狼魔人日記

沖縄在住の沖縄県民の視点で綴る政治、経済、歴史、文化、随想、提言、創作等。 何でも思いついた事を記録する。

メディアが看過する報道の「責任」

2015-07-06 02:05:09 | マスコミ批判
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メディアが看過する報道の「責任」


 作家の百田尚樹氏が先月25日、自民党若手議員主催の勉強会で、「沖縄の二つの新聞は潰さないといけない」と発言したということで、本人ばかりか同氏を勉強会に招いた自民党関係者に対しても批判が出ている。そして批判の矛先はここにきて安倍晋三首相にまで広がり、首相自身が、「言論の自由を侵すことは許されない」と語り、作家の発言騒動の沈静化に乗り出している。

 アルプスの小国オーストリアに住み、正直言って問題の主役、作家の百田さんについて、当方はその著書をまだ読む機会がないので、本来何も言えない立場だが、テーマが「言論の自由」ということなので、当方の考えを少しまとめてみたい。

 「言論の自由」は憲法でも保障されている基本的人権の一つだ。ただし、「報道の自由」については、報道が国民を誤導し、ひいては国家をミスリードすることもあることを私たちは学んできた。

 最近では、朝日新聞の慰安婦誤報の怖さを体験したばかりだ。「旧日本軍が慰安婦を強制的に性奴隷とした」といった類の報道が朝日新聞を中心に久しく流れた。その朝日の慰安婦誤報は米紙「ニューヨーク・タイムズ」に頻繁に引用され、「日本人は性奴隷をした民族だ」といった論調がアルプスの小国オーストリアのメディアまで広がっていった。当方はウィーンに35年余り住んでいるが、慰安婦報道では朝日の誤報に悩まされてきた一人だ。

 すなわち、朝日新聞の慰安婦報道は日本に住む国民だけではなく、世界に住む日本人にも消すことができない汚名を着せてきた。その朝日新聞を含む日本のメディアが現在、私人の一作家の「沖縄の2紙を潰せ」といった批判を問題視し、それを政権批判に利用しているのだ。
 もちろん、同氏を招いた自民党青年部議員の発言は看過できない。その集まりが公なものではなく、私的な勉強会だったといっても与党の看板を背負う党員は公人だ。一私人の作家とは明らかに異なる。だから、自民党本部が勉強会を主催した党責任者、木原稔青年局長党員を処罰したのは正しいだろう。

 しかし、作家発言の報道を追っていると、首をかしげざるを得ないことがある。「報道の自由」を守れといった論調が主流を占め、メディアの「責任」問題を追及する声がほとんど聞かれないことだ。メディアが報道しているのだから自身の問題は後回しに、というのかもしれないが、「報道の自由」が日本社会にいい影響だけではなく、日本の国益すら危険にさらすケースが増えていること、それに対する一部国民のメディアへの憤りが高まっていることなどを無視していることだ。

 非情な性犯罪が発生する度に、メディアは犯人の犯行に至った背景を詳細に報道するが、メディア関係者が連日、いかがわしい性情報を垂れ流してきた責任を見落としている。性犯罪を助長する一方、犯罪が生じると、容疑者を批判し、審判する。これはおかしい。「報道の責任」についてもう一度、メディア関係者は再考する必要がある。

 自由は尊い。自由を勝ち取るために多くの先人が血を流してきた。それだけに、その自由を大切に行使する義務がわれわれメディア関係者にはあるはずだ。繰り返すが、自由を求める前にやはりその責任を指摘しなければ不十分だ

 朝日新聞の慰安婦報道をもう一度検証し、間違った報道が国家、国民の名誉すら傷つけてしまうことを想起し、メディア関係者は「報道の自由」に対し謙虚となるべきだろう。百田尚樹氏の発言問題の議論もメディアの責任論に言及してこそ実りある議論となるのではないか。もう少し、突っ込んで言及すれば、「沖縄の二つの新聞(「琉球新報」と「沖縄タイムス」)は潰さないといけない」といった同氏の発言内容を検証するのもメディアの役割ではないか。

(ウィーン在住)

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コメント (6)    この記事についてブログを書く
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6 コメント

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沖縄は悲劇の島なのか? (遊爺)
2015-07-06 07:17:54
 言論の自由と言うのなら、百田氏の発言も個人の信条に基づく発言であり自由ですね。
 議員は公人ですから、非公開(と言いつつ、外でメディアの記者が聴いていることは承知)でコソコソ喋るのではなく、公開された場で堂々と議論すべきでしょう。

 余談になりますが、読売テレビ(大阪)の「そこまで言って委員会NP」で、沖縄で公開録画したいが予算が無くていけないとのことで、元琉球新報論説委員の前泊と妖しい元議員を呼んで、「沖縄は悲劇の島なのか?徹底討論」を放映していました。
 恵さん他のコメンテータがたじたじでした。百田さんはこの番組にはしばしば出ておられるので、呼んでほしかったけど、荒れて収拾がつかなくなるのでやめたのかもしれません。(笑)
 既にご覧になられたかたも多いと存じますが、未だのかたはご覧ください。

 https://www.youtube.com/watch?v=sbTbkw7cakE

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Unknown (東子)
2015-07-06 08:37:26
「自由と責任」はセットだと今更マスコミに説教せねばならぬ、マスコミの程度の低さに、哀しささえ漂う。
こんなレベルの低い連中に、情報を操作されているのである。
これに危機を覚える。

「『自由』を行使した結果、得た利益と不利益は行使した者の物である」のは、中学3年の社会で憲法を学習したときに習った記憶がある。
また、「自由」を野放図に広げると他の人の自由とぶつかるから、「公共の福祉の範囲」で習った。

「自由と責任」のセットの外に、「権利と義務」も習った。
サヨクは、生活保護費のアップなど生存権を叫ぶが、勤労、納税の義務は、言わない。
やることやっての権利だ。


>同氏を招いた自民党青年部議員の発言は看過できない。
>その集まりが公なものではなく、私的な勉強会だったといっても与党の看板を背負う党員は公人だ。

と、ウィーン在住氏は議員を厳しく戒めているが、私は今回のケースにおいては、反対だ。
勉強会での「自由」な発言であり、それまで箍に嵌めては、活発な討論はできない。
勉強会として、成果を何らかの形で発表したものの中に「タイムス、新報を潰せ」等のことが含まれていたなら、そこで初めて問題にすべき。

そもそもが、今回の勉強会は、マスコミに非公開にしているのである。
内容を盗み危機して、しかも切り取って批判なぞ、盗みを正当化しているのであって、言語道断である。

議員がいくら公人でも、私物はある。
私物を盗まれて良い訳がない。
私的会合の発言は私物である。
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「報道の自由」だけ守るメディア (ednakano)
2015-07-06 09:31:30
結局朝日や毎日、沖縄2誌などはGHQ統治自体の情報統制方法が、報道の自由を盾にとってうまく機能したことの旨味を忘れられず、「報道の自由」というの名の既得権益の保護と世論誘導による「僭主政治」の励行に励んでいるということじゃないんでしょうか。
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遊爺様、放映情報ありがとうございます。 (清島清)
2015-07-06 09:41:34
遊爺様
「沖縄は悲劇の島なのか?徹底討論」の放映情報、ありがとうございます。

沖縄では、「そこまで言って委員会」や「たかじんNOマネー」などは放映されることは絶対にありません。

なぜかというと、沖縄左翼にとって不都合な番組、特に沖縄タイムスや琉球新報に不都合な番組は、絶対に沖縄では放映されないのです。
それは、テレビ局と2紙はつながっているからです。
RBCとQABは沖縄タイムス。OTVは琉球新報。


話は変わりますが、
沖縄のテレビ局は、新聞の朝刊の情報をもとに取材撮影に行くので、テレビニュースでも偏向報道します。

例えば、新聞で「本日、辺野古で反対集会がある」と掲載すると、テレビ局はニュース番組の撮影に出向き、ニュースで「地元の人は反対している」と放映されます。
米軍人と地元の人の親密な交流などは、もちろん新聞に載らないし、テレビでも絶対に報道しません。

小さい島、井の中の蛙の沖縄では、NHK沖縄放送局を含むテレビ、新聞、ラジオなどのマスゴミによって反日反米として県民は長年洗脳煽動されているのです。
唯一、公正中立な新聞社は八重山日報、番組はチャンネル桜沖縄放送局があります。
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放映情報 (遊爺)
2015-07-06 11:11:37
清島清様 お役にたててよかったです。
 沖縄の放映について驚いたのは、何度か観光でお伺いしている時に、たまたま日テレの「24時間テレビ」のタイミングの時があり、観ることが出来なかったことでした。
 調べたら、テレビは、NHK、TBS系列の琉球放送、テレ朝系列の琉球朝日放送、フジテレビ系列の沖縄テレビ(24時間テレビでは沖縄情報発信)で、偏向放送のNHK、TBS、テレ朝で、4局中の3局を占めてしまっているのでした。
 
 今は、ネットで、テレビ番組も、ラジオも観たり聴いたりできるようになってきていますので、偏向報道に囲まれた沖縄のかたがたも、情報がとりやすくなっていくのだと思います。

 ご存知かと思いますが、ラジオで、radiko というネットで全国のラジオを聴くことが出来るサービスがあります。(地域外は 350円/月要 録音の PODCAST or YouTubeなら無料)ニッポン放送の「ザ・ボイス」(月~木 PM 16:00 ~)では、沖縄の方々のメールや twitter での投稿が増えていますね。

 チャンネル桜沖縄放送局は、いつも拝見させていただいて勉強させていただいています。(^。^)
 
 
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遊爺様 感謝いたします。 (清島清)
2015-07-06 12:44:48
更にラジオの情報、ありがとうございます。
今までネットラジオで聴けるのはFM局だけだと思っていました。
FM以外も聴けるのは素晴らしいですね。
さっそく私も聴いてみます。

私はチャンネル桜は、録画されたYoutubeで観ています。
民法テレビ局で沖縄県民全員が見て欲しいのですが、先程説明した通り不可能な状態です。

公正中立な新たなテレビ局と新聞社の設立が急務です。
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