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秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

太宰110年パン

2019-06-05 00:16:22 | ランチパック
今年は、太宰治が青森で生まれて110年。それにちなんで、青森の工藤パンは「太宰治生誕110年記念パン」を発売した。
秋田ではまず売っていないが、ハッピー・ドラッグ秋田泉北店では、
なんと2種を扱っていた!
やっぱりハピドラさんの工藤パンラインナップは独特
泉北店は、4月から5月下旬頃まで、他のパン類と違う面の棚にPOPを出して、ちょっとした特設コーナーを作っていた(その後は入荷なし)。
秋田市内のもう1店の秋田新屋店では、入荷自体がなかった模様。

上の2つは4月1日発売。
右はイギリストースト 津軽産りんごジャム&はちみつ風味クリーム 384kcal
包装には、太宰の小説「津軽」の表紙がデザインされている。
ラグノオささきの林檎ファイバー入りクッキー「津軽」の箱も同じなので、見覚えがある。これは生誕100年記念で発売された。
再掲)クッキーの「津軽」の箱
青森産でなく「津軽産ふじ」を使ったのはこだわりか。
中身
パンそのものは、イギリストーストシリーズとしては安定したおいしさ。

左側。
人間失格カステラサンド
赤い文字の「人間失格」が目を引き、こんな名前の食べ物があるのに驚く。太宰治にちなむことを知れば、作品名なわけですが。

「カステラサンド」は、工藤パンでも秋田のたけや製パンでも、レギュラー商品として存在する。しかし、工藤パンのは長い三角形(たけやは枕型)で、全体的にも相違点が多いので、これはシリーズでない単発商品ということになろう。
「イギリストースト風」との表示もある。

こちらの包装は、実際の「人間失格」の表紙と同じではないようだが、本っぽいデザインになっている(写真では分かりづらいです)。
イギリストーストと比べると大きいが、これが単行本サイズ=B6判というこだわり。
大きい
生地が2枚重なって、表面はパンというよりカステラっぽい(通常のカステラサンドは表面はパン)。「ルヴァン種を使用したふんわりとしたカステラ」とのこと。包装や商品名はインパクトがあるが、中身だけ見ればそっけない四角。
 
間には、「イギリストーストに使用しているシュガーマーガリンをサンド」。だからイギリストースト風。
このサイズ、この中身からして想像がつくが、熱量は842kcal! ひとりでいちどに食べてはならない。

軽いふわふわの食感。見た目や厚さも含めて、同社の「シベリア」の皮と似ている。

裏面表示から
名称は「和菓子」扱い。
「製造者」は工藤パンだが、その下に「製造所」欄もあり、名称は書いていないが別の所在地(青森市油川)。
関連会社「幸福の寿し本舗」で製造した場合は、名称が記載され、工藤パンは「販売者」とされるべき。ただ、幸福の寿し本舗と近い場所(番地が違うだけ)にあるようだ。

調べると、これは「工藤パン第二工場」の所在地。幸福の寿し本舗設立より6年早い、1978年から稼動している。
第一(?)と第二はどういう分担なんだろう。
ヤマザキやイオントップバリュからの受託製品では、工藤パンの製造所固有記号は1つしか割り当てられていないから、パンでないこういうお菓子系の工場なんだろうか。


ランチパックなどと同じように、包装裏面の一角には、関連情報が記載。
カステラサンドでは、おなじみ「斜陽館」の紹介。
イギリストーストは、「芦野公園 太宰治銅像」について。

聞いたような気もするが、生誕100年記念で建立されたそうだ。その作者は「鹿児島市在住の彫刻家・中村晋也氏」とあった。

1926年生まれで、現在92歳。鹿児島大学の教官を長く務めた。
どうしてこの方に依頼したのかは、五所川原市の制作者決定を伝えるホームページにも出ていない。その他調べても青森と直接の関係はないようだが、実はなくもないはず。

話が飛ぶけれど、秋田市の秋田公立美術大学の正面にある、二頭立て馬車に乗った女神の像「EOS(エオス)」も、中村氏の作(EOSは全国各地にあるようだ)。美大の前身の秋田公立美術工芸短期大学が1995年に開学した時に設置された。以下、聞いた話。
その短大の初代学長・石原英雄氏(2011年没)は美術教育学者で、中村氏と旧知だったそうで、その縁でEOSが美短に置かれたのだとか。そして、石原氏は弘前大学教育学部の教官をしていたことがあった。
ということで、10年前は石原氏もまだご存命だったし、もしかしたら、美短のEOSと同じように、石原氏ルートで推薦・紹介されたのかも。との邪推でした。




5月1日からは、「わいはっ! 走れメロンパン」も発売。5月26日に五所川原で「走れメロスマラソン」が開催されるのに合わせたそうだ。包装では商品名の前に「夕日に向かって走れ!!」のフレーズと、メロスらしき人物が走る姿が描かれる。
大きなメロンパンのシリーズもので、北海道産メロンピューレを使っている。表面はオレンジ色で、夕日をイメージしている。
これは食べてみたい。ハッピー・ドラッグさんに期待したものの、これは入荷しなかった。
太宰治の誕生日は6月19日だが、6月に新発売されるものはなかったようだ。

【追記】2019年9月には2種が新発売。同じく人間失格で色違いの包装にした「カステラサンド ミルク風味クリーム」と同サイズでタイトルが違う(110周年ロゴもあり)「走れメロス黒糖カステラサンド チョコクリーム」。
しかもその2種が、秋田駅前のザ・ガーデン自由が丘西武秋田店で平積みで売られていた!(9月7日確認。平積みは短期間だと思われる)
9月21日には秋田市のスーパー「ナイス」外旭川店でも売られていた。

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2 コメント

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Unknown (うどん県民)
2019-12-26 22:08:34
先月近くの大型スーパーで青森フェアが開催された際、そこの工藤パンコーナーで、こちらのブログで見かけて気になっていた「人間失格」パンと「走れメロス」パン、そして「シベリア」と「りんごシベリア」を買ってきました。
人間失格はイギリストーストでなくミルク風味クリームのカステラサンド、走れメロスはチョコクリーム入り黒糖カステラサンドでした。シベリアとりんごシベリアは工藤パンコーナーにあったものの、パッケージの表側にはヤマザキのマーク、裏側には「販売者 山崎製パン株式会社」とありました。りんごシベリアのパッケージには、ご当地アイドル「RINGOMUSUME」の紹介が載っていました。
人間失格と走れメロスはそれぞれ1日ずつ、大きなコップになみなみと入れた緑茶を用意し、晩ご飯の代わりに食べました。私は甘い菓子パンを食べる時は砂糖なしのカフェオーレを飲むことが多いのですが、このパンについては牛乳のカロリーすら恐ろしかったので。
食べてみた感想としては、りんごシベリアは当地ではりんごを使った流通菓子が少ないということもあり、売っていればまた買ってみようかと思いました。ほかのは一度食べたら当分はいいかなという感じでした。
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ありがとうございます (taic02)
2019-12-27 01:04:11
うどん県でも、フェアとはいえ工藤パン製品が売られるとは、感慨深いです。
太宰商品は、その後、バリエーションが展開されています。どれも名前と見た目重視でしょうから、中身はカロリーが多いだけですよね。
工藤製シベリアは日持ちするせいか、(少なくとも)東日本では比較的流通しているようです。抹茶などの味違い、入数違いもあります。ヤマザキも関わっているようで、工藤パンと製造者・販売者の関係が入り組んでいます。
工藤パンは他にもリンゴを中心に青森ならでは材料を使った商品を出しています。手軽に青森の味を楽しんでもらえるので、もっと県外に展開してもいいと思います。
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