広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

階段でソリ

2019-02-19 00:25:17 | 昔のこと
暖かくなって、18日15時には、秋田市の積雪は観測上ゼロになった。今後も多少は積もることはあるとは思うけれど、春が見えてきたかな。

まだ雪が多少あった、1月末の写真とともに昔の思い出。
千秋公園二の丸広場
↑東・秋田駅方向を背にした写真。左方向が市立図書館明徳館や県民会館(解体済)前へ下りる坂、右が胡月池方向。正面の建物が売店で、右上は本丸入口の久保田城表門(復元)。
売店の左から表門へ上る階段があるのが分かるかと思う。胡月池そばのツツジの斜面の階段とともに、本丸への主要ルート。両階段に名前はあるのかな?
この階段の思い出。
上の突き当りで右に曲がる
階段は一直線ではなく、二の丸からまっすぐ上ったあと、右に曲がって少し上り「御物頭御番所(千秋公園唯一の江戸時代からの建物)」、さらに左に曲がれば表門。
上から見下ろす
それなりに高さがあるものの、階段の坂としての角度は急ではなく、1段ごとは高くなく、段の奥行き(踏面)が深い階段であるため、そんなに“怖い階段”ではないと思う。手すり付近は除雪もされている。


ここから昔の話。1984年から1985年にかけての冬は、秋田市では比較的多く雪が積もった。
当時既に大人だった人たちは、それ以前のサンパチ豪雪・ヨンパチ豪雪が強烈で、あまり記憶していないが、小学校2年生の僕は物心ついて初めて「雪が多い」「大雪」というのを実感した。

当時の小学校では、冬は体育の時間などでグラウンドで雪遊びをしていた。道具を各自持参してソリ(※)やミニスキー、中学年以上はスキーも。
(再掲)ソリとはこういうもの
※木製の箱ぞりなどは過去のもの。当時~現在、雪国で子どもが遊ぶ「ソリ」というのは、上の写真のようなプラスチック製で、正式には「スノーボート」(スノーボー“ド”ではありません)。

1985年の今頃(=当時は3学期制だったので3学期)だったと思う。
学年全体(3クラス)で、千秋公園へ雪遊びに行ったことがあった。
おそらく本丸である程度の時間遊んだ後、この階段を下りて帰る時、大きなイベントがあった。

1人ずつ、階段をソリで滑り下りたのだ!
といっても、写真のような現在の階段では不可能。当時のこの階段は少し違った。
まず手すりがなかった。手すりがあったら、支柱にぶつかる危険が高い。
そして除雪はされていなかった気がする。当時は表門も御隅櫓もまだなく、雪の本丸へ上ろうとする人は今より少なかったかもしれない。だから、うまい具合に緩やかで長い斜面になっていた。

そり滑りは定番の雪遊びだけど、もっと小規模な坂が普通で、こんな坂を滑る機会は少ない。さらに、いつもは「階段」であるところを滑り下りるという非日常感もあった。小心者の僕でも、心が踊った。
順番が来て滑ってみればあっという間。下まで一気に下りたわけでなく、途中で止まってしまったはず。階段の段がわずかに露出していて、ガタガタと振動したのを覚えている。
【19日追記】でも3クラス約100名の児童が1人ずつ下りたのでは、かなり時間がかかり、それだけで終わってしまいそう。たしかに他クラスの担任の先生もいたし、滑った記憶はたしかにあるのだけど、どこかで記憶が間違っているか、思い出として美化されていそう。

秋田市内のソリ滑りスポットとしては、八橋運動公園の丘の斜面や、雄物川の秋田大橋茨島側上流の堤防斜面がある。僕が幼稚園の頃に八橋で滑ったことがある。
それらと比べると、この階段は角度は緩いものの、長い。また違ったおもしろさがある。実際に楽しかった。


この年より後には、この階段を滑り下りることはなかった。
1986年以降は、雪が少ない時期に入ってしまったことが大きい。平成に変わる頃まで極端に雪が少ないシーズンが続き、感覚としては近年よりも少なかった。
小学校では、3年生だか4年生以上が、バスで金足の南秋田カントリークラブへ行って、丸1日、スキーやソリを滑る行事があった。
大きくて広い坂をソリで滑ってとても楽しかった思い出はあるが、1987年とかその辺りは雪が少なくて、行事自体が中止されたはず。
千秋公園のほうは、いつの間にか階段に手すりが設置され、僕もソリ滑りするような歳でなくなり、1度きりの体験に終わった。
こんな視点で滑ったはず。手すりがなく雪がもっとあれば今でも??
条件が整ったとしても、今の学校ではこんな「階段を滑り下りる」ようなマネはさせないでしょうな。昭和末かつ雪が多い年ならではの、貴重な体験だった。

ソリ滑りは事故やケガの危険も少なく(※)、多くの人が楽しめる雪遊びだと思う。スキースノボスケートは、今後一生しなくていいと思っているけど、機会があればソリ滑りはしてもいい。
※現在の千秋公園の階段でソリ滑りをするのは危険ですので、やらないでください。他の場所でも、屋根や樹木からの落雪、隠れた穴や溝、人や車にぶつからないなど周囲の安全には注意して楽しみましょう。
翌シーズンの状況はこの記事中ほど。
コメント (4)
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