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21歳年下女性を全裸にして両手足を結束バンドで監禁 渡辺淳一容疑者(43)

2015年07月07日 | 社会


全裸にして両手足を結束バンドで…21歳年下女性を監禁した男の歪んだ“愛情”

独占欲の末の蛮行だったのか。
東京都豊島区のマンションで、女性(22)が約1週間監禁された事件。
逮捕された職業不詳、渡辺淳一容疑者(43)は知り合いだった女性に面会を拒否され、一方的に思いを募らせていった。
女性を全裸にし、両手足を結束バンドでしばるなど異常さが際立つが、食事や入浴はさせていたという。
「会いたい気持ちがどんどん強くなった」。
20歳以上も年の離れた女性に向けられた男の歪んだ“愛情”が犯行へと駆りたてていった。


「監禁されています。助けてください」

6月8日午前8時ごろ、東京都豊島区長崎の路上で、消え入りそうな声が通行人の女性の耳に届いた。

路地に面したマンションの1階から発せられた被害女性の必死の叫びだった。
通行人の女性はすぐさま110番通報。駆けつけた警視庁目白署員がベランダから室内に踏み込んだ。

女性は全裸で手足を結束バンドで縛られていた。
バンドからはワイヤが伸び、クローゼットにくくりつけられ、行動を制限されていたことは明らかだった。

目立った外傷や衰弱などはなかったが、署員は女性を病院に搬送。
部屋の借り主の渡辺容疑者が関与したとみて、監禁容疑で行方を追った。

発覚から約7時間後の同日午後3時ごろ、同署に男の声で「出頭したい」と電話があった。渡辺容疑者だった。
同署にはすでに多くの報道陣が詰めかけており、混乱を避けるため、同署は目白駅前交番に出頭するよう指示。
監禁容疑で逮捕した。

同署によると、渡辺容疑者は1月ごろ、女性(22)と出会い系アプリを通じて知り合った。
数回会ったが、女性は渡辺容疑者の行動や言動に異常なものを感じ、
「人間性が怖い。もう関わりたくない」と思うようになったという。

しかし、「会ううちにどんどん好きになった」という渡辺容疑者は、連絡を試み続けた。

無視を決め込む女性にしびれを切らした6月1日夜、偽名を使って電話。
女性を女性の自宅近くのJR東川口駅(埼玉県川口市)に誘い出した。

「嫌がられたら、無理やりにでも連れ去ろうと思っていた」

渡辺容疑者は、この日のために借りたレンタカーの車内で女性と話し込んだ。
そして女性が帰ろうとすると、いきなり両手足を用意していた粘着テープで縛り、
大きな袋のようなもので包んで自宅に連れ込んだという。

現場マンションの近所の住民は、「おとなしい印象の人だったが」と驚きを隠さない。

捜査関係者によると、渡辺容疑者は女性に定期的に食事を与え、入浴もさせていた。
クローゼットにくくりつけられたワイヤは数メートルの長さがあり、トイレなどに行ける程度の余裕があったという。
自らは毎朝仕事に出かけ、午後には戻ってくる生活で、外出中だけ女性の手足を拘束していたとみられる。

自宅マンションのベランダには、窓を覆い隠すように大きなベニヤ板のようなものを設置し、
外から見えないようにしていた。

近所の人によると、マンションでは深夜にテレビの大音量が流れ、男女の話し声が聞こえていたという。
女性が発見された8日は窓が開いており、女性は移動可能な範囲のギリギリまで窓に近づいて助けを求めた。

渡辺容疑者はインターネットのニュースで女性が保護されたことを知り、出頭を決意。
取り調べにも淡々と応じているが、あいまいな説明が多いという。

送検される際、捜査員に伴われて報道陣の前に姿を現した渡辺容疑者はやせ形の体形で、髪の毛を短く刈り込み、Tシャツ姿だった。
メガネの奥の眼光は鋭く、報道陣ににらみつけるような視線を送りながら、車に乗り込んだ。

過去に同様の事件などを起こしたことはないという渡辺容疑者。
捜査幹部は「なぜいきなり監禁という手段を選んだのか。詳しい動機を解明しないといけない」と話した。

(2015.6.23 産経新聞)

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