【東京】自民党総裁選に立候補した4氏は19日、フジテレビ番組で「新たな抑止力」などについて議論した。米国が対中抑止のため日本などに中距離ミサイル配備を検討していることに関し、高市早苗前総務相は「積極的にお願いしたい」と述べ、前向きな姿勢を示した。他の3候補は慎重姿勢を取った。

 米国は急速に軍拡を進める中国を警戒し、沖縄からフィリピンを結ぶ「第1列島線」への地上発射型の中距離ミサイル配備を検討している。

 河野太郎沖縄担当相は「(日米の)役割分担が決まらないうちに、入れる入れないを議論しても無意味だ。勇ましく『やれやれ』という人が喜ぶだけで、日中関係や米中の安定につながらない」と主張した。これに対し、高市氏は「国民の命と領土を守るため絶対に必要だ」と反論した。

 岸田文雄前政調会長は「全く否定するものではない」とする一方、搭載能力や配備先など「具体的な提案を聞かないうちに、賛否を申し上げるのは控える」と述べた。

 野田聖子幹事長代行は「結論ありきの議論は極めて危険だ。日本は非戦を誓い、平和主義だ。軍備の話から始める抑止力は考えられない」と強調した。

 非核三原則の見直し検討については、4候補とも賛成しなかった。

 岸田氏は「見直しは考えない。非核、核廃絶の道を探るのが、唯一の戦争被爆国、日本の立場だ」と明言した。野田氏も「(見直しは)しない。そこはしっかり守っていかなければいけない」と断言した。

 河野氏は「国際社会でどう中国と向き合っていくかを議論していかなければならない」と指摘。一方で高市氏は「実際に危機が迫ったとき、これ(核)を全く活用せずに討ち死にすることはあり得ない」として含みを残した。