|
![]() ![]() |
◇
沖縄タイムス 2007年12月26日(水)
[電子号外]
「軍が強制」認めず 検定審が結論
1面(PDF:293kb)
2面(PDF:39kb)
【東京】高校歴史教科書の沖縄戦「集団自決(強制集団死)に関する検定問題で、教科書会社六社からの訂正申請を審議していた教科用図書検定調査審議会(検定審)の杉山武彦会長は二十六日午後、都内の文部科学省で渡海紀三朗文部科学相と会談し、審議結果を報告した。渡海文科相は全社の記述を承認する手続きに入った。同日中に教科書会社全社に伝達される見通し。検定審の結論は、「集団自決」について「日本軍によって追い込まれた」など軍の「関与」を示す記述は認められたが、「日本軍が強制した」など主語の「日本軍」と述語の「強制」を直接つなげる表現は採用されなかった。
◇
■玉虫色の政治決着■
>「日本軍が強制した」など主語の「日本軍」と述語の「強制」を直接つなげる表現は採用されなかった。
「強制」という言葉は記述しなくとも「強制があった」と思わせる文章が「工夫と知恵と努力の結果だというのだろう。
一言で言えば、「軍命なし派」、「軍命あり派」両者の顔を立てた玉虫色のいかにも日本的決着といえる。
「軍の命令、強制はなかった」と主張してきた当日記としては到底納得できるものではない。
■山川出版社は完全復活■
特に、山川出版社の「日本史 A 改訂版」は検定前の原文にそっくり回復しているではないか。
①検定前原文:
「日本軍によって壕を追い出され、あるいは「集団自決」に追い込まれた住民もあった」↓
②検定後記述:
「日本軍に壕から追い出され足り、自決した住民もいた」↓
③訂正後の記述:
「日本軍によって壕追い出されたり、あるいは「集団自決」に追い込まれた住民も会った」
①と③は同じ文章で完全な逆戻りではないか。
他の教科書も、読む人によってどうにでも取れるような記述で果たして教科書として適当であるとは思えない。
「軍命あり派」も納得できないという声明を出しているようだが、それはこちらの言うことだ。
■各紙の報道も混乱■
各紙の報道も「玉虫決着」に戸惑ったのか、見出しが真逆になったのもある。
どっちが正しいんだよ!
時事通信は「強制、復活せず」。
朝日、中日は「事実上強制みとめる」。
大手新聞も読み誤るような教科書記述に納得できる国民はいないだろう。
このように新聞報道も混乱するような記述なら、刑法の「疑わしきは罰せず」に倣って、 「疑わしきは記載せず」が教科書としては最適ではないのか。 疑わしき記述は一切削除して、明確になってから記載しても決して遅くは無い。 |


首かしげる記述、次々パス 集団自決訂正申請
http://sankei.jp.msn.com/life/education/071226/edc0712262022004-n2.htm
本文にではなく脚注に。ここまでくると本当に教科書なのか疑わしくなってきました。結局は政治・思想的主張の道具でしかなかったのかな
新聞の報道もどっちなのかよく分からないし。
おっしゃる通り明らかになっている事だけにして欲しいですね。
政治介入の賜物(?)なのでしょうか?
山拓は完全復活の持論を展開し、首相に圧力をかけたつもりでしょう。副首相という閑職に閉じ込めるしかないこの男はほんとに食えません。
タイムスでしたか、「灰色の決着だ。次の検定では白にされる」に代表されるような危機感を煽る論調が殆どでした。そうなることを念じつつ、祭りの後の一抹の寂しさとともに静かに年の瀬を過ごしたいと思います。
>結局は政治・思想的主張の道具でしかなかったのかな
このようにあいまいな決着でお茶を濁すくらいだったら、いっそ中国のように、政府は教科書を「政治・思想主張の道具」だとはっきり宣言した方がすっきりします。
◆ヒロシさん
元々国史というものは自国の正当性を主張する要素があるもので、
自国の歴史教科書ともなると自国を非難・誹謗する記述をこんなに大騒ぎして書くように要求する国は日本を除いて他に知りません。
いっそ検定制度を廃止して国定教科書にでもした方がまだ健全かとも思えます。
◆きんじょうさん
いずれにせよ両陣営から不満のでるようなあいまいな記述を教科書に載せていいのかと疑念起きます。
少なくとも「裁判」の決着(最高裁判決)までは、「集団自決」は記載しても、
「命令・強制・関与」等いずれも記載しないのが高校教科書レベルでは適当だと思いますがね。
大東亜戦争の原因や、原爆投下の原因さえ高校教科書では習った記憶が無いのに、
「集団自決」だけことさらその原因を日本軍に求める理由は・・・彼らが日本を貶める勢力に他ならないからでしょう。