狼魔人日記

沖縄在住の沖縄県民の視点で綴る政治、経済、歴史、文化、随想、提言、創作等。 何でも思いついた事を記録する。

エクアドルは馬鹿だった、中国にくっついて、

2015-07-27 05:20:00 | 未分類

2015.7.20 05:00

よろしかったら人気blogランキングへ クリックお願いします

 「狼」の画像検索結果

  お願い

 人気ブログランキングの投票が分散されるのを防ぐため下記バーナーをクリックお願いします。

 

よろしかったら人気blogランキングへ クリックお願いします

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成27年(2015)7月27日(月曜日)
   通算第4617号  <前日発行>
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 中国にくっついて、エクアドルは馬鹿だった
   環境破壊、生態系破壊のダム建設に猛烈な抗議行動
****************************************

 「水のないナイアガラの滝」。
赤道直下のエクアドルのアマゾンの山奥に中国はダムを建設している。すでに落盤事故などで多くの死者がでているが、環境破壊に加えて、河川の魚介類の死滅など生態系が破壊され、水がこなくなった原住民達の怒りの声が広がっている。

 日本から見ればエクアドルって、バナナの産地、ガラパゴス島の入り口。あと何があるの? 
それくらいの印象しかないが、エクアドル政権が反米、親中路線に傾き、ベネズエラと同様に、中国は原油生産と引き替えに150億ドルという巨額を貸し付け、さらには中国企業を使うことを条件に巨大プロジェクトを持ちかけた。水力発電、ダム、石油精油所、道路、トンネル、港湾改良工事、そのほか。。。。。。。。。

もともと親米派だったエクアドルが急速に反米化したのはコレア大統領の個性にもよる。彼は父親が米国の所為で死んだと恨んでおり、マンタ空軍基地を使用していた米軍を追い出した。米軍はコロンビアとの麻薬戦争のため、空軍基地をエクアドルに置いていたのだ。

 この力学的地政学的変更をみて、さっと入り込んできたのが中国だった。2009年、中国は対エクアドル借款10億ドルと決める。金利は7・25%という高利だったが、誰も気にしなかった。

 ギリシアどころか、それまで西側から借りていた借金返済について、エクアドルは「非道徳的であり、非合法的だ」と非難してデフォルトをやらかした。IMFと世銀はエクアドル評価を最低ランクとした。

 すでに周知のようにベネズエラに中国は450億ドルを注ぎ込み、原油輸入と引き替えに多くのプロジェクトを持ちかけ(というより強要し)、そして原油価格大暴落というハプニングが起きて工事は中断され、雨ざらしとなる。

チャベス前政権に貸した金は早く返せと督促されるも、「こんなに高い金利や条件だったとは」と新政権は嘆く。
 追加融資、金利引き下げを北京と交渉するも一向に埒があかず、ついに反米ベネズエラ政府も、親中路線に大いなる疑問を抱くようになった。


 ▲ベネズエラと同様に経済的困窮は以前より酷くなった

 いま、エクアドルもベネズエラ同様に経済破綻の直面している。
 アマゾンの密林地帯に中国が建設しているダムは22億ドルのプロジェクトである。完成した暁にはエクアドルの三分の一の電力を供給できるとされる。

 ところが過去数ヶ月、下流域に水涸れがおきて、大問題となった。
 
マンタ港に進出した中国の銀行は原油精油所建設に70億ドルを融資し、ほかにもハイウエイ、橋梁工事など合計110億ドルを貸し込んでいる。担保? 将来の原油生産の90%を中国が輸入するという条件である。

 しかも中国の技術会社は1バーレルごとに25ドルから50ドルの「技術指導料」を巻き上げているらしい(ニューヨークタイムズ、7月24日).

 精油所建設もパイプラインが砂地に放置されたままの状態となり、工事は全域で中断されている。

 エクアドル政権は追加で75億ドルの融資を北京に申し込んだが、断られた。このためいくつかのプロジェクトは中止され、キトとグアイキル市内では反中国の抗議行動が頻発するようになった。

 環境破壊や生態系破壊だけではなかった。
 どの国でもそうだが、中国企業のでていくところ、労働条件の劣悪さ、賃金の低さ、そして中国人現場監督の現地人を奴隷のようにこきつかう様に直面したのだ。


 ▲中国企業の行くところ、必ず摩擦がおこる

あるいは文化摩擦、つまり中国人労働者は一ケ所に隔離されたようにして居住し、「へんな物を食し」、現地に溶け込もうとはしない。現地民には何一つおこぼれがない。
 そのうえエクアドルでは売春は合法だが、中国人労働者らは、中国から連れてきた中国人売春婦のいるボサテル(売春宿)を使う。

 アンゴラで、ナイジェリアで、中国に対する怒りは暴徒化し、ベトナムでは中国系工場が放火された。
尤も中国国内でも同様な労働争議が一日平均500件起きているのだから、大騒ぎするほどのことではない(と中国人経営者は傲慢にそう考えている)。

 (私事ながらスリランカへ行ったときガイドが言った。「中国人労働者のいるキャンプ近くでは、おかしなことが起きてますよ」「どういう事変?」「イヌと猫がいなくなったんです」。「・・・・・食べちゃった?」「最近はカラスも」)。

 エクアドルの名所コカ河のサンラフェルズ滝(エクアドルには10以上の有名な滝がある)は観光客が多かったのに、過去数ヶ月でダム建設工事のため干上がった。だから「水のないナイアガラ」と比喩される。

 だから言ったじゃない。中国にのめり込むとろくな結末にならない、って。
 
     △○□ ○△○ ◎○◎ ▽□○ ◇▽□ ◎◎◇

よろしかったら人気blogランキングへ クリックお願いします

コメント (1)    この記事についてブログを書く
« 辺野古埋立て、追い詰められ... | トップ | 東京の飛行機事故で、オスプ... »

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (東子)
2015-07-27 08:43:51
>「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
>平成27年(2015)7月27日(月曜日)
>   通算第4617号  <前日発行>

↑の記事と同日で↓

朝日新聞GLOBE「World Economy [第41回] 中国のアフリカ援助をめぐる4つの誤解 デボラ・ブローティガム Deborah Brautigam アメリカン大学国際関係学部教授 July 27 , 2015」
http://globe.asahi.com/worldeconmy/100920/01_01.html

>《要旨》中国が最近、アフリカに巨額の援助をして天然資源を手中に収めようとしている──。
>こうした見方が目につくが、誤解だ。本当の問題は別のところにある。
>中国政府によるアフリカ援助について、四つの誤解が広まっている。
>  (1)中国は、最近になって援助を始めた「新顔」だ。
>  (2)中国のODAは額がきわめて大きい。
>  (3)中国は援助事業に従事する労働者のほとんどを自国から送り込んでいる。
>  (4)中国の援助は専ら資源獲得のためだ。
>──結論からいえば、これらはすべて根拠が無く、誤りか、過大評価だ。
>順番に説明していこう。

中国の言い訳をアメリカ人の口から語らせることで、朝日の主張ではなく、あくまで記事紹介ですよ~、アメリカ人も言っていますよ~っという体裁をとって、外国人、特にアメリカ人に言われるとなびきやすい日本人の弱点目がけている。
朝日らしい。
宮崎正弘氏の話は南米での話だが、デボラ・ブローティガムに「中国のアフリカ援助をめぐる4つの誤解」を語らせることで、アフリカでも同じような話があることが、わかる。
宮崎正弘氏の主張と同じ内容を冒頭で全て否定し、かつその理由を順番に説明しているが、結びにこう↓ある。
少し長いが抜き出しせず紹介する。


>ハネムーンは終わる
>では、中国の進出に問題がないかといえば、そうではない。
>まず、中国の投資の質に問題がある。
>アフリカで事業をしている中国企業は、環境や安全の基準が十分でない。
>低賃金も大きな問題だ。アフリカ人の労働者に十分な賃金を払っていない。
>中国はアフリカ進出の際に、自分たちの国内問題を持ち込んでしまっているのだ。
>労働基準は少しずつ改善されてきてはいるが、例えば日本のレベルと比べると、まだまだ差が大きい。
>また、アフリカの工場経営者や流通関係者の中には、激しさを増す中国企業との価格競争を懸念する声もある。
>アフリカ南部では、現地の経済界が中国企業に脅かされていると感じている。
>南アフリカの工場や建設会社の経営者には、中国企業との競争にさらされることに不快感を表す人が多い。
>彼らは中国企業がフェアな競争をしていないと不満を持っている。
>ザンビアでは、地元市場で農作物を売り始めた中国人の農業従事者と地元の農業者の間で競争が始まった。
>私は3年ほど前から、アフリカの民間レベルで、対中感情が悪化している印象を受けている。
>中国進出の様々な問題点を取り上げるメディアの影響もあるだろう。
>人々は中国人の大量入国にも不安を感じている。
>これは移民問題であり、外国人恐怖症のようなものだ。
>中国とアフリカの関係は、ハネムーンが終わり、現実的な同居生活が始まる段階に達した。
>一緒に暮らしていけば、お互いの良い点も悪い点もすべて見えてくる。
>そこで、引き続きうまくやっていけるのかどうか。
>中国側も試される局面にきている。
>(訳・構成 国際報道グループ記者 金成隆一)

なんのことはない。
宮崎正弘氏の主張を肯定しているではないか(苦笑)。

一緒に暮らしていけば、お互いの良い点も悪い点もすべて見えてくるwww
普通は、一緒に暮らしていけば、わからなかった故に恐怖だったことの誤解が解けて(理解が深まって)、仲良くなれるものだが、中国は知れば知る(理解が深まる)ほど嫌いになるという、不思議な国だ。
サヨクが「理解不足が戦争に繋がる、民間レベルで理解を深めよう」と言うが、「理解する=仲良くなる」ではないことを、中国が教えてくれた。

日本企業の多くが中国に進出した。
そのおかげで、国の中枢の人達だけでなく、町の中小企業のオーナーまで(それこそ草の根、民間まで、)新聞に書かれない本物の中国を、肌で知った。
宮崎正弘氏の主張が本当かどうか知らない人でも、「あの中国なら、さもありなん」と、共鳴する人は、多いだろう。

コメントを投稿