見出しを見ればその新聞の性格が分かるとはよく言われること。
当日記でも何度かこれに触れた。
⇒歴史は「見出し」が作る
⇒判決は「見出し」が作る 「全知全能」と驕る記者と判事が日本を劣化させる |
ある言葉が見出し出てくる頻度だけでなく、その面積を実測して、その新聞の性格を診断したという興味深い記事が産経にあった。(文末に引用)
見出しを時々「乱し」と変換ミスするが、読者を乱すという意味でPCも味なことをすると苦笑させられるが・・・。
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琉球新報社説 2008年4月15日
ダライ・ラマ発言 人権問題は座視できない
チベット仏教最高指導者のダライ・ラマ14世が13日に訪問先の米国で記者会見し「チベット人の大多数が暴力に走るなら、私は(亡命政府の政治的ポストを)辞任する」と述べ、あらためて非暴力主義を強調した。
中国チベット自治区などでの暴動に関連し、「チベット独立を企てる祖国分裂主義者」と中国政府から非難されていることに反論した形だ。
「私が求めているのが分離、独立でないことは全世界が知っている」と会見で述べている通り、ダライ・ラマはかねて、外交、防衛を除き、すべてをチベット民族が決める「高度な自治権」を求めてきた。
しかし中国当局は、統一を乱すとして一顧だにせず、力で抑え付けてきたのが実情だ。
長年、抑圧されてきた不満がチベット人の間に積もり積もって暴動にまで発展したのは間違いないだろう。
中国政府は「ダライ・ラマ集団が念入りに企て扇動した」などと終始、非難し続けている。これでは問題の解決など望めない。
ダライ・ラマは10日の日本での記者会見で、中国政府の公式発表について「時折、事実がゆがめられている」と指摘し、国際機関による実態調査を求めた。だが中国は「チベット問題は内政にかかわること」として、国際的な調査は受け入れない姿勢だ。
米上下両院は、チベットのデモを武力で鎮圧した中国政府に対し、ダライ・ラマとの対話などを要求する超党派の決議を9日に可決したが、中国政府は「中国の内政に対する粗暴な干渉で、中国人民の感情をひどく傷つけた」と猛反発している。
他人から家庭内の問題をとがめられれば、大抵は「余計なお世話だ」と憤るだろう。だが事が人権にかかわる問題となれば、怒るのは筋違いだ。
人権をないがしろにした行為が繰り返されている可能性があれば、たとえ他人であっても見て見ぬふりはできない。とがめられた方は、指摘を重く受け止め、態度を改めてもらわなければ困る。
ブッシュ米大統領もダライ・ラマとの対話に乗り出すよう中国政府に求めた。国際世論の大勢は現状に懸念を示していると言っていいだろう。
日本政府としても隣国の「人権問題」を座視してはならない。人道上の見地から、ダライ・ラマとの対話を中国に促すべきだ。非暴力を貫くダライ・ラマを孤立させてはならない。
中国政府は国際社会の声に真剣に耳を傾け、対話の道を模索してほしい。それによって、北京五輪の成功にもつながるはずだ。
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>長年、抑圧されてきた不満がチベット人の間に積もり積もって暴動にまで発展したのは間違いないだろう。
チベット騒乱について新報は4月7日のコラム金口木舌で次のように書いていた。
「半世紀以上にわたる中国とチベットの政治対立で、文化を破壊され抑圧されたチベット人の不満が爆発したとみる専門家もいる(5日付文化面)」、と自分の意見は保留して「専門家」に丸投げしていた。
それが一週間で「間違いないだろう」にまで進歩したことは新報社説もやっと中学生並に進化したと、新報読者としてはまことにご同慶のいたりである。
>だが中国は「チベット問題は内政にかかわること」として、国際的な調査は受け入れない姿勢だ。
チベット問題を「内政問題」と捉えるのは中国のプロパガンダであり、中国人が不気味なほど揃って同一意見なのは一党独裁で言論の自由の無い中国では仕方の無いこと。
このプロパガンダを受け入れる新聞があれば中国の機関紙といわれても仕方が無い。
ところが我が琉球新報はこれを素直に認めてしまう。
>他人から家庭内の問題をとがめられれば、大抵は「余計なお世話だ」と憤るだろう。だが事が人権にかかわる問題となれば、怒るのは筋違いだ。
一見妥当に思える意見だが、やはり新報はチベット問題は「家庭内の問題」と捉えている。
やはり琉球新報は中国の機関紙だった。
だから内心では「余計なお世話だ」と思って、これまであまり新報の見出しにはならなかったのだ。
>人権をないがしろにした行為が繰り返されている可能性があれば、たとえ他人であっても見て見ぬふりはできない
つまりチベット問題に口を出すのは「内政干渉」だが、人権問題とあらば見て見ぬふりは出来ないというのか。
冒頭で琉球新報もやっと中学生並の進化を遂げたと慶賀したが、結局は中国の機関紙の域を出ることは出来なかった。
先ほどの中学生並は撤回だ!
中学生以下だ!
琉球新報も沖縄タイムスも現在では中国政府の機関紙となるのを誇らしげに社説にしてはばからない。
ついでだから琉球新報の米軍占領時代の恥ずべき記事を晒しておこう。
琉球新報も60数年まえには米軍の機関紙に指定されて喜んでいたことを知る人は少ない。
以下は「沖縄の言論ー新聞と放送」(大田昌秀著ー南方同法援護会1966年刊)より抜粋の琉球新報の古い記事だが米軍の機関紙に指定されたことを誇らしげに読者に報告している。
<本紙は(1946年)5月22日付を以て、米軍政府並びに沖縄民政府の機関紙として指定されました。 謹んでご報告申し上げます。>(琉球新報)
琉球新報は1948年7月1日、片面刷りの号外で南西諸島行政長官ウイルヘルム・D・スタイヤー中将の顔写真を出した。(同書)
これが沖縄の戦後初の新聞写真であり号外だったという。
戦後初の新聞写真と号外の記事は、米軍の最高司令官就任だった。
これは沖縄の新聞の性格を知る上で歴史に留めておくべきことであろう。
>日本政府としても隣国の「人権問題」を座視してはならない。
琉球新報は、「座視してはいけない」と本気で思うのなら、
中国への抗議の「県民大会」を企画して、日本政府に「中国へ抗議の首相談話」でも出すように要求したらどうだ。
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◆見出しの大小で分かる「チベット暴動」
【紙面批評】関西大学教授・木村洋二
(産経新聞 2008/4/13)
3月14日に中国・チベット自治区で大規模な暴動が発生した。暴動発生の翌15日付から19日付までの5日間で、各紙の記事の見出しに、「チベット」という文字が出現した回数は、産経29、朝日19、読売27、毎日23回であった。その見出しの「チベット」という文字の面積を測ると、産経75、朝日22、読売60、毎日が62平方センチメートルであった
新聞は「見出し」が肝心である。忙しい読者はまず朝、紙面を開いて見出しを「見る」。時間と興味があれば、リードを読み、記事に目を通す。見出しは、その語句の意味よりも、文字の大きさの方がもっと大きな意味をもつ。文字の大きさが、出来事の重要性を物語るからだ。
見出しに大きな文字が躍っていれば、読者の目や注意はいや応なく引きつけられる。何か重要な事件が発生したに違いない。反対に見出しが小さければ、内容は何であれ、大したことではない、と感じてしまうだろう。
この点は、同じフォントサイズで一様に流れ出てくるネット系デジタルニュースと新聞の大きな違いである。新聞の見出しの大きさは、人間の声の大きさに近い働きをしている。
突然、大声をあげて、眠気を奪い、笑いを引き出すのが、大阪漫才の芸法だ。巨大な活字を多用するスポーツ新聞は、この漫才に近いところがある。
慣れてしまうと、いくら大声をあげてもあまり振り向かれなくなる。
これに対し、4大紙への読者の信頼は絶大である。4大紙が大声を出せば、読者はそれを一大事と受けとめる。逆に小声でぼそぼそ話せば、雑談の類と思い込む。
チベット暴動に関して、相対的に朝日はあまり大きな声を出さなかった。
いちばん大きな声を出したのは産経である。産経に比べて、朝日の音量は3分の1弱であった。産経は発声回数も読売を2回抜いて、最高である。
人も新聞も、あまり都合のよくないことは小声で話すものである。そして、まじめな人ほど、相手がわざと大声を張り上げているのか、それとも故意に小声で言っているのか、その意図に気づかない。朝日はだれかに気兼ねしたのだろうか。それとも、チベット暴動を重要でない、と正味考えたのだろうか。(大阪本社発行最終版による)
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【プロフィル】木村洋二
きむら・ようじ 昭和23年、青森県生まれ。京都大学文学部卒。著書に「笑いの社会学」など。
【おまけ】
中国のチベット侵略を「一国二制度」で乗り切れという意見もある。
だが中国のチベット侵略の本当の意味を知ればそんな脳天気な意見は引っ込んでしまう。
チベット騒乱の背後に地下資源問題
青蔵鉄道の本当の意味
2008年4月8日
中国はなにゆえそのように強硬手段でチベットを統治しようとするのか。それは、チベットに眠っている豊富な地下資源である。その眠りを覚ます役割が、2006年7月に開通した青蔵鉄道である・・・
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・当時の慶留間島の隊長が「米軍が来たときは玉砕する」と言ったことが軍命に当たる
・米軍から食料をもらった足の悪かったお婆さんが死刑にされた
本当にそうでしょうか?もし真偽が分かりましたら教えて下さい。
まぁこれも某C国の長大な策略なのでしょうね。ご苦労なことです。
「各論に囚われてはいけない。沖縄にそう言う(手段自決しろという)空気が流れていた」
おまけに宮城晴美氏出てました。
若くてびっくり。こりゃダメだと一瞬で分かりました。
そういえば「中学女教師淫行事件」は「米兵の専売特許ではない」事の証拠ですが沖縄のマスコミはあまり騒ぎませんね。
残念ながら昨晩は一杯やって早寝してしまい「報道ステ」も「ニュース23」も見ていません。
もっとも起きていても普段は殆ど見ませんが。(笑)
>・当時の慶留間島の隊長が「米軍が来たときは玉砕する」と言ったことが軍命に当たる
戦争末期の昭和19年から20年頃になると全国で「一億玉砕」は一種の標語にもなっていたので、「玉砕する」は沖縄独特のものではなかった。
これを大江健三郎は「タテの構造云々」の屁理屈で軍命とこじつけたわけです。
>・米軍から食料をもらった足の悪かったお婆さんが死刑にされた
番組を見てないので断定できませんが、米軍から食料をもらったお婆さんを米軍が降伏勧告の使者に使ったとしたらハーグ戦時法規に違反の疑いがあります。
いずれにせよ「住民虐殺」と「集団自決」の軍命の有無とは似て非なるものですが、それを承知の上で
ミソモクソも一緒に論ずることにより「原告は沖縄全体を敵にした」という印象操作作戦です。
沖縄から抗議団が上京する度にサヨクテレビ番組と連動させるのも裁判の場外乱闘の一環でしょう。
◆涼月さん
仰るとおり、状況のたびにテレビと連動は明らかですね。
大江・岩波側は第二審は特に法廷外闘争の場外乱闘に力を入れるとの情報も入っています。
その意味で「抗議団状況」⇒「マスコミ連動」は、敵ながら見事な「場外乱闘」ですね。
◆ヒロシさん
>「中学女教師淫行事件」
中学教師は男子に限るという「県民大会」でも開くべきですね。
いや、男子教員にも淫行教師がいるので「中学教師はオカマにすべき」と社説でも書いて欲しいですね。
それとも宦官にでもなってもらいますか(笑)