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犬が売れなくなったので犬遺棄

2014年12月29日 | イキモノ

<犬遺棄>背景にペットブーム沈静化 販売業者数、高止まり

大量の犬が捨てられる事件が今年、全国各地で明らかになり、ペットショップ関係者が逮捕されたケースもあった。
遺棄の背景にはペットブームの沈静化で以前ほど犬が売れなくなった事情があるようだ。
一方で悪質な業者をチェックする仕組みはなく、規制強化を求める声も上がっている。

栃木県内の河川敷や山林で10~11月、ミニチュアダックスフントやトイプードルなどの死骸が相次いで見つかった。これを機に各地で大量遺棄が発覚し、佐賀県でも10~11月、生きたまま放置された約30匹のマルチーズが保護された。栃木の事件ではその後、県内の元ペットショップ従業員2人が犬80匹を捨てたとして動物愛護法違反などの容疑で逮捕された。

一連の事件について、
自治体(保健所)が犬猫の引き取りを拒否できるようになった昨年9月の動物愛護管理法改正の影響とみる意見もあった。
しかし、動物愛護団体のNPO法人「地球生物会議ALIVE」(東京)が法改正前の2011年に実施した調査では、
全国110自治体のうち89自治体は既に業者からの引き取りを拒否していた。
ALIVEの小澤利子さんは「報道されなかっただけで以前から年に数件は大量遺棄があった」と話し、
佐賀県生活衛生課は「業者からの引き取りは08年ごろからしていない。法改正は関係ない」と言う。

そうした中、関係者が事件の背景として指摘するのがペットブームの沈静化だ。

ペットフード協会(東京)によると、ピーク時の08年度に約1310万匹だった全国の犬の飼育数は、今年度約1034万匹に減少。
担当者は「00年前後の大ブームのころに飼われるようになった犬が寿命を迎えつつある。これを機に飼うのをやめる人も多いようだ」と語る。
少子高齢化や1人暮らしの増加も飼い主の減少に拍車をかけているという。

他方、環境省によると、犬猫など動物販売業の登録数は07年度の2万195事業所から11年度は2万4299事業所に増加。
13年度は2万1715事業所に落ち着いたが依然高止まりしている。
福岡県内で小型犬を繁殖する女性は「以前のように売れなくなった。特に生後4カ月を過ぎると売れ行きが悪くなる」と嘆き、
一連の事件について「飼育し続けるのにもお金がかかる。困って捨てたのでは」と話す。

遺棄まで至らなくても、買い手がつかない犬が劣悪な環境で飼育されている例もある。
ALIVEが今年5月に確認した兵庫県の繁殖業者の70代男性は1人で約150匹を飼っていた。
飼育場はふんや毛で荒れ放題で、水を入れる皿は乾いていた。
外に出された十数匹の犬は風雨をしのげず震えていたという。

販売や繁殖を含む動物取扱業は必要書類と申請料を都道府県や政令市に出せば登録できる。
取り扱い責任者を1人置く必要があるが、簡単な資格でも責任者になれ、行政の立ち入りも営業開始時と5年に1回の登録更新時のみだ。
繁殖にライセンス制を導入する米・ロサンゼルス市や、繁殖に細かい規制を設け違反者に罰金を科すドイツなどとは対照的だ。

ALIVEの小澤さんは「無責任な業者を増やさないよう日本でも許可制やライセンス制を導入し、飼育状況なども厳しくチェックすべきだ」と訴える。

(毎日新聞 12月28日)

捨て犬・猫が主役のカレンダー 動物保護の団体作製

今年は犬の大量遺棄が相次いで発覚し、悪質ブリーダーの存在が浮き彫りになったが、
一方で一匹でも多く救いたいと奮闘している団体がある。
ボランティアスタッフ約400人で運営する動物愛護団体「ランコントレ・ミグノン」(東京都渋谷区)は、
保護した動物をモデルにカレンダーを作製し、支援の輪を広げる活動を展開。
代表理事の友森玲子さん(37)は「カレンダーを通して動物と人との出会いの場を提供していきたい」と話している。
ミグノンは平成19年に設立され、現在、犬、猫、うさぎの計約110匹を保護している。

カレンダーは写真、イラスト、卓上の3種類。
写真版では、福島県で保護された東日本大震災の被災犬「ビー」▽腸の中がウジ虫だらけで瀕死(ひんし)の状態で保護された猫「宇治茶」-などミグノンに引き取られた動物が登場する。

イラスト版の最後を飾る雑種犬「よしだただし君」は一見、険しい表情をしているが、
ずっとケージの中だけで育てられたため外の世界におびえ、散歩もできなかったという。
「元気いっぱい走らせてやりたい」というスタッフらの献身的な世話もあり、犬のマラソン大会に出場するまでに回復した。

現在はイラストを手がけたViViさんのもと、新しく「ダダ」と名付けられ、第二の人生ならぬ第二の“犬生”を送っている。
よしだただし君の横には「I have a dream」という言葉が添えられている。

カレンダーは各1千円。別途送料100円が必要。
インターネットで「ミグノン」と検索し、ミグノンのホームページから、
お問い合わせフォームに住所、氏名、電話番号、希望のカレンダー種類と部数を明記して申し込むと、振込先などが記されたメールが届く。
振り込み確認後、メール便で郵送される。収益金は動物の医療費や運営費に充てられる。

(産経新聞 12月29日)

一般社団法人 ランコントレ・ミグノン Recontrer Mignon


犬80匹遺棄、2人に罰金 宇都宮簡裁が略式命令

栃木県の河川敷や山中に小型犬の死骸が相次ぎ放置された事件で、
宇都宮区検は9日、犬80匹を捨てたとして廃棄物処理法違反と動物愛護法違反などの罪で、
木村正樹元ペットショップ店員(39)=同県那須塩原市=と、菊池弘樹元店員(21)=同市=を宇都宮簡裁に略式起訴した。

宇都宮簡裁は同日、木村元店員に罰金100万円、菊池元店員に罰金50万円の略式命令をそれぞれ出した。

捜査関係者によると、木村元店員は知人の女性と那須塩原市内のペットショップを実質的に経営していた。
菊池元店員はその店で働いており、店は犬の引き取りも請け負っていたとみられる。

県警によると、2人は廃業する愛知県のブリーダーから犬をまとめて引き取り、トラックで運搬。
「販売や譲渡しようと生きた犬を100万円で引き取ったが、木箱に入れて運ぶ途中に死んでしまった」と供述し、容疑を認めていた。

2人は10月30日夜、宇都宮市の鬼怒川河川敷に45匹の死骸を遺棄し、
那珂川町の山中に27匹の死骸と生きた犬8匹を捨てたとして略式起訴された。

(日本経済新聞 2014/12/10 )



栃木・犬大量死:人気種トイプードル、コーギー…繁殖業者、遺棄か 「背景に愛護法改正」

小型愛玩犬ばかり計71匹の死骸が栃木県内の2カ所で相次いで見つかった事件は、
県警が廃棄物処理法違反の疑いで調べているが、容疑者の特定には至っていない。
ミニチュアダックスフントなど一部の人気犬種に偏っており、捜査関係者は繁殖業者が遺棄した可能性があるとみている。
目立った外傷はなく、薬物の投与を疑う業界関係者もいる。

県警によると、犬の死骸は10月31日と11月1日に宇都宮市の鬼怒川河川敷で44匹、
同月5日には東に約20キロ離れた那珂川町の林道わきの崖下で27匹が発見された。
死因は明らかになっていない。那珂川町の現場周辺では、一緒に捨てられたとみられる5匹が生きたまま保護された。
二つの場所は近くを同じ国道293号が通る。

発見された犬はミニチュアダックスフント、トイプードル、コーギーなど犬種が不明なものを除けば全て純血種だった。
歯石の付着状況から推定される年齢は5~10歳。ほとんどが避妊・去勢手術を受けていなかった。
雌は乳房の大きさから、複数の出産経験があるとみられる。
健康管理は行き届いておらず、多くはやせ細り、爪も伸びていた。
人気犬種に偏り、遺棄された頭数が多いことから、捜査関係者は「飼い犬とは考えにくい。繁殖業者が捨てた可能性がある」と話す。

宇都宮市の現場では、飼い主の情報が入ったマイクロチップを埋め込んだ犬の死骸も見つかっており、
県警は容疑者特定の鍵になるとみて捜査している。

多くの犬が遺棄された背景として、
東京都内の元繁殖業者の男性(48)は「昨年9月施行の改正動物愛護法が影響しているのではないか」と指摘する。
法改正で自治体は、業者からの引き取り依頼を拒否できるようになった。
小型犬は出産を重ねると1回に産む頭数が少なくなる傾向があり、業者にとっては飼育経費がかかり負担になる。
この男性は「養いきれない犬を薬物で処分し、山などに捨てる悪質業者も多い」と業界の舞台裏を明かす。

動物愛護団体「日本動物福祉協会栃木支部」の川崎亜希子支部長は
「業者の仕業だとすれば、ペットを単なる商売道具として見ているとしか思えない。身勝手な考えが、動物の一生を台無しにしている。
もっと動物の命について考えて仕事をしてほしい」と憤っている。

(毎日新聞 2014年11月08日)

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