せよ』というカードで、いきなりバンって宇宙飛行士が現れた時は笑っちゃったぁ~「誰?宇宙で一体何してるのぉ~」って。
 ←冷凍されたお姉ちゃん
 ←さまよえる宇宙飛行士・・・ぷぷ
エイリアンに家が粉々にされても、何だか安心して観ていられる雰囲気でした~
子どもはアワアワして観ていたけれど、大人にはあまり危機感が伝わらないのよね~
まさに子供向け映画アニメでも面白いかも・・・くらいのノリでした。

それから、例の宇宙飛行士の正体が意外で・・・
ケンカばかりの兄弟がほのぼのとしていく様も安心設計
家族で楽しく観れる映画で~す
          アニメ映画感覚で楽しく観れま~す  (3点)

Comments (28)   Trackbacks (20)

ドリームガールズ

2007-02-19 20:58:10 | 映画【た行】

第79回アカデミー賞最多6部門8ノミネート
*助演男優賞 : エディ・マーフィ
*助演女優賞 : ジェ二ファー・ハドソン
*美術賞    *衣装デザイン賞    *録音賞
*歌曲賞 : リッスン、ラブ・ユー・アイ・ドゥ、ペイシェンス

【story】
1962年、デトロイト。音楽で成功する夢を追いかけるエフィー(ジェ二ファー・ハドソン)、ローレル(アニカ・ノ二・ローズ)、ディーナ(ビヨンセ・ノウルズ)は、『ドリーメッツ』というトリオを組んで新人オーディションに参加していた。彼女たちに目を付けたのがカーティス・テイラー・Jr(ジェイミー・フォックス)。彼は手始めにドリーメッツを人気シンガーのジェームズ・アーリー(エディ・マーフィ)のバックコーラスにする。それから彼女達は成功していくかにみえたが―
    監督 : ビル・コンドン  『シカゴ』

【comment】
今でも頭の中で音楽が響いている。
あまりにも素晴らしい歌声に、立ち上がって拍手を送りたくなった
もうっ最高ですっ

1981年から4年間に渡り、1522回の公演を記録した伝説のミュージカル『ドリームガールズ』。
82年にはトニー賞の13部門ノミネート、6部門受賞の快挙を成し遂げ、日本を含む世界各地で上映されたミュージカルが本作品でスクリーンに甦った
でも、とことんミュージカルに疎く、そのことを全く知らなかったので、つくづく映画にしてくれてアリガトウって思いました~。
こんなに素晴らしい音楽を知らずにいたなんて・・・人生損していたのね
もう映画を観ているのか、舞台を観ているのか分からなくなって仕舞うほどの興奮

とにかく出演者たちの歌声に圧倒される―

特にジェ二ファー・ハドソンの歌はスゴイ。彼女は魂を揺さぶるような声の持主だ。
もちろん歌だけでなく、エフィーの役もキッチリとこなしている。
これは助演女優賞ノミネートは当然なのではないかしら?
それからエディ・マーフィは、水を得た魚のようにスクリーンで暴れまくり。
彼のパフォーマンスは最高だ。そして時代に乗り遅れたシンガーをも見事に演じている。こちらも納得の助演男優賞ノミネートだと思う。
ビヨンセは、最初田舎の女の子~という容貌だったけれど、徐々に妖艶に変身していくディーナ役。
抜群のスタイルとエキゾチックな容貌、そして歌声には惚れ惚れする。美しかったなぁ~。
何でもこの映画のために10kgも減量したとか。お見それしました。
ジェイミー・フォックスはクセ者マネージャーで、これがまたハマリ役。
ビジネスと成功にとりつかれた嫌な男を好演している。
彼の歌う場面が少なくて、ちょっと寂しかったなぁ~
あと、笑顔が好きなダニー・グローバーを久しぶりに観れて嬉しかった
 
 

ストーリーは、予測できるような栄光と挫折、そして再生を描いているけれど、決して不満には思わない。
これはミュージカルを楽しむ感覚で観た方がいい映画なのだと思う。
ビル・コンドン監督は、「人は誰でも、手に入らないものをどうしても欲しいと思う気持ちがどんなものか分かっています。誰でも置き去りにされる気持ちを知っています。自分が欲しいと思うものの為に全てを犠牲にして、失くしてしまったものに気付くのが遅すぎた時の気持ちも分かっています。この映画では、登場人物達があらゆる希望と苦悩をあからさまに見せます。」と語っている。
そういうテーマは確かに伝わってくるかな。
観る者に訴えかけてくる出演者たちの迫力のパフォーマンスを是非劇場で

サントラ買おうっと。DVDも欲しいなぁ~
   歌がスゴイ 圧倒されます   (4.5点)

Comments (110)   Trackbacks (110)

【本】陰日向に咲く

2007-02-18 09:50:30 | 本【小説・日本】

       『陰日向に咲く』      劇団ひとり      幻冬舎

【内容】
落ちこぼれたちの哀しいまでの純真を、愛と笑いで包み込んだ珠玉の連作小説
                                          (~本の帯より)
【comment】
巧い 思った以上に面白かった―
流石、守護霊が宇宙人(←この前『オーラの泉』で江原さんに言われてた)の劇団ひとり。
只者ではなかったんだなぁ~

この小説は連作小説だ。
ホームレスに憧れるサラリーマンを描いた『道草』
アイドルを心から愛する青年を描いた『拝啓、僕のアイドル様』
夢は一応カメラマン。二十歳のフリーターの女の子が主役の『ピンボケな私』
ギャンブルで借金まみれの男を描いた『Overrun』
お笑い芸人を目指す男女が主役の『鳴き砂を歩く犬』

主人公たちの一人称で語られる話は、読みやすく共感しやすい。
また、全く関係のないような人達が、実は微妙に絡み合っていて、それぞれの章でさり気なく登場したりする。
「あっ・・・この人がここで・・・ああそうかぁ~」なんて思って、読んでいて楽しい
そして、登場人物の心理描写が素晴らしいのだ。
よくぞこんな心の機微を文章として表現できるなぁ~と感じ入るし、主人公たちの哀しい生き様にジーンと胸が熱くなる。
「頑張れよ~と」応援したくもなる―

これは、自分で自分のハードルを高くしてしまいましたね、劇団ひとり君。
次回作の執筆は大変なプレッシャーだろうなぁ~
頑張れ劇団ひとり 貴方の繊細な感性は素晴らしい


       最近TVで劇団ひとりを見ると、素敵に見えちゃう
     『どろろ』でも、「ひとりが出てる~ 」と思っちゃったぁ~  (3点)

Comments (4)   Trackbacks (6)

アンタッチャブル

2007-02-17 11:19:19 | 映画【あ行】

懐かしの『アンタッチャブル』。1987年の映画だ。
ケヴィン・コスナーの『守護神』、ブライアン・デ・パルマ監督の『ブラック・ダリア』を最近観たので、この組み合わせの映画をTV放映するという事は・・・観る運命よね~

【story】
1930年、禁酒法施行下のシカゴでは、アル・カポネ(ロバート・デ・ニーロ)が絶大な権力を握り、警察や裁判所まで買収していた。財務省特別捜査官エリオット・ネス(ケヴィン・コスナー)は、アル・カポネを捜査するため、後にアンタッチャブルと呼ばれた捜査班を結成する。エリオット、マローン(ショーン・コネリー)、ウォレス、ストーン(アンディ・ガルシア)は、アル・カポネの反撃を受けながらも追い詰めていく―

【comment】
本作を今までに2~3回は観たと思う。久しぶりに観たけれど面白いなぁ~
『乳母車の階段落ち』は印象に残っていたけれど、他は忘れていた所も多くって
新鮮な気持ちで観れた。

何といっても20年前の皆さんが若いっ
特にケヴィン・コスナーの美しさには惚れ惚れしてしまった。
彼はこんなに美男子だったのね・・・スマートだし・・・素敵っ
何を考えているのかが伝わってこなくて、あまり上手い俳優さんだと思った事はないのだけれど、イイ男なのは間違いないと、改めて認識しました
ケヴィンが演じたエリオット・ネスは実在の人物で、アル・カポネを追い詰めたことをかなり脚色して本に纏めており、それがTVドラマや映画になったそうだ。
実際のエリオットは、ちょっと酒や女性にだらしのない人物だったようだが、、、映画のエリオットはカッコイイのだぁ~
アル・カポネの力で、上から下まで腐りきったようなシカゴ警察で正義を貫き、買収を拒み、家族への脅しにも屈せず、『アンタッチャブル・手出しが出来ない』と呼ばれ、アル・カポネに迫っていくのだ―

大好きなショーン・コネリーは、若きエリオットを導く老練な平巡査を演じて、アカデミー助演男優賞を受賞している。
相変わらず渋くていい味の演技
彼があんな最期だったのを忘れていて、、、観ていて苦しくなったけど・・・
もう一人のアンタッチャブルのメンバー、ストーンを演じたアンディ・ガルシアも若くて初々しくてスマートだったなぁ~
それから貫禄のロバート・デニーロは、アル・カポネを演じる為に体重をかなり増やしたんじゃなかったかしら?
あまり出番はなかったけれど、物凄い存在感だった。
食事会の時にバットで手下を殴り殺すシーンは、本当にあった出来事だそうで、その時のデニーロは怖かったぁ~
金と権力で好き放題だったアル・カポネは、後に梅毒で命を落としている。
因果応報かしらねぇ~

音楽も印象的だし、物語のテンポもいい。
セリフも洒落ていて、目に焼き付いてしまうようなシーンも多い。
『階段落ち』のシーンなどは、結果が分かっているのに息を飲んでしまう名シーンだと思う。
とにかく見応えタップリの映画だ―

        
        スタイリッシュな男達・・・傑作    (4点)

Comments (12)   Trackbacks (11)

【本】陰摩羅鬼の瑕

2007-02-15 08:31:50 | 本【小説・日本】

           『文庫版 陰摩羅鬼の瑕』    京極夏彦    講談社文庫

購入してから読み始めるまでに時間がかかった。
何しろ厚い―
京極氏の本は厚いのも魅力だが、流石に1200ページ程ある本にはめげる。
読了にあと1日多くかかっていたら、腱鞘炎になっていたかもしれない。

【story】
嫁いだ花嫁の命を次々に奪っていく、白樺湖畔に聳える洋館「鳥の城」。その主「伯爵」こと由良昂允に、五人目の花嫁を守るべく榎木津礼二郎と関口巽が招かれる。一方京極堂は、呪われた由良家のことを、元刑事・伊庭から耳にする。

 シリーズ第八弾   ~存在しない犯人、それは鬼神だ~

【comment】
薀蓄の宝庫だ。宝庫過ぎる
『ダヴィンチ・コードの謎を解く』みたいに、『京極夏彦の薀蓄を解く』みたいな本を、誰か執筆してくれないだろうか。本作については特にそう思った―

テーマは『死』である。
『死生観』について脈々と語られる。
孔子の儒教、林羅山の朱子学、マルティン・ハイデッカーの哲学などが登場し、無学な私のツルンツルンな脳細胞を刺激するが、理解しきれない。悲しい・・・
だが、目を見開いた箇所もある。嘗ての小説『姑獲女の夏』のウブメの出自の解説や横溝正史氏の登場などである。
とくかく一応ペダントリ好きなので、目一杯頭をフル回転させて、内容の理解に務めながら読んだ。

さて肝心のミステリであるが概略を少々―
元伯爵家の由良家―現在は昂允が当主である由良家の広大な屋敷は、人々から『鳥の城』と呼ばれていた。
それは、昂允の父親が世界中で集めた何百、何千という鳥の標本が飾られていた為である。
さて、由良家には不吉な事件が続いていた。
昭和五年、九年、十三年、二十年と繰り返された、結婚初夜の花嫁急死事件である。
いづれも同じ場所、同じ状況でごく短時間に起こった事件であるにもかかわらず、未だに解決されていない事件であった。
現在は昭和二十八年。昂允と薫子との結婚が決まり、五人目の花嫁を守るべく、由良家は警察と探偵に尽力を請う。
そこで登場するのが、快刀乱麻の榎木津と鬱病を患う関口である。
一方全く別の場所で、元刑事の伊庭と京極堂も、由良家の怪事件について知ることになる。
殺人事件の犯人とその動機は、およそ信じ難いものであった―

ここで問題なのは、由良昂允の生い立ちであろう。
彼は心臓を患って生まれてきた為に、二十歳になるまで外の世界を全く知らずに『鳥の城』で過ごしてきた。
昂允は、書物から得られる知識だけで、自分の世界観を作り上げた人物なのだ。
彼の真摯で紳士である死生と姿勢は脆く切ない・・・そして彼のガラス細工のような思考は、関口の鬱による心理と微妙に通じ合う。

私はこの小説で、『観念・概念』について考えた。
人が人として生きる為に身に付けるそれは、果たして自然に備わるものなのか。
人が人と、人として交わらない限り、その地域での当たり前の『観念・概念』は通り過ぎてしまうのかもしれない。
では、この小説の場合、一体何が罪だったのだろう―

この小説の犯人は、早い段階で分かってしまうだろうし、トリックも何となく予想は出来てしまうだろう。
だが、京極堂の口から語られる真実の内の一つに、私は涙がこみ上げた。
罪なき罪に、やるせない気持ちになってしまった。
長々と語られた京極夏彦氏の薀蓄が、最後に集約されてゴールへと向かっていく。
最早理解出来なかった薀蓄に拘るのはやめて、物語の余韻に胸をえぐられる。
私は重い本を持っていた手を摩りながら、また京極ワールドに酔ってしまうのだ―

    ~「私の愛する妻は、無くなってしまいました。」
                 「そう、亡くなられてしまった。」~ 本文より

     初めて新なる屍の氣変じて陰摩羅鬼となると云へり   (3.5点)

Comments (4)   Trackbacks (9)

守護神

2007-02-14 22:33:30 | 映画【さ行】
今日はバレンタインデー
我が家の男性陣は、砂袋を背負ったような足取りで出掛けて行った。
大丈夫よっ私がちゃんとチョコを用意してあげるから映画館に行くついでに

【story】
任務中に大切な相棒を失い、心と身体に深い傷を負った伝説のレスキュー・スイマー、ベン・ランドール(ケビン・コスナー)。現場を退いた彼は、レスキュー隊員のエリートを育成するAスクールに教官として赴任する。そこで出会ったのは、元高校の水泳チャンピョンである訓練生、ジェイク・フィッシャー(アシュトン・カッチャー)だった―
               ~死んでも、守り抜く―~
【comment】
なかなか見応えのある映画―

元々海が苦手な私はシートにしがみ付き、ドキドキしながらの鑑賞です。
荒れ狂う海の恐怖と、自らの危険を顧みないレスキュー・スイマーの勇気を、最後まで食い入るように見つめました―
少し色んなエピソードを詰め込み過ぎた感じがあって、1つ1つのドラマが希薄に思えた事は、ちょっと残念だったけど・・・ でも充分満足のいく映像が満載でしたぁ~

伝説のレスキュー・スイマー、ベン・ランドール。
彼は自分の仕事に誇りを持ち、他人の命を守るために自らの命を懸け人生の全てを捧げてきた―けれど妻に去られ、親友である相棒を失い、心に傷を負ってしまう。
彼は『絶望を希望に―』と、自分にも訓練生にも言い聞かせ、決して自分を変えられない。
たとえ神が見捨てたとしても、救いを求める命がある限り荒波へと飛び込んでいく―
ベンは、年を取ってしまった事を受け入れられず、自らを奮い立たせようとする孤独な男だ。
そして、自分が天職を全う出来なくなる事に恐怖を感じていたのだろう。
そんなベンを演じたケビン・コスナーがとても良かった
昔のケビンは素敵だったけれど、最近は、「渋く年を取る事に失敗した俳優」と勝手に括っていた。でも今回の彼はハマリ役だった。これからもドンドン活躍してくれる事を期待している

それからジェイク・フィッシャー。
自分本意で人を救うタイプに見えなかった彼が、辛い過去を背負っていたことには胸が痛くなった。
心にシャッターを下ろしたジェイクが、ベンとの関わりで前向きな姿勢になっていくのは良かった。
だが、結局自分を許せずに危険な仕事を選んだのか、他人の命を救いたいと本気で願ったのかが、よく分からずに話が進んでしまった気がする。
ベンのように心の傷を持ったジェイクが、レスキュー・スイマーという仕事に没頭していく動機が少し弱かったように思う。
でも、ジェイクを演じたアシュトン・カッチャーはカッコ良かったあまり好きなタイプの俳優ではないが、泳ぐ姿は美しいし、ナイスなボディだし ちっデミめ

あと、あれほど厳しい訓練を乗り越えた仲間との絆がイマイチ伝わってこなかった。
卒業したらハイさよなら・・・になってしまい、他のチームメイトがどうなってしまったのかが気になった。
まぁ~ジェイクが飛びぬけたエリートだという事は分かるが、過酷な訓練を共にした仲間との触れ合いがもう少し欲しかった気がする。
ベンと奥さんの関係や、ジェイクとGFの関係など・・・たくさんのエピソードがあり過ぎて、どれも少しづつ中途半端だったように思う。欲張り過ぎかしら・・・

リズム良く話が進み、救助シーンも迫力があるので、観ていて惹き込まれてしまう。
最後は「えっ?うそ!もっと頑張ってよぉ~決心早いよぉ~」なぁんて思いましたが・・・
でも、だからタイトルが『守護神』なのね―

『海猿』観てないんだけど、似ているのかしら?

     
    エンドロールに実際のレスキュー・スイマー達の写真が登場します。
    自らを犠牲にして、他人の命を守る人達に感謝ですね (3.5点)
Comments (68)   Trackbacks (72)

理想の恋人.com

2007-02-13 17:00:00 | 映画【ら行】

またまたWOWOW鑑賞―
2005年の映画を立て続けに放送しているので嬉しい

【story】
サラは、8カ月前に離婚した30代の幼稚園の先生。サラのお節介な家族は、彼女に恋人候補を見つけることに余念がない。一方、ハンドメイドのボート職人・ジェイクは離婚が成立したばかり。こちらもお節介な友人に、新しい恋を。。。とアドバイスされている。
ある日、サラの姉が、恋人探しのためにサラを勝手にデートサイトに登録し、そこへジェイクの友人が、勝手にデートを申し込む―

【comment】
ダイアン・レインとジョン・キューザックは素敵だったけれど、少しインパクトの薄い作品だったと思う。
サラとジェイクが惹かれていく様子が分かりにくかったような気がする

サラとジェイクの恋愛よりも、むしろサラを取り巻く人々の方が魅力的だった。
サラの大家族は、お節介だが愛すべき人達だ。
亡くなったママを愛し続けながら、複数の女性とデートをするダンディなパパ。プレイボーイパパだけど、サラをとても愛していて心配している。
そして、お節介なサラの姉妹は、サラに寂しい想いをさせたくなくて、押し掛けてきてはデートのアドバイスをする。姉の方は妹に、恋の夢を託しているようにも見えたなぁ~
サラには兄弟もいる。こちらもサラを心配して、デート相手を紹介してくる。
こんなに皆から愛されて、サラって幸せじゃないの~~

だけどサラは、安らぎを感じながら誰かの横で目覚める生活を望んでいる。
前夫との離婚に傷つき、愛に臆病になりながらも、幸せになりたいと願っている。
だから、姉に薦められたデートサイトも、始めは「お断り~」って思っていたけど、色んな相手とデートをしてみる。
でも相手は、ロリコンだったり、泣き虫だったり、カツラだったり・・・なかなかイイ相手に巡り会えない。
そう言えば、デートを重ねていくと、清楚だったサラが少しづつドレスアップしていって可愛いかった

そうして出会ったのがジェイク。
真剣なジェイクに戸惑うサラだけど、2回目のデートで盛り上がっちゃう
この時の二人の様子は一番可笑しかったな。安全なメイクラブのために、ドラッグストアを車で何軒も渡り歩く姿が微笑ましくて・・・
でも、ここで、どうしてジェイクがサラに惹かれたのかよく分からなかったなぁ~
「この人だって運命を感じた」とか言っていたけど、もともと前妻との愛に傷つき、臆病になっていたのだから、急激に女性に惹かれるのは不自然かも。
もっと2人の関係にインパクトがあって、ビビッと盛り上げて欲しかったと思う。
ジェイクの気持ちよりは、サラの他の男性にも惹かれてしまう気持ちの方が自然だった。
だって、あの年で恋愛するのは、簡単じゃ~ないものっ(←何故か力説・爆)

最後の方で、パパがキューピッドになっていたところは好きなエピソードかな


シンプルでお洒落な映画です。
あと、「苦しみは糧になリ、乗り越えれば豊になる」っていうジェイクのセリフには共感しました―
       
       女優さんは、年を重ねても綺麗だなぁ。。。  (3点)

Comments (16)   Trackbacks (15)

ステルス

2007-02-12 14:57:00 | 映画【さ行】

超~~~暇な3連休 不評みたいだけどWOWOWで鑑賞―

【story】
アメリカ空軍の新鋭パイロット、ベン(ジョシュ・ルーカス)、カーラ(ジェシカ・ビール)、ヘンリー(ジェイミー・フォックス)。彼らのチームに、最新鋭の人工頭脳を搭載した究極のステルス『エディ(EDI.)』が加わることになった。しかしエディは訓練中に暴走を始める。世界は一気に核攻撃の脅威に晒される。自我に目覚めたエディが、次に起こす行動とは?3人はエディを見つけ出し、撃墜する事が出きるのか?それとも世界は終末を迎えるのか?

【comment】
これが近未来だったら、一気に第3次世界大戦突入だな・・・

ステルスがビュンビュン飛びまくっている映像はド迫力
マッハのスピード感は緊張感を高めるし。
リアルな映像の美しさには、かなり興奮出来ると思う

でも・・・ストーリーがヘンテコだと思うなぁ~~~
まず驚いたのは、米国攻撃を企てているテログループがいるミャンマーのビルを、いきなりステルスで爆破してしまったところ。
「えっ?爆破しちゃうの?」と焦っていたら、小学生の息子までが、「捕まえないで、殺してしまっていいの?」と言ってきた。「周りの人も巻き添えになるよ」と、まともな心配をしている。
それから核弾頭移送を防ぐために、またもやタジキスタンを爆破・・・
そこでも息子は、「簡単に攻撃するんだね・・・周りの人も可哀想だね」と意見を述べた。
う~ん、米国軍よりも、日本の成績の悪い小学生の方がマトモなのではないかしら?
まぁ~核弾頭の爆破は、人間達も二次的被害が出るから止めようと思ったみたいだけど、ここで無謀に攻撃するのが人工頭脳を持つエディ君なのだ~
話まで出来るステルス・エディは、「エディが中心だ」という言葉を信じこみ、ベン・カーラ・ヘンリーよりも自分の方が偉いと判断し、自分勝手な行動を始めてしまう。
「私は人々の会話から学びます」なぁ~んてのたまっているが、そんなコンピューターはヤバイでしょう、やっぱり。
そもそも悪役の大佐と政治家は、エディを使って何を企んでいたのかしら?よく分からない。後半は保身に走っているけど、とても有能な人物とは思えない。

とにかくエディの暴走で、パイロット達は大騒ぎする。
次にエディが向かう先はロシア基地だ~~~という事で、一応緊張感は持ったけど、何かが変。
ヘンリーが犠牲になり、カーラまで北朝鮮に墜落し、ロシアの戦闘機とも遣り合い、主役のベンが、やっとの思いでエディを追い詰めていく―で、結局、ちょっと機体に引火したエディ君は、ベンの言うことを聞いて、いい子ちゃんになるのでした・・・えっ?
か・簡単だ、簡単過ぎる
そして変だ、何かが変だ。ロシアや北朝鮮・韓国への巻き添えも、いい迷惑ではないか。
最後はえらく平和に終わっていたが、本来ならば戦争勃発くらいの迷惑のかけっぷりだ。
どこの国も文句を言わないなんて、それこそSFだ~

最初の方は、人工頭脳を搭載した戦闘機が、果たして人間を守ってくれるものなのか、それとも倫理的判断や直感力に劣り、人間にとって脅威となるものなのか・・・みたいな『アイ・ロボット』的テーマの映画なのかと思ったんだけどな。

それから、タイでのベン達のウキウキ休暇シーンは何のためだったのかしら?
無駄な展開だったなぁ~人物像の掘り下げにもなってなかったし。

でもこの映画は、ディズニーランドの『スターツアーズ』みたいなアトラクションにしたら楽しいと思うな
 
  
    空中戦はド迫力で~す   (2.5点)

Comments (31)   Trackbacks (24)

Gガール 破壊的な彼女

2007-02-11 00:44:10 | 映画【英・数字】

 ユマ・サーマンのGガール 公開日に早速鑑賞~ 

【story】
きらめくブロンドヘアーをなびかせて超音速で空を飛び、セクシーボディで銃弾を跳ね返す。大火災が発生すれば体を高速回転させて鎮火する。正義と平和のために頑張るヒロインを、ニューヨーカーたちはGガール(ユマ・サーマン)と呼ぶ。
Gガールの私生活は、実は内気な女性ジェニー。普通の恋に憧れる彼女は、ある日マット(ルーク・ウィルソン)と知りあい恋に落ちる。だけどマットは、ジェニーが嫉妬深い劇場型の女性と知り、別れようとする―

     ~史上最強逆ギレGガール  オシオキしてアゲル

【comment】
どうしましょう・・・面白かった~~~
バカバカしいんだけど、思いっきり受けちゃった
なんたってユマ・サーマンが可愛い。でもユマじゃなかったら、おバカ2乗の映画かも
それに、いつも軽~い乗りのルーク・ウィルソンのマット役もgood

彼女いない歴が長いマットは、地下鉄で出会ったジェニーと付き合う事に・・・
地味な服装にメガネで、ちょっぴり神経症気味のジェニーに、どこか違和感を抱きながらもデートを重ねるマット。
でも・・・実はジェニーはスーパーヒロイン・Gガールだった!!
最初は自分の彼女がGガールだという事で浮かれるマット。
一緒に空を飛んだり、ベッドを破壊する程豪快なメイクラブにオオハシャギ
だけど、キレやすくって、嫉妬深い彼女とは付き合いきれなくなるマット。
それに自分が本当に愛しているのは、同僚ハンナ(アンナ・ファリス)だと気付く。
マットの心変わりに怒り狂ったジェニーことGガールは、正義の味方のはずなのに、どこまでもマットに復讐しちゃう。
マットの車を宇宙に飛ばし、ハンナといる所に凶暴なサメを投げ込んだりと際限がない。
果たしてマットの運命やいかに~~~

監督は、『ゴーストバスターズ』シリーズや『エボリューション』のアイヴァン・ライトマン。
そう聞くと、この映画にも確かに通じるものがある。
Gガールが、大火災やミサイルをヤッツケル時の描写がマメ粒みたいで、アララB級テイストって思ったり、微妙な下ネタギャグに中途半端に笑ったり・・・
ちょっとエッチなシーンでは、私の後で鑑賞していた若いカップルのシラケ具合が気になったわ~ん
でも好きだなぁ~この映画。真面目にGガールしているユマがスゴク良かった

それから、ジェニーがGガールパワーを身につけた理由も、もう一人のキーパーソンのキャラも、Gガールとマットの最後の展開も好み。
とっても可笑しくって平和なんだもの~

         
     DVDがでたら、買っちゃおうかなぁ~
     B級だけどお気に入りユマが大好きになっちゃった  (4点)

Comments (44)   Trackbacks (52)

デイ・アフター・トゥモロー

2007-02-10 10:58:58 | 映画【た行】

ある友人が、この映画が公開された時に私に言った。
「この映画は、ごく近い将来に本当に起こる事で、それを発表出来ない一部の科学者達の意思で作られた、人類への警告の映画だ」と。
それを聞いた私は、「またまたまた~」と思ったが、DVDもコソッと購入。
そして今、『不都合な真実』を鑑賞したばかりの私は、「友人は、あながち嘘八百を言ったわけではなかったな・・・」と考えている。

【story】
気象学者のジャック・ホール(デニス・クエイド)は、南極での調査中に、大規模な棚氷のひび割れに遭遇する。地球温暖化により、海水の温度が異常に上昇し始めていたのだ。異常を察知したジャックは、副大統領に大規模な避難を進言するが、一笑に付されてしまう。だが、地球は確実に崩壊へのシナリオを辿っていた―

【comment】
このDVDは何回か観たが、アル・ゴアの『不都合な真実』鑑賞後では、今までと違う所に注目してしまった。
まず気象学者ジャックが、南極での調査結果を元に、地球温暖化についての警告を議会で講演するシーンだが、
ジャック: 「温暖化が進み南極・北極の氷が溶けると、海流が止まって気温が低下し、劇的な気候変化が起こる。何か手を打つべきだ」
副大統領: 「京都議定書を守る金はどこにある?」
ジャック: 「手を打たない方がお金がかかる。石油を使い続ければ氷は溶けてしまう」
副大統領: 「経済も氷と同じように脆いんだよ」
驚いた これはまるでゴアとブッシュの関係みたいではないか。
実際にゴアは、京都議定書の批准を推進し、温暖化防止に積極的に取り組んだため、元ブッシュ大統領(パパ・ブッシュ)から、「経済を犠牲にしてまで、自然保護をするべきだと言うのか?!」と詰られている。
そんな事を考えながら観ると、映画でのジャックがゴアに、副大統領がブッシュに、大統領がクリントンに見えてきてしまった。
そして大惨事の後、映画での副大統領はこう発言する。
「好きなだけ地球の資源を使ってもいいと考えていましたが、それは間違いでした」
何とも意味深ではないか。

さてこの映画は、実際に起こりうるリアルな恐怖を映像化したパニック・スペクタクルムービーである。
地球温暖化のため海水温度が急激に変化し、海水の塩分濃度の限界も越え、大規模な気候変動が起こるのだ。
そして恐ろしいどころではない自然災害が次から次へと襲ってくる―
大型ハリケーン・大雨・巨大なヒョウ・竜巻・津波・・・
容赦ない自然は、大規模な嵐となって北半球を包み込み、-100℃以上に冷えた大気を生み出す。
全てが瞬間的に凍りついてしまう恐怖・・・
この描写が、悲観的なのか楽観的なのか最早判断が出来ない。
温暖化が進み迎える恐ろしい未来は、何十年後ではなく、映画のように急激にやって来るかもしれない―

さてさて、役者やストーリーにも目を向けなければ・・・映画なのだし
気象学者ジャックと息子サム(ジェイク・ギレンホール)の父子愛・サムの恋愛と友情・パニックに陥った人々の姿・・・などが多様に描かれていて、飽きない作りになっていると思う。
多少マズイ設定はあるが、あまり気にならなかった。
ジェイクは高校生の役だったけど、この時の実際の年は何才だろう?
なかなかの好演で好感が持てた。彼は目で語る役者さんだと思う。

地球温暖化が進む中、自分達に起こるかもしれないシナリオの一つとして、この映画を観てもいいのではないだろうか―

   
   映画で登場した日本は、全然日本じゃなかったな  (3.5点)
                                映画『不都合な真実』 の感想です。

Comments (12)   Trackbacks (12)

【本】そして二人だけになった

2007-02-09 10:12:50 | 本【小説・日本】
      『そして二人だけになった』    森 博嗣      新潮社 

森 博嗣の「犀川&萌絵シリーズ」の10作品は面白かった。
「紅子シリーズ」になってから何作か読んで、暫く遠ざかっていたが、古本屋さんで見つけたこの本を購入してみた。

【story】
全長4000メートルの海峡大橋を支えるコンクリートの巨大な塊「アンカレイジ」。内部に造られた窓ひとつない空間に集まった科学者・建築家・医師の6名。プログラムの異常により海水に囲まれ完全な密室となった建物の中で、次々と起こる殺人・・・。最後に残ったのは、盲目の若き天才科学者とアシスタントの2人だった。犯人は僕?私?それとも―

【comment】
面白かった~

外界から遮断されたコンクリートの空間の中。人数はたったの6人。外部への連絡、脱出は不能。そして次々に起こる殺人―最後に残ったのは・・・2人
まるでアガサ・クリスティの『そして誰もいなくなった』と映画『CUBE』を合わせたようではないか

物語は、天才科学者・勅使河原潤の弟と、アシスタント・森島有佳の双子の妹の語りを交互に進んでいく。
これが絶妙なタイミングで展開していくため、魔法にかかったような不思議な気持ちになりながらページを捲ってしまう。
この違和感は何だろう―と思いながら。
だいたい弟と妹の語りからして怪しいではないか。
この2人は、それぞれの兄と姉に依頼され、本人の代わりにその場所へと赴くのだ。
従って兄は盲目ではあるが、アンカレイジにいる弟は、盲目の振りをしているだけで目は見えていることになる。
この単純且つ複雑な状況の中で起こる殺人。集まった人間はたったの6人だ。
なぜ人が死んでいくのか―

この小説には、章タイトルにさえ惑わされてしまう。
もともと理系が苦手な私は、タイトルと内容が合っているのかどうかすら未だにチンプンカンプンである。
例えば第6章は、『真空中におけるマックスウェル・ヘルツの方程式の変換.磁場内にある物体の運動に伴って生ずる起電力の性質について』だ。 ???

まぁ~それはともかく、これは何も知らずに読んだ方が断然面白い小説なので、これ以上語るのは止めよう。ネタが分かったら興醒めだ。

詩的な文体も多く読みやすい。きっと森ワールドに魅せられてしまうだろう。
森 博嗣の作品の中でもオススメの小説だと思う。

  ~ロンドン橋 落ちる 落ちる 落ちる
          ロンドン橋 落ちる マイ・フェア・レディ~  (本文より)

        森 博嗣に酔う  (3.5点)
Comments (2)   Trackback (1)