★YUKAの気ままな有閑日記★

とても残念ですが、長期的にお休みします^-^*皆さま素敵な年末年始をお過ごし下さい☆

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【本】腑抜けども、悲しみの愛を見せろ

2010-10-13 10:42:00 | 本【小説・日本】

     『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』     本谷有希子     講談社

 ・・・はい!そうです(笑) 
私、表紙とタイトルに惹かれて本書を買い求めました。古本屋さんで

このインパクト大のタイトルは耳にしたことが何度かあるのですが、、、確か映画化されていましたよね?
・・・・・えっと~調べましたら、
  監督:吉田大八 出演:佐藤江梨子 佐津川愛美 永瀬正敏 永作博美
ふむ、やっぱり。残念ながら未見ですが、映画は面白いのでしょうか?

 -story-
「お姉ちゃんは最高におもしろいよ」と叫んで14歳の妹がしでかした恐怖の事件。妹を信じてはいけないし許してもいけない。人の心は死にたくなるほど切なくて殺したくなるほど憎々しい―

さて、帯に書いてあった↑を読んでから本書を読み始めましたが、、、ちょっと内容とズレているんじゃないかしら?↑の内容説明だとサッパリ訳わかめだと思うんだけど、、、という事で、少しだけ補足させて頂きますね。

とある片田舎。ある中年夫婦が交通事故で亡くなり、葬式が執り行われていた。
両親の事故を目撃してしまった14歳の深清は、悲しみからか部屋で蹲っている。深清の兄・穴道(しんじ)と先日結婚したばかりの待子は、そんな深清を必死で慰めようとしているが、空回りばかりしている。
そこに、女優を目指して東京に行っていた澄伽が葬式のために戻ってくるという知らせが入り、深清は一瞬で恐怖に振るえ、穴道は不自然に固まった。その様子を不思議に思っていた待子の前に澄伽が現れた―


この作品で、まずスゴイな―と思ったのは、映像的な描写でバンバン圧してくる文体でした。
他にも映像的な文体を書かれる作家さんは数多くおられますが、本書の筆者の文体は他の誰とも違う。一種暴力的ともいえる迫力があるんです。まずそこに引き込まれました。

それから、強烈なキャラですね、驚いたのは。
ありえない“自意識”の持ち主、澄伽。
ここまでいくと最早神的とも思える程“自分は特別な人間だ”と思い込んでいるんですね。
それだけでも辟易なのに、人をいたぶるのが大好きなんです、彼女は。
だから澄伽が登場するページは、どれもこれも不愉快極まりないエピソードのオンパレードです。
こんな愚かな人間はどうやったら形成されるんだろう?―とあきれ果てながらも、彼女の馬鹿さ加減にだんだん憐れにもなっていく―かなり面白いキャラでした。
そんな姉を観察す妹・深清―彼女も変なキャラでしたね。姉から受けるDVは可哀想で仕方なかったのですが、彼女自身も心に何らかの狂気が潜んでいて得体が知れませんでした。
それから兄・穴道―これもよく分からない・・・澄伽とは異母兄妹であるために尚更ややこしく悩んじゃったのでしょうし、家族を大切にする心意気はかいますが、いかんせんやり方がマズイ。
で、、、一番意味不明だった兄嫁・待子―彼女もスゴイキャラでしたね。3兄妹と対象的な天然キャラなんですが、、、この兄妹の悲喜劇に当て嵌まるべくして当て嵌まっちゃったっていう最強のピースでした。

で、、、お話は、かなり変わっていて、しいて言えば、一人のアホんだらのために家族が徐々に壊れていって、それぞれの人生に徹底的なダメージを与えてしまう―みたいな展開でしたが、途中まではかなり面白かったです。一体どうなってしまうんだろう?―とザクザク読み進めました。
ただ、終盤はイマイチだったかなぁ~
好みにもよると思いますが、個人的には唐突に終わっちゃった気がしたんです。
あそこまでの強烈なキャラの方々には、もっともっと強烈な末路を迎えてもらわないと(笑)
まぁ~これはこれで強烈ではあるのですが、深いところでの心理描写が足りず、妙に物足りなさが残ってしまいました。

筆者の本谷さんは、劇団を率いておられるそうですね。
納得だなぁ~どうりで雰囲気が舞台っぽいわけです。お芝居で観た方が面白いかもですね。
                                     (3点)

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【本】告白

2010-08-30 22:02:50 | 本【小説・日本】
         『告白』            湊かなえ            双葉社
【comment】
2009年本屋大賞第1位の本作は、中島哲也監督、松たか子主演により映画化され、かなり話題を呼んで大ヒットした。
  映画『告白』の感想はコチラ

私は、この映画に物凄く衝撃を受けて、映画への評価を5点満点にしたけれど、畳みかけるような負の連鎖に一種のホラーめいたものを感じて、物語そのものを好きにはなれずに、きっと読後感の良くないであろう原作に手を伸ばすことを躊躇していた。
だが、とうとう読んでみちゃった―

 
   で、、、スゴイ本だったっ
                           (5点)

あまり乗り気でなく読み始めたわりには一気に読み終えた。
いや、、、読み終わるのが勿体ない気もして、原作に忠実だったことが分かった映画の場面を思い浮かべながらクソ丁寧に読んでしまった。
スッゴク嫌な話に辟易としながらも、それが愛おしいという物凄く矛盾した感覚を味わいながら。

だけど、読了後に、「もし映画を未見でこの本を読んだら、もしかしたらそういう感覚にはならなかったかもしれない―」と思った。
「きゃ~~~何て嫌な話なの嫌いっっっ」とか言っちゃってたかもしれない―
 
  -story-
「愛美は死にました。しかし事故ではありません。このクラスの生徒に殺されたのです」我が子を校内で亡くした中学校の女性教師によるホームルームでの告白から、この物語は始まる。語り手が「級友」「犯人」「犯人の家族」と次々と変わり、次第に事件の全体像が浮き彫りにされていく―


さて、中1の最終学期の最終日、担任の爆弾的な告白から始まる本作は全6章から成っている。
 *第1章 聖職者  1-Bの担任(悠子先生)の告白  ≪復讐者、賽を投げる≫
 *第2章 殉教者  2-Bの学級委員(美月)の手紙  ≪傍観者、飛んで火に入る≫  
 *第3章 慈愛者  少年B(直樹)の母親の日記   ≪偏執者、それは砂の城≫
 *第4章 求道者  少年Bの回想            ≪抑圧者、煉獄に嵌まる≫
 *第5章 信奉者  少年A(修哉)の遺書        ≪母慕者、浅知恵に溺れる≫
 *第6章 伝道者  1-Bの担任の電話         ≪復讐者、賽の河原は・・・≫

各章の簡単な説明をさせて頂きましたが、「章の後ろの≪≫に書いたのは何だ?」と疑問をお持ちの方もおいででしょうね。各章のタイトルが綺麗に纏まり過ぎではないか?と思いましたので、勝手ながら私が別のタイトルをつけさせて頂きました―と悠子先生風に言ってみたりして(笑)~

いや~~~それにしても、よくもまぁ~皆さん、自分勝手なことをグダグダグダグダ言っちゃってるのでしょう?ってくらい自分勝手な言い分のオンパレードでしたね(汗)
そして、どんな運命の悪戯ならば、こんなにも全てが悪い方へ悪い方へと向かっちゃうの?と思わせる究極の負の連鎖なんでしょうか。
その構成の巧さには舌を巻きました。

で、、、私は、映画を観た時に、“究極のフィクション”として凄い話だと思ったのですが、原作を読んで、その思いを新たにしましたね。
この話には、“愛娘を殺された憎しみを抱える母親兼教師”、“クレイマーでモンスターペアレントである母親”、“苛めを楽しむ中学生”、“マザコンで頭脳明晰な男の子”、“甘ったれで自らが抱えるコンプレックスを持て余す男の子”、“冷静で正しくあろうとしながらも愛に飢えた女の子”、“勘違いの正義に燃える自分大好きな教師”、、、など、もしかしたら実際にいそうな人々がザクザクと出てきますが、だからと言って、どこか微妙にズレていたと思うんですね。
その微妙なズレこそがこの物語の魅力であり、現実の仮面をかぶった非現実―とでも言いましょうか、その独特の匙加減に、ピッタリとハマった方は面白さを感じると思うのですが、それが合わないと、ただの嫌な話で却下されそうな気もしました。
それから、個人的には、やっぱりこれはただのエンタメとして受け止め、現実と重ね合わせるようなことは止めた方がいいように思いました。
例えば、「この本で、苛めは良くないということを分かってもらおう!」的な気持ちで中学生に読ませるのはどうなぁ~って気がしましたね。

さて、私、映画の感想でもコチラでも内容にあまり触れず感想を書いています。
担任の言葉や犯人の言動に、「なるほど~」と思う記述が多々あって、読んでいる時は「ここは感想を書く時に引用しようっと♪」とか思ったりしたのですが、、、止めました。
ちょっと引用しただけだと誤解を生みそうだからです。

そして、本作は、第1章だけでもかなり独立していると思いますし、それに続く章も独立して完成度が高いと個人的には思うのですが、小説の中で「ほほう!」と思っても、何故か心に響いてくるようなものはない。凄い作品なんだけど、凄いホラーを読んじゃったような読後感なんですね。
なかなか類を見ない一種の傑作だと思うのですが、満点をつけたわりにはテンションは低めかも(笑)

さてさて、我ながらとりとめのない感想ですが、、、最後に一言だけ。
私、筆者の湊さんが怖いです。
正しいというか当たり前の常識を書いている時も、残酷な殺人の場面を書いている時も、登場人物の感情の吐露を書いている時も、一定の冷たさを感じたんですね。
どこか異次元から何かに制裁を加えているような、、、目に見えない冷やかさのようなもの―それが怖くて怖くて、、、空恐ろしかったのです―
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【本】マドンナ・ヴェルデ

2010-08-18 18:32:18 | 本【小説・日本】

        『マドンナ・ヴェルデ』         海堂 尊         新潮社
【comment】
本作は、海堂さんの『ジーン・ワルツ』『医学のたまご』の関連作品だ。
どちらかというと『ジーン・ワルツ』との2部作といった感じだろうか。

『ジーン・ワルツ』は、産婦人科医・曽根崎理恵を主役に、医療崩壊、医療事故、少子化問題、人工授精、代理母出産、、、などの問題提起をしながら、理恵が関わる代理母出産について描いており、一方本作は、時系列をほぼ同じくして、理恵の子どもを代理母出産することになった理恵の母・みどりを主役に、みどりの視点で描かれている。
単独で読んでも面白いとは思うが、出来れば『ジーン・ワルツ』と併読した方が良いと思う。

  -story-
「ママは余計なこと考えないで、無事に赤ちゃんを産んでくれればいいの―」みどりは、一人娘で産科医の曾根崎理恵から驚くべき話を告げられる。子宮を失う理恵のため、代理母として子どもを宿してほしいというのだ。五十五歳で、三十三年ぶりの妊娠。お腹にいるのは、実の孫。奇妙な状況を受け入れたみどりの胸に、やがて疑念が芽生えはじめる。「今の社会のルールでは代理母が本当の母親で、それはこのあたし」。


面白かったので、またまた海堂さんに一気読みさせられた(笑)

実は、『ジーン・ワルツ』や少し前に読んだ『イノセントゲリラの祝祭』では、あまりにもテーマ性が強くて、居住いを正しながら堅苦しい思いをしたり、少々辟易してしまったのだが(汗)、コチラはとても読みやすかった。
それは、主役が一人の平凡な中年女性・みどりであったことや、そのみどりの心情をわりと丁寧に描いていたことで、いかにも小説らしかったせいかもしれない。

物語は、みどりがある日突然訪ねてきた一人娘の理恵からとんでもないお願いをされるところから始まるが―理恵は、実の母のみどりに、「子宮を失う自分の代わりに自分と夫・伸一郎の子どもをお腹に宿して欲しい」と頼むのだ―そこから双子の赤ちゃん“かおる”と“しのぶ”が生まれるまでの間をみどりの過去の回想を交えながら描いている。
登場人物についても馴染みがあり、展開も大体分かっているのに、筆致の巧みさ、同じことを他面からの切り口で見せる上手さがあって、実に興味深く読ませて頂いた。

で、、、私は、先だっての『ジーン・ワルツ』では理恵の人物像がイマイチ掴めず、“不思議な女性”という曖昧な表現でお茶を濁しておいたが、今回本作を読んで、彼女についてハッキリと言っちゃえる。“変な女性”だと確信したと(笑)
みどりが理恵を“何かがスッポリ抜け落ちている”と言っていたが、私も激しく同感だった。
この女、、、マジで変だ。
まぁ~みどりも少々変わっていたしなぁ~繰り返される回想の中で、何故理恵がああいう人間になったのかが掴めると思ったのだが、、、そこはイマイチ分からなかったが。
とにかく、私としては、“クール・ウィッチ”という渾名で呼ばれる理恵を好きじゃないかも。感情というものにどこか欠落した部分があるんだもの。

だが、シリーズでのもう一人の変人、伸一郎は、、、気に入ってしまった(笑)
男性に対して評価が甘いという噂もあるが(笑)、この人は可愛い人だと思った。
『医学のたまご』で、息子のかおるにメールする際、いつも朝食の献立を連絡してきたが、そのルーツが分かって可笑しかった。
理恵と伸一郎は似た者同士だけれど、論理のブチかまし方が、理恵の方は上から目線で傲慢、伸一郎は平等で公正な気がしたなぁ~

さて、何故双子は別々に暮らすようになったのかが描かれている本作では、“医者としての使命”と“母としての愛”がキーになっている。
なかなか面白い着地点だったと思うが、ラストはちょっと安直だったのではなかろうか。
筆者は、そこのところで明確な答えを出せていないのかも、、、とか、女性の心理描写にそんなに突っ込めないのかな、、、とか、ご都合よく纏めにかかったのかな、、、とか勘ぐってしまった(笑)

ところで、私が読了後に興味を抱いたのは、理恵がしのぶを育てながらマリアクリニックを運営する後日談だ。
腕のないタク君を育てることに決めたユミさんとの関わりや母親になることで、人間的な成長を見せてくれるのでは?―と期待するのだ。
是非シリーズで描いて欲しい題材だ。      (4点)

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【本】漱石と倫敦ミイラ殺人事件

2010-08-05 23:03:45 | 本【小説・日本】

      『漱石と倫敦ミイラ殺人事件』      島田荘司      光文社文庫
【comment】
「こんなに暑いのに宿題なんか出すなぁ~と叫んでいる少年少女の皆さん。
何がなくても必ずや夏休みの宿題の中に組み込まれている“読書感想文”に頭を悩まされていることでしょう。
学校によっては推薦図書などが決まっていて、興味がなくクソ面白くもない本を無理矢理読んで、感想を捻くりだすのは至難の業とお察し致します。どうぞ頑張って下さい。
もしかして、自由に好きな本を選んで感想を書いてもいいという気の利いた学校にお通いの方で、どんな本を読もうかな―とお探しの方がいらっしゃいましたら、今回私はこの本をお薦めしようと思います。
推理小説なので、興味を持たない方は拒否反応を起こすかもしれませんが、ちょっとチャレンジしてみませんか?
小学校の高学年から中学生の方でもきっと面白く読めると思います。総ルビ版なので読みやすいですよ~
勿論大人の方にもオススメの本格推理物ですが、ルビがウザイとお感じかもしれません。そういう方は集英社の方でお探し下さい。

  -story-
英国に留学中の夏目漱石は、夜毎、亡霊の声に悩まされ、思い余って、シャーロック・ホームズの許を訪ねた。そして、ホームズが抱える難事件の解決に一役買うことになる。それは、恐ろしい呪いをかけられた男が、一夜にしてミイラになってしまったという奇怪な事件であった!


ほらほら~興味をそそるでしょう?(笑)
かの有名な夏目漱石と、世紀の名探偵シャーロック・ホームズの夢の共演です
つまりこの物語では、ホームズが実在する人物ということになっています。で、、、よくぞここまで違和感なく仕上げているなぁ~ってほど自然な仕上がりなんですね。
また、本書の構成が洒落ているんですよ~
同じ出来事に関して、漱石の視点で漱石が書き、ホームズの視点をワトソンが書いています。Aについて漱石執筆→Aについてワトソン執筆→Bについて漱石執筆→Bについてワトソン執筆・・・ってな感じに。
それがメチャメチャ面白いわけなんですが、、、
何故かというと、漱石はホームズを完全に変人として描いているんですね名探偵とは程遠い気違いじみたホームズが漱石によって語られるんです。
それはまるで、つい最近大ヒットした映画『シャーロック・ホームズ』で、ロバート・ダウニー・Jrの演じたホームズそのもので、笑える、笑える。
あっ!そういう事なので、この本は、その映画を観てから読んだ方がよりウケルと思います。
夏休みなんだから、TSUTAYAでレンタルしてみて下さい。映画もオススメですので。
一方ワトソンの方は、ホームズを思慮深い名探偵として描いています。
趣でいったら、そうですね、、、私たちが慣れ親しんできたホームズのイメージ通りです。観察眼に優れた凄腕名探偵ホームズ!
そのギャップがメチャンコ面白い。
どちらが本当の事を描いていたとしても、、、いや、きっとどちらもホームズなんだと思うんですね。
ここら辺の描き方は、筆者の島田さんの天才的なユーモアが光っています~

さて、事件についてですが、“一夜にしてミイラになった男”は、一体どういう方法で殺されたのか?―というちょっとホラーチックなものですが、ちゃ~んと答えがありますよ。
あっと驚く仕掛けではありませんが、一応納得のいくミステリだと思います。
それに、終わり方もなかなかいいんですよ~ちょっとホロリとすると思います。

さてさて、ここまで読んで下さった皆さん。「これじゃー宿題の感想の参考にならないじゃん」とガッカリしているかもしれませんね。申し訳ないです。
なるべく感想は自分で捻くりだした方がいいと思いますが、、、ちょっとだけアドバイスを。
まず交互に描くという構図の面白さを強調しましょう。原稿用紙が埋まりそうになかったら、本文から抜粋した例をあげると良いと思います。
それから、事件についてもそこそこ説明しましょう。先生が本に興味を持つように事件の不気味さを煽るのも手です。
あと、自分が漱石とホームズについてどう思ったかも書きましょう。特徴がはっきり描かれているので書きやすいと思います。また、二人が出会う可能性があるかどうかを調べてみるのも面白いでしょう(勿論ホームズは架空の人物ですが、時代背景を書いておくとマスが埋まりやすいです)
最後には、漱石とホームズに興味を持ったので、『吾輩は猫である』を読みたいとか、『シャーロック・ホームズの冒険』を読みたいとか適当に言っておけばいいと思います。「いつかロンドンのベイカー街221-Bに行くのが夢だ、、、」とか何とか書いちゃうのも浪漫があって好ましいかもしれません。
これで多分原稿用紙3枚は埋まると思います。

物凄くいい加減なアドバイスでスミマセン~
感想を書くより何より推理小説の面白さに出会う絶好のチャンスだと思うので是非読んでみて欲しい―ってのが私の本音で~す
       (4点)

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【本】流星の絆

2010-06-30 15:36:50 | 本【小説・日本】
         『流星の絆』         東野圭吾         講談社
【comment】
面白かったんだけど、、、、とってもとっても言い難いことをいうと、、、個人的には、


 なんか安っぽいドラマみたいな話って思っちゃった~(言っちゃったぁ~・汗)

っていうか、この小説はドラマ化されているんですね。例によってドラマは未見ですが。
ドラマだったら結構面白いのかもしれないなぁ~

 
 -story-
惨殺された両親の仇討ちを流星に誓いあった三兄妹、有明功一、泰輔、静奈。
「兄貴、妹は本気だよ。俺たちの仇の息子に惚れてるよ」
14年後―彼らが仕掛けた復讐計画の最大の誤算は、妹の恋心だった―


読み始めは面白かったですね。
小学6年生のお兄ちゃんを筆頭とした、4年生、1年生の仲良し3兄妹が、夜中に家を抜け出して流星を見に行っている間に、洋食屋を営む両親が何者かに惨殺されてしまう―
その悲劇たるや、、、お涙頂戴物です。ボーボーですよぉ~うるうる
有明功一、泰輔、静奈の幼い兄妹は、引きとり手のないまま過酷な施設暮らしをすることになる―

ところがですね、まず拍子抜けしたのは、その施設での様子などが一切描かれていないことなんですね。3人の人間形成に大きく影響する場面だと思うんだけど、そこをすっ飛ばして、いきなり大人になっちゃいます。
で、、、大人になった3兄妹は、なんと“詐欺師”になっちゃってるの~~~ぬなっ
・・・・・・・う~~~~~んここでイキナリどん引きした私。
頭脳明晰の功一が計画を立て、美人の静奈がターゲットの男を落とし、何にでも化けられる変幻自在の泰輔が静奈をサポートする―この完璧なチームワーク=兄妹の絆で大金を巻き上げる―という詐欺行為に共感出来ず、面白さが半減したのよ~
両親を殺されて、さぞかし苦労多き人生を送っただろうことは想像に難くないけど、よりによって詐欺師にならなくても、、、どう~してもその状況を、たとえ小説のご都合としてもホイホイと受け入れられない自分がおりました。
まぁ~それでも読ませる力はバリバリおありの東野作品ですから、のこのこ読んだわけで、、、

いよいよ両親を殺した憎き犯人の登場とあいなります。
金を騙し取る目的で近づいた洋食チェーン店の御曹司が、実は両親を殺した仇の息子だったんですね~
しかも静奈が御曹司に惚れちゃうわけだぁ~
ふむふむ、、、ここら辺のメロドラマ的展開には結構惹きつけられましたね(照)愛憎ドロドロの出来過ぎのシュチュエーションに燃えるんです、主婦は(笑)
だけど、3人が復讐のためにやっていることがイマイチ安直だったり、仇の息子が超いい人過ぎるたりすると、妄想全開主婦がいきなり現実主義主婦に変身してシラケ気味に(笑)、、、

そうなると、ヒネリがあって単純にはいかなかった仇に「なるほど~」とは思っても、そこからの展開に対して、「最終回で無理矢理辻褄合わせてハッピーにしちゃってるドラマみたい」とか思っちゃったりして~我儘主婦です(笑)

と、、、言い難いことをズバッと言っちゃいましたが(汗)、この話はドラマ向けかもですね♪
 

おお~功一が二宮和也、泰輔が錦戸亮、静奈が戸田恵梨香ですか~
   ふむふむ、、、ハマり役っぽいですね    (3点)
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【本】猫を抱いて象と泳ぐ

2010-06-14 09:07:57 | 本【小説・日本】

       『猫を抱いて象と泳ぐ』       小川洋子       文藝春秋
【comment】
去年、某TV番組に本の評論家さんたちが出演し、本作を大絶賛していたので、是非読んでみたい―と思っていた。

私は、小川さんの本を『博士の愛した数式』と『薬指の標本』くらいしか読んだことはないが、それでも小川さんが独特の世界観をお持ちの作家さんだとは感じている。

この『猫を抱いて象と泳ぐ』も、やはり小川さんならではの世界観があり、そして、全編で壮大な一編の詩でもあるかのように感じた―

  -story-
後に、リトル・アリョーヒンと呼ばれることになる唇に産毛が生えた物静かな少年は、ある日、廃車になったバスでマスターと出会い、チェスを教わることになる。
その後、リトル・アリョーヒンは、運命に導かれて、自動チェス人形の中に身を潜めながらチェスを指すようになるが―


さて、こういう独特の世界観のお話は、それこそ読む者の感性に合うか合わないかで大きく好き・嫌いが分かれてしまうと思う。
私は、正直に言うと、、、“合わない”方に属してしまうかもしれない。

読み始めは、物凄く引きこまれたのだ。
主人公の少年の過酷で寡黙な運命と、彼独自の想像力の世界に荘厳なものすら感じ、時折胸を押さえ、物思いに耽りながら読んだ。
とにかく言葉の一つ一つが美しく、哀しく、とても不思議な味わいがあり、この世界に浸っていることが心地良かった。
口が閉じられた状態で生まれた少年,デパートの屋上の象,壁に挟まれたミイラ,おばあさんの布巾,プールで溺死した男,廃車になったバスに住む、太り過ぎた心優しきマスター,猫のポーン,盤上と盤下で繰り広げられるチェスの調べ、、、
ここで登場する人物や小さなエピソードの数々は、意味をなさないようでいて、全て心にしっくりときて、、、優しいお酒に酔うような感覚でいい時間を過ごせた。

だが、、、途中から、具体的に言えば、リトル・アリョーヒンをチェスの世界に導いてくれたマスターが死んでしまってから以降、少しずつこの世界に浸っているのが苦痛になってしまった。
意味のなさないようなエピソードに全て意味があり、いや、主人公の人生にとって意味があり、一つ一つ繋がっていく様に、「ああ、、、そういうことか、、、」と思いながらも、何故か
寂しくなっていってしまったのだ。

そして、優しいのに残酷で、温かなのにひんやりとして、密やかなのに意固地で、美しいのに仄暗い、、、そういう感覚に囚われて、だんだんと遠巻きに物語を眺めている自分がいた。

思うに、きっと私はリトル・アリョーヒンに幸せになって貰いたかったんだと思う。
幸せの物差しは個人個人によって違うものだから、彼自身は、己の人生を決して不幸とは思っていなかったのだろうが、凡庸な私は、偉大なマスターにも、11歳で成長を止めた小さなリトル・アリョーヒンにも、肩に鳩を乗せたミイラにも、、、手で触れるような温かな幸せを感じて貰いたい思いでいっぱいになってしまった。
彼が口を閉じて生まれてきたこと、唇に脛の皮膚を移植して毛が生えてしまったこと、小さな体を使って人形でチェスをすること、、、それには皆幸せになるための理由があった―って展開の方が好みだったのだ(笑)

だが、私の望むような幸せは、きっとこの本の持つ詩集のような美しさを消してしまうのだろう。
そして、控えめなリトル・アリョーヒンの生き様こそ琴線に触れる方が数多くいらっしゃるのだろう。
                                       (3点) 

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【本】銃とチョトレート

2010-05-20 13:33:00 | 本【小説・日本】

         『銃とチョコレート』         乙一         講談社
【comment】
       ・・・・・思いっっっきり子ども向けでした~

コチラの豪華な装丁の本は、児童向けの≪ミステリーランド≫シリーズのようで、、、
綺麗な本だったので、ついつい綾辻行人さんの『びっくり館の殺人』と一緒に古本屋さんで買っちゃったんですね。
  で、、、目論みとしては、「子どもと一緒に読めるかな~」というところだったのですが、、、
息子が『びっくり館~』、私が『銃~』を読んで、「読み終わったら交換しようね~」と盛り上がったのものの、、、読後、どちらも交換して読もう―とは言わずに終わっています(汗)

  -story-
少年リンツの住む国で富豪の家から金貨や宝石が盗まれる事件が多発。現場に残されているカードに書かれていた【GODIVA】の文字は泥棒の名前として国民に定着した。その怪盗ゴディバに挑戦する探偵ロイズは子どもたちのヒーローだ。ある日リンツは、父の形見の聖書の中から古びた手書きの地図を見つける。その後、新聞記者見習いマルコリーニから、「【GODIVA】カードの裏には風車小屋の絵がえがかれている。」という極秘情報を教えてもらったリンツは、自分が持っている地図が怪盗ゴディバ事件の鍵をにぎるものだと確信する。地図の裏にも風車小屋が描かれていたのだ。リンツは「怪盗の情報に懸賞金!」を出すという探偵ロイズに知らせるべく手紙を出したが―


舞台設定なんかが子ども向けの探偵小説っぽいので
、途中までは柄にもなくワクワクしながら読んだんですね
「楽しいなぁ~こういう架空の世界で、架空の探偵、架空の怪盗が出てくるって―」って思いながらルンルンでした。

でも、それは途中までで、、、
個人的にはですね、中盤で”探偵ロイズが実は○○だった―”って辺りからどんどん魅力を感じなくなっちゃいました~

う~~~む、、、意外性を狙ったにしても、ちょっと子どものワクワク感を削ぐ展開だったのではないかなぁ~
まぁ~好みにもよるのでしょうけど、すっかりお子様モードで読んでいた私としては、ヒーローはヒーローのままの方が楽しかったんですぅ~

主人公の男の子はガンバリ屋さんで可愛かったし、おじいちゃんやお父さん、お母さんのエピソードは悪くはなかったんだけどなぁ~途中から物語がとっちらかったような気がしたのよね~

私としてはイマイチ惹かれなかったですぅ~

でも、何故か続編を作ればいいのに―とも思ったりしています。
ちょっぴり成長した少年と、悪たれ友達、ヘンテコ探偵、、、などのキャラが、最後の最後でちゃんとキャラ立ちした気がしたので。
そして今度は、子どもが子どもらし~く盛り上がれる楽しい探偵小説にしてくれると嬉しいな
                                       (2.5点)
P.S.最近勉強もせずに手当たり次第に読書しまくってる息子が、コチラも読みました。
『びっくり館~』よりも気に入ったようです。

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【本】天使の囀り

2010-04-20 15:50:05 | 本【小説・日本】

        『天使の囀り』         貴志祐介          角川書店
【comment】
 文句なしの(チョットあるけど・笑)面白さっこういう小説って大好きだぁ~

  -story-
北島早苗は、ホスピスでエイズ患者の終末期医療に携わる精神科医。恋人で作家の高梨は、病的な“死恐怖症”の傾向があったが、新聞社主催のアマゾン調査隊に参加した後に、人格が異様な変容を見せる。そして、怖れていた『死』に魅せられたように自殺してしまう。
ほどなくして、調査隊の他のメンバーも次々と異常な方法で自殺を遂げていることが分かった早苗は、独自に調査をはじめるが・・・
アマゾンで一体何が起きたのか?高梨が死の直前に残した「天使の囀りが聞こえる」という言葉は何を意味しているのか?―


いや~~~面白かったですぅ~好み好み
貴志さんの本はこれで3冊目ですが、今までで1番好きですね。

物語は、早苗の恋人の高梨がアマゾンからメールしてきた文章で始まります。
さもない文章なのですが、、、ここでもう惹きこまれる―
アマゾンで良からぬことに遭遇したことが感じ取られて、、、うひょひょー
だけど、その良からぬものの正体が何なのか、、、よく分からない。
その後、高梨が自殺を遂げ、アマゾンへ行った他のメンバーも、「虎の前に身を投げ出して自殺」、「子どもを線路に放り投げた後、自分も飛び込み自殺」、、、と、不可解な死に方をしていることが判明。
そして、アマゾンに伝わるという不気味な民話が披露されると、、、
ホラー系の話だという先入観も手伝って、「もしかして、、、これって呪い系の話なの?」と覚悟しながら読み進めました。
ところが舞台は一変。
ちょいと自分の殻に閉じこもりがちな不器用な青年が登場してきて、ネットの世界で“ガイアの子どもたち”というサイトに興味を持つ様子が丁寧に描かれる。
で、、、???気分でいると、そのサイトのオフ会に行ったメンバーが、ヘンテコな儀式を受け、、、後に次々と残酷な方法で自殺を遂げて行くのだぁ~どっぴゃー
ここら辺で点と点が繋がっていくのよ~お見事って感じで
で、、、「これは呪いなんかじゃない科学的な根拠のあるホラー現象だぁ~い」と興奮していると、、、

その後、アマゾンで死んだ者の脳に異常が見つかっちゃって、かなり専門的な説明がガンガン入ってきます。
もう~理解出来ようと出来まいとお構いなしに、ウフフン気分で面白さにハマり込んでいきました~(笑)
そしていよいよ物語の核心は、早苗と依田という大学教授の手で、科学的な側面を見せつけながら怒涛のクライマックスへと突入していきます~うっきー

いっや~我ながら物語説明が下手っぴいですが(汗)、非常~に説明し難いんですよ。
アマゾンに伝わる民話→ギリシャ神話→科学的根拠にのっとった話―と、段階を経ながら謎が浮き彫りになっていく様を前知識なしで堪能して頂きたい―という思いと、物語の面白さを伝えたい―って思いの板挟みがあってねぇ~く・苦しい・・・・・

とにかく、最終的にはえらくグロイ展開になっていくので、ホラー系と受け取って頂いて良いと思いますが(人の死に方が無残です・・・特にクライマックスは・・・ゲロゲロ)、SFっぽくもあり、もしかして実際に起こりそうな事例でもあり、、、お話の組み立てに隙がなくって、思いっきりハマらせてくれるんですぅ~

また、何故主人公の早苗が医師であり、何故終末医療に携わっていなければならなかったのか―というところまでちゃんと理由があるところにも、、、感動致しましたね。
実によく考えられた話であると思います。

ただですね、ちょっと難点を申し上げさせて頂くと(またかよ・汗)、途中で少し中だるみがあると思います。もう少しスッキリしていても良かったかも、、、
あと、ラスト付近で早苗と依田が、あくまでも二人で事件を解決しようとした件は不自然だったかなぁ~とも思いましたね。

さてさて、かなりの蘊蓄をもってキッチリと組み立てられた物語だったせいか、読み終わったら物凄く恐ろしくなりました~
自然界には未知の活動をする生き物がいて、、、それがこういうことを引き起こさないとも限らない。
動物番組を好んで観る私ですが、この本を読んだ後には、猿とカタツムリが出てくると、、、ビクビク~ってするようになりました(笑)     (4.5点)

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【本】クリムゾンの迷宮

2010-03-11 22:51:30 | 本【小説・日本】

        『クリムゾンの迷宮』       貴志祐介       角川ホラー文庫
【comment】
先が気になって途中で止められな~い  一気読みでした~

  -story-
藤木芳彦は、この世のものとは思えない異様な光景のなかで目覚めた。視界一面を、深紅色に濡れ光る奇岩の連なりが覆っている。ここはどこなんだ?傍らに置かれた携帯用ゲーム機が、メッセージを映し出す。「火星の迷宮へようこそ。ゲームは開始された・・・・・」。それは、血で血を洗う凄惨なゼロサム・ゲームの始まりだった。

-story-から想像がつくと思いますが、コチラは、「何者かによって一か所に集められた数人が、見知らぬ場所で生き残りを懸けたゲームをさせられる―」系のお話で、『バトルロイヤル』や『カイジ』なんかを思い出させる設定でした~

そういう系のお話って、特に目新しさがなくても「どうなるんだ」って堪らなく興味をそそられるじゃーないですかぁ~
筆致が巧みな貴志さんの文章に乗せられて(笑)、セッセとページを捲りましたよ。

で、、、主人公の藤木は40才。バブル崩壊時に失業者となり、住居も妻も失った失意の元エリートサラリーマンです。
彼が、どう見ても日本とは思えない異様な場所で目覚めたところから物語は始まります。
何故そんな場所にいるのか?―に関する記憶がスッポリと抜け落ちている藤木は、不安の中で、傍らにある簡易な食料と水、ゲーム機の存在に目を留めます。
ゲーム機には奇妙な指示が、、、
 火星の迷宮へようこそ。ゲームは開始された。
 プレイヤーは、チェックポイントで進路に関する選択肢を与えられる。
 生存に役立つアイテムが得られる場合もある。
 選択肢によっては生死にかかわることも有り得る。
 各プレイヤーは協力するも敵対するも任意。 etc・・・
何らかのゲームに参加させられたと悟った藤木は、生き残りのための過酷なゲームを強いられることになるのです。
ほどなくして、同じくゲームに参加させられた女性、大友藍と接触し、二人は、第1チェックポイントを目指します。
そこには他の参加者が藤木も含めて9名いましたが、皆何らかの問題を抱えた人生の落伍者といえるような者ばかりでした。

9名は、第1チェックポイントで、
 サバイバルのためのアイテムを求める者は東へ
 護身用のアイテムを求める者は西へ
 食糧を求める者は南へ
 情報を求める者は北へ進め―と指示されます。
話し合いの結果、藤木と大友は情報を求めて北へ向かいますが―って感じで展開するんですよ~

誰が何のために大掛かりなゲームをさせているのか?
藤木たち9名を待っているのは、どんな凄惨で過激で悲惨でグロくてキモイ、阿鼻叫喚の運命なんだろう?と期待してしまいましたよ(ああ~残酷な私・笑)

で、、、“火星の迷宮”と題した舞台が良かったですね~
いかにもゲームらしい指示も面白かったです。その指示の裏を一瞬でも読み間違えれば死に直結するのではないか?―という恐怖感からドキドキと惹きつけらました~(どんだけ変態なんだ?私・笑)

ただですね、期待したほどのグロさはなかったですね(汗)
えっと~“食屍鬼”ってのが出てくるのですが、、、これが唯一気持ち悪かったところでしょうか。
多分、あくまでも藤木の目線で描かれていたために、他のメンバーの様子があまり伝わってこなかったのが難点で、恐ろしさが半減したんだと思いますぅ~
というのも、藤木の場合、同行する藍との関係も良好で、危機も中盤までは所謂普通よりチョイ過酷なサバイバル程度のものでしかないので、こういう設定で期待しちゃうものよりも迫力に欠けたんですぅ~
個人的には、チャプターにでも分けて、各々のグループの様子を教えてくれたらなぁ~なんて読みながら思いました。その方が緩急もついたかもですし、、、
まぁ~無駄に残酷な場面が少ないのは読みやすいと言ったらそうなのですが、、、正直ちょっと物足りなかったわん(笑)

それから、プレイヤーたちのゼロサム・ゲームの行く末だけでなく、誰が何のためにこんなことを?という疑問でも読者を引っ張るだけ引っ張ったわりには、、、オチがアッケなくて微妙でしたね。
もっとスゴイものを期待していたのだが、、、ちょっと物足りなかったです。

・・・などと、またまた2~3文句をタレましたが、一気読みさせる面白さは十分ありますので、こういう系のお話が好みの方にオススメしま~す

貴志さんの本が何気に気に入っちゃったので、『天使の囀り』も読んでみます
                                   (3.5点)     

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【本】絶叫城殺人事件

2010-02-09 16:57:00 | 本【小説・日本】

        『絶叫城殺人事件』        有栖川有栖        新潮社
【comment】
有栖川さんの本、2冊目で~す
以前『孤島パズル』を読んだ時に、皆さんから、「続きのシリーズも面白いよ~」とオススメ頂いたのに、、、古本屋さんで本を買う機会が多い私の場合、読む本が古本屋さん任せのところがあって、、、今回はコチラを読んでみました~

で、、、本作は、“6つの館”を舞台に起きた殺人事件が6編という短編集です。
とっても読みやすくって、サクサクッと読了出来ました。それぞれが違った趣を持っていて、なかなか面白い短編集―と言えるのではないかしら?

探偵役は、臨床犯罪学者・火村英生と作家・有栖川有栖のコンビでした~
初めてお二人と本を通して対面致しましたが、、、好きですね、この二人ナイスコンビなのではないかしら?
カシャカシャッと頭の回る火村は、物凄く魅力的な男なんじゃない?って思わせるオーラを文庫本からバチバチ放っていたし(笑)、ちょっととぼけた有栖川は、真面目で実直そうな~いかにも“いい人”オーラがポッカポカ

で、、、6編ですが、『黒鳥亭殺人事件』、『壺中庵殺人事件』、『月中殿殺人事件』、『雪華楼殺人事件』、『紅雨荘殺人事件』、『絶叫城殺人事件』です。
えっと~これと言ってインパクト大のものはなかったのですが(汗)、軽い読み物って感じで。
それでも『絶叫城』にはプチ興奮させて頂きました~
なかなか目の付けどころが面白い小説で、、、

  -絶叫城殺人事件story-
深夜に女性を背中から鋭利な刃物で刺し殺す―という事件が続けて起こった。
被害者の口の中には丸めた紙切れが入れられており、そこには『ナイト・ブローラー』と書いてあった。
『ナイト・ブローラー』とは、一部のマニアの間で人気のホラー系アドベンチャーゲーム『絶叫城』に登場する殺人鬼のことを指すらしく、被害者はゲームの中と同じような状況で殺されている。
警察に協力を求められた火村は、『ナイト・ブローラー』の正体を探るが―

残酷なゲームや映画、小説や漫画に対して、よく“有害”だ―って議論がされたりしますよね~
私も自分の子どもには、善悪の区別がつくまで、なるべくそういう物とは縁を持って欲しくないなぁ~とは思っているけど、、、現実は『バイオハザード』系のゲームはやりたい放題だったりするところもあって(汗)、、、常々そこら辺のことは胸に引っ掛かっているんですよ。
で、、、コチラはそれをモチーフにしながら、ちょっと皮肉を交えた展開になっていくので興味深く読みました。

オチもなかなか良かったですね。途中で大体予想がつくんだけど、切なくってねぇ~感情移入しちゃったわん。
このお話はテレビドラマ向きでもあるな―と思いました。

さてさて、火村&有栖川コンビを気に入ったので、またまた古本屋さん任せではありますが(汗)二人が活躍する面白い小説があったら教えて下さいね~ヨロシク
                                        (3点)

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【本】ダイイング・アイ

2010-01-06 22:21:10 | 本【小説・日本】

         『ダイイング・アイ』        東野圭吾        光文社
【comment】
   まさに“ダイイング・アイ(死にゆく目)”・・・面白かったです

これは随分前に古本屋さんで買いました。

私は、そんなに東野さんの作品のファンって訳でもなくて(汗)、読んだ作品も少ないのですが、このホラー風味の効いたミステリは好みでした―

  -story-
 許さない、
 恨み抜いてやる、
 たとえ肉体が滅びても―。

記憶を一部喪失した雨村慎介は、自分が死亡事故を起こした過去を知らされる。なぜ、そんな重要なことを忘れてしまったのだろう。事故の状況を調べる慎介だが、以前の自分が何を考えて行動していたのか、思い出せない。しかも、関係者が徐々に怪しい動きを見せ始める・・・・・。

 俺をみつめるマネキンの眼。
 そいつは、
 確かに生きていた。


考えたら、、、プロローグに全ての謎のはじまりが集約されているんですよ~
交通事故によって突然断たれてしまった一つの命―
さぞかし無念であったろう、その死者の想いが、こういう物語を作り上げた。
それはそれは切なくもあり、恐ろしくもあり、、、

主人公の雨村慎介はバーテンダー。
ある日、仕事帰りに、頭を鈍器で殴られて瀕死の重傷を負います。
その犯人は、雨村が1年半前に交通事故で死なせてしまった女性の夫でした。
だけど、慎介には何故か自分が起こした人身事故の記憶が欠落してしまっていた―

一人の人間が死に至るほどの重大な事故を起こしたにも関わらず、その記憶がないことに違和感を持った雨村は、関係者から話を聞き、事故前後に関する記憶を取り戻そうとしますが、徐々に周りで不可解な出来事が起こってくる。

 同棲している成美の突然の失踪
 事故当時に雨村の雇い主だった江島の不自然な態度
 多重事故だったという事故のもう一人の加害者、木内の不可解な行動
 被害者の夫、岸中が製作していた亡き妻に似せたマネキン
 そして、謎の女、瑠璃子の出現―

一体事故にはどういう秘密があり、雨村はどういう状況になってしまうのか―
非常に興味を引きつけられました。
特に瑠璃子の行動は尋常ならざるもので、瑠璃子に会った瞬間から惹かれてしまった雨村が、彼女との過激なセックスを経て、目的不明に監禁されたりして、、、不可解でしたね~

物語は、怨念や霊や催眠術などのホラーチックな雰囲気を伴いながら進みますが、ラストには、事故についてのカラクリや皆の不自然な行動にも納得がいき、なかなか上手いミステリだったと思いました。
そこに、年間で多くの方が命を落とされる人身事故について、被害者の遺族の方は一生忘れられない傷を負い、それに比べて加害者の方はどうか?―という記述が何度か挟まれるので、被害者サイドの想いについて思いを巡らせました。

ただ、少し強引で説明不足なところはあったかな?と思います。
特に瑠璃子の行動に関しては、もう少し説明が欲しかったかなぁ~
かなり過激な性描写などもあったのですが、そこまでする意味が伝わってこなかったです。
また、マネキンの存在が非常にオカルトチックでいい味でしたので、そこをもう少し掘り下げても良かったかな、と思いました。

それを差し引いてもかなり魅力的なお話で、ドラマにもなりそうだなぁ~なんて考えました。
今まで読んだ東野さんの作品と違った味が良かったです (4点)

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【本】生首に聞いてみろ

2009-12-14 07:50:05 | 本【小説・日本】
        『生首に聞いてみろ』       法月綸太郎       角川書店
【comment】
『生首に聞いてみろ』って、、、なんてインパクトのあるタイトルなんざんしょ―ってことで読んでみました~
で、、、「ナマクビて・・・生首に一体ナニ聞くあるか?」って、中国人みたいなイントネーションで疑問を投げかけながらページを捲り始めました(変人・笑)
ところが、私は法月綸太郎さんの作品が初めてだったので、「法月綸太郎」って名前の方が登場してきて、いかにも現代で普通な出来事が語られていくので、「えっ?これってもしかしてエッセイかなにかだったのかな?小説じゃないのかな?」と思いながら読み始めたんですよ~
・・・・・もう~スミマセンです無知蒙昧子で(笑)
コチラは“小説家の法月綸太郎って方が探偵役を務める推理小説”だったんですね~いやはやお恥ずかしい限り。

そんな調子で読み始めました本作ですが、淡々として地味っちゃー地味なのですが、私の好みには結構ハマってくれちゃう本格推理小説でございました―

  -story-
彫刻家の川島伊作は、20才になる娘の江知佳をモデルに彫刻を製作したが、完成と同時に急逝する。
その葬儀の際に、何者かによって江知佳の彫刻の首が切断され、持ち去られてしまう。
川島伊作の弟の敦志と親交のあった法月綸太郎は、その事件が江知佳のに対する殺人予告の可能性もあるとして調査を依頼されるが、法月が川島伊作と江知佳に纏わる過去の因縁を調べている間に江知佳が失踪してしまい―
     *2005年度版「このミステリーがすごい!」第1位―


はじめの方は、事件らしい事件も起きず、淡々とお話が進んでいくので、正直に言って、「彫刻の首が切られてもねぇ~何が何なのよ、大袈裟な」ってな調子でそれ程引き込まれなかったのですよ。
でもね、とても読みやすい筆致であること、地味ながら興味を引く蘊蓄をチラホラと散りばめてあること―などから、それ程退屈もせずにサクサクと読めました。
で、、、興味を引く蘊蓄っていうのは彫刻に関するものなのですが、彫刻のことなんて全然分からない私にも、何だか興味を持たせてしまうんですよね~きっと書き方がお上手なんだと思います。
それから、一見何でもない“彫刻首切り事件”に、川島伊作と亡妻、亡妻の妹とその夫との間での“ダブル不倫”などのおどろおどろしい愛憎劇や、江知佳に“ストーカー行為”を働いていたカメラマンなどを絡めて、、、次第次第に、登場人物の人間関係が無性に気になっていったのでした(笑)

ところが、一見どうでもいいような出来事についてをタラタラ楽しんでいると、、、途中で途轍もなく恐ろしい事件が勃発してしまうのですぅ~
それがタイトルに通じていて、、、そうです、生首登場です
そこら辺はですねぇ~流れとしては個人的に少々残念に思いました。
生首登場後は、面白いほどそれまでの出来事は全てが伏線でした~って感じで、どんどんモヤモヤを解消はしてくれちゃうのですが、、、そして、物語の結末には非常に納得致し、悲劇的な結末にズシンときたりもしたのですが、、、個人的には、出来れば生首には生首になってもらいたくなかったのですよぉ~
そんな事になってしまったのが残念で、残念で、、、そういう気持ちを最後まで引き摺ったままの読了となりました。
こういう展開じゃー救いがないのでは?―って哀しかったなぁ~

さてさて、それでも法月さんの書く小説は気に入りました~舞台が現代だし、身近に起こりそうな事件を扱っているのもいいですね。探偵の法月さんのキャラも好きです。

ところで、本作で何気に気に入ったところがあるのですが、、、何と言いましょうか、一つ一つの細かい出来ごとに関して、登場人物が自説を披露する場面で、誰かが何かを言う度に、「そ・そういう事かぁ~」と思わされたところなんです(笑)それぞれの言葉が生きていて説得力があるんですよ。
一つの事象に関してのそれぞれの視点って面白いものだなぁ~と悦に入りました。
                                  (3.5点)
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【本】秘密

2009-11-13 07:39:39 | 本【小説・日本】

         『秘密』            東野圭吾            文春文庫
【comment】
今更ですが、、、読みました~

“娘に奥さんの霊が乗りうつった話”ってのは、映画化されて話題になった時になんとなくは知ったんだけど、、、ほら~ん、映画は広末さんが出てたじゃーないですか~苦手なもので未見なんですよ~ん
だから原作にも興味が湧かなかったんだけど、仲良しのお友達が最近読んで、「とっても面白かったよ~」と薦めてくれたので、義妹がドッサリ貸してくれた本の中にあったのを思い出し、引っ張り出して読んでみました~

  -story-
妻・直子と小学5年生の娘・藻奈美を乗せたバスが崖から転落。妻の葬儀後、意識を取り戻した娘の体に宿っていたのは、死んだはずの妻だった。その日から杉田家の切なく奇妙な“秘密”の生活が始まった―(裏書より)


で、、、なかなか面白かったです

とても読みやすい上に、序盤からググッと引き込まれました~
主人公の杉田平介が、何気ない日常から一気に哀しみの底に叩き落とされる―そう、妻と娘が大事故に遭ってしまう件でかなり号泣した私、、、読み始めて20数ページで鼻水ダラダラでしたよ~(キチャナイ・汗)

そして、妻は亡くなり、娘の命は助かった。が、、、娘の体には妻の魂が宿っていた―
「ああ~こんなことってあるんだろうか?あるかもしれない、、、世の中には不思議が溢れているし、、、」ってな感じで、噂通りの展開に、「一体どうなってしまうんだろう?」と興味津々でオロオロしながら読み進めました。
で、、、その後がこの小説の面白いところで、超~~~不思議なことが起こっているんだけど、杉田父娘、いや夫婦?の何気ない日常がユーモラスに描かれていくんですよね~
“小学5年生の娘に妻の魂”って、、、もっとパ二クッてもいいと思うんだけど、平介も直子(藻奈美?)も意外に順応性がありましたね(笑)
だけど、、、“老いて行く夫”と、“もう一度子ども時代から生き生きと生き直す妻”ですもの~だんだんと色々な問題が噴出していくわけで、、、
それは異性関係の問題から性の問題まで様々でございますぅ~
まぁ~正直に言って、直子が思春期真っ只中あたりのところから、事故の補償問題などで物語に奥行きを持たせてはおりましたが、個人的にはですね、ちょっと飽きちゃったところがありました~
それに、、、ど~うも何かが気持ち悪いのよゴメンナサイねぇ~無神経なことを言って(汗)
悲しいはずの二人の精神的あるいは肉体的葛藤が、夫婦ではなく父娘の姿を想像しちゃうとねぇ~その想像力にブレーキをかけたくなっちゃって、、、

だけどラストは、「タイトルの“秘密”って、、、こういうことだったのねぇ~」って感じで結構ガツンときました。
この作品が人気なのは、きっとこのラストの衝撃なんだと思いますぅ~
物語は平介の視点で描かれているので、直子の心情は想像するしかないんだけど、、、悩んで悩んで出した結論なんだと思うなぁ~切ない、、、
だけど、、、この結論で誰か幸せになったんだろうか?って思いも過っちゃう。
最後に登場する3人の内2人は秘密を抱えたまま生きる。それはそれでいいのだろう。その二人はこの悲劇を知っている。そして、いつかどこかでお互いの想いを吐露する日もくるかもしれない。
でも、秘密を知らない一人はどうなのよ?って思っちゃって、、、可哀想かも

まぁ~とにかく一読して損はない作品だと思う。
     で、、、映画は面白いのでしょうか?         (3.5点)

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【本】他人事

2009-10-28 12:35:55 | 本【小説・日本】

           『他 HITO GOTO 事』          平山夢明      集英社  
【comment】
こちらは、平山夢明さんの短編集で、14編のお話が収められています。
少し前に、古本屋さんで見つけまして、装丁に惹かれて購入致しました。
が、、、
   
その装丁が怖くって、なかなか読めなかったわ~んぶるぶる・・・
だって、見て頂戴な、女の子の絵を。
テーブルの上には木苺らしきものがあるけど、、、あの女の子ったら、何だか人でも喰ったみたいな目つきじゃーあ~りませんかきっと隠した左手に、、、人の首でも持ってるんじゃないのってな妄想で、本を持つだけで気持ち悪くなっちゃって、、、ああ嫌だ嫌だ。怖い怖い。嫌だ嫌だ。見るな私を、、、と思いながら読みました―

で、、、本の中身ですが、気持ち悪いのよ、これも鬱々・・・
どうにもこうにも救いのない、少々悪趣味の域に入っているお話が14編。
ジャンルでいったらホラーなんでしょうか?でもなぁ~怖いっていうよりは気分が悪いっつぅか、なんつぅか、、、丁度いい例えが見つかりませんが、読んでいるうちに自分の目がどんよりとしていき、頭の中に靄がかかるのは感じましたね。

ではでは、皆さんも道連れに―って事で(笑)、私が、興味を惹かれてしまったお話をご紹介させて頂きたいんだけど、短編って粗筋を伝え難いのよね。最初の一文からニュアンスっちゅうものが重要になってくるから。だからタイトルとショート紹介に止めますね~

*他人事 
結末がまるで映画の『SAW』みたい。崖から車が転落して瀕死の重傷を負ったカップルに近づいてきたアンビリーバボーな男の話。
*倅解体
引き籠りで、暴力的な息子を殺して解体しようとする夫婦の話。
*たったひとくちで
娘を誘拐した―という男が訪ねてきて、娘を返して欲しければ、自分の作ったシチューを食べるように―って話よ。・・・・・これは想像しやすいよね?(汗)
*おふくろと歯車
ヒロ君とチャコが、チャコの義父に暴力を受けて逃げ出すんだけど、、、グロイんだけど切ない話。
*クレイジーハ二ー
これはSF。かなり面白かった。下品なところもあるけど、一番好みだったかな。
*ダーウィンとべとなむの西瓜
これも切ない。淡々としていたのに、最後にグッときた。
*人間失格
タイトルの通り、太宰治『人間失格』をパロってるんだけど、、、予想外な展開に。
とにかく変な話ばかりなの(笑)でも7編も紹介しちゃったわ~結構好きなんじゃない?私

でね、、、この方の書くお話って、ただ怖いとかじゃーないんですね。始まりからは予想もつかないヘンテコな方向に話がいったりするんですよ。その居心地の悪さに顔を顰めながらも読んじゃうわけです。こんなの、、、悪趣味ぃ~とか思いながら。
えっと~決してジャンルが同じと思ったわけでもないのですが、乙一さんのホラーだと、じわりじわりと胸に迫ったり、ザワザワとした怖さで鳥肌が立ったりするのですが、平山さんのこのホラーはチョイ違って、「なんじゃーそりゃ?」とか、「何だったんだ?」とか、「この局面でフザケテいるのか?」とか「キモ変だろ?それ」とか、、、一種異様なものがあるんですよ~
う~~~ん、誤解を招きそうなのですが、映画で言うと『グラインドハウス』の2作品(『プラネット・
テラーinグラインドハウス』『デス・プルーフinグラインドハウス』)に通じるものがありましたね。訳分かんない意味不明な怖さというか、可笑しさというか、、、
だもので、これを短編映像のオムニバスにすると、、、一部の層で異常に支持を得る映画になるかも―と思いました~             (3点)

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【本】時計館の殺人

2009-09-09 09:09:09 | 本【小説・日本】

        『時計館の殺人』        綾辻 行人        講談社文庫
【comment】
う~~~ん、、、面白くって一気読みしたのよ。600頁強の本だけど一気に読んだの。
だけど評価は微妙なところで、、、(3.5点)くらいかなぁ~
面白いんだけど、途中から、どう~~~しても醒めた自分がいて、、、本来はあまり気に掛けないんだけど、このお話に関しては人が死に過ぎたことが気になったし、何よりシリーズの探偵役“島田潔”に対して物申したくなっちゃったの―

  -story-
今は亡き古峨倫典は、建築家・中村青司に依頼して鎌倉に時計館を建てた。
百八個の時計コレクションで埋め尽くされているその館では、十年前、古峨の一人娘永遠(とわ)が亡くなっており、古峨も亡き今は、養子で16才の由希弥が古峨家当主となり、お手伝いの伊波沙世子と共に別館で暮らすだけであった。時計館は誰も住んでおらず、扉は固く閉ざされている。
そして、時計館に関わった人々は、この十年で次々と不幸に襲われ、何人もの人が亡くなっていたり、館の周りでは少女の幽霊が目撃され、“時計館は呪われている”などの噂がたえなかった。
ところがある時、そんな噂を聞きつけた怪奇現象を扱う雑誌社が、取材として時計館を訪れることになった。編集者の小早川と江南、カメラマンの内海、霊能者の光明寺、大学の超常現象研究会のメンバーの瓜生、河原崎ら5名の全部で9人が、死者の想いが籠る時計館に3日間閉じ籠り“降霊会”を開くのだ。
だが、ほどなくして姿なき殺人者に一人、また一人と殺されていく。外部に出る方法がない時計館の面々を連続殺人の恐怖が襲う―
一方、推理作家の鹿谷門美(島田潔)は、雑誌社の江南(『十角館』で知り合う)から時計館の情報を聞きつけており、持ち前の好奇心から古峨家を訪れるが、、、

   ~第45回日本推理作家協会賞受賞作品~


綾辻さんの“館シリーズ”は、それをオススメ頂いたSGA屋伍一さによると、≪○→×→○→×→○・・・≫ってな感じの法則があるらしい(笑)
つまり、『十角館の殺人』は面白く、『水車館の殺人』はイマイチ、そして、『迷路館の殺人』は花○ちゃんで、『人形館の殺人』は×ってことだ。
まっことそのジンクス通りに読み進めてきた私は、○であるはずの5作目をかなり楽しめた

まず、シリーズの中で一番タイトルと内容、そしてトリックがピッタリ合っていた点に唸る。
この物語のタイトルは“時計館”でなくちゃーいけない。ネタばれになるので言えないけど、とにかく“時計館”の意味が分かるとかなり感動すると思うな。
それからプロットが素晴らしいですね。「どうなっちゃうの?」って気持ちにさせる上手い運び、しかもサラサラと読みやすく、幻想的な演出もいい。
で、、、とにかく面白いことは面白い作品だと思う。

だけどぉ~読んでる途中から、どう~~~しても腑に落ちないことがあって、、、それがネックになっちゃって、物語の面白さを脇へやっちゃうくらいになったわけ

それはですね、本作の探偵・島田潔がですね、探偵+αという立場でありながらですね(まぁ~実際は探偵ではなく、寺の三男坊兼小説家ですが・笑)、勘が鈍すぎるっ
というのは、島田は折角時計館を訪れているのにですね、スグそばで残忍な殺人がジャカスカ起こっているのにですね、気が付かないんだも~ん
今まで建築家・中村青司の館では、必ず大惨事になっていたんだからさぁ~何だか訳の分からない面々が、外部との接触が出来ない状態で3日間も館に閉じ籠るって聞いたらさぁ~普通はピンときても良さそうじゃん しかも、招待された学生の面々は死んだ永遠と以前関わりを持った、とか、霊能者の正体が分かった時点でさぁ~「こりゃー何かある」って予測してもいいじゃん。
島田の勘が鈍いせいで皆死んじゃったじゃないのよ~役立たずって言いたくなっちゃうわん。

まぁ~そこまでは推理小説の都合ってことで百歩譲ったとしてもよ。
いざ真相が明らかになった後の彼のセリフっちゅーかスタンスがイカンと思ったわけよ。
真犯人を警察に言うことに興味がなさそうなあの態度、、、ダメ・・・引いちゃう・・・
あれだけ沢山の方が(無駄に)亡くなったんだから、ちっとは被害者と被害者の親族の立場でものを考えて欲しい、、、のよ。
誰かを傷つける真相で、明らかになったとしても仕方ない真相ならば、そっとしておくこともアリかもしれないけど、この場合は違いますから。
どうも島田君と私とでは事件に対する向き合い方が違うようね、、、と、一気にこのシリーズと訣別したくなったりして

ということで、読書中にフツフツと湧いてきた想いが読後ドカンと炸裂し、、、トリックには「なるほど」と思わされ一気読みしたわりには、イマイチ好みとズレる作品でした。
あ~あ、またまた賞をとった作品にケチをつけてしまったわ・・・・

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