昭和46年、日本マクドナルドの第1号店が三越銀座店の表通りに面して開店した時、銀座の老舗の旦那衆とマスコミが一斉に銀座4丁目の表通りで若者が立ち食いをするのは下品であるとの非難をした。
これはマクドナルドのその後の躍進を援護した様なもので、敗戦のコンプレックスを下敷きにした頭が考えた論理であろう。
胃袋で考えたら、銀座の真ん中での立ち食いは江戸の伝統を踏まえたもので、ファーストフードの本家は銀座である。
18世紀にファーストフードの華を咲かせたのは世界の中でも江戸だけで、我々が元祖であると言って、銀座の真ん中に寿司、蕎麦、天麩羅の屋台を並べたら、日本人はもっと世界から尊敬されたのにと今でも思う。
日本人は戦争に負けた経験が少ない世界でも珍しい民族と思う
激しい海潮に守られた島国であり、世界を席巻した蒙古帝国さえ侵略できなかった歴史を持つので、太平洋戦争の敗北はかなりのショックだったらしい。
大部分の世界の民族は1回や2回の敗北など意に介していない。
千年二千年単位で民族の興亡を考えれば、どんな大帝国も必ず衰退する時があるので、それまでは昼寝をして待てば良いと考えている。
大切な事は自分たちが持っている文化や伝統への誇りを失わない事である。